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2013年7月2日(火)

【ほぼ毎日特集】『SHIELD』や『OUYA』などAndroidマシンを一挙にチェック! ドロイドくんはゼリー豆の夢を見るか?(第10回)

文:皐月誠

 電撃オンラインのスタッフが勝手気ままにお届けする“ほぼ毎日特集”! と言うわけで新旧ハードやガジェットなんかをガチャガチャいじっていきたいと思います皐月誠ですコンニチハ。ゲーム・ガジェット・ガチャガチャを略してGGGのコーナー(今思い付いた)。

 さて、つい先日6月25日に、欧米で据え置きAndroidゲーム機『OUYA』が発売されました。日本ではあまり展開がないのでご存知の方は限られると思いますが、現在さまざまなAndroidゲームハードが全世界で企画・開発されています。今回はそんなAndroidゲームハードを見ていこうってなわけです。

 実は本来やろうと思っていたネタは全然別物なんですけどね。いやあ、実験モノは時間的に間に合わなかった……またの機会にお披露目できれば。このAndroid特集、まったく別件でコッソリ雛形だけ用意していたネタなんですよ。無闇に仕事が重くなるだけだから、あんまり安請け合いをしたり変なネタを仕込もうとしたりするもんじゃないですね!

 なお、紹介していく順番や特筆事項などは主観からの選択によるものであり、評判や性能比によって並べたものではありません。頭にも書いていますけど、“勝手気まま”ですね。それじゃあ文体も口語調から切り替えて行ってみましょう。次世代を担う(?)注目のAndroid端末をご紹介!


■『SHIELD』

“Android”

●『SHIELD』スペック
【OS】Android 4.2.1 Jelly Bean
【プロセッサ】NVIDIA TEGRA 4
【RAM】2GB
【ストレージ】16GB
【価格】299USドル
【発売日】2013年7月
【ディスプレイ】5インチ(1280x720/720p/マルチタッチ)
【コントローラ】一体型
【タイトル配信】Google Play他、一般のAndroidアプリ配信サービスを利用可能
【主なタイトル】
 『Sonic 4 Episode II THD』
 『Expendable: Rearmed』
 ※いずれもプリインストールソフト

 PCパーツの『GeForce』シリーズで知られるNVIDIAが開発した携帯ゲーム機。最近はうれしいニュースとしてユーザーの要望を受けた値下げ、悲しいニュースとして部品不良による発売延期が報じられた。

 単体としてはゲームコントローラーが一体化したハイスペックAndroid端末といったところだが、特徴的なのが特定のグラフィックカード(NVIDIA GeForce GTX 650以上)を搭載したPCと連動させれば、PCのSteamゲームライブラリにあるゲームをストリーミングして遊べるということ。Steamではさまざまなゲームが配信されているが、ライトなタイトルはPCの前に腰を据えるよりも、ハンドヘルドで手軽に遊びたいところ。『SHIELD』はそんな要望を叶えてくれるアイテムだ。

 また、NVIDIAはクラウドゲーミング技術“NVIDIA GRID”の提供を予定していて、同社製の本機は最適なサポートを期待できる。また、NVIDIAと言えば“TEGRA ZONE”のサービスも便利だ。Android端末は、マイクロソフトのアプリ『Xbox SmartGlass』やSCEのサービス“PlayStation Mobile”など、さまざまな形でゲームの遊び方を拡張する可能性を秘めているが、『SHILED』は特に秀でたマシンなのではないだろうか?

 “携帯ゲーム機型”のAndroid端末はいくつか(主に中国企業から)リリースされているが、ここまでガッツリとゲームに特化した端末は本機ぐらいだろう。コンパクトかつ全一体型なので、専有面積が少ない点もうれしい。


■『OUYA』

“Android”

●『OUYA』スペック
【OS】Android 4.1 Jelly Bean カスタムUI
【プロセッサ】
 NVIDIA Tegra 3
 クアッドコア T33 ARM cortex-A9 1.6GHz
【RAM】1GB
【ストレージ】8GB
【価格】99.99USドル
【発売日】2013年6月25日
【ディスプレイ】外部(HDMI 1080p, 1080i, 720p)
【コントローラ】付属
【タイトル配信】 専用ストアにて配信。全ソフトが無料体験可能。
【主なタイトル】
 『Final Fantasy III(フィナルファンタジーIII)』
 『Knightmare Tower』
 『SHADOWGUN』

 クラウドファンディングサービス・Kickstarterでの寄付を得て開発された、据え置き型のAndroidゲームハード『OUYA』。E3 2013では会場外で勝手にブースを開いていたことが話題になった。『OUYA』の特徴は、そんな“インディーズ根性”だ。

