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■ インタビュー ■

ネットワークモードの気になる部分を開発者に直撃!

 毎週行われるさまざまなアップデートで、着々と世界が広がりつつある『PSU』。本作のネットワークモードの現状と今後の展望について、プロデューサー見吉氏とディレクター酒井氏にインタビューを行った。開発提供による特別なデータも必見! (このインタビューは、12月22日発売の電撃PlayStation Vol.376に掲載されたものです。ご了承の上お読みください)

8月31日のサービス開始から現在までを振り返ってみて

――最初に、サーバオープンから現在までのネットワークモードの現状について聞かせてください。

見吉隆夫氏(以下、敬称略):10月入ってからは安定してきましたが、オープンから1カ月ほどはとにかくたいへんでした。いまだにいろいろありますが、ユーザーのみなさんに楽しんでいただけるようなミッションをどんどん配信していきたいです。

――海外でのサービスも開始されましたが、向こうのネットワークモードの様子はいかがでしょうか?

酒井智史氏(以下、敬称略):海外のサーバは日本のサーバとは違うので、日本のユーザーには現状がわかりにくいかもしれませんが、すでに日本とほぼ同じくらいのユーザーがいます。こちらは、オープンしたばかりなのでまだまだこれからだと思います。
見吉:海外では日本と違って徐々にユーザーが増えていくので、来年になるともしかしたら海外のユーザーのほうが多くなるかもしれません。

――今回、日本のネットワークモードのプレイ状況を調べたデータ(別ページのグラフを参照)を特別にいただきましたが、この種族やタイプの分布を見てみていかがでしょうか?

見吉:う~ん、意外と種族に片寄りがありませんね。もっと片寄っているのではと思っていました。あとは、レベルが高い人が多いですよね。データでは、ワールド1の10人に1人はLV70ですから。
酒井:人気のミッションのあるロビーに行くと、LV60以上の人がごろごろいますしね。
見吉:なかには複数のキャラがLV60以上という人もいるようですね。高レベルの人たちは、よほど効率よく経験値を稼いでいるのでしょう。

――複数の種族を作っておき、その日の星霊運で使い分けているという人もいますね。

見吉:星霊運が光っているというだけで、『PSU』をやる気が出ますからね(笑)。

――ワールド1と2を比べると、ワールド1のほうが全体的にレベルが高いようですね。

見吉:それは、ワールド1のプレイヤーは『PSU』のシステムをひと通り遊んでくれています。ワールド2でプレイしてみると、チャットが多くのんびりとプレイしている人が多いように感じますね。

――タイプ分布を見ると特化タイプが多いようですね。

見吉:やはり「ブルース・ダンジョン」の影響があるのではないかと思います。それにしても、プロトランザーの少なさには驚きです(笑)。
酒井:割合を見ると意外とファイガンナーも人気があるみたいです。おそらく、ダブルセイバーが使えるということが大きいのでしょうか。

――曜日や時間帯でプレイ状況に特徴はありますか?

酒井:当然、土日は全体的にログイン数が底上げされています。あと、日本のプレイヤーっておもしろいんですよ。若いユーザーが多いのかわかりませんが、昼や夕方など「ご飯だよ~」という時間帯になると人がガクッと減るんです(笑)。このときだけは、データをみると明らかにログイン数が減少しています。みなさん、ちゃんとログアウトしているみたいです。

――ボイスチャットがあったら、うしろでご飯に呼ぶ声が聞こえてくるのではないでしょうか(笑)。

酒井:テレホーダイのときのなごりなのか、23時あたりがログインのピークになってるようですね。

――やはり、途中参加しやすく、また途中で抜けやすいゲーム性も関係があるのでしょうか?

酒井:関係あるでしょう。そういう意味では、1つの区切りがつけやすいゲームになっていると思います。

――最近の人気ミッションはなんですか? やはり「ブルース・ダンジョン」でしょうか?

