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2013年9月10日(火)

重大発表多数の“SCEJAカンファレンス2013”まとめをお届け――配信を見逃した人もこれさえ読めばまるわかり!

文:皐月誠

■次世代を担う新ハード・PS4とさまざまなゲームタイトル

 河野氏が「高い処理能力とソーシャルの融合によって、今までにないエンタテインメント性を持つ」と語るPS4の発売日が、2014年2月22日と発表された。なお、予約開始は10月5日から。

 この日付について同氏は、「欧米の有力なタイトルや、日本独自のタイトルがそろっていること」が発売日の条件であり、「社内で検証を重ね、パブリッシャとも議論をした」上で、「2月22日が最善である」と結論づけたという。

(→PS4発売日&価格決定の速報はこちら)

 北米では11月15日、欧州では11月29日に発売されると、gamescomにあわせたドイツでの“SCEカンファレンス”にて発表されていたが、日本はそれらよりも約3カ月も発売が遅れることとなる。これについて河野氏は「ただ待ってくださいとは申し上げません」と語り、日本限定の『First Limited Pack』を発売すると発表した。

 『First Limited Pack』は、PS4のリードシステムアーキテクトでもあるマーク・サーニー氏が総監督を務めるアクションゲーム『KNACK』と、メーカー保証期間の1年間延長がセットとなったもの。PS4単体、およびPS4&『PlayStation Camera』同梱版の両方に用意されている。価格は、通常版のPS4単体/PS4&『PlayStation Camera』同梱版と同様だ。

(→PS4ローンチタイトルのニュースはこちら)

●『クラッシュ・バンディクー』のマーク・サーニー氏が手がける新作ACT『KNACK』

 『KNACK』について、SCEワールドワイド・スタジオのプレジデントである吉田修平が登壇して紹介を行った。同氏はまず、SCEからPS4にはディスクベース4本、ダウンロードベース4本の計8本が現在ラインナップされていると解説。これらについて、「高い性能や新しいサービスが可能にする遊びを体感できるタイトル群」とコメントした。なお、ここで紹介されたタイトルは以下の通り。

“SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲吉田修平氏とマーク・サーニー氏(スクリーン)。

*BDベース(ダウンロード版もあり)
・『KNACK』2014年2月22日発売
・『KILLZONE SHADOW FALL』2014年2月22日発売
・『DRIVECLUB』2014年2月22日発売
・『inFAMOUS Second SON』2014年春発売
*ダウンロードベース
・『RESOGUN』2014年2月22日発売
・『Hohokum』2014年2月22日発売
・『Doki-Doki Universe(仮)』2014年2月22日発売
・『Flowery(フラアリー)』2014年春発売

 吉田氏は、同じくサーニー氏の手がけた『クラッシュ・バンディクー』が自身初のプロデュースタイトルだったと感慨深げに回想。続けて『KNACK』について「敵との駆け引きを楽しむ骨太なアクション」と語り、さらにゲームが不慣れな人や小さい子どものため“ロボナック”で他のプレイヤーがアシストできるシステムも搭載していると、幅広いユーザー層が楽しめる内容を紹介した。

●自分のいる空間がゲームに変わる『プレイルーム』

 さらに吉田氏は、PS4ならではのARコンテンツ『プレイルーム』を紹介。これは「空間自体をゲームに変えてしまう」コンテンツであり、上映されたトレーラー映像では、小さいロボット“ASOBI”たちと触れ合う“Play with ASOBI”や、エアホッケー状のゲーム“AR Hockey”をプレイする様子が見られた。

 また、『プレイルーム』はタブレット端末やスマートフォンとも連動する機能を持つ。個人的には“タブレット端末に描いた自動車を画面に送り込み、ASOBIたちに遊ばせる”というシーンで非常に驚かされた。

