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2013年9月26日(木)

Xbox Oneローンチ『クリムゾンドラゴン』の詳細を紹介! 多彩なステージや育成要素、マルチプレイなどボリュームはかなりのもの!?【TGS2013】

文:皐月誠

 9月19~22日にかけて開催された“東京ゲームショウ2013”の会場内、日本マイクロソフトブースにてプレイアブル出展されていた『Crimson Dragon(クリムゾンドラゴン)』。9月19日、二木幸生さんによる本作のメディア向けプレゼンテーションが、幕張メッセ近隣某所にて行われた。

 『クリムゾンドラゴン』は、『パンツァードラグーン』シリーズを手がけた二木幸生さんがディレクターを務めるSTG。Xbox 360のKinect用ソフトとして発表されていたが、“Xbox E3 2013 メディアブリーフィング”内にて、Xbox One用ソフトとして開発中であることが発表されていた。

 Xbox One用として新生した『クリムゾンドラゴン』はどのようなタイトルなのか、お話していただいた内容をもとにお伝えする。また、こちらのプレイレポートも参照してほしい。

『クリムゾンドラゴン』
▲二木幸生ディレクター。

■Xbox 360版とXbox One版の差異

 Xbox One版は、Xbox 360版をベースにしているものの、ナンバリングタイトルにおける1作目と2作目くらいの別物になっているとのこと。主な変更点としては、操作がKinectオンリーからパッドメインになったことが挙げられる。

『クリムゾンドラゴン』 『クリムゾンドラゴン』

■2つのスキルで戦う6種類のドラゴン

 プレイヤーが操作できるドラゴンは全部で6種類。最初は1体のドラゴンしか選べないが、ゲームの進行に応じて解禁されていくようだ。

 1体のドラゴンは、メインスキルとサブスキルという2つ攻撃手段を持っている。今回確認できたメインスキルは、マルチロックオン可能なホーミング弾と、オートエイムのラピッドショットだ。

※個人的な感想を言えば、ホーミング弾の見た目は『パンツァードラグーン オルタ』におけるヘビーウイングのレーザーに、ラピッドショットの見た目は同じく『オルタ』におけるグライドウイングのショットと似ているので少し嬉しい。『オルタ』のためだけにXboxを買ったほどだったので……。

 スキルの発動には“精神力”というステータスを消費する。これが残弾数というわけだ。消費した“精神力”は、時間の経過で回復していく。

 スキルは固定ではなく、所持してる別のスキルへの変更が可能で、各ステージ挑戦するにあたって「どのスキルを持っていくか?」という選択が発生する。スキルには属性があり、敵にヒットした時のエフェクトの色によって効果的かどうか(赤:悪い/緑:よい)を確認できる。

 各ドラゴンたちはステータスのバランスが異なる。例として挙げられた中では、打たれ弱いが精神力の回復が早い、いわば“魔法使いタイプ”のような個体が存在するという。この魔法使いタイプなら精神力消費が大きい攻撃でも多用できるだろうし、逆に精神力をさほど用いないスキルを持たせても真価は発揮できないだろう。高難度のステージやスコアアタックに挑む際は、ドラゴンとスキルの組み合わせが重要となる。

■操作はKinectオンリーからパッドメインに

 Xbox 360版ではKinect専用ゲームとして発表されていた『クリムゾンドラゴン』だが、Xbox One版では前述の通りパッド操作が主体となっている。

 基本的にはパッドだけでも操作できるのだが、例えば緊急回避に用いる“ローリング”は、実際に身体を動かすことで直感的に発動できる。レースゲームなどをプレイする際、反射的に身体を傾けてしまう人にとっては有利かもしれない(?)。

 また、額に指を当てて念じるような動作を取ると、1体の“パートナードラゴン”を召喚できる。このシステムは、オンラインで登録した他プレイヤーのドラゴンを呼び出せるという擬似的なマルチプレイ要素だ。

