2019年4月23日（火）

新作『サムスピ』を電撃四天王がレビュー。感性が違う3人の評価と感想は？

　3人揃って四天王！　どうも、電撃四天王のゴローです。今年の6月27日に発売される新作『SAMURAI SPIRITS（サムライスピリッツ）』の試遊版を遊んだ感想を、電撃四天王（3人）それぞれの視点でお届けします。

　本作は、前作から11年の時を経て登場する『サムライスピリッツ』シリーズ完全新作です。シリーズの魅力である世界観やゲーム性を継承しつつ、究極の映像美へと進化。さらに、AIがプレイヤーの行動パターンを学習し、ゴースト（分身）を作り出す革新的機能も搭載されています。

　ちなみに、毎週金曜に配信しているライブ放送“電撃四天王（3人）の対決Showdown”では、我々が実際に試遊版を遊んでいる様子を視聴できます。興味のある方は、レビューとあわせてチェックしてみてください！

【電撃四天王】栗田親方の感想

～プロフィール～

　電撃四天王の頭脳（本人いわく）。フレーム計算から有利不利を導き出し、理詰めで相手を追い込む理論派プレイヤー……だった過去を持つ。彼の得意とする連携を対処しないプレイヤーは、たちまちのうちに深淵に飲み込まれるだろう。

これぞ『サムライスピリッツ』！

　ぶっちゃけ私がガッツリ遊んだのは初代『サムスピ』だけなんですが（その後もそれなりには触ったものの）、その「大斬りズシャアアァァーー!!（大ダメージ）」なゲーム性はそのままに、今風の美麗なビジュアルにリニューアルされて現代に蘇ったという印象です。

　もちろん初代『サムスピ』は良くも悪くも大味すぎる面があったので（笑）、悪かった部分はさすがに改善済み。2作目以降で追加された“いい感じ”の各種システムがほどよく搭載されています。

　というわけで、試遊版を遊んだ限りの感想としては、シンプルな操作で豪快な技を繰り出す爽快感に加え、じりじりと間合いを取り合う勝負の駆け引きを味わえるナイスゲーム！　　各種必殺技がとりあえず派手なのも分かりやすくて良いし（エフェクト＆掛け声ともに）、“武器飛ばし必殺技”が「やり過ぎだろコレ!?（笑）」というぐらいド派手なのも素晴らしいですね。

　特に、覇王丸の武器飛ばし必殺技で画面の2/3ぐらいが攻撃エフェクトで埋まっているのを見たときは、あまりにムチャクチャ過ぎて（褒め言葉）、しばらく笑いが止まりませんでした。そのときは覇王丸から「細かいことはいいから、派手にやろうぜ！」とでも言われているようで、たいへん清々しい気分になりましたね！


▲写真は覇王丸の武器飛ばし必殺技“天覇凄煌斬”。ほとんど逃げ場がありません（笑）

　さて、ざっくりとした感想は上記のとおりですが、個人的に特に気になったポイントを下記でまとめているので、こちらも参考にしてください。レッツ・サムライスピリッツ!!（まだ発売前ですが）

ダーリィ・ダガーがカッコいい！

　3人の新キャラが発表されましたが、私は巨大なノコギリ状の武器を構えたダーリィ・ダガーに一目惚れ！　褐色の肌に白系の衣装という“映える”ボディビジュアルに鋭い目をしたドレッドヘアーの姉御とか、カッコよさが半端ないッス（ゾクゾク）。


▲新キャラの1人であるダーリィ・ダガーは、船大工と海賊のハイブリット戦士！

　そしてキャラクター設定面でも、船大工と海賊を組み合わせたまったく新しい戦闘スタイルが楽しみでなりません。ノコギリでゴリゴリ攻撃しつつ、腰に下げた工具袋からさまざまな工具を取り出して、今までに見たこともないような斬新な攻撃を繰り出してくれることでしょう（期待に満ち溢れた予想）。何はともあれ、プレイアブルになる日を心待ちにしております！

