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2010年2月23日(火)

コロニーが落ちたり落ちなかったり? PC用オンラインゲーム『GNO 3』CβTレポ!

文:電撃オンライン

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■ゲーム内でスペースコロニーが落ちたり落ちなかったり

 先ほど触れたVPランキングの他に、『GNO 3』でプレイ目標となるのがMP(ミッションポイント)ランキングです。これは“任務”を成功させて獲得したMPの合計値を、作戦期間ごとに競うもの。“任務”とはいずれかのプレイヤーが取得し、支援者を2人募って行う共同戦闘で、“特殊任務”なら1勝、“通常任務”なら3勝、“長期任務”なら60勝を無事にこなすことで、MPと補給ポイント、場合によっては開発ポイントや“戦功”が手に入ります。“戦功”は各種ランキングに上位入賞することでも獲得でき、これが溜まると隊長の階級が上がって、小隊の搭載値上限が上がり、やがて戦闘に有利な指揮官補正が加わります。さらに、定期的に与えられる補給ポイントや開発ポイントが増えたりと、いいことづくめなのです。

『GNO 3』 『GNO 3』 『GNO 3』
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▲“特殊任務”は、シチュエーションも敵の陣容もさまざま。『GNO 3』の特殊任務では、すでに開始されたか否かが常に表示されているため、たとえば支援を募った張本人がうっかりスタートさせるのを忘れてていても、支援者には状況が掴める。また、支援者が集まらなくてもNPC部隊を呼んで開始できるので、他のプレイヤーと時間の合わない人でも大丈夫。戦闘10勝で、特殊任務を1回引く(取得できる)権利が生じ、9回分(7時間30分相当)まで溜めておけるため、忙しくて頻繁にアクセスできない人でも、極端に不利になることはない

 VP、MPそれぞれでの達成レベルを参照して算出されるのが総合ランキングで、こちらもVPやMP単体と同じく、作戦期間ごとに上位に入ると戦功や補給ポイント、開発ポイントが手に入ります。『GNO』シリーズの枠組みとして、VPの上位とMPの上位は両立できず、そのため両方を楽しむことができないという弱点がありました。しかし、両方の達成度を見る総合ランキングは、バランスよく楽しむ第三の選択肢といえそうです。とくに“VP中心のプレイを楽しみたいが、ガンダムのストーリー的に重要なミッションだけは積極的に参加したい”というプレイヤーにとって、総合ランキングはうってつけの評価方法となるでしょう。

『GNO 3』 『GNO 3』 『GNO 3』
▲アムロ、セイラ、カイ、ハヤト、ブライトと、シャア、ララァ、キシリア、シャリアブルが顔をそろえた、ソーラ・レイ競合任務。地球連邦軍の主力艦隊に大損害を与えるべく準備されたソーラ・レイは、はたして発射されてしまうのか?
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▲コウ、キース、バニングらが守るオーストラリアの連邦軍基地から、ガトー、ゲイリーらがガンダム試作2号機を奪取する、トリントン競合任務。実は2号機にはとんでもない兵器が搭載されていて……。
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▲ガトー、カリウス、ケリィらによる連邦軍艦隊襲撃を、コウ、キースらが阻止しようとする、観艦式競合任務。この任務には、地球連邦軍の“不死身の第四小隊”が登場するバージョンもあって、実際に任務を取得してみるまで、どちらに参加できるかわからないという趣向になっていた。

 『GNO 3』には歴代作品と同様に、ガンダム世界の歴史を左右する“競合任務”が存在します。これは重要な戦いをモチーフに、連邦とジオンそれぞれのプレイヤーたちに正反対の勝利条件を持つ“任務”が提供され、陣営ごとの達成回数を反映しつつ、それぞれの目標が成就したかどうかを決めるという趣向です。たとえば、ジオン側の目標がソーラ・レイの防衛であれば、同じタイミングで連邦側に提示されるのはソーラ・レイの発射を阻止する任務となります。これによって、宇宙要塞ソロモンが陥ちたり陥ちなかったり、スペースコロニーがジャブローに落ちたり落ちなかったり、別のところに落ちたりするのです。

 クローズドβテストで実施された競合任務は、ガンダム世界の有名人がNPCとして登場し、かつ取得経験値も高いという特別な存在でした。また、『GNO 2』では後年アップデートで追加された、任務単体での貢献度褒賞も、『GNO 3』は最初から備えています。その意味で競合任務は、積極的に参加することで、ストーリー要素を楽しみつつ自部隊を強化できる“1粒で2度おいしい”任務といえるでしょう。

 『GNO 3』の戦争では、1週間単位で大規模な作戦が繰り広げられ、その最終段階では“大規模任務”が実施されます。これは、あらかじめ実施期日が告知されたPvP(プレイヤー vs プレイヤー)イベントであり、参加者は事前にエントリーさえすませておけば、あとはすべて自動で処理されます。大規模任務にエントリーした場合、開始直前には任務が取得できなくなり、5分ごとに起きていた野戦、それに混じる敵プレイヤー部隊との戦闘もいっさいストップします。そして、30分前の編成で決戦場に赴き、敵プレイヤーたちとの間で3部隊 vs 3部隊の対戦が3度行われます。ちなみに、この時NPC部隊が混じることもあり、それがときに原作のストーリーにちなんだキャラクターだったりします。たとえば一年戦争最後の大規模任務、ア・バオア・クーの戦いでジオン側に現れたのは、ピカピカの専用機に乗ったシーマ・ガラハウ中佐でした。いや、なんかやたらと強かったなあ、彼女。

