2013年2月9日(土)
電撃オンラインで活動中の若手声優・尾高もえみちゃんが今回のインタビュアーを担当。乙女ゲームをプレイしたことがないものの、興味は湧いているというもえみちゃん。more games代表取締役社長の田中さんと、トップクリエイターの青木さんを前に、無邪気にインタビューを始める。
尾高もえみさん(以下、もえみ):声優の尾高もえみです、本日はよろしくお願いします! まず、おふたりが立ち上げた新ブランド“epicaria”って、何語なんですか?
田中昌明さん(以下、田中):epicariaは、イタリア語の“epica”と“aria”という2つの単語を組み合わせた造語で、“情熱的な物語を紡ぐ”という意味が込められています。これは“本当の意味で、乙女ゲームのブームを作り上げる”という決意の表れと、“すべての女性に情熱的でドラマティックな恋愛を体験してほしい”というメッセージを込めています。
もえみ:ステキなメッセージが込められているんですね。キャッチーでロゴのデザインもかわいらしいので、最初はファッションブランドかと思いました(笑)。
田中:よく言われます(笑)。
もえみ:こんなにオシャレな新ブランドを立ち上げようと思ったきっかけは、なんでしょうか?
田中:乙女ゲームはもともとコンシューマゲームを中心に伸びてきたジャンルですが、ソーシャルゲームの隆盛に伴って、これまで乙女ゲームを体験したことがなかったユーザーさんにも身近なジャンルになってきていると感じています。そういった背景から、乙女ゲームはまだまだ伸びしろがあるジャンルですし、新規にブランドを設立する価値があると思っています。
もえみ:青木さんは、TVや漫画原作、Webなどでたくさんのブームを起こした仕掛人だとお聞きしましたが、どうして乙女ゲーム業界に?
青木良さん(以下、青木):田中さんから乙女ゲーム業界の現状を教えてもらった時、今の乙女ゲームのブームはあくまでも“乙女ゲームが好きな人”にしか向けられていないと感じました。本当の意味でのブームというのは、ファン以外の一般の方にも興味を持ってもらい、広く浸透していくものだと思います。本気で業界の現状を憂えている田中さんとなら、乙女ゲーム業界の現状を変えられると思ったので、こうしてお仕事をご一緒させていただいています。
もえみ:今の乙女ゲーム業界のどんなところを憂えているのでしょうか……?
田中:現状のソーシャル系乙女ゲームの中には、流行の俺様系やドS系のイケメンを登場させ、シナリオはひと通りの萌えポイントを押さえておけばいい、という考え方のゲームが多いと思います。こういったものが乱発されては、新規のユーザーさんが増えないばかりか、既存のユーザーさんだって離れてしまうのではないでしょうか。
青木:言ってしまえば、粗製乱造が目立つという印象です。現在の一時的なブームに過ぎない段階でそういうゲームばかりが作られてしまうと、間違いなくユーザーさんは離れてしまうでしょう。単純に流行の性格だけを加味したイケメンが登場するのではなく、新鮮な気持ちで楽しめるストーリーや、ゲームシステムを盛り込んでいかないと。ユーザーさんをドキドキさせられなくなったらダメでしょう。
もえみ:どんなにキャラクターがイケメンでも、ストーリーがどこかで見たようなものだったり、ボリュームが少なかったりしたら、すぐに飽きちゃいそう……。
青木:乙女ゲームを遊んでいるユーザーさんの目は肥えてきていると感じます。今まではクオリティの低いシナリオでもよかったかもしれませんが、ユーザーさんが満足できるクオリティの高いシナリオを提供しないと、本当のブームを起こすことはできないと思います。
田中:そこをうまくブレイクスルーできれば、ユーザーさんに長く愛してもらえるゲームを作り出せると考えています。
もえみ:なるほどです。田中さんは昔からそういう風に考えていらっしゃったんですか?
田中:これは僕の持論ですが、どのようなジャンル、カテゴリにおいても、それ自体を牽引する人には業界を大きくする責任があると思っています。でなければトップになる資格はないですし、「今だけ儲かればいい」という安易かつ短期的な思考の持ち主には務まらないのではないでしょうか。
もえみ:そんな強い想いが、epicariaに込められているんですね! それでは、epicariaの今後の展開について教えてください。
田中:まず第1弾の『肉食男子に恋をする』が、GREEさんで配信されています。続く2作目は4月~5月のゴールデンウィーク、3作目は夏~秋ごろに配信する予定です。epicariaは、メディアミックスを前提にしたゲーム作りを考えているので、ドラマCDやアニメ、ノベル、コミックといった展開も、可能性があれば伸ばしていきたいと思います。ゲームだけでは完結しない、さまざまな展開でユーザーさんに楽しんでもらいたいので、期待してほしいですね!
もえみ:アニメ化ですか!? 先生、ちょっとした役でかまいませんので出演させてください!
青木:検討します(笑)。
▲「先生、お願いします!」とアピールするもえみちゃんだが……? |
→経験したことがないドラマティックな恋愛を楽しめる
『肉食男子に恋をする』の魅力に迫る(3ページ目へ)
(C)epicaria 監修 青木良 developed by more games Co.,Ltd.
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