シャルロットさんがかわいい！

　既存キャラで最も注目したいのは、初代『サムスピ』で最強キャラの呼び声が高かったシャルロットさんのビジュアル面。当時はガチガチの甲冑姿＆金髪セミロングのストイックな女性騎士というイメージでしたが、本作では“フトモモや肩まわりの素肌がチラリのカジュアル（？）甲冑＋みんな大好きポニーテール”のキュートかつビューティな女騎士となっております！

　これは時代の流れに素直に感謝！　当時はタムタムや千両狂死郎といったイロモノ系をこよなく愛していた私ですが、ここまでビジュアルが進化してしまうと、ぶっちゃけ心が揺らがざるを得ません。最終的にはプレイ感も含めてキャラ選択する予定ですが、現時点ではメインキャラ候補上位勢。完全に私のハートはシャルさんの鋭いレイピアでガッチリ突き刺された状態です（ドキドキ）。

【電撃四天王】闇よだれの感想

～プロフィール～

　四天王で最も冷徹な男。3D対戦格闘ゲーム『バーチャファイター3tb』で3年間無敗という実績を持ち、完璧すぎる立ち回りから“ミスターパーフェクト”と呼ばれていた。全盛期から約20年経過した今も、読みの鋭さや対応の早さは健在。

一撃必殺のダメージを与える豪快な強斬り！

　まずは軽く昔話から……。1993年夏に初代『サムスピ』がアーケードで稼働開始したわけですが、当時学生だった私は一撃で体力の半分を奪う強斬りにもの凄く衝撃を受けました。「なんだこの格ゲー！」と（笑）

　この豪快にダメージを奪う気持ちよさの虜になり、私は友人と強斬りをブンブン振りあうスリル満点の戦いをしていたことを覚えています。同時に財布の中身もマッハで消えていく悲しい思い出も……。

　そんな『サムスピ』の最新作でも、強斬りのインパクトは健在！　むしろ免疫のない現代の格闘ゲーマーに同じような衝撃を与えることでしょう。ワンボタンで繰り出す通常技が3回当たると絶命するなんて、ここ最近の格闘ゲームを遊んでいる若者には信じられないですよね……。

　でも、この一撃に魂を乗せた駆け引きこそが『サムスピ』の醍醐味なのです。基本的なゲーム性は初代『サムスピ』や『真サム』を継承しており、お互いジリジリと間合いを図りつつ戦う緊張感は、まさに真剣勝負をしているサムライになったような感覚です。

真剣勝負を熱くする3つの必殺技

　『サムスピ』のシステムといえば、ダメージを受けると溜まる“怒りゲージ”です。ゲージがMAXになると“怒り頂点”の状態になり、攻撃力が上昇＆一部の必殺技が強化されるほか、相手の武器を飛ばす“武器飛ばし必殺技”が出せるようになります。

　また、“怒りゲージ”と引き換えに“怒り爆発”という、より強力な状態を発動させることができます。怒り爆発中は攻撃力が大幅に上昇し、“一閃”という高速で突進する超強力な一撃を繰り出せます。この“一閃”が物凄くて、ガード以外の行動をしているとほぼ確実にヒットするという恐ろしい性能でした……。まあ、怒り爆発＆一閃ともに一試合に一度しか使えないので、最後の切り札と思ってもらえれば！

　1試合に一度しか使えない技といえば、全キャラ共通の“秘奥義”も忘れてはいけません。これは相手の体力の7割ほど減らすことができる必殺技で、爽快感と演出も最高なので試合中は常に狙っていきたい攻撃です。

　武器飛ばし必殺技、一閃、秘奥義ともにダメージは強斬りを遥かに超えます。そうなると相手もうかつに手を出せないので、そこをいかに切り崩すかというヒリヒリした心理戦は間違いなく熱いです！