『GNO 3』 『GNO 3』 『GNO 3』
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▲ア・バオア・クーにおける“大規模任務”の前半は、3部隊 vs. 3部隊のPvP戦闘3回戦。エルメスを擁して火力で勝負するジオン軍の各部隊と、万能機ガンダム、G-3ガンダムで粘り強く戦う連邦軍各部隊の対決は、なかなかに伯仲(はくちゅう)していた。

 ア・バオア・クーの場合、3戦が終わったのち、その結果をもとに選抜された部隊長が1人ずつ増援として参加し、合計12名ずつが最終決戦ともいうべきアムロ vs シャアの戦いに駆けつけるという設定になっていました。駆けつける機体は隊長機のみです。両軍ともに戦績上位から4名ずつ配置され、誰かが撃墜された場合は次のターンの最初で残りのプレイヤーが補充要員として投入されて、さらに戦いが続きます。“ハッテ”サーバーでは戦いが20ターンほど続き、アムロ機のヒットポイントが3分の1ほど削られたところで、連邦軍の勝利が告げられました。勝敗はどちらかの軍の参加プレイヤーが全滅することで決まったように見えましたが、正確な判定条件はわかりません。ちなみに連邦軍の隊長たちは、シールドを装備した万能機であるガンダムに乗っている場合がほとんどなのに対し、変則的な機体の多いジオンでは、ゲルググに乗っている隊長も多く、この時は期せずして不意打ちになってしまったようです。ジオンの隊長たちが全員ジオングに乗っていたら、歴史は変わったのでしょうか? いずれにしても、アムロとシャアの因縁の対決に加勢するというシチュエーションは、戦いの終章としてなかなか華やかで勇壮、手に汗握る演出でした。

『GNO 3』 『GNO 3』 『GNO 3』
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▲ア・バオア・クーにおける“大規模任務”後半。シャア vs アムロの戦いに、前半で優秀な戦績を収めた両軍の隊長達が助っ人に来るという展開。主力がジオングなら助っ人もジオング、主人公がノーマルガンダムなのに助っ人がG-3ガンダムとか、大混乱ぶりが逆に楽しかった。
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▲“大規模任務”は連邦勝利だが、ソーラ・レイが地球連邦軍に原作以上の損害を与えたのか、ア・バオア・クーは陥ちないままに講和。しかしギレン・ザビは何者かに暗殺され、戦いは原作どおり連邦 vs デラーズ・フリートに。

■ブラウザゲームに近いまったり感RPGに似たテイスト

 いかがだったでしょうか? 何かと忙しい社会人世代を重要なターゲットとして考案され、自動進行型ゲームの早期の成功例となった『GNO』シリーズ。その最新作である『GNO 3』は、操作や設定項目のさらなる工夫と簡略化により、ブラウザゲームなみに少ない手間で、美しい3Dグラフィックスの戦闘が楽しめるゲームになりました。思えば『GNO』シリーズは当初から“1日10分のプレイで楽しめる”ことをキャッチフレーズに、自動進行型ゲームならではの魅力をアピールしてきました。そして、そのまったりプレイのコンセプトが、すでに社会人歴も長いファーストガンダム世代の生活とうまくマッチして、ヒット作となりました。『GNO 3』は、その路線をさらに推し進めることで、より多くの人に楽しめるゲームとなったのです。

『GNO 3』 『GNO 3』 『GNO 3』
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 パイロットの育成については、ステータスポイントの割り振りではなく、成長タイプの選択。戦術については、行動順の指定ではなくフォーメーションの選択。そんなふうに『GNO 3』は細かな設定項目の代わりに大枠の選択肢を用意することで、より親しみやすい作品となっています。また、ドロップアイテムとしての“改造パーツ”や、だんだんと広がっていく戦術の幅も含めて、テクニック面よりもプレイ意欲の面で成績に差が出る、RPGのようなテイストを備えたともいえるでしょう。実際、プレイには手間がかからず、“任務”のために張り付く時間もぐっと短縮されています。そしてクローズドβテストで試した限り、少し考えたうえで重要と思われる局面だけ頑張ればよいというプレイ内容は、まだゲーム全体の仕組みが解明されていないこともあって、なかなか楽しい試行錯誤となりました。

 『GNO 2』とは異なる楽しみ方を打ち出した『GNO 3』が、今後どのような形で中身を充実させていくのか? まだ見ぬ『機動戦士ガンダムZZ』や『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』由来の要素も含めて、この眼で確かめる日が実に楽しみです。いや、個人的にベルトーチカが登場するかどうかがすごく気になっていることは、ここだけの話ということで。(トクワン和尚)

(C)創通・サンライズ

データ

▼『ガンダムネットワークオペレーション 3』
■メーカー:バンダイナムコオンライン
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:SLG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2010年3月1日
■プレイ料金:クレジットカード決済 1カ月1,155円(税込)/コンビニ・WebMoney決済、ドコモ ケータイ払い 3カ月3,780円(税込)
▼『ガンダムネットワークオペレーション3 USBメモリパッケージ』
■メーカー:バンダイナムコオンライン
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:SLG(オンライン専用)
■発売日:2010年3月1日
■価格:7,329円(税込)

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