2011年1月18日（火）

おいしく楽しいメニューができるまで！ “狩りOK！MHP 3rd 集会所”関係者に聞く

■5つのコラボメニューが生まれるまで

――利用するユーザーさんからすると、オリジナルメニューは店舗に足を運ぶ目的の1つになると思うのですが、今回メニューを5つにしたのはどういった理由があったのでしょうか？

宮西：メニュー数は5品くらいにしたいと、こちらから提示させていただきました。というのも、幸か不幸か『MHP 3rd』の発売が、シダックスとしても1年でもっとも忙しい12月と重なってしまったんです。あまりメニューを増やしてしまうと、十分に対応できなくなる可能性があったため、頑張って対応できる数を模索して5品に決めました。

――その後は、メニューの選定になるのですね？

宮西：『モンスターハンター』のユーザーさんは年齢層が広いので、どなたにも楽しんでいただけるよう種類の振り分けを決めました。フード枠、デザート枠、ソフトドリンク枠、アルコール枠に1つずつ入れて、どこかを2つにするのがバランスとしてはいいかなと。そこで『モンスターハンター』をとにかくプレイしている小谷松の登場となるわけです。彼女にアイデアをもらいつつ、カプコンさんと相談し、『こんがり肉』、『ギルドピザ』、『アイルーパンケーキ』、『回復薬グレート』、『ジンオウガトニック』という5品目が決まりました。

――小谷松さんはかなりシリーズを遊んでいるとお聞きしましたが、そもそもの出会いはどの作品だったのでしょうか？

小谷松：きっかけは、兄がやっていたPS2『モンスターハンター2（dos）（以下、MH2（dos））』を見て、チャットしながらゲームしているのが楽しそうだと思い、遊び始めました。そのあとは『MHP 2nd G』とWii『モンスターハンター3（トライ）（以下、MH3（tri-））』ですね。今は『MHP 3rd』を少しずつ進めています。

――ちなみに武器は何を使っているのですか？

小谷松：『MH2（dos）』では太刀と双剣でした。その後のシリーズだと、最初は片手剣でプレイして、その後に太刀を作っていくという感じです。

――宮西さんは、メニューの開発は小谷松さんしかいないと最初から考えていたのでしょうか？

宮西：私は『ストリートファイター』シリーズは遊んでいるのですが、『モンスターハンター』は遊んでいなかった。迷っている時に、別の社員から小谷松が『モンスターハンター』がかなり好きだということを聞き、それまで話をしたこともなかったのですが、相談にいきました。話を聞いて「この人しかいない！」と思い、お願いをしたんです。

小谷松：私は『モンスターハンター』が仕事になるなんて、夢にも思っていなかったので、最初は戸惑いもありました。ただ、やはり自分が大好きなことなので、楽しいことばかりでしたね。

――『MH2（dos）』が好きで、そこからのアイデアが多かったということですが、具体的にどんなメニューを考案したのでしょうか？

小谷松：キッチンアイルーのメニューから名前をもらい、シダックスのメニューを出したと記憶しています。“ガッツチャーハン”とか“パッパラパスタ”だったかな。実は自分としては、『MH2（dos）』と『MHP 2nd G』と『MH3（tri-）』で共通しているメニューから選んだつもり……だったんですが、少しマニアックなものばかり選んでいたようです（苦笑）。

――5品のそれぞれの開発経緯を教えてもらえますか？

小谷松：自分もプレイヤーなので、調合という遊びを取り入れた“回復薬”は提供したいと思っていました。最初は調合したら色が変わるようにしたくて、アルコールで考えていたんですよ。でもやはり、誰でも飲めるようにと、ソフトドリンクにしました。混ぜるものをユズハチミツにしたのは、いろいろ試した中で一番味がおいしくできたからです。

――『こんがり肉』は、開発スタッフも絶賛したということを聞きました。どのようなところを心がけたのでしょうか？

小谷松：最初に考えたのが、先ほどの『回復薬』と『こんがり肉』です。やはり、これは外せないと思いました。この『こんがり肉』でこだわったのは、外がカリっとしていて中がふんわりという食感と、食べ応えががっつりあるという2つです。

宮西：最初は骨付きハンバーグで試してみたのですが、それだけだとユーザーさんに満足してもらえるようなインパクトはなかった。彼女がいろいろ考えた中で、外に豚バラを巻いたアイディアだとボリューム感が増しつつ、味のメリハリが利いて格段に美味しくなることがわかったので、採用しました。

