2019年4月16日(火)
ダウンロード用ゲームから佳作・良作を紹介する“おすすめDLゲーム”連載。今回は昨年Nintendo SwitchとPCでリリースされた『FRAMED Collection』をお届けします。
オーストラリアのゲーム開発スタジオ・Loveshack Entertainmentが制作し、iOS/Androidで配信され人気を博したスパイアドベンチャーパズル『FRAMED』と その続編となる『FRAMED2』がセットになった『FRAMED Collection』。
現在配信中の本作の魅力を存分に紹介します。
本作は全編、フィルム・ノワール調のアニメーションで構成されています。物語は漫画のようなコマ割りを読んでいくように進んでいき、そのコマ内でアニメーションが繰り広げられていく不思議な感覚のゲーム。
BGMはジャズをベースとしたファンキーな曲が流れ、まるでスパイ映画や漫画を見ているような感覚を味わえるのが魅力です!
▲クールでスタイリッシュなデザインを堪能できます! |
本作は、1ステージが見開きページの漫画のような構成になっており、漫画を読んでいくように物語が進んでいきます。しかし、そのまま読んでいると主人公は敵に発見されて捕まったり撃たれたり、ビルや橋から転落してしまったりいます。次のページに進めないとステージクリアにならないのです。
▲サーチライトに見つからないようにするステージもあります。 |
ステージクリアのために、漫画のコマの順番を入れ替えて時系列を変更させたり、コマを回転させたりします。そうすることで、“主人公が敵の目の前に現れてしまい捕まる”という展開から“敵の背後から近づく主人公”という展開に変わり、物語は進んでいきます。
コマの並びを変えることで、敵を撃つための銃や壁を破壊するハンマーといった突破口となるアイテムを入手できることがあり、プレイしていて「おぉ!? そのアイテム、手に取れるのか!」といった驚きや楽しさを味わえます。
▲このようにコマを入れ替えるだけの操作です。アクション要素は特になく、独創的かつシンプルなパズルゲームです。 |
▲コマの縦横を変えたり、コマの順番を入れ替えたりすると、こんなにもコマ割りが変化します! |
ゲームオーバーはないので、何度も繰り返し挑戦することができ、自分のペースで楽しめます。コマを見て、その中から正解のルートを見つけ出した時の喜びはひとしおです。
主人公を正解へと導くためにコマを入れ替えますが、あえて失敗してみるのも本作を楽しむ1つです。
上記の通り、主人公が見つかるか転落したら失敗なのですが、失敗した時のアニメーションが1ステージに1種類だけではなく、いろいろなコマに存在。シリアスからコメディみたいなアニメーションが見られるのです。
筆者は、成功ルートが分かっても、多数存在する失敗アニメーションが気になり、あえて繰り返し失敗してしまいました。
▲攻略に詰んでしまい繰り返しプレイすることになっても、いろいろな失敗アニメーションが見れるので、少しだけ救われるような気持ちになります。 |
『1』は漫画のコマを入れ替えるだけでしたが、『2』になるとダイヤルキーを開けるギミックや、敵と戦うといったギミックが追加されます。戦うといってもアクション要素ではなく、もちろんコマの入れ替えのパズルを作った操作で戦うのです! これが漫画のハラハラ感を実際に体感できるようなおもしろさがありました。
本作は、セリフや文字での説明などは一切出てきません。登場人物の名前、会話といった情報が分からないまま進んでいきます。そのため、最初は物語が分からないのですが、進んでいくうちに登場人物の関係性や主人公の目的などを理解できるところが本当におもしろいです。さらに、すべてがわかった時の爽快感は最高です。クリア後にモニターを見ながら思わず「おぉ……」と呟いてしまいました。
文字がないので、言語の壁を超えて老若男女問わず楽しめる作品になっていると思います。ぜひとも、『1』をプレイし、その勢いで『2』もプレイしてもらいたいです!
(C) 2012-2018 Loveshack Entertainment
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