さて、先週の続きをやりますよー。『幻霧ノ塔ト剣ノ掟』を、続きからプレイしてください。 | |
「訓練場」をクリアして、「よぉしっ! 合格!」って言われたんだから、もういいじゃないですかー。 | |
だから、そこはあくまでも「訓練」なんだから! ちゃんと本番ダンジョンにも行かないと、プレイレポートにならないよ! | |
うぅ、じゃあダンジョンに行ってみます。最初のダンジョンは「幻霧の塔」でしたっけ? | |
「最初のダンジョン」も何も、これ1つだから。 | |
え! たくさんダンジョンがあるんじゃないんですね。じゃあ、この塔が99階まであるんでしょう。 | |
ありません。10階までです。地下もあるけどね。 | |
10階!? そんなの、すぐ終わっちゃいませんか。 | |
君は3DダンジョンRPGと言うものを、何もわかっちゃいない! 俺たち中年冒険者からすれば、10階は相当深いダンジョンのイメージだよ。 | |
えぇ? 1階層がものすごく広いってことですか? | |
広くはないんだけど、1階層でやることがものすごくたくさんあるんだよ。マップの隅から隅まで調べないと、攻略ができないからね。 | |
なんか面倒な感じですね。 | |
面倒とか言うな! この腐女子ゲーマーめ……。 | |
そうだ、前回言っていた「オリジナルver」ってなんですか? | |
あぁ、画面の表示方法が変わるんだけど、たぶんやらないほうがいいと思うよー。 | |
そんな風に言われると、やってみたくなります。どれどれ……。 |
▲グラフィック、BGMがすべてシンプルな「ファミコン風」に変更可能! |
うわ! 地味だった画面がさらに地味に! | |
地味って言うなよ! レトロな感じがたまらないじゃないか。 | |
しかも、この画面だと余計に自分の位置がわかりにくいです! 元に戻しますよ。 | |
うーむ。やっぱり若者には「オリジナルver」の素晴らしさが伝わらないのか……。 |
文句が多い割には、順調に進んでるみたいだね。 | |
いえ、ちっとも。さっきから同じ場所を歩いてるような気がしてなりません。 | |
ちゃんとマップ確認しながら歩いてる? | |
だって、見たって自分の場所がわかんないから意味ないですよ。 | |
だからー! ちゃんと歩いてきた道とか、今向いている方向とかを自分で覚えておかないと! | |
本当に面倒だな……。 | |
マップはともかく、戦闘はどう? さっきから全滅とかはしていないみたいだけど。 | |
HPが低すぎて! ダンジョンと町を往復していますよ。ちっとも奥に進めません。 | |
いやいや、それでいいんだよ。無理をせずに、最初は町と往復しながらゆっくり攻略していかなくちゃ。 | |
えー。ダンジョンと言ったら、一気に最深部まで進んで、ボスを倒すものじゃないですか? | |
その考えはこのゲームでは通用しない! |
▲マップを見ても、自分の場所がわからない“おおっとりえぽん”。 せっかくの「オートマッピング機能」も使いこなせていない? |
戦闘はなんとか無難にやっていますけど、敵が落とす宝箱がほとんど罠ですよ! これは仕様ですか? | |
仕様って……。ちゃんと宝箱を開ける前に、「盗賊」技能を持ったキャラクターで調べてる? | |
調べてますよ! あれ、でも「盗賊」のキャラクターでは調べていないかも。 | |
何のための「盗賊」技能だよ! そのキャラクターで調べれば、少しは罠の解除率が上がると思うよ。 | |
「少しは」なんですか? | |
「盗賊」でも失敗することはあるのさ。 |
▲宝箱を「調べる」と、仕掛けられている罠が外すべき順番に並んで表示される。 しかし、「調べる」の段階で罠の順番を間違えてしまっていることも。 |
なんか納得できません。どうして罠解除が100%成功しないんですか! | |
世の中、100%できる人間なんていないだろ? そういうことさ。 | |
全然わかりません。 | |
この「リアリティ」がいいのになぁ。 |
あまりの不便さに疲れてきました。ちょっと休憩がてら飲み物を買ってきます。 | |
不便じゃないよ! まったく、最近の親切ゲームに慣れすぎなんだよ君たちは! 昔は本当に、こんなゲームばっかりだったんだからな! って、もういないし! | |
(1時間後) |
うおー! 戻って来ない! もう、どこ行ったんだろう。 | |
キャー! ステキ! | |
ん!? どこか遠くから声が聞こえるぞ! | |
ここは、同じ階にある乙女系ゲーム雑誌の編集部じゃないか。おーい! “おおっとりえぽん”! | |
あれ、どうしたんですか? | |
「どうしたんですか?」じゃない! 『幻霧ノ塔ト剣ノ掟』のプレイレポート中だろ! | |
あぁー、すっかり忘れてしまいました。今それどころじゃないんです! 新しい乙女ゲーが! | |
だぁぁ! この腐女子が! いいからこっちやれ! | |
うわぁぁん。 | |
もうプレイ放棄ですか。そうですか。 | |
放棄はしてないですよー。他のものに目が行ってしまっただけじゃないですか。色気のないダンジョンRPGより、色気のある男性キャラクターに萌える年頃なんですよ。 | |
それは、年頃とかそういう問題じゃないよ……。それより、本当に君はわかってないね。シンプルだからこそ楽しめるこのゲームの魅力に。 | |
どういう意味ですか? | |
グラフィックばかり気にしていてはダメだよ。ダンジョンの様子や戦闘での激しい攻防が、テキストでしっかり書かれているのに注目しなきゃ。 |
うーん、確かにテキストは多いですよね。でも、グラフィックでは表示されないから……。 | |
だからこそ! 自分でそのシーンを想像してみるんだよ。想像することで、リアルな冒険が生み出されるのさ。 | |
イマイチわかりません。 | |
これだけ言ってもダメか(泣)。そうだ! キャラクターにグラフィックがないから、自分で想像しちゃえばいいんだよ! ほらほら、この「司祭」はメガネのイケメンだよ~。 | |
なんかバカにされているような気が……。だけど、その考えはありですね。あぁ、夢のイケメンパーティも作れちゃうかも! | |
そうそう! その調子! | |
でも、それはそれです。このゲームの理不尽さは、想像だけでは解消できません。 | |
くっ。あと一歩だったのに! |