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4月19日は『ガンダム 閃光のハサウェイ』でハウンゼンがハイジャックされた日。まさか映画化で偽マフティーが人気キャラになるとは…

文:電撃オンライン

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  『ガンダム』シリーズにおける4月19日。これだけを聞いてぱっと何か出来事を思い浮かべる方は多くないと思いますが、『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』にて、スペースシャトル“ハウンゼン”がハイジャックされた日……と聞くと、結構な割合の『ガンダム』ファンはピンと来るのではないでしょうか。

  『閃光のハサウェイ』は、『機動戦士ガンダム』の生みの親である富野由悠季監督が執筆し、1989~1990年にかけて全3巻が発売された小説。ブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノアが主人公を務め、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』のシャアの反乱から12年後にあたるU.C.(宇宙世紀)0105年を描いた作品です。2021年6月11日には、原作の刊行から約30年越しとなる劇場アニメ版も公開され、大きな話題を呼びました

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『閃光のハサウェイ』冒頭で起きた、偽マフティーらによるハイジャック事件


 このハウンゼンのハイジャック事件は、原作・劇場版共に『閃光のハサウェイ』におけるプロローグにあたるエピソード。地球連邦の特権階級の人々を運ぶ特別便であるハウンゼンが、反地球連邦組織“マフティー・ナビーユ・エリン”を名乗る男たちに襲撃されるも、乗客として居合わせたハサウェイ・ノアとケネス・スレッグの二人の活躍によって鎮圧されています。

 すでに作品をご覧の方はご存知の通り、実は真のマフティー・ナビーユ・エリンこそハサウェイであり、ハイジャック犯たちはマフティーの名を借りた真っ赤な偽物たちです。

 そのハイジャック犯達のリーダー格と思わしき人物が、皆大好き“偽マフティー”ことかぼちゃマスクの男。原作ではこの話以降は二度と出てこない、言ってみれば脇役中の脇役なんですが、それがこんな大人気キャラクターになるとは一体誰が想像できたでしょうか(今では主題歌の「閃光」を聴くと、Ξガンダムではなく偽マフティーがフラッシュバックしてしまいます)。


 もしハウンゼンにハサウェイが乗っていなければ、偽マフティーたちのハイジャックは成功していたかもしれませんが、ハサウェイがいたのはただ偶然ではなく、この後に自分たちが殺すことになるかもしれない閣僚たちの顔を、自分の目で確認しておきたかったためだと後に語られています。

 本来、絶対に目立ってはいけない立場のハサウェイがハイジャック犯に立ち向かったのは、マフティーの名を語られたことへの怒りもあるでしょうけど、一番は眼の前の惨状を食い止めたかったからだと思うんですよね。

 後に自分で殺すかもしれない人々のために怒り、危険を犯すという矛盾は、作中のハサウェイの不安定さのようなものを表しているように思えます。結果この時の行動が、ギギとケネスの二人と出会うきっかけにもなっているんですが、それがハサウェイにとって良かったのか悪かったのかも、非常に難しいところです。

 劇場版の公開前、このハイジャックのシーンが含まれる冒頭8分の映像が公開された時は、めちゃくちゃテンション上がりました。原作では、ハイジャック犯達がハウンゼンに乗り込む時に使われていたのはベース・ジャバー(MSを乗せて運用する飛行メカ)だったので、劇場版では『機動戦士Zガンダム』も登場したギャプランが使われるサプライズには驚きましたね。

 なぜハイジャック犯がギャプランを使っていたのかに関しては、どこかの基地に組み立て途中で放棄されていたものを引っ張り出したと、公式Xで明かされていました。


 しかしそんな『閃光のハサウェイ』、続編となる第2部の仮タイトルが“サン オブ ブライト”になることだけは明かされていますが、第1部から約3年弱、そろそろ公開時期が気になってくるタイミングですよね。本格的な情報公開はいつになるのか、待ち遠しいです。



米澤崇史:ロボットアニメとRPG、ギャルゲーを愛するゲームライター。幼少期の勇者シリーズとSDガンダムとの出会いをきっかけに、ロボットアニメにのめり込む。今もっとも欲しいものは、プラモデルとフィギュアを飾るための専用のスペース。

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