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2013年3月5日(火)

新キャラクターの誕生秘話や開発の裏話も! シリーズの集大成を実現した『真・三國無双7』開発者インタビューの前編

文:電撃オンライン

 コーエーテクモゲームスから2月28日に発売されたPS3用ACT『真・三國無双7』。本作を手がけた開発者へのインタビューの前編を掲載する。

『真・三國無双7』

 本作は、シンプルな操作で多数の敵を撃破する“一騎当千の爽快感”を味わえる『真・三國無双』シリーズの最新作。多数の新キャラクターの参戦や、これまで以上にドラマティックなストーリー展開により、誰もが楽しめる作品になるという。新アクションシステムや、やりこみ要素なども用意される。またプレイアブル武将が10人追加されて、シリーズ最多の77名となっている。

 インタビューでは鈴木亮浩プロデューサーと宮内淳ディレクターに、開発に至った経緯やキャラクターの設定、新アクションやコラボレーションなどについて聞いている。その内容を2日連続で掲載するので、明日の記事とあわせてご覧いただきたい。なお、インタビュー中は敬称略。

『真・三國無双7』
▲鈴木プロデューサー(左)と宮内ディレクター(右)。開発のカギとなる2人が、さまざまな質問に答えた。

■集大成として開発された『真・三國無双7』

――『真・三國無双7』の開発がスタートした時期はいつごろでしょうか?

鈴木:技術的なチームでの基礎研究は、前作『真・三國無双6』が終わってからすぐに始まっていました。そこから考えると、開発として始まったのは『6』発売後なので、2011年の3月のあたりですね。

――『6 猛将伝』のために開発チームが動きつつ、『7』も平行してやられていたと?

鈴木:そうですね、はい。

――先日のイベントでも言われていましたけれども、本作では“ディファードライティング”という新たな技術を導入されています。その研究期間もあったために、先行で動いていたのでしょうか?

『真・三國無双7』
▲より生活感が増した描写を実現した本作のグラフィック。

宮内:技術的な先行というのはもちろんありますし、『7』というナンバリングの最新作に対して、ω-force(オメガフォース)としてどういう技術的アプローチをしていくのがいいのかという意味合いもあります。そもそも“ディファードライティング”をチョイスするのか、しないのかという調査も含めての研究でした。2011年の3月終わりごろ、鈴木から次回作の話をもらった時点で、漠然とですけど『7』はこうあるべきというのが自分の中にできていたので、開発チームとはいろいろな話をしました。

 その中で、「光源をリッチに使った描写というのは今時必要だ」という話題になり、“ディファードライティング”を採用するという話が上がりました。他にも、高フレームレートで安定するような描画システムが必要という議題も出ました。そこからは、それらを具体的に実現するための研究、作業に移りました。

――先日Twitterでもお話されていましたが、本作では処理を60フレームに固定して、描画を45~60フレームに可変する形式を採用されたと。こちらは『6』を進化させようという意識から採用されたのでしょうか?

宮内:その通りです。『6』の時は……伝わるかどうかわからないんですが、2段階のギアでプレイしているような感じでした。普段は通常でプレイしていて、処理が重くなってきた時にはターボギアにする。そして処理が軽くなったら通常に戻すという二段階だけだったので、この工程を行ったり来たりする時にカクつくと感じられました。

 『7』では無段階変速のような形で、今最適な場所をつねに探りながら描画し続けるようなシステムに替えてます。平均的なフレームレートも『6』の時よりも、向上している状況ですね。60フレームをちゃんと認識できるユーザーさんにとっては、シーンによっては「多少落ちてるかな」と実感できるかもしれないんですけど、『6』の時のように「あ、カクっとなった」っていう感覚は、本作ではまずないと思います。かなりなめらかに動いています。

――話が前後してしまうんですけども、今回キャッチフレーズとして“アルティメット一騎当千”を掲げられています。どのようなイメージで“アルティメット”とつけたのでしょうか?

『真・三國無双7』

鈴木:PS3というハードが発売されてから6年半が経ち、他社さんの技術もどんどん上がってきている。もちろん弊社でもどんどん技術力が上がってきているのは実感していましたので、技術的な所の成熟という理由が1つ。さらに、ナンバリング7作目になるということで、シリーズ、IPとして成熟したという理由もあります。

 両方の理由から、今度出すナンバリングは究極の集大成的なものじゃないと、ということで、このキャッチフレーズを付けました。

――少し意地悪な質問になってしまうのですが、『6』の発表会の時に鈴木プロデューサーは「過去最高の作品になりました」というふうにお話されていたんですね。今回は、それをさらに凌駕した究極ということですか?

鈴木:ナンバリングはつねに最高のものを作ろうとしているので、自然にそういう言葉にはなってくると思いますね(笑)。

 今作『7』は過去最高ということに加えて、集大成的な作品ということを強く意識しています。フリーモードで裏シナリオを入れてたり、左慈が入っていたりするのもそのためです。シリーズを積み重ねてきたなかで、いいものを取り入れてしまおうという気持ちも含めて、“アルティメット”を付けました。

――集大成という要素は、他にどんなところがありますか?

『真・三國無双7』
▲タイアップ曲は布袋寅泰さんの『嵐が丘』だ。

 本作ではEDを2種類用意していて、1つには布袋寅泰さんの『嵐が丘』を使用しています。もう1つ、ifシナリオのEDでは『2』で評判のよかった一青窈さんの『生路~CIRCUIT~』を起用しています。

――あの『生路~CIRCUIT~』を聞くと、夢中でプレイをしていた時を思い出します。

次のページで描写の他にパワーアップした要素に迫る!

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データ

▼『真・三國無双7』ダウンロード版
■メーカー:コーエーテクモゲームス
■対応機種:PS3
■ジャンル:ACT
■発売日:2013年2月28日
■価格:6,600円(税込)

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