●動画:プレイルーム プロモーションビデオ

●PS4に向けてリリースされるタイトル

 PS4向けのタイトルについても、ラッシュ映像にて注目作が紹介された。ラッシュ映像に含まれていたタイトルは以下の通り。

・『アサシン クリード 4 ブラック フラッグ』/ユービーアイソフト
・『KILLZONE SHADOW FALL』/SCE
・『Doki-Doki Universe(仮)』/SCE
・『とってもE麻雀ぷらす』/アークシステムワークス
・『DRIVECLUB』/SCE
・『KNACK』/SCE
・『ニード・フォー・スピード ライバルズ』/エレクトロニック・アーツ
・『ニコリのパズル4 数独』/ハムスター
・『バトルフィールド4』/エレクトロニック・アーツ
・『FIFA14 ワールドクラスサッカー』/エレクトロニック・アーツ
・『Hohokum』/SCE
・『RESOGUN』/SCE
・『inFAMOUS Second Son』/SCE
・『Wolfenstein:The New Order』/ベセスダ・ソフトワークス
・『サイコブレイク』/ベセスダ・ソフトワークス
・『Thief(シーフ)』/スクウェア・エニックス
・『ストライダー飛竜』/カプコン
・『ダイイングライト』/ワーナー エンターテイメント ジャパン/ワーナー・ホーム・ビデオ
・『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』/スクウェア・エニックス
・『ウィッチャー3 ワイルドハント』/スパイク・チュンソフト
・『ウォッチドッグス』/ユービーアイソフト
・『キングダムハーツIII』/スクウェア・エニックス
・『ザ・クルー』/ユービーアイソフト
・『The Order: 1886(仮)』/SCE
・『ファイナルファンタジー XV』/スクウェア・エニックス
・『ファントムブレイカー:バトルグラウンド オーバードライブ』/MAGES.
・『METAL GEAR SOLID V THE PHANTOM PAIN』/KONAMI

(→『ファントムブレイカー:バトルグラウンド オーバードライブ』の速報はこちら)

 河野氏はこの中から『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』について、PS4発売日よりベータテストをスタートすると紹介。また、PS3版の同作を購入している人は、無料でPS4版のクライアントをダウンロードできるとアナウンスした。

(→『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』の速報はこちら)

●期待の海外開発タイトル『ウォッチドッグス』と『サイコブレイク』

 PS4用ソフトにはAAAタイトルが数多くラインナップされているが、今回はその中から『ウォッチドッグス』と『サイコブレイク』について、最新のトレーラー動画が上映された。

 『ウォッチドッグス』のトレーラーは、gamescomで公開されたものの日本語版となる。しかし、現在YouTubeに公開されているものとは若干異なり、最後に主人公のエイデン・ピアースが胡乱な風体の男と会話をしている模様が挿入されていた。

●動画:ウォッチドッグス Gamescomトレーラー

“SCEJAプレスカンファレンス2013” “SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲住民のセキュリティ意識について語る男……彼は一体?

(→『ウォッチドッグス』の速報はこちら)

 『サイコブレイク』の動画では、主人公であるセバスチャン・カステヤノス巡査部長が奇怪な事件の起きた屋敷に乗り込むムービーシーンと、数カットのゲームシーンが確認できた。ゲームシーンでのセバスチャンが中腰で慎重に歩いている様子を見ると、本作はステルス性が重要なゲームなのだろうか? また、動画にはチェーンソーを連想させるエンジン音が重なっていたが、音の主が気になるところだ。

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●『真・三國無双7』をより深く楽しめる『真・三國無双7 with 猛将伝』

“SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲鈴木亮浩氏

 コーエーテクモゲームスの鈴木亮浩プロデューサーが登壇し、PS4ローンチタイトルでもある『真・三國無双7 with 猛将伝』について、実機でのプレイ動画を交えて紹介を行った。本作では、表示キャラクター数の増加やキャラクターモデリングの強化、遠方まで描画されるようになり、炎からの光源の発生、敵兵士のやられモーションをリアルタイム生成するなど、大きなパワーアップを遂げている。

(→『真・三國無双7 with 猛将伝』の速報はこちら)



●『龍が如く 維新!』はシリーズキャラクターが総出演!

“SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲名越稔洋氏

 続けてセガの取締役チーフクリエイティブオフィサーである名越稔洋氏が登壇し、同氏が総合監督を務める『龍が如く』シリーズ最新作、『龍が如く 維新!』を紹介。こちらはムービーシーンの一部が公開された。

 上映されたムービーは、史実において坂本龍馬が暗殺された“近江屋事件”を描くもの。本作における坂本龍馬は主人公キャラクター(ナンバリングシリーズにおける桐生一馬)――しかし、動画の中で殺害されたのは史実の人物像をもとにした坂本龍馬であり、しかも暗殺したのは主人公の坂本龍馬だった。

 本作における“坂本龍馬”は2人いるのだろうか? 名越氏いわく、「“東京ゲームショウ2013”では大々的なお披露目がある」とのことなので、詳細が判明するかもしれない。また本作は『龍が如く』オールキャストとなっていて、ナンバリングシリーズでは死亡した人物含め、全キャラクターが登場するという。

 従来キャラクターの他、新キャラクターももちろん登場。新キャラクターの1人・武智半兵衛を演じる高橋克典さんが意気込みを語るビデオレターも公開された。名越氏は、「ハードが進化して、見た目として成長しているのは当然あるが、人間ドラマをゲームで表現するためPS4を使っていきたい。どういう風に進化したかというのは、触ってみてもらわないとわからない」とコメント。その他、ゲームの一部がPS Vitaとのクロスプレイに対応していることが明かされた。

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(→『龍が如く 維新!』の速報はこちら)

●ガンホー×グラスホッパーにて贈る完全新作『リリィ ベルガモ』

“SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲森下一喜氏(左)と、須田剛一氏(右)。

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントの代表取締役社長 CEOである森下一喜氏と、グラスホッパー・マニュファクチュアの代表取締役である須田剛一氏が登壇。「リリィです」「ベルガモです」というあいさつから始まり、「名前だけでも覚えて帰って下さい」など漫才的なノリで紹介されたのが『リリィ ベルガモ』だ。

 公開されたのはほんの一部で、イメージボードと「あなたのお命、縛ります」というセリフ、そしてアートワークを担当するのが『ノーモア★ヒーローズ』と同様にイラストレーターのコザキユースケさんであるということ。どのようなジャンルになるのかというと、須田さんいわく「どアクション」で、それを補足する形で森下さんが語るところでは「世界観やキャラクターなど、持ち味を最大限に生かしたアクションゲーム」らしい。

 本作の主人公は女性だが、これについて須田さんは『ロリポップチェーンソー』を例に挙げ、「グラスホッパーは女性キャラクターが得意」とコメント。「若い新人女優を育てるように」キャラクターを育てていくという。

 

 森下さんは本作についてPS4の“コンパニオンアプリ”によるスマートフォンとの連携に重点を置いており、「PS4だけでも、スマートフォンだけでも十分に遊べる新しい挑戦」をするとコメント。またオンラインゲームに定評のあるガンホー・オンライン・エンターテイメントらしく、「オンラインを最大限に生かした作り」になるようだ。

 発売は2014年内と語られるに留まり、それ以上の詳しい時期は明言されなかった。“東京ゲームショウ2013”ではより詳しい情報、あるいは2人による新たな漫才が披露されるとのことなので期待しよう。

 今年2月にガンホー・オンライン・エンターテイメントのグループ会社となったグラスホッパー・マニファクチュア。特色強い2社のコラボレーションから生まれる『リリィ ベルガモ』は、どのようなタイトルになるのだろうか。

(→『リリィ ベルガモ』の速報はこちら)

