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2010年3月16日(火)

【洋鯨亭 第3回】PC・アーケードで数々の名作洋ゲーが登場した1980年代

文:電撃オンライン

■アタリのアーケードゲームは名作ぞろい

 前回のお話で、アタリ社について触れました。80年代前半はアーケードゲームにもアタリの名作洋ゲーがいくつか登場しています。まずは、1983年に登場した『スターウォーズ』。前回“高速船”というゲーム機がベクタースキャン式のブラウン管付きゲーム機だったというお話をしましたが、この『スターウォーズ』もベクタースキャンの大型筐体ゲームなんです。というよりも、当時の海外アーケードゲームには、ベクタースキャンゲームが多かったですね。

 『スター・ウォーズ』の内容は、映画のデス・スター攻略戦をゲーム化したもの。X-WINGを操って、タイ・ファイターと戦いつつ、デス・スターに侵入、魚雷をデス・スターの熱排気口に投下できればクリアというゲームです。

 ポリゴンゲームが登場する何十年も前ですから、CPUの処理能力的にも“空間”を感じる立体表現はできません。しかし、シンプルな線画で描かれた奥行きのある3D表示は新鮮かつ迫力満点、音楽や効果音のよさも手伝って迫力のあるゲームに仕上がっていました。

 補足しておきますと、ベクタースキャンとは、すごく簡単に言うと、ブラウン管上にX軸とY軸の座標を指定して、点と線だけを使って描画する方式です(一般的なゲームやテレビの放送はラスタースキャンという方式が使われています)。ベクタースキャン方式は、Xbox 360のLIVEアーケード用ソフト『Geometry Wars: Retro Evolved』の画面がイメージに近いですね(この作品も洋ゲーです)。全方向に撃って避けるという単純なゲーム内容と、敵の爆発エフェクトがキレイで、レトロ風なゲームではあるんですが古さを感じさせない作品です。

【洋鯨亭 第3回】PC・アーケードで数々の名作洋ゲーが登場した1980年代
▲ラスタースキャンで表現したベクタースキャン風レトロゲーム。全方向から迫る敵をショットで撃破。包囲網を崩しながら突破するのが楽しいです。写真は『Geometry Wars: Retro Evolved 2』。

■まだまだありますアタリの名作

 『スター・ウォーズ』以外の作品では、『マーブルマッドネス』(1984年発売)も名作に挙げられる1本でしょう。この作品は、フィールド上にある玉をトラックボールで転がして、仕掛けられたワナをうまく回避しながらゴールに導くゲームです。トラックボールを緩急をつけて操作するという新しさもさることながら、見た目どおりの方向にトラックボールを転がすことがゲーム内のボールを転がすことになる、という操作方法とキャラクターの動きがリンクした楽しいゲームです。

 他にも、同じく1984年に登場した新聞配達ゲーム『ペーパーボーイ』、4人で同時に遊べるファンタジーアクションシューティング『ガントレット』(1985年発売)など、操作方法、ゲーム内容ともに新しいゲームが次々と発売されていました。『ガントレット』は“4人で協力できるアクション”というゲーム内容が新しく、また、実際に楽しかったため、100円硬貨を積み上げてプレイしたのを覚えています。

→レトロゲームが楽しめる“Game Room”が登場!(3ページ目へ)

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