【レビュー＆攻略】『D.M.L.C.-デスマッチラブコメ-』告白されると爆死してしまう（!?）異色の恋愛ADV（電撃おすすめアプリ 第68回）

文：ライターM

　一度は言われてみたい言葉ランキングというものが存在するなら、間違いなく上位にランクインすると思われるのが「リア充爆発しろ」ですよね。念のため補足説明しておくと、「お前のように実生活が充実しているヤツは爆発してしまえ！　羨ましくなんかないんだからねっ！」といったニュアンスの俗語です。

　さて、他人様に羨ましがられるようなスペックは微塵も持ち合わせていないライターMが今回紹介するアプリは、愛らしい女子からの告白＝主人公の爆死という図式で描かれていく、ボリューム満点のAndroid用恋愛ADV『D.M.L.C.-デスマッチラブコメ-』です。本作には、無料の体験版と有料（525円・税込）の製品版がありまして、とりあえずどんなゲームか雰囲気をつかみたいという方は、体験版をプレイしてみるのもいいかもしれません。

　さて、レビューをお届けする前に、まずは簡単に作品の紹介をしておきましょう。本作の主人公・矢木景は、わけもわからず“告白されると爆死してしまう”というシュールな状況に置かれた高校生。幸か不幸か、放課後の“おっぱい談義”をきっかけに顔見知りとなった6名のクラスメイトとともに、不条理な謎の解明に挑みます。

　選択肢は基本的に二択で、間違えるとバッドエンド一直線という潔さ。しかも、死に至るまでの突拍子もないプロセスがコミカルに描かれているため、“サバイバル”ではなく“いかに不条理な爆死＆被害状況”を楽しむかという一面もあります。ただ、イベントグラフィックが少なかったり、シナリオに悪ノリが散りばめられていたりと、やや遊ぶ人を選ぶところがあるのでその点はご注意を。

　それでは、主人公の爆死騒動にほどよく巻き込まれるクラスメイトたちを紹介しておきましょう。

九段志乃歌		平木場亜須賀		東護美弥
▲6名の中ではもっとも常識人と思しき少女。明るい性格で、主人公のために何かと骨を折ってくれる。		▲事情はどうあれ、いきなりモテ男になってしまった主人公とどつき合いを繰り広げる悪友。金髪ロンゲで救いがたいアホだけれど、なぜか全国模試では10位に入っている。		▲放課後の巨乳談義に巻き込まれた気弱な巨乳少女。人がよくて押しが弱いため、問題児に好かれやすい体質。

有栖隆斗		津野るみ子		白詰乙羽
▲面倒な性格の秀才。歯に衣着せぬ物言いで騒動を招くが、結果的には親身になって行動している不器用な人。		▲本心からか、はたまた謎の力によるものか、主人公に密かな好意を寄せることで爆死を招く存在となってしまった少女。“姫様”の愛称で親しまれるヒロイン的存在で、神社の娘＝巫女さんという属性持ち。		▲主人公を爆死させるトリガーその2。ツンデレを通り越してことあるごとに主人公を半殺し、果ては瀕死まで追い込むなど、志乃歌と違って文字どおり骨を叩き折ってくれるリーサルウェポン。

■あえて地雷を踏むようなプレイがいい!?

　先ほども触れたように、本作では派手なグラフィックや×××なご褒美を欲しているプレイヤー向けではありません。また、序盤はラブコメというよりもドタバタ喜劇で、テイストはまさにライトノベル。じゃあ序盤以降はどうなのか？　いろいろと触れたいところではありますが、ネタバレだけは避けたいところ。とりあえず製品版は、

・体験版とは明らかに毛色の異なる、先々の展開まで楽しめる。
・テキストだけなら、PC向けのフルプライスADVと同程度のボリューム。
・5本のアナザーシナリオも楽しめる。

　といったところです。システムについては基本2択で、物語が進むほど分岐も複雑になっていきます。もっとも、バッドエンドそのものが大きな魅力となっているため、あえて地雷を踏むようにプレイするのが、本作を味わい尽くすプレイスタイルかもしれません。

　爆死後は、母親代わりの保険医による解説コーナー“とろりんの巣”が出現して、バッドエンドの原因と対処法を教えてくれるというアフターケア付き。あとは、イベントグラフィックのボリュームさえ増やせば、値段をゼロ一桁増やしても売れるのではと思います。

▲両親を亡くした主人公の親代わりでもある養護教諭。三十路半ばで見た目は子どもというぶっ飛んだ設定もさることながら、主人公の死に様にタイトルまでつけてくれるアレな人。

→次のページでは、ネタバレしない程度に序盤を進めるためのポイントを解説します。
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(C)KEMCO

データ

関連サイト

• 『D.M.L.C.-デスマッチラブコメ-』公式サイト