2013年2月16日(土)
トークイベント終了後、報道陣を対象にした囲み取材が行われた。以下でその模様をレポートする。なお、インタビュー中は敬称略。
――77人武将がいるということですが、2人の注目してほしい武将は誰でしょうか?
鈴木:やはり、ストーリー上では呉の魯粛です。やや情けないイメージを持っている人もいらっしゃるかもしれませんが、今作では史実に近い彼を描き、強い外交をした魯粛になっています。また、これで呉の4都督がそろい、想いをつないでいくストーリーが展開するのも外せません。
宮内:先ほどの通り文鴦です。文欽の息子にあんなにカッコいい武将がいたのかと! デザインの時から、趙雲のようなイメージはあったのですが、あそこまでいいものになるとは思っていませんでした。
全身鎧の武将は夏侯覇も同じなのですが、彼は少し小さい体に重装備というギャップのあるキャラ。背が高くてスタイルもよくてヒーロー像そのままという、ゲーム的にもシナリオ的にもドストレートにカッコいいキャラが文鴦です。父ではなく、別の選択を取るのかということもシナリオで描かれるので、そちらも見ていただきたいです。
――文鴦は、魏、呉、晋に仕えていますが、どこのあたりから描かれるのでしょうか?
鈴木:序盤からからんできますよ。
宮内:ストーリーモード自体では晋の中で描きますが、時代としては初期からあります。
――ストーリーモードはボリュームがあるとのことでしたが、IFステージをふくめてどれくらい遊べるのでしょうか?
宮内:前作と比較して、1.5~2倍はあります。時間でいうと35時間程度を想定しています。ただ、1勢力で10時間はかかるので、もう少しかかると思いますね。テストプレイでも、朝から晩までプレイして1勢力が終わるというイメージでした。普通にプレイされると1週間で1勢力くらいかかると言っても、おおげさではないと思います。
――ストーリーモードのIFルートに入る仕組みを、詳しく教えていただけますか?
鈴木:誰かが死ぬというのを死なせないというものの他に、心服させないなどという要素があります。例えば徐庶であれば魏に属するようになるのですが、蜀に戻ってこさせるフラグもあります。それらのフラグが分岐ステージの前にちりばめられていて、フラグを拾っていくと、合戦の前の陣で分岐するようになります。
シナリオを進めるために話しかける武将が2人立ち、それぞれにステージを開始する赤い三角のマークがつくのです。
宮内:一方の武将と話すと史実で、もう1人と話すとIFに入るというイメージです。とはいえ、初見でIFに入るということはまずないと思います。何度もプレイして出すことになるかもしれません。ただ、一度クリアするとフラグはある程度表示されるので、三国志を知らない人でも条件は判断できるようになっています。
――イベントで“ディファードライティング”という話がでましたが、グラフィックとしてかなり違いがあるのでしょうか?
宮内:比べていただくと変わっているのを実感していただけると思います。体験しているお客様にも、難しい言葉はわからなくても「生活感が出ている」と表現されていた方がいらっしゃいました。新たな技術を採用したと言ってもなかなか伝わらないのですが、没入してもらうために、臨場感や生活間を伝えたいという思いがある。そこを感じていただいた感想で、我々としては、取り組んできてよかったと思いました。
――かなり苦労されたのでしょうか?
宮内:すごい苦労しました! 『6』から『7』になる際、描画エンジンとしては全部作り直している。ゼロから始めたので、序盤は形にならず、不安になりました。途中までは従来の方法を逃げとして用意していたんですが、プロデューサーの鈴木が「(新しい技術で)やれよ」と決断してくれたおかげで、そちらに集中しました。正直不安はありましたが、今後にもつながっていくのでやってよかったと思います。
鈴木:個人的にも満足しています。ただ、クオリティが上がるまで非常に時間がかかりました。素材を出さないといけない時期が迫っているのに、クオリティが上がらなかったのであせりましたが、最終的には満足いくレベルになりました。
――前作『6』『6 猛将伝』では、長期に渡ってダウンロードコンテンツ(DLC)を用意していましたが、本作にもあるのでしょうか?
鈴木:DLCは『6』と同じような内容のことはやる予定です。あとは、基地を育てる将星モード用に見た目を変えるDLCがあります。
――さまざまなテーマを設けた衣装がありましたが、それもあるのでしょうか?
鈴木:期待してください。実はあれは現場のほうがやりたがっているので、出てくると思います。
――前作で入手したDLCの引き継ぎはできるのでしょうか?
鈴木:申し訳ございませんが、引き継ぎはできません。ビジュアルクオリティを上げるために描画フローを作り直した関係で、モデルの構造が変わっているために、『6』のものを使うことができないのです。過去作の衣装を何らかの形で配信したいとは思っていますが、それは作り直しになり、今作っている状況です。
宮内:スピードもクオリティもよくなっているのですが、布の計算式なども変わっている。他にも、シェーダーの細かいところまで変わっているためです。申し訳ありません。
――さまざまな場所で体験会をやられていますが、ユーザーの反応はいかがでしょうか?
鈴木:多く聞くのは「馬呼びの仕様がいい」ということ。かなり反応がいいですね。
宮内:今回は女性が多いということを聞いています。整理券を配布しているのですが、半分くらい女性ということに営業が驚いて報告してきたくらいです。『戦国無双』シリーズは女性ファンが多かったんですが、『真・三國無双』シリーズは三国志が好きな男性ユーザーが多かった。声優さんの演技に加えて、カッコいい武将が増えているためだと思うのですが、最近は女性ユーザーが増えてきましたね。広がりを感じます。
鈴木:評判だと、3すくみは遊んでいただいた人からは評判がいいですね。説明を読んでいる状態だとわかりにくそうですが、遊ぶと違和感なく使える。システム的に評価していただいているのは、うれしいです。
宮内:“3すくみ”という言葉がすでに難しそうに感じるじゃないですか? 心配していたのですが、受け入れられたようでよかったです。
――3月3日には“新・三國無双 声優乱舞 2013春”が行われますが、そちらの見どころは?
鈴木:今回は『7』ベースになっています。ゲームの映像を使ってアテレコもするのですが、そこで使われる映像は『7』のものです。あとは……もう少ししたら新情報が出るので楽しみにしてください。
宮内:小野坂昌也さんの着る諸葛亮の衣装は、大阪のバンタンデザイン研究所の学生さんが作られているのも見どころです。
――最後に発売を待つユーザーにメッセージをいただけますか?
宮内:止め時が見つからないとコンセプトを掲げて、ヤリコミの面でさまざまなものを作ってきました。購入いただいた方は長く、長く楽しんでいただきたいです。
鈴木:先ほどトーク中にも話したのですが、新しい武器を多数追加しました。『6』で武器を切り替えられるようになってから、多数の武器を作れる状況になった。それを生かすために、いろいろなシステムを用意しました。1つ1つの武器がおもしろくなるように苦労して作ったので、好きな武将を使いながら、いろいろな武器をぜひ使っていただければと思います。
▲長くプレイしてほしいと語っていた2人。『真・三國無双7』は、2月28日に発売だ! |
(C)コーエーテクモゲームス All rights reserved.
データ