 SDK(開発キット)の提供やサード参入は無償、本体も簡単に分解できるなど、デベロッパーフレンドリーな設計になっている。すべてのゲームが試遊可能となっているので、ユーザーとしても中身に触れてから購入を検討できるのがうれしい。

 日本におけるインディーズゲーム市場には『洞窟物語』や『メルティブラッド』などを代表とする大ヒットの記録があり、海外パブリッシャが『スグリ』や『ヤタガラス』などのローカライズ販売を行ったように国外からの注目も高い。最近でも『クリムゾンクローバー』がNESiCAxLive用タイトルとして配信されている。“同人ゲーム”として独自の進化を遂げた日本のインディーズゲームが『OUYA』の“インディーズ根性”と噛み合った時、よりおもしろいゲームが見られるのではないだろうか。


■『Wikipad 7』

“Android”

●『Wikipad 7』スペック
【OS】Android 4.1 Jelly Bean
【プロセッサ】NVIDIA Tegra 3
【RAM】1GB
【ストレージ】16GB&Micro SDスロット(32GBまで対応)
【価格】249USドル
【発売日】2013年6月11日
【ディスプレイ】7インチ(1280x800/マルチタッチ/マイクロHDMI出力あり)
【コントローラ】本体ドック式
【タイトル配信】
 Gaikai
 PlayStation Mobile
 Google Play他、一般のAndroidアプリ配信サービスを利用可能
【主なタイトル】
 『Sonic 4 Episode II THD』
 『Metal Slug 3』
 『Assasin's Cried』
 ※コントローラの対応が公式でアナウンスされているものの一部

 本体を丸ごとドッキングするスタイルの専用コントローラーがなかなかアグレッシブな、タブレット型のAndroidマシン。ゲームに特化した『SHIELD』とは逆に、通常のタブレットPCとして活用できる汎用性を持つ。

 『Wikipad 7』の特徴は、SCEの“PlayStation Mobile”と、SCE傘下の“Gaikai”に正式対応している点。“Gaikai”とはクラウドゲーミングサービスの一種で、本来なら動作に相応のスペックが要求されるゲームを、さまざまなハードからプレイできることを強みとしている。

 GaikaiのCEOであるデイブ・ペリー氏は、E3開幕前日に催されたPlayStation Meeting 2013において“PS1~3のすべてをストリームできるようになること”がPS4におけるサービスの目標と述べたが、PCへの対応はどうなるのだろうか? 本機を持っていれば、SCEがタブレットPCへ仕掛けるアプローチを間近で感じていけるだろう。


■『GameStick』

“Android”

●『GameStick』スペック
【OS】Android 4.2 Jelly Bean
【プロセッサ】Amlogic 8726-MXS 1.5GHz
【RAM】1GB
【ストレージ】8GB&Micro SDスロット(32GBまで対応)
【価格】79.99USドル(本体+コントローラ/コントローラ、コントローラドックの別売も実施)
【発売日】2013年8月
【ディスプレイ】外部(HDMI/1080p)
【コントロール】付属。また、iOS/Android機器が使用可能。
【タイトル配信】
 専用ストアにて配信。
 Google Play他、一般のAndroidアプリ配信サービスを利用可能。
【主なタイトル】
 『THE OTHER BROTHERS』
 『Shadow Gun』
 『Riptide』

 携帯ゲーム機型、据え置き型、タブレット型ときて、次はなんとスティック型。開発はイギリスのPlayJamだ。本機も『OUYA』と同様、Kickstarterでの資金獲得によって製品化に成功している。

 率直な感想を言えば、タイトルラインナップや展開姿勢に光るものがさほど感じられない(『雷電』シリーズ4作がセットになった『RAIDEN LEGACY』にはキュンとくるが、他端末で遊べてしまうし……)。しかし、「ゲーム専用のAndroid端末が欲しい」や「Android用ゲームをコントローラで遊びたい」といったニーズには応えてくれるだろう。安価な点もそういったニッチに適している。

 また、『GameStick』はGreen Throttle Gamesの大画面用ゲーム規格“Green Throttle”タイトルにも対応している。Green Throttle Gamesは、その他にもBluetoothゲームパッド『Atlus』の販売や“Green Throttle”タイトルを紹介するアプリ『Green Throttle Arena App』の配信などを展開中。“Green Throttle”のサードパーティも意欲的に開発を進めているとのことなので、今後の展開が気になるところだ。

→Androidゲームハード紹介の後半に続く!(2ページ目へ)

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