――個人的にこの『ギルドピザ』は、4つの味を楽しめるということと、デザインが印象的でした。

小谷松：ピザを出すことが決まった時から、模様を出したいと思っていたので、すぐにアイデアがまとまりました。最初は1種類の味で考えていたんですが、後から4つの味を配置できるということになり、またギルドの旗にはエリアごとに異なる意味があるということをカプコンさんの方から教えていただき、ドンドン企画が進んでいきました。

宮西：実は、この秋冬メニューで、丸いピザから四角いピザに変更していたんです。四角いデザインとギルドの模様がうまくマッチすると思いました。その上でカプコンさんから、4つのエリアそれぞれに意味があるので、それを企画に入れられないかと相談されたんです。今期からシダックスではトマト、ガーリックしょうゆ、明太マヨ、バジルという4種類のピザを出しているので、4つの味を提供しようということになり、このピザができ上がりました。

――上から振りかけているのは、何ですか？

小谷松：パセリ粉です。最初のピザは明太子味で、上に青のりがかかっていたんです。でも、それだとはっきり模様が出なかった。その後、4種類の味を採用することになり、パセリ粉を振りかけることになりました。パプリカパウダーも検討したのですが、模様が出るほどかけると結構苦くて（苦笑）。

――次は『アイルーパンケーキ』についてお願いします。

宮西：実は、最初は『ティガレックスのティラミス“ティガミス”』という違うデザートを考えていたんです。ココアパウダーでモンスターの足跡を作っていたんですが、「唯一のデザートなのでカワイイ方がいいのでは？」という意見がありまして。それをふまえ、アイルーのデザートがわかりやすいということで、検討を始めました。

小谷松：最初は、アイルーの顔が上に乗っているアイルーパフェというメニューを考えていたのですが、あまりカワイくできなかったので、ボツになりました。カプコンさんでやり取りをされている方から、「『くまさんパンケーキ』のようなアイルーはどうですか？」とアイデアをいただきまして。最初は『くまさんパンケーキ』の顔を変えたものだったんですが、バランスが悪くてマッチョなアイルーになってしまったんです。

――これは……ずいぶんと体格がガッチリしているアイルーですね。

小谷松：正直、今見ると「何これ？」っていう感じですね（笑）。その後、体を細くしたんですが、それでもどうもイマイチでした。


▲こちらが、『くまさんパンケーキ』の顔を変更したもの。たしかに、マッチョだ。		▲体部分を変更したものが、こちら。しかし、作った小谷松さんもまだ納得ができなかったようだ。

宮西：食を提供している会社なので、パンケーキを無駄にすることなく、その上で効率的に使いたいという思いがあったので、試行錯誤しました。体を作るからバランスが悪くなるのだと気づき、思い切って顔だけにしたんです。

――体がなくなった分、顔も2種類にして、ソースも2種類にしたのでしょうか？

小谷松：ソースは、『くまさんパンケーキ』が2種類のソースを提供しているのですが、パンケーキとの相性がよく評判もいいので、この2種類にしたいと考えました。顔は、最初は丸い目の1種類だったんですが、『MHP3rd』ではオトモアイルーを2匹連れていけるということで「笑っている表情もできませんか？」という提案を受け、増やしたという経緯です。

――『ジンオウガトニック』はどのように生まれたのでしょうか。

宮西：いくつか選択肢はあったんですが、『MHP 3rd』メインモンスターのジンオウガは外せないだろうと考えました。カワイイ代表ではアイルーを入れているので、代表的なモンスターも入れようということになり、決まりました。

――こちらは結構パンチが効いているというか、アルコールが強くて驚きました。

小谷松：実は最初は普通（のアルコールの強さ）だったんですけど、ジンオウガのイメージを味でも表現できないかと考え、現在の強さになりました。ストローは、雷をイメージして必ず黄色のものを入れるようにしています。

――ちなみに、どのくらいの試食を行っているのでしょうか？

宮西：かなりの回数しましたね。社内での試食も何度も行っていますし、カプコンさんに持ち込んで味を見てもらうこともしています。『こんがり肉』は、社内外どちらも好評でした。

→かなりの反響が!?　詳細は3ページ目で！

■“狩りOK！ MHP 3rd 集会所”概要
【イベント期間】2010年12月1日～2011年1月31日
【開催店舗】全国各地のレストランカラオケ・シダックス店舗