見吉:あそこはすごいですよね(笑)。惑星モトゥブのガーディアンズ支部前の活気には驚きましたよ。

――「パーティミッション」は、人が多く集まることをある程度想定したうえで追加されたのでしょうか?

酒井:こういったミッションが望まれていたことはわかっていたので、人気が出ると思っていました。報酬がいいということもあり、想定していた数より人気が集中しています。
見吉:時間制限もあるせいで、1回あたりのプレイ時間も短くなりますからね。
酒井:ただ、私たちが考えている以上に効率を重視している人が多いようですね。もう少しゲーム自体を別の形で楽しんでもらいたいなとは思います。
見吉:ほかのゲームでも見られることですが、日本人プレイヤーの「攻略」というもののスタイルが攻略以前に、「効率」になっちゃっている傾向はありますよね。

――以前は、呼びかけで人を集めるというケースもあまり見受けられませんでしたね。

見吉:募集の声があるのはとてもいいのですね。

――〝周回屋〝と呼ばれるプレイヤーが出てきましたが、これに対してどう考えていますか?

見吉:初めて知ったときは驚きました。たしかに、どちらの側も損をしないシステムですよね(笑)。レベルが上がってしまった人の遊びにはちょうどいいかもしれないとは思いますが……。どういう形にしろ、ユーザー同士でプレイスタイルを見出して遊んでくれることは好ましいです。もちろん、他人に迷惑がかからなければ、ですが。

――奥の中継ロビーまでの送ってくれる〝タクシー〝もいますね。

見吉:あれ、便利ですね(笑)。忙しくて時間を短縮したいときには、ちょくちょく利用させてもらってます。
酒井:最近はミッションのつながりも増えたので、ある程度は行き来がラクになっているとは思います。

――編集部では、キャラを中継ロビーに置いて、ほかの人を招いてマイルームに戻ったあと、別のキャラでログインして招いてもらって戻る、という人もいます。

見吉:僕もよく奥さん一緒にやっていますが、同じことを頼みますよ(笑)。

――同じミッションを高速で周回するというスタイルが多いですが、これは想定されていましたか?

見吉:効率のいい場所に人が集まるだろうとは思っていました。ただ、報酬やアイテムがおいしくない場所は本当に人がいませんね。それではちょっとさみしいので、ミッションポイントなり素材なり、どのミッションにもいいところを持たせるように調整していくつもりです。

――ミッション以外の楽しみ方では、武器強化をしているプレイヤーが多いですね。

見吉:数値が上がっていくのは見た目にもうれしいですから。例えば9と10では強化が1違うだけで、その武器を持ってるときの気分が全然違います。
酒井:でも、グレードB以上で強化10にしている人はめったに見ませんね。グレードCなら壊れても精神的なダメージは軽いですが、Bだとかなりへこみますよ。

――「さすがに0から1は大丈夫だろう」と星霊運がないときに強化したら見事に壊れ、それ以来星霊運があるときしか強化はしていません(笑)。

見吉:星霊運がないときだと、0から1の強化でもあっさりと壊れますからね。
酒井:そういう経験則を生かして、上手なやり方を覚えていってください(笑)。

――射撃武器や法撃武器は壊れてしまってもすぐに同じものが手に入りますが、打撃武器は属性値があるのでたいへんですね。

見吉:それをやるか、やらないかという葛藤を味わってもらえれば……。やはりゲームでもグサッとくることがなければ、心に残らないのではと思っています。取り返しのつかないことって、オフラインのゲームではあまりありませんよね。こういう仕様のような、オンラインゲームとしての「取り返しのつかなさ」はどこかになければ、と考えています。
酒井:それに、このゲームはお金を消費する仕組みが限られている点もあげられます。お金も、マイルームショップでやり取りしているためプレイヤー間で回っているのがメインですしね。現状、経済は店で売られている高価な装備を買うことで成り立っているので、何らかの形でお金を回収する部分がなければいけませんから。