格闘ゲーム初心者にもオススメ

　新作『サムスピ』は、普段から格闘ゲームをしない人にこそ遊んでほしいです。一番の理由は、操作がとても簡単なこと！

　最近の2D格闘でおなじみの通常技から必殺技につなげて……といった複雑な入力はほぼいりません。前進や後退などの基本的な移動アクションで間合いを調整しつつ、ワンボタンで繰り出せる弱・中・強斬りや蹴り技で勝負することがメインになります。


▲通常技は、キャラによってリーチの長さやヒット時のアクションなどが異なります。

　まずは基本的な駆け引きを覚え、そこからのステップアップとして相手の隙に秘奥義を狙ったり、各種防御テクニックを使ったりすると、選択肢が広がってより楽しめるようになるかと！　格闘ゲームだからと言って敬遠しないで、一度体験してみてほしいです。

【電撃四天王】ゴローの感想

～プロフィール～

　本来とは違う遊び方でゲームを楽しもうとする43歳児（今年44歳）。人と違うことをして苦労することに喜びを覚えたせいか、彼の考えはほとんどの人に理解されない。天邪鬼。

マジメに格ゲーする気になりました！

　格闘ゲームにおける私のプレイスタイルは“攻め続けて相手を翻弄する“です。俗にいう“わからん殺し”を得意とし、初心者にとても嫌われます。かくいう私も、わからん殺しが嫌いです（笑）

　しかし、新作『サムスピ』でそのスタイルはまったく通用しません。むしろ、いいカモです。中・強クラスの通常技はガードされたら反撃をもらうし、必殺技1つを撃つにも命がけ。「とりあえず撃っとけ！」が許されない世界になっています。


▲飛び道具の必殺技も乱発していると痛い目に……。

　これまでノリと嗅覚だけで戦ってきた自分にとって、これはいい薬です。しかも、わけのわからん連携でボコられる心配もナシ！（おまえが言うな）　今までと違うプレイスタイルで、自分がどれだけ強くなれるのかにも興味津々です。

負けてもスカっとする！ってスゴくない？

　自分の肌にあわないゲーム性なのにそこまで惹かれる理由は、わかりやすくて楽しいからです。

　通常技の多くは単発で、ガードに成功すればこちらのターン。必殺技をガードしたら、ダメージを与えるチャンスになります。かといってガードばかりしていると投げられてしまい、下手をすると大ダメージをもらいます。

　そういった攻めと守りの判断をしやすい、ゲームスピードもポイントです。反撃のほとんどがワンボタンで出せる通常技なので、私のようなおっさんでも頑張れば間に合います。ちょっとしたミスで恐ろしいダメージを食らって絶命することも多々ありますが、ここまで豪快だと負けても心は晴れやかに（笑）


▲互いに大技を振るう紙一重の攻防は、勝っても負けてもスカっとします！

ロマンあふれる“弾き返し”を極めたい！

　数あるゲームシステムで真っ先に食いついたのが“弾き返し”です。個人的には、強斬りや武器飛ばし必殺技が決まった時よりも脳汁が出ます！

　弾き返しは、地上で繰り出す相手の斬り攻撃（下段以外）を弾く全キャラ共通の防御手段。成功すれば相手に大きな隙が生まれ、秘奥義を決める余裕すらできちゃいます。見返りが大きいだけにタイミングはシビアで、スカった時は当然ながらリスク大！　だが、それがいい!！


▲トドメを刺しに来た相手に、弾き返しからの秘奥義で逆転！　……とかできたら気持ちいいだろうなぁ。

　博打技ともいえますが、これこそ対人戦の醍醐味である人の癖につけ込む最大の武器かと。リスクを恐れて小技でチクチク攻めるタイプの相手に決めたら、思わず叫んでしまいそうな自分が怖いです。興奮して追撃をミスりそうですが（笑）

『SAMURAI SPIRITS』公式サイト

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