本日4月24日に配信される『俺に働けって言われても 乙』レビューをお届け！ 進化した引きこもり生活に溺れたい!?

文：梅津爆発

■お金やアイテムを使って冒険者を強化！

　冒険者たちが持ち帰ったアイテムはすべて主人公の物！　まあ、給料を支払っているのだから当たり前なんですが。これらのアイテムを売ってお金を得るのが基本的な稼ぎ方になります。

　しかしアイテムの使い道は売却だけではありません。必要な素材と建設費用を支払うことで、冒険や生活が有利になるさまざまな施設を建てることができます。アイテムの売買ができる“道具屋”やスキルの修得ができる“訓練屋”など、ゲームではありがちな施設はもちろん、ダンジョンの天気を晴れやすくする“晴れ屋”、冒険せず村で待機している冒険者の経験値が増加する“引きこもり屋”など変な施設までその数25種類以上。経営SLGも好きな自分としては施設毎の維持費を計算し、破産しないように少しずつ建設していくのがおもしろかったですね。

　また、売ったアイテムはストックされ、装備品や消耗品の開発に使えます。その数、武器だけでも1,000種類以上!!　強力な装備を開発するためにはレア素材が必要になるので、レア素材を求めてダンジョンに冒険者を送り続けてしまう中毒性があるのです。

▲村の空き地に、施設を自由に建設。特定の施設同士を隣接させると強力な“シナジー効果”が発生するので、村作りの遊び応えもバッチリ。

▲アイテムを売ると対応した商品が開発可能に。開発した商品はショップで購入可能となるので、装備させたい冒険者に買わせましょう。……冒険者がお金を持ってなきゃ買えませんが！

■その他にも変な要素が盛りだくさん！

　基本的な要素は解説しましたが、他にもいろいろとおもしろい要素はあります。以下の画像を見ていただければ『俺に働けって言われても 乙』が異彩を放つ変（!?）なゲームだとわかっていただけるのではないでしょうか？

▲コンフィグに“物欲センサー”の項目を採用した、恐らく世界初のゲーム!　信じるか信じないかで、何かが変わるみたいですよ。

▲変なダウンロードコンテンツ（DLC）もいろいろあります。リリウムが主題歌を歌ってくれたり、家賃がムダに3倍になったり……。『電撃PlayStation Vol.541』にも変なDLCが付いていますので、そちらもぜひ。

▲お金を入れるとアイテムがガチャっと出てくる生成機。何が出るかは運次第。ここでしか入手できないアイテムもあるとか……。借金中でも使えちゃうのが怖いです!!

▲汎用冒険者からもメールが届きます。職業や性格によって文面はさまざま。……メールでセリフを噛むとはこれいかに？

▲新キャラクターのディモルはリリウムに借金したせいで冒険者に。その額は約1,000万!!　借金返すまで回復アイテムすら買えないのですが……。

▲所持金がマイナスじゃなければ、リリウムさんに寄付することもできます。……いくら使わせたら気が済むんだぁ（魂の叫び）!!

　どうですか？　変なゲーム（褒め言葉）ですよね!?　主人公は引きこもり。ファンタジー風の世界観なのに目的は家賃の支払い。冒険者とのやり取りはメールのみ。ダンジョン探索と戦闘は全自動でモンスターのイラストすらなし、エトセトラエトセトラ、渚にまつわるエトセトラ……。

　しかし同時に、ダンジョンに合わせたチーム編成や装備変更が重要なゲームシステム。シビアな資産管理。冒険者育成や装備開発といった膨大なやり込み要素などなど、真っ当なゲームとしてのおもしろさもたっぷり盛り込まれています。

　何十時間にも及ぶ重厚長大な物語やハイクオリティなグラフィックはありませんが、その分“冒険者をダンジョンに派遣して、その結果に一喜一憂”というおもしろさを思う存分に楽しめるのです。しかも前作の反省点が生かされてインターフェース周りのストレスはなくなりましたし、1,500円（税込）という低価格もステキ！　おもしろいゲームは数々あれど、おもしろさと個性を両立したゲームはそれほど多くありません。

　さらに“安くてボリュームたっぷり”なんてゲームはほとんどないでしょう。例えるなら“おいしくて安くて量も多い、人気のデカ盛り定食屋。店主のキャラも個性的”といった感じでしょうか……例えるのに失敗した気がしますが、それは流してください。ゲーム内の1日は1～5分程度で終わるので、家でアニメを見ながら遊んだり、通勤通学途中や休み時間の合間に遊んだりするのにもピッタリ。ゴールデンウィークは『俺に働けって言われても 乙』を持って、いつでもどこでも引きこもり生活を満喫しませんか？

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データ

関連サイト

• 『俺に働けって言われても 乙』公式サイト