●まだまだ控えるPS4の注目タイトル

 さらにPS4の目玉コンテンツとして、いずれも詳細は明かされないながら幾つかのタイトルが紹介された。該当のタイトルは以下の通り。

・『ナチュラルドクトリン』/角川ゲームス

 角川ゲームスによる、完全新作のS・RPGタイトル。PS3/PS4/PS Vitaをプラットフォームにリリースされるという。

●動画:NATURAL DOCTRINE プロモーション映像

・『ギルティギア イグザード サイン』/アークシステムワークス

 先行してアーケード版の稼働が告知されている、格闘ゲーム『ギルティギア』シリーズの最新作。キャラクターモデリングは3Dでありながら、まるで2Dアニメーションのようなグラフィックスに成功している。

(→『ギルティギア イグザード サイン』の速報はこちら)

●動画:GUILTY GEAR Xrd -SIGN- 紹介映像

・『ワンダーフリック』/レベルファイブ

 レベルファイブが提唱する“UNIPLAY”ブランドのタイトル。PS4/PS Vita/スマートフォン、あるいは他社製ハードまで、個別ながら連携したゲームを楽しめる。

・『地球防衛軍』シリーズ最新作/ディースリー・パブリッシャー

 いち歩兵として異星人の生物兵器やロボットなどと戦っていく、人気のTPS『地球防衛軍』シリーズ。その最新作が、PS4でリリースされる。

・『ドリームクラブ ホストガール オンステージ』/ディースリー・パブリッシャー

 ピュアな心を持った紳士だけが訪れることのできる、大人の社交場“DREAM C CLUB(ドリームクラブ)”を舞台とする、同社を代表する恋愛DLGシリーズの最新作。上映された短い映像では、受付さんを含め10人以上のホストガールが揃って踊る姿を確認できた。

(→『地球防衛軍』最新作&『ドリームクラブ ホストガールオンステージ』
の速報はこちら)

●動画:ドリームクラブ ホストガール オンステージ えっ?ドリームクラブ4号店って・・・

・『機動戦士ガンダム』ゲーム最新作
・『アイドルマスター』最新作

 バンダイナムコゲームスの人気コンテンツも、最新作が登場。これらについては、概要も一切不明だ。

(→『機動戦士ガンダム』新作ゲームの速報はこちら)

(→『アイドルマスター』最新作の速報はこちら)

●『deep down』の物語は現代? それとも中世ファンタジー?

“SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲小野義徳氏

 ニューヨークで2月に開催された“PlayStationミーティング2013”にて発表された、カプコンの新作ACT『deep down』。登壇したカプコンのCS開発統括 副統括 執行役員である小野義徳氏は、森下氏&須田氏による漫才プレゼンの後で「やりづらい」と苦笑しながらも、本作を紹介した。

 『ディープダウン』は、ゲームプレイを見る中では中世ヨーロッパを舞台にしたダークファンタジー的な世界観に思えるが、実際の舞台は2094年という近未来のニューヨーク。主人公には“過去の遺物や遺産から記憶を読み取る”というサイコメトリー的な能力があり、ゲーム内のダンジョンはその能力によって入り込んだものらしい。ダンジョンにはさまざまな謎が待ち構えており、その探索と解明がゲームの基幹となるようだ。

 本作には“パンタ・レイ”と呼ばれる最新のゲームエンジンが組み込まれており、それによって武器や防具の劣化、環境によるモンスターの体毛の変化、そして流体エンジンによる自然な火と水など、綿密で美麗なグラフィックの表現に成功している。

 本作はオンラインゲームとなっていて、他プレイヤーとの共闘が可能だ。最後に、ステージに設置された3面のスクリーンを使用して、マルチプレイの模様が写しだされた。“東京ゲームショウ2013”では、プレイアブル出展も行われるという。

“SCEJAプレスカンファレンス2013” “SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲意味深なセリフと謎に包まれた本作。ジャンルとしては、背中越し視点のサードパーソン・アクションだ。
“SCEJAプレスカンファレンス2013”
▲巨大なドラゴンへ3人で立ち向かう!

(→『deep down』の速報はこちら)

→PS4に向けた各種サービス紹介の他、新ハード『PS Vita TV』が登場!(4ページ目へ)

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