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2010年7月14日(水)

『M11』を超ゼータクに体験! メディアパーティ&各色インプレッションを紹介!

文:電撃オンライン

 事前に公開されたカードリストを見た時も思いましたが、実際にパックを開けてカードを見てみるとやはり『M11』は白が強い、という印象です。コモンだけでも《嵐前線のペガサス》、《野生のグリフィン》、《突撃グリフィン》、《雲の十字軍》と飛行クリーチャーが豊富にそろえられており、《目潰しの魔道士》、《平和な心》などの除去手段も万全。さらに、アンコモンにまで視野を広げれば《セラの天使》、《糾弾》など、さらに優秀なカードが加わります。

『M11』メディアパーティ 『M11』メディアパーティ 『M11』メディアパーティ
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▲優秀なアタッカーに加え、守りの手段もバランスよく持っている白はシールド戦、ドラフト戦などでは人気の色になりそうです。

 もちろん、クリーチャーの強さでは緑も負けていません。『M11』ではコモンに《ヤヴィマヤのワーム》、アンコモンに《夕暮れ谷のワーム》と、トランプルを持つクリーチャーが追加され、突破力が大きく向上しています。強力だったオーラ《樫変化》を失い、最序盤から一方的にサイズで押しつぶす、ということこそできなくなりましたが、マナを伸ばす《ラノワールのエルフ》は健在で、《耕作》という『神河物語』の時にあったカードと同じ効果を持つマナブーストも加わったので、マナ加速からの大型クリーチャー連打、という緑らしい戦い方が楽しめそうです。

 また、これまで直接クリーチャーを除去する手段がほとんどなかった緑ですが、『M11』では《垂直落下》、《スズメバチの一刺し》という除去呪文を獲得。苦手だった飛行クリーチャーや、《放蕩紅蓮術士》のようなやっかいな能力を持つクリーチャーへの対抗策を得ました。

『M11』メディアパーティ 『M11』メディアパーティ 『M11』メディアパーティ
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▲注目カードは《垂直落下》。飛行クリーチャーにしか効果がありませんが、地上戦で負けないならこれで十分だと言えそうです。また、スタンダードなどでも大型クリーチャー対策として活躍するかもしれません。

 その他の色についてですが、青と赤はデッキの中心となるよりサポート向きという感触でした。青は《大気の召使い》や《ジェイスの創意》など強力なカードは多いものの、それらの大半がアンコモンなので、パックの引きに左右されることになりそうです。軽い打ち消し呪文の《マナ漏出》やクリーチャーを手札に戻す《霊気の達人》などで、戦場の状況を有利にするためのバックアップに回るのがよさそうでした。

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▲青の強力カードはアンコモンが中心ですが、コモンの《マナ漏出》は相手の切り札となるマナ・コストの重い呪文に対して、とても頼りになります

 赤は、攻め手となるクリーチャーがすくなく、コマ不足という印象です。ただし、コモンに除去呪文の定番《稲妻》、新カードの《チャンドラの憤慨》、これまた再録の《投げ飛ばし》と除去呪文が非常に豊富です。アンコモンにも《紅蓮地獄》、《火の玉》、《焼却》と強力な除去呪文が備わっています。相手のクリーチャーを一時的に奪う《反逆の行動》がコモンになり、速攻クリーチャーも多いので奇襲性は非常に高く、うまくハマれば一気に相手のライフをけずってしまうことができそうです。

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▲赤の魅力はやっぱり火力。《焼却》は“打ち消されない”という特徴を持つため、信頼性がとても高い呪文です。

 残る黒ですが、クリーチャーには《男爵領の吸血鬼》、《リリアナの死霊》、《朽ちゆく軍団》など、コモンにもそこそこのものがそろっています。相手のクリーチャーへの対処方法も《破滅の刃》、《暗殺》、《泥沼病》と豊富に用意されています。

 また《泥沼病》に加え、《堕落》など沼が多ければ多いほど強力になるカードが多いのが黒の特徴です。《夜翼の影》なども、パワーを上げるにはたくさんの黒マナが必要になってきます。そのため、黒を中心としたデッキを組む場合は、どれだけ単色に近づけられるかがカギとなってくるのではないでしょうか。

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▲悪くない性能のクリーチャーたちに加えて手札破壊、除去呪文、ライフ回復など、ある意味なんでもできるのが黒です。しかし、その力を発揮するには黒の濃いデッキにする必要があります。

 最後にアーティファクトですが、今回は戦力となるアーティファクトが多いという印象でした。

 クリーチャーである《ガーゴイルの歩哨》、《巨大戦車》、《石のゴーレム》はどれも悪くない性能で、クリーチャーの質がそこまで高くない赤や黒などのデッキでは、むしろ中心となって活躍できるかもしれません。

 またクリーチャー以外にも《囁き絹の外套》のようなゲームを終わらせる力を持つ装備品や、手札を充実させてくれる《水晶球》など、デッキに入るアーティファクトがあり、『M11』のシールド戦やドラフト戦では、《帰化》や《真面目な捧げ物》のようなアーティファクトに対処する手段をすこしデッキに入れておいた方がいいように思いました。

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▲デッキのすき間を埋めてくれるアーティファクトたち。どれも便利な能力を持つので、意外とあなどれません。

 なお、会場で対戦してくれたプロプレイヤーの齋藤友晴さんに『M11』オススメのカードを聞いてみたところ、《リリアナの死霊》をあげてくれました。いわく、戦場に出た時にすでに仕事(手札を1枚捨てさせる)をしており、さらに飛行を持つため、壁などのクリーチャーにブロックされないところが優秀だということでした。

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▲《リリアナの死霊》は手札破壊といういかにも黒らしい要素を持つクリーチャー。パワー2で飛行と、戦闘能力もそこそこあるのがうれしいところですね。また、齋藤プロは“ジャガーノート(巨大戦車)”のあだ名もある、ということで《巨大戦車》を持ってもらい1枚。

 続いて、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の森慶太さんにショートインタビューを行いました。『M11』が目指したものや、森さんオススメのカードについて聞いてみました。

 →森さんが語る“WoCが『M11』で目指したもの”とは?(3ページ目へ)

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[Text by ねこひげ合同会社/ゆば]

データ

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