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2010年9月24日(金)

『グラナド・エスパダ ルネッサンス』集中連載 衣服を巡る冒険 第1回

文:電撃オンライン

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■『GE ルネッサンス』コスチュームデザインを手がける人々 IMCGames【前編】

 ぐらな堂の物語がひと段落ついたところで(ついたのか?)、ここからは実際に『GE ルネッサンス』で実際にコスチュームのデザインに関わる人々の、ショートインタビューを毎回お伝えする。完成品しか目にすることの無いプレイヤーにとって、デザイン担当者のひそかなこだわりや苦悩、注目してほしいポイントなどの裏話が読める特別企画である。第1回は開発元である韓国IMC Gamesデザイン担当チームの、キム・イルフンさんとウ・ギョンジンさんの2人にお話をうかがった。今回はその前編をお届けする。

『GER連載第1回』
▲IMC Games社ロビーにて女性スタッフが集合! 顔出しはNGということで、キャラクターの顔グラフィックをかぶせてありますが、なんか妙に似合ってますよ。

――現在のデザイン担当チームの皆様はいつから『GEルネッサンス』に参加されていますか??

キム・イルフンさん(以下、イルフンさん):2007年からGEのイラストパートに参加するようになりました。3年ちょっとといったところですね。

ウ・ギョンジン(以下、ギョンジン):入ったばかりな感じなんですけど、もう2年になります。

――初期『グラナド・エスパダ』の装備デザインのコンセプトを、わかる範囲で構いませんので教えてください。

イルフンさん:大半のRPGが中世風なのに対し、『GE』初期デザインはルネッサンス以降をテーマとし、戦闘や戦争に焦点を合わせるよりは、少女マンガで見るようなヨーロッパ風のロマンチックなデザインそのものを打ち出す方向性を取りました。装備やコスチュームデザインもその基本から大きく逸れず、デザイン自体の美しさをそのままへ反映させました。他のMMORPGに比べて、金属系の防具が少ないのもそういった理由が大きいです。

――ここ数年のコンセプトはどうでしょう。韓国や日本でサービスが始まった頃にくらべて変化した点を含め、現在のデザインコンセプトについて教えてください。

ギョンジンさん:現在の『GEルネッサンス』で、コンセプトが根本的に変わったということはありません。むしろ、今まで“新大陸開拓”という状況がテーマであるがゆえ、ルネッサンス以降のヨーロッパとは空間・文化的に離れるデザインが多くなりました。そのため、当初表現しようとしていたものを深くは反映させられなかったのではないかと思っています。

 今はむしろ、初期『GE』が表現しようとしていたテーマにより集中させるべく、ストーリーの進行や空間の配置にも細心の注意を払っています。ただし、ヨーロッパ文化の再現に固執するという意味ではありません。ゲームのプレイヤーやデザイナーだけでなく、すべての人に等しく美しく感じてもらえるものを心がけています。

――デザイン担当の方々はいわゆるデザイン/美術系の学校で専門的に学ばれたのでしょうか? それともIMC Games へ入社後、はじめてデザイン関連の業務をするようになりましたか。

イルフンさん:私は美術大学を卒業し、専攻は西洋画でした。卒業後は漫画家を目指して準備しておりましたが、キャラクターデザインに向いていると思い、ゲーム業界へ方向転換しました。

ギョンジンさん:私も始めは西洋画科専攻で大学に進学しましたが、途中でデザインに転向しました。そういえば、私は日本の大阪にあるコンピューター総合専門学校のHALに通っていたこともあるんですよ。ゲームのデザインを学べると思って入学したら、パンフレットのデザインやポスターなど、視覚デザインにより近い授業内容でした。残念ながら最後まで在籍せずに帰国したことが、一生の後悔になりそうです。

――お2人が特に気に入っている装備 or コスチュームを教えてください。

イルフンさん:マギさんがデザインされた “ルブランシリーズ”と“スクールルックシリーズ”、女ファイターの“グラディエイターアーマー”がお気に入りです。

ギョンジンさん:基本のプレイヤーキャラクターの初期装備と、“ルブランシリーズ”です。

――今挙げていただいた装備 or コスチュームについて、好きな理由を教えてください。

イルフンさん:『GEルネッサンス』のデザイナーとして考えると、ルブランとスクールルックが本タイトルのスタイルとして、最も代表的だと思います。プレイヤーもスマートでシャープなスタイルをより好むからです。グラディエイターアーマーは多くのプレイヤーも感じられたと思いますが、他キャラクターに比べ、相対的に人気がなかった女ファイターというキャラクターを見直すきっかけとなったデザインでした。 現代的な感覚と古典感覚がよく調和された上に、女性的な魅力も豊富に取り入られたデザインだったので、非常に気に入りました。

ギョンジンさん:基本のコスチュームは、一番最初のコンセプトを反映させようと、非常に努力してデザインしたという感じがします。もちろん、どんなコスチュームでも頑張ってデザインしますけどもね。常に、『GE』デザイナーたちの中では、初期のデザインがあまりにも美しすぎて、高レベルコスチュームをデザインすることが大変という話をします。全てのPCの基本になるという点で最も優れたコスチュームだと思っています。

ルブランはホワイトの古風な感覚があり、かといってあまりにもファンタジースタイルだけでデザインを複雑に構成したものでもなく、非常にラインの美しいデザインだと思います。

『GER連載第1回』 『GER連載第1回』
▲お2人がお気に入りだという、スクールルック(左)とルブラン(右)コスチューム。

 後編では、コスチュームデザインの楽しさや悩みについてお届けします! 次回の『GEルネッサンス集中連載 衣服を巡る冒険』更新をお楽しみに。

(c) 2003-2010 IMC Games Co., Ltd.
Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

データ

▼『グラナド・エスパダ ルネッサンス』
■運営:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■サービス開始日:2010年8月12日
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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