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◇ レビュー ◇
電撃オンライン編集部がオススメするソフトを個性的なレビュアーがアツく語ります!
タイトル
ザ・シムズ
レビュアー
いぐどん

現実のみじめさを痛感する可能性大!
でも、夢のような生活をゲームの中だけでも…(2,899文字)


 都市や蟻、地球をテーマにするなど、数多くのシリーズ作品が発売されている『シム』シリーズ。その中でも人間を題材にした『シムピープル お茶の間劇場』なんてのがPS2で発売されてますが、この『ザ・シムズ』(以下、シムズ)はそのパワーアップ版といった作品です。箱庭のような世界に住むシムと呼ばれる人間を操作して、現実とは違うもう1つの生活、人生を楽しんじゃおうといったSLGです。仕事で徹夜続き、眠い目をこすりながら、よく思うものです。「あぁ、こんなツライ思いをするために上京してきたんじゃない(涙)。もっと素敵な生活があるはず。パン屋もいいかもなぁ…」と。パン屋はともかくそんなことを思い描いた人も多い…というか、ほとんどの人がそう思ったことがあるはず! 『シムズ』はそんな方々にオススメな1本です。では、どの辺りがオススメなのでしょうか? 早速、魅力について語っていきたいと思います。

●せっかくだから分身となるシムは趣味全開で!!
 まずはゲーム内の分身であるシムを作ることになります。作成は目や口、服などのパーツを選んで行うタイプ。パーツは全部で100以上あるので、ほぼ思い通りのシムが作れます。自分に似せて作ったりするとやっぱりセオリーですが、私の場合は、好みのタイプの女の子を作成。すごく短いスカートとか、セーラー服とか着せたりしてみました(楽しみました?)。趣味全開バリバリです。そういった楽しみ方もあるわけです。本編に入る前までで1時間近く余裕で遊べました。ちなみに『シム』シリーズは海外製作。そのため、前作では全体的に目鼻くっきり、彫りの深い、濃~いシムになりがちでしたが、今作では日本のデザイナーが各パーツを新たに作成しており、全体的に薄まっています。ただ、リアクションはアメリカンテイスト満載。相当オーバーリアクションなので、ちょっと違和感を感じるかな。清楚なお嬢様な娘をイメージして作ったのに、大口開けて喜んでいる姿を見た時には、100年の恋も冷めましたよ…ヒンヤリ。そこ、ちょっと注意しておきたいところかも。

●考えさせられるけどおもしろい。独特なシステムに注目!
 基本的に家の中(引越しが可能なので、家はいろいろあります)が舞台で、その中で生活を送っているシム。彼らへの操作方法=行動の指示の出し方は、家の中もしくは外にある家具などのオブジェクトにカーソルを合わせる。すると、そのオブジェクトに関連した行動が表示されるので、それを選んで行動をとらせていきます。例えば、冷蔵庫なら朝食をとる。トイレならトイレをする、トイレが汚れていれば掃除する。ベットなら寝る。他のシムであれば話かける、おどかす、ダンスをする、キスをする、攻撃するetc…。こういった具合です。この行動をとらせるには、どのオブジェクトにカーソルを合わせればいいのか? ちょっと考える必要があるわけですが、それを探すのがおもしろいです。オブジェクトには、必ず1つは行動が設定されていて、意外な行動の取れるものもあったりもしますし…。ちなみに指示を出さなくてもシムは動き回りますが、その行動はキャラ作成時に設定した性格で決まってきます。だらしないシムにすると、トイレを使っても流さなかったり、陰気なシムだと、他のシムと全然話をしなかったり…。性格は結構重要。ちゃんと決めたいですね。ずぼらなシムにすると、仕事とかさぼったりして、かなり苦労します。なんか耳が痛いんだけど、気のせい!?

●前作よりも遊びやすさがグッとかなり向上です
 シムは人間なわけで、お腹が減っているか、不潔じゃないか、トイレに行きたいか、といったパラメータがあり、さまざまな行動をとらせることで増減。便意をもよおしているのにトイレに行かせないとおもらししたり、体力がないのに行動させ続けるとその場で寝てしまったりします。そのため、どれだけそれらのパラメータを良い状態に保つかが攻略のポイントだったりします。前作では、このパラメータの増減がかなり激しく…。計画的に行動させないと便意がグングン溜まっていて、いい大人が1日に何回もおもらしなんて、社交性ゼロな悲しい生活を送ることによくなってたんですが、今作ではバランス調整が行われ、より遊びやすくなってます。カメラアングルの変更もスムーズに行えるようになって、オブジェクトにカーソルが合わせづらかったのも改善されていますし、前作では、つまづいたって人も楽しめるようになったのではないかと。

●どんな人生を送ってもOK なんでもアリなわけ!!
 で、このゲームの目的は…? というと、特にありません。一応、ストーリーというモード(他に自由に遊べるフリーというモードもあります)では、出世するという大きな目的はあり、ゲームオーバーもありますが、何をやっても基本的にOKです。ファッションモデルを目指す。コツコツ働いてお金をひたすら貯める。結婚して幸せなラブラブ生活をエンジョイする。悪口を言ったり、なぐったりして、近所の嫌われ者になる。悪事に身を染め、裏街道を爆進する。おもらししまくる…。まぁ、とにかく何でもアリなわけです。この自由度の高さが、このゲームの最大の魅力なのはないでしょうか。逆に自由度が高くて、何をしていいのかわからないってこともありますが、それぐらい自由度は高いわけです。目的をもってプレイするといいかもしれません。日頃描いている夢を、ゲームで実現するとか。ただ、ゲームの世界があまりステキになりすぎると、現実の自分がみじめに…。私の場合は、シムのお金がいっぱいお金を持っているのをみて、「これで欲しかったあのゲームが買える!」とか、自然に考えたりしてて、ヤバイ。ヤバイ。ヤバすぎる。中毒性はかなりあるので、ほどほどに!! 経験者からの忠告です。

●最後にまとめをば
 海外のゲームということで、日本のゲームに比べると説明不足な部分が比較的あり、次に何をすればいいの? てことが多いです。楽しむには自分でいろいろ試してみる根気がある程度必要かもしれません。でも、システム自体はそれほど複雑ではないので、一度わかってしまえば、すんなりプレイできるようになると思います。ネットに接続することもでき、わからないことがあれば、他の『シムズ』ユーザーとチャットで聞けますし(ネットでは協力プレイも可能。自慢のシムを見せびらかせます!)。正直、敷居は高いと思いますが、乗り越えれば、楽しい世界が待ってますよ。さぁ、夢の人生を実現させましょう。…ゲームの中だけでも夢見ましょう!!
 ちなみに今回レビューを書くにあたって、プレイをしたのはPS2版。それ以外にGC版とGBA版が発売しています。GC版は基本的にPS2版と同じですが、GC本体と接続することでGBA版に作成したシムを転送できたりします。一方GBA版は根本的に別モノで、シムバレーという田舎町を舞台に、そこでのひと夏の生活を楽しむというモノ。ペットが飼えたり、ミニゲームが遊べたり、オリジナル要素がかなり充実します。GBA版もプレイするつもりなら、GC版と合わせて買った方がお得でしょう。
 
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レビュアー紹介
いぐどん
 メガドライブのソフト全タイトルを所有している、かなり偏ったゲームライター。そんなワケなので、トレジャーとかが大好き。なんか、見た目にも人とはちょっと違った変な人。

●好きなゲーム
『セブンスクロス』
『ジェットセットラジオ』

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【PS2版】
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【GBA版】

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