――マイルームショップの開店状況を教えてください。

酒井:もうほとんどのプレイヤーが開いているのではないでしょうか。オープンに必要なリフォームチケット代は、序盤は高いかもしれませんが、オープンして少しアイテムを売ればすぐ元は取れますから。

――ショップでの売れスジ商品は何でしょうか。

見吉:プレイヤー間では高属性の打撃武器や防具を高値で取引するということが多いようです。
酒井:あとは、合成するとき必ず必要になるリン系素材などが売れスジでしょうか。
見吉:いらないアイテムというのもたくさんあるので、そのなかでトレンドは変化していくでしょう。あとは、考えて経営している店の売れゆきはいいですね。
酒井:「売れたらラッキー」と、とりあえずいらないものを店に並べている人と、「今日はこれを入荷しました」と計画的に更新している人ではまったく違うようです。
見吉:やはり、何度も足を運んでもらえるように経営していくのがコツでしょう。

――同じアイテムでもプレイヤーの価格設定にかなり差があることについて、どうとらえているのでしょうか?

酒井:ショップより高く売っている人や、逆にショップに売るより安く売っている人もいます(笑)。安いアイテムを探して買い、高く売ったり合成したりして生計を立てている人もいるようです。
見吉:素材がすごく多いので、しっかり価格動向を把握している人でなければ、原価を覚えていない人が大半なのではと思います。でも、こういったことがなければ、個人のお店を見て回る楽しみがないので、それでいいのではないかと思っています。

――ショップ検索で引っかかるコツはありますか?

酒井:ひんぱんに商品を入れ換えたり広告を書き換えたりしていくと引っかかりやすい傾向にあります。
見吉:あとは人気のあるものを並べたり、広告に人気のあるキーワードを書いておくことでしょうか。いくつかテクニックはあります。

――現在、商品名で検索した場合、基板やツインセイバーまで検索されてしまいますが、こういった例の改善予定はありますか?

酒井:現在、検索システムを改善中です。これによって検索速度が大幅に向上し、複数の絞込み検索ができるようになる予定です。
見吉:余計なものが引っかかると、マイショップへ行ったときがっかりしますから。これは、しっかり直していこうと思っています。

――ショップを回るとわかりますが、多くの人がパートナーマシナリーを第4形態まで育てているようです。今後、新しいタイプは出てくるのでしょうか?

酒井:あります。まだ詳しいことはいえませんが、戦闘スタイルの違うタイプが登場します(※12/22時点のコメントです)。
見吉:みなさん、育てたパートナーマシナリーへの愛情のかけ方がすごいですね。GH-450のパラメータが変わってしまったときには、プレイヤーからものすごい反響がありました。

――今後、防具の合成が得意なタイプのパートナーマシナリーは追加されるでしょうか?

酒井:防具に特化したタイプの予定はありませんので、防具合成の成功率を上げるなら防具系の生産レベルを上げるのが一番の早道かと思います。

>>後編へ続く
>>ネットワークモードプレイ状況データ(2006/12/7調べ)

プロデューサー
見吉隆夫氏

TAKAO MIYOSHI

見吉隆夫氏

『ウイングアームズ』や『ソニック3D』を手がけたのち、『PSO』の企画、ディレクターを努める。そして本作、『PSU』ではプロデューサーとして携わっている。ネット上でブログも公開中。

ディレクター
酒井智史氏

SATOSHI SAKAI

酒井智史氏

『PSO』でのメインデザイナーを担当しており、『PSU』ではディレクターを務めている。そのほか、『ソニックアドベンチャー』や『ワールドアドバンスド大戦略』などのデザインも手がける。

ファンタシースターユニバース

ファンタシースターユニバース

■メーカー:セガ
■対応機種:PS2/PC/Xbox 360
■ジャンル:RPG
■発売日:PS2版、PC版 2006年8月31日/Xbox 360版 2006年12月14日
■価格:7,140円(税込)
■関連サイト:公式サイト/セガ
ソフト紹介ページ
特設ページ「電撃警備保障」

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