2013年10月25日(金)
作家の司馬遼太郎は戦時中、戦車兵だったことがあるそうで、自分の戦車を迷子にしてしまい、散々上官に叱られたことをその著作の中でつづっています。アメリカ軍なら、戦車兵が迷うことを前提に、辻々に道案内の士官を立たせておくのにと愚痴っていましたが、「少しのことにも先達はあらまほしきことなり」とは吉田兼好の言で、“何事にも指導者がいてほしい”という意味。まったくおっしゃる通り! 新マップに放り込まれるとどこ行ったらいいのかさっぱりです。
はてさて、突然放り込まれて何していいかわからないのは、『World of Tanks』(以下、『WoT』)のガレージ画面も同じ。構造を理解すれば理にかなった作りなんですが、初心者にとっては、あまりわかりやすいものではないかもしれません。というわけで、今週はガレージの仕組みについて解説します。たかがガレージと侮ることなかれ。迷うと先々苦労しますよ。
皆さんがゲームにログインすると、最初にたどり着くのはガレージ画面。あまり複雑で深い階層構造を持たないように配慮されているのですが、それゆえに無駄のない配置で、少し取っつきづらいイメージがあります。画面も薄暗いし……。
単純に戦闘だけを行うなら、ガレージ画面にある自分の所持戦車を選び、戦闘開始ボタンを押すだけでいいのですが、それだけだと上位のTierにも進めなければ、搭乗員のスキル習得もできません。また、戦闘で得る経験値とクレジットは、このガレージにて活用することになります。経験値は、新たな車両や装備の開発と搭乗員の教育に、一方のクレジットは、車両や装備の購入に使います。
▲プレミアムアカウントの場合、ガレージの景観もグッと豪華に。所持車両が増えてくると目的の戦車を探すのが難しくなってきますが、所持車両リストの脇にある国別・車種別のセレクタを使うと便利です。 |
ガレージの各階層へは、画面中央上部にある【ガレージ】【倉庫】【ショップ】【実績】【技術ツリー】【兵舎】のタブ(ボタン)から移動することができます。それでは、それぞれのタブの詳細について説明していきましょう。
最初にたどり着く画面が【ガレージ】だというのは、先ほども書いた通りですが、戦闘に向かう以外にも、ここから他の階層へと移動するための、基本中の基本の画面でもあります。中央に鎮座しているのが、現在選択している戦車。戦闘を開始すれば、この戦車で出撃することになります。
戦車の下にある【修理・補給】のタブは、主にTier II以降でお世話になります。出撃して車両がダメージを受けると、ここで修理しないと出撃できません。また、ここで消耗品を購入することも可能です。弾薬は、基本弾頭の徹甲弾(AP)が所持弾数の最大値に設定されていますが、この数値を減らすことで、さらに強力な硬芯徹甲弾や、異なる効果を発揮する榴弾を購入することができます。
▲Tier Iにおける戦車の修理と補充は、ノーコストかつ自動なので、初心者でも安心。 |
戦闘によって消費した後、これらの弾薬は使った分を補充する必要がありますが、硬芯徹甲弾や榴弾は通常弾頭に比べて高価なので、注意が必要です。お金に余裕があるなら、自動修理や自動補給をチェックしておくと、戦闘終了後に勝手に修理と補充を行ってくれます。
▲エリートステータスを獲得した戦車の場合、“搭乗員訓練の促進”というチェックボックスが画面に出現します。これをチェックしておけば、車両が得る分の経験値を、搭乗員の育成に振り分けることができます。 |
▲表示されている戦車は、マウスホイールで拡大縮小して眺めることができます。また右ボタンのドラッグで回転も可能。 | ▲モジュールやアイテムを装備する作業は、ガレージ画面でも行えます。装備できるものがリストで表示されるので、性能を比較するのに便利です。 |
【補給・修理】の隣にある【塗装】では、車両にペイントする“迷彩”のパターンや“徽章”などを購入できます。いずれも、期限付き購入はクレジットで、無期限購入はゴールドで行えます。「迷彩なんて買っても、どうせ目視して撃つわけじゃないから、関係ないよ」と考える方もいるかもしれませんが、実は適正な迷彩を所持していると、隠蔽率にボーナスが付加されます。
▲Tier Iの段階では、“ヒメルズドルフ”以外のマップは夏季となるので、最初は夏季迷彩を購入するのがオススメです。 |
迷彩には冬季・夏季・砂漠の3種類があり、これをそろえて所持しておけば、出撃するマップの環境に合わせて、自動選択で最適なパターンが適用されます。なお、徽章と銘刻は見た目がカッコイイだけで、性能にボーナスが付くわけではありません。
▲これが迷彩を施した状態。敵から見えているか否か、イマイチわかりづらいのですが、双眼鏡と合わせれば、偵察を行う軽戦車の強い味方になってくれるはず。 |
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