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2013年9月27日(金)

ウメハラをはじめ世界最高峰の格闘ゲーマーが集結! 新たな伝説が刻まれたイベント“マッドキャッツ アンベールド”をレポート

文:ゴロー

 格闘ゲームのイベント“MAD CATZ UNVEILED(マッドキャッツ アンベールド)”が9月20日にプレナ幕張の5Fで開催された。

『マッドキャッツ アンベールド』

 “MAD CATZ UNVEILED”は、格闘ゲームにおいて世界最強のプロゲーマーたちが集結する、マッドキャッツ主催のグローバルイベント。世界各地の大型ゲームイベントに際して前夜祭的な立ち位置で開催される。

 今回は東京ゲームショウ2013にあわせたものとなり、当日は『スーパーストリートファイターIV ARCADE EDITION Ver.2012(以下、スパIVAE2012)』や『ソウルキャリバーV』を使ったエキシビジョンマッチが6戦行われ、メインイベントである“ウメハラ vs. インフィルトレーション”をはじめとした、夢の対戦カードが実現した。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲最高の試合をその目で確かめようと、多くの人でごった返す場内。▲いろんな格闘ゲームの試遊台が用意されており、プロゲーマーと対戦する機会もある。
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲イベントホールの向かい側にあるアイリッシュパブ“オールウェイズ”にて、フードやドリンクも振る舞われた。
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲サインを求める人やウメハラ選手に関連する書籍を持参する人など、プロゲーマーの熱狂的なファンが世界中から集っているようだ。
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲バンダイナムコゲームスの原田勝弘さんや星野正昭さん、カプコンの綾野智章さんなど、格闘ゲーム業界を代表する開発陣がゲスト出演。イベント開始前に原田さんは、業界ぶっちゃけトークをしたり、実況席に招かれる人をイジったりして会場を湧かせていた。
『マッドキャッツ アンベールド』
▲第2試合終了後は、カプコンの小野義徳プロデューサーが会場に到着。『ウルトラストリートファイターIV』に登場する5人目のキャラクターを、綾野さんに問い詰める姿が印象的だった。

 エキシビジョンマッチは以下の流れで行われた。ここからは白熱した試合の数々を写真とともにお届けしよう。

■エキシビジョンマッチの概要
【対戦カード】
第1試合:ふ~ど vs. マゴ
第2試合:ボンちゃん vs. Ryan Hart(ライアン・ハート)
第3試合:かずのこ vs. Xian(シエン)
第4試合:神園 vs. Kayane(カヤネ)
第5試合:ときど vs, Justin Wong(ジャスティン・ウォン)
第6試合:ウメハラ vs. Infiltration(インフィルトレーション)

【試合ルール】
『スパIVAE2012』:2ラウンド先取の試合を5試合先取で勝利
『ソウルキャリバーV』:3ラウンド先取の試合を3試合先取で勝利
『スパIVAE2012』(第6試合):2ラウンド先取の試合を10試合先取で勝利

●第1試合:ふ~ど(Razer所属) vs. マゴ(マッドキャッツ所属)

 お互いのプライドを賭けたフェイロン頂上対決。両者ともに一歩も譲らない試合展開が続いたが、接戦をことごとくものにしたふ~ど選手が5戦目をものにして王手をかける。6戦目の1本目にウルトラコンボを決めて勢いに乗るふ~ど選手が、そのまま押し切る形で5-1で勝利した。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲ふ~ど選手▲マゴ選手
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲少しの隙も見逃さず、烈火拳へのコンボを的確に決めていく両者。反撃技や目押しコンボの精度の高さにギャラリーから驚きの声も。

●第2試合:ボンちゃん vs. Ryan Hart(マッドキャッツ所属)

 サガット使い同士による日英対決。序盤戦はライアン選手の反応が冴えわたり、相手の技の出始めにウルトラコンボを直接叩き込むといった超人技で試合をリード。対するボンチャン選手も、5戦目からようやくエンジンがかかり、白星を重ねていく。4-4で迎えた最終戦ではお互いが1本ずつとり、緊迫のファイナルラウンドはボンちゃん選手が制した。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲ボンちゃん選手▲ライアン選手
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲惜しくも敗れてしまったライアン選手にも大きな拍手が送られた。

●第3試合:かずのこ vs. Xian(マッドキャッツ所属)