 なお、パートナードラゴンの召喚にはゲーム内マネーが必要だ。この価格は、強力なドラゴンほど高価となる。また、ドラゴンを使用されたプレイヤーにも何らかの褒章が付与される。

 パッド操作への切り替わりによって搭載されたと説明されたのが、ボス戦のフリーフライト(フィールド内を自由に飛び回れる)シーンだ。Kinectではフリーフライト操作に難があったのだが、ユーザーからの搭載要望が多かったため、操作の変更にともなって追加されたという。なお、プレイアブル出展版はフリーフライトシーンがメインとなっていた。

※通常のシーンはレールシューター(規定のコースを移動しながら戦う)。

『クリムゾンドラゴン』 『クリムゾンドラゴン』

■最大3人でのマルチプレイ

 パートナードラゴンによる擬似マルチプレイを紹介したが、本作は直接的なオンラインマルチプレイにも対応している。

 最大接続可能人数は3人で、敵が強くなる分、見返りとしての経験値やアイテムなどにも期待できるようだ。なお、マルチプレイにおいてパートナードラゴンは召喚できない。

 協力プレイの際はドラゴンたちが一列のフォーメーションを組んで飛行する。前衛は敵との接触が早いため撃破による獲得経験値が多いものの、被弾もしやすく危険。後衛は逆にチャンスは少ないがピンチも少なく、中衛はどちらも半々といった具合だ。なお当然ながら、オフラインでパートナードラゴンを使用する場合や2人で協力プレイを行う場合、中衛は存在しない。

■ドラゴンの成長要素

 敵を倒すと得られる経験値で、ドラゴンを強化できる。なお、経験値はスコアと直結しているので、スコアアタックがドラゴン育成のカギにもなる。またステージ道中ではまれに特別な敵が登場し、それを倒すとドラゴンの強化に使えるレアアイテムを入手できる。また、各ドラゴンにはシークレット形態が存在するという。

『クリムゾンドラゴン』
▲ステージクリア後のリザルト画面。獲得したゲーム内マネーや能力強化アイテムなどを確認できる。

■広大な世界観

 本作はストーリー要素も濃厚になっていて、移民惑星“ドラコ”を舞台とする壮大な物語が描かれる。

 物語の軸となるのは、惑星に蔓延する“竜鱗病”という病気。この病気は罹患すると致死率がほぼ100%なのだが、それでも生き残ったごく少数の人は、ドラゴンとコミュニケーションできる能力を得るという。そのようにしてドラゴンを操れるようになった主人公は、竜鱗病の原因を突き止めて被害を食い止めるべく、病原体の濃度が高い場所へと向かうようだ。

 森や溶岩、洞窟など大小含めて5、6種類のロケーションがあり、それぞれにいくつかのステージが含まれるとのこと。全体的なステージ数は、25ステージ以上と語られた。シーンを彩る音楽も、世界観を表現するような広がりのある音楽を用意しているという。

『クリムゾンドラゴン』
▲味方から無線が入ったと思しきシーンも見られた。

■発売後のDLC

 追加マップとチャレンジミッションの配信が決定しているとのこと。チャレンジミッションとは、特定のテーマに沿ってプレイするもので、好成績をおさめるとゲーム内マネーや経験値などを多く獲得できる。DLCには、有料のものと無料のものがあるようだ。

■発売時期や価格について

 欧米では11月22日の本体ローンチタイトルとして、19.99ドルでのリリースが決定している本作。日本での正式なリリース予定は未定なのだが、おおよそ2,000円前後になるだろうと思われる。

 伺ったボリュームやクオリティ、そして開発期間から考えると、通常とは逆の意味で“強気な価格設定”と言えるだろう。マイクロソフトの戦略が見える部分だ。

 この価格は、それでも採算が取れるという“自信”にも感じられる。安価だから……と言うわけではないが、『クリムゾンドラゴン』はXbox Oneを購入するなら抑えておきたいタイトルだ。

『クリムゾンドラゴン』 『クリムゾンドラゴン』

(C) 2013 Microsoft

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