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2011年10月14日(金)

【Play it! XBLA 第2回】キュートでファンシーでメランコリー『ilomilo』

文:電撃Xbox

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すぐそこに見えるのに、なかなか会えないもどかしさ

 iloとmiloの操作を切り替えながら六面体のキューブの上を歩かせていき、隣り合ったキューブの隣り合った面に2人を立たせるとパズルクリア。基本のルールだけ見れば簡単にも思えますが、そこはパズルゲーム。一筋縄ではいきません。

 キューブを動かすスイッチや、キューブの上をうろつく不思議な生き物など、仕掛けはいろいろと用意されていますが、『ilomilo』ならではおもしろさだと筆者が感じたポイントは2つ。それが、キューブの面の向きと持ち運べるキューブです。

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▲この状態で隣り合えば、2人の「再会」が成立してクリアに。 ▲持ち運べるキューブは、別の場所に設置して足場にできる。 ▲先のパズルに進むほど、仕掛けが増えて構造も複雑になっていく。

 まず大前提として、この世界に重力という概念はないと思ってください。iloとmiloが歩く床となるキューブは、その六面のすべてに立つことができ、今立っているキューブの面が下方向となります。ただし、今立っている面から同じキューブの別の面へ自由に歩いて行き来することはできず、それができるのは“じゅうたん”が角に敷かれた場所のみとなっています。

 同じキューブの隣の面にiloとmiloを立たせてもクリアにはなりませんので、どこをどう歩けば同じ方向の面に立った状態で隣り合わせになれるのかを考えるのが、クリアのカギとなってくるわけです。ルービックキューブで目が1つ揃わずに四苦八苦しているときのようなもどかしさは、すぐそばにいるのになかなか会えないという物語ともマッチしていているのも高ポイントです。

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▲キューブの角に敷かれた「じゅうたん」を通って、下方向になる面をチェンジ。

 どこをどう通っても先に進めない。そんなときに出番となるのが、持ち運べるキューブです。これを設置して道を作るというのが基本となるわけですが、どう考えても持ち運べるキューブの数が足りない、そもそも必要なキューブがどこにもないといった場面が出てきます。そこで必要になる行動が、iloからmiloへ、miloからiloへと持ち運べるキューブを受け渡すこと。

 ただし、直接受け渡すことはできませんので、もう一方が受け取れる場所を探して設置することになるのですが、これがまたなかなか頭を悩ませるわけです。また、持ち運べるキューブにもいろいろな種類があるので、終盤のパズルともなれば、どれがどっちに必要なのかをしっかり考えて受け渡しをしていかないと、いつまでたっても2人を再会させることはできないことでしょう。

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▲iloが置いた持ち運べるキューブを、反対側の面にいたmiloが受け取る。

 絵本のような世界とかわいいキャラクターで、ほのぼのとしつつも実は奥の深い物語。プレイヤーキャラクターの切り替えと立体を駆使した仕掛けで歯ごたえのあるゲーム性。人によって総プレイ時間はかなり変わるジャンルではありますが、一気に全チャプタークリアを目指してもいいですし、空いた時間に少しずつ進めていくのもいいでしょう。また、一度クリアしたパズルでも、最短ルートを探索するといった楽しみもあります(最短ルートはオンラインランキングに記録されます)。価格も800マイクロソフトポイントとお手ごろですので、秋の夜長に腰を据えて遊んでみてはいかがでしょうか。

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データ

▼『ilomilo』
■メーカー:日本マイクロソフト
■対応機種:Xbox 360(ダウンロード専用)
■ジャンル:PZG
■配信日:2011年1月5日
■価格:800マイクロソフトポイント

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