 闘劇で2連覇を達成しているかずのこ選手のユンと、EVO 2013の覇者であるシェン選手のゲンが激突。慎重な立ち回りで勝ちを積み重ねるかずのこ選手だったが、シエン選手も負けじと巻き返す。6戦目になるとシェン選手の快進撃が始まり、高火力のコンボやバックステップを読んだウルトラコンボなどで怒涛の3連勝。結果は5-3でシェン選手に軍配が上がった。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲かずのこ選手▲シェン選手
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲シェン選手は、ユンの鉄山靠に対して百連勾で的確に反撃。そこから、大ダメージのコンボへと繋げる場面がたびたび見受けられた。

●第4試合:神園 vs. Kayane(マッドキャッツ所属)

 『ソウルキャリバーV』のトッププレイヤーが国境を越えてぶつかり合う。かみちゃんこと神園選手は、日の丸を背負ってヒルダで挑戦。対するカヤネ選手は、世界的に有名な女性格闘ゲームプレイヤーでヴィオラを使って戦った。結果は、神園選手が安定した立ち回りで試合のペースを握り3-1で勝利となった。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲神園選手▲カヤネ選手
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲カヤネ選手は本調子ではなかったようだが、戦いを終えた彼女の表情からは満面の笑みがこぼれていた。

●第5試合:ときど(マッドキャッツ所属) vs, Justin Wong(Evil Genius所属)

 東大出身の頭脳派プレイヤーである豪鬼使いのときど選手と、アメリカ最強との呼び名も高いルーファス使いのジャスティン選手。実力が近い者同士とあって一進一退の攻防が展開し、4試合目までシーソーゲームが続く。しかし、5試合目からときど選手の攻めが猛威を奮い、ついに均衡が破れる。そこから破竹の勢いで4連勝を飾り、ときど選手が5-2で勝利した。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲ときど選手▲ジャスティン選手
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲今年のEVOでも同じく豪鬼を使い、準優勝を果たしているときど選手。海外で話題となったマーダーフェイスも健在。

●第6試合:ウメハラ(マッドキャッツ所属) vs. Infiltration(インフィルトレーション)

 今や格闘ゲーム業界の生ける伝説となっているウメハラ選手(使用キャラはリュウ)。その対戦相手は、これまで数々の大会でウメハラ選手に煮え湯を飲ませてきた、韓国の豪鬼使い・インフィルトレーション選手(以下、インフィル選手)だ。“MAD CATZ UNVEILED”のメインイベントを飾るこの対決は、10試合先取ルールで行われた。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲ウメハラ選手▲インフィル選手
『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
▲最高の対戦カードが始まろうとすると場内は一気にヒートアップ! ギャラリーの視線は大型スクリーンに釘付けに。

 しゃがみ中キックと波動拳を主体にけん制し、相手の技の空振りに的確にダメージを与えていくウメハラ選手。地上戦では分が悪いと感じたのか、ジャンプからの攻めを試みるインフィル選手だが、ウメハラ選手は昇龍拳で確実に迎撃していた。好調な立ち上がりを見せたウメハラ選手が5連勝を喫し、勝利の折り返し地点に到達する。

 インフィル選手も負けじと、相手の飛び込みに瞬獄殺を決めるなどして6試合目、8試合目をものにする。ここから巻き返すかに見えたが、ウメハラ選手は終始安定した立ち回りで連勝を許さない。最終的に10-2という大差をつけ、ウメハラ選手が圧倒的な強さを見せつけての勝利となった。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』
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▲対空の昇龍拳を早めにヒットさせてウルトラコンボに繋げる、地上戦の差し合いで決めた通常技からセービングキャンセルを絡めたコンボを決めるなど、わずかなチャンスを最大限に生かすウメハラ選手。その神がかり的なプレイが決まるたびに、場内に歓声が響き渡る。

 試合後のウメハラ選手は「負けたら一からやり直すつもりで真剣に対策を練ってきた」とコメント。以前の動画を繰り返し見て、対インフィル戦をかなり研究してきたそうだ。それを受けてインフィル選手は「悔しさはぬぐえないが、自分のことを研究してくれたことにうれしく思う」と返答。次はもっといい試合でリベンジを果たしたいとも言っていた。ウメハラ選手の伝説にまた1つ新たなページが加わり、大盛況のイベントは幕を閉じた。

『マッドキャッツ アンベールド』 『マッドキャッツ アンベールド』

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