2012年3月23日（金）

キャラデザ・原画を担当したみけおうさんを直撃！ Xbox 360『ルートダブル』インタビュー企画第8弾

■パッケージデザインでは中澤さんの詳細な指定を再現

――登場キャラクターで、特にデザインしやすかったのは誰でしょう？

　ましろやサリュですね。私の普段描いているキャラクターにとても近いので。この2人は最初から「あーこんな感じだなー」というイメージはできあがっていたので、他の悩めるキャラクターのほうを先にとりかかりまして、最後のほうに取っておきました。


▲鳥羽ましろ		▲サリュ

――逆にもっとも大変だったキャラクターは？

　渡瀬と夏彦です。男性キャラクターは一応描いたことはあったのですが、サブキャラだったりイベントCGで一部出ている程度だったので。しかも2人ともなかなか複雑な設定で……単にかっこいいだけのキャラクターではないので、中澤さんに見せる前の段階で何度も書き直してどうまとめていいのか試行錯誤しました。今見るとデザインはこのままでもいいとして、もうちょっとカッコよく描けるのにーと思います。


▲笠鷺渡瀬		▲天川夏彦

――“もっと胸を大きく”リテイクとかはありませんでしたか？（笑）

　そこは特になかった……と思います……たしか。逆に私のほうでつい大きく書いてしまうことが多かったかなと（汗）。多分初期のころの原画より、後期のほうの原画のほうがちょっと胸が増量されていると思います。

――デザイン的に気に入っているキャラクターは誰ですか？

　うーーーん、すごく悩みます。サリュは金髪少女なのでとにかく好きなんですが、どのキャラクターも見た目で言えば同じぐらい思い入れがあるのでなかなか選べませんね。学校の制服なんかは、色合いもゲームの世界観にマッチしていていい感じにまとまったかなと思っています。

――イラストやデザインではなく、キャラクター的に好きな登場人物は誰でしょう？

　渡瀬が好きです。いやもう、とにかくカッコイイですよね（笑）。「隊長！」と呼んで慕いたいです。個人的には、もし実写版の『ルートダブル』があるならこの俳優さん……というイメージがあって描いたキャラクターなので、イベントCGなんかで出てくると、その俳優さんの顔を思い浮かべてにやにやしながら描いていました。

――先日、本作のパッケージデザインが公開されました。この絵柄は、中澤さんから指定があったものでしょうか？　また、パッケージデザインで注目してほしいところはありますか？

　パッケージについては、中澤さんに細かく指定いただいて描いたものです。仕上がりの色合い・加工などのイメージまで含めてきっちりと決まっていました。店舗特典以外の描き下ろしイラストは、すべて中澤さんのほうで最後の仕上がりまでイメージされた上で指定いただいています。

　渡瀬と夏彦は、最初に書いたものでそのまま決定稿になっているのですが、悠里はなかなかポーズが決まりませんで……何度か描き直したり修正して今の形になっています。中澤さんも仰っていますが、いろいろと意味が隠されている絵になっていますので、じっくり見てほしいですね。


▲初回限定版パッケージ（画像右）と通常版パッケージ（画像左）。このパッケージには、さまざまな意味・メタファーが隠されている。

――店舗特典のイラストでは、本編では見られないようなほのぼのとしたイラストだったり、露出度の高いイラストがありますね。これらのイラストについての感想や、お気に入りのイラストがありましたら教えてください。

　とにかく楽しかったです（笑）。やっぱりかわいらしい服を着せたり、楽しそうな表情を描くのは私もうれしくなってしまうので。本編では、みんなぼろぼろの状態になっていきますからね……。また、すべてのゲーム関係の作業が終わった後で描いたので、全部終わってみんなが幸せになっている、と思いながら気持ちを込めて描きました。

　それにしても、水着が多かったり露出が多いですよね。一応お店側のリクエストも入れつつ描いたものなので！　私だけの責任じゃないですよ……？（笑）

――作業開始から、ゲーム部分のグラフィックを描き終わるまでにかかった期間はどれくらいですか？

　最初のころのデータがいつ保存されたものなのか確認できなかったのですが、絵だけの作業で2年ぐらいはかかっていると思います。他のゲームではちょっとないぐらい長い期間お時間をいただきました。ずっとびっちり作業していた訳ではなく、キャラクターデザインが完成してから、イベントCGの指定が来るまでもちょっと時間が空いたりしたので、トータルするとそうでもない？　のかなと……たぶん。ここまで長期間にわたって描くことはそうそうないので、最後のイベントCGを描き終わった時は「終わったー！」というよりは「終わっちゃった……」って感じでしたね。すごく寂しくなりました。

→『ルートダブル』の魅力は、舞台設定、キャラ、シナリオ……全部です

(C)イエティ/Regista

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