2013年12月11日(水)
さて、この“世界同時発売”ですが、遊べば遊ぶほど、なぜあんなに大々的に発表されたのかを理解できることになります。
ゲームをクリア(殿堂入り)し、次に飛び付いたのがシリーズではもはやおなじみの通信交換“GTS(グローバルトレードステーション)”です。GTSは、ポケモンをネット上に預けて、希望のポケモンを指定しておくと、どこかの誰かが交換してくれたり、誰かが預けたポケモンと交換できたりするという画期的なシステム。これにより、身近な友だちがいなくても、ポケモンを集められるのです。
▲DS用ソフト『ポケットモンスターダイヤモンド・パール』から実装されたGTS。これにより、ポケモンの交換がより楽しくなりました。 |
GTSでは、ポッポやコフキムシなど序盤で出てくるポケモンを預けて、伝説のポケモンを希望するといった欲望まみれのムチャな要求が多いのですが、オプションで伝説のポケモンを希望している人をフィルタリングできるようになり、かなり快適になりました。さらに、図鑑に登録されていないポケモンでも、名前を直接指定できるようになったのもうれしいですね。
▲より使いやすくなったGTS。世界中のプレイヤーが利用しているので、交換もすぐ成立します。 |
世界同時発売ということで、発売直後にもかかわらずGTSはトレーナーであふれていました。僕は深夜にゲームをすることが多いのですが、日本人が起きていなくても、海の向こうの人が起きているので、預けて1分も経つと交換が成立してしまうんです。以前E3の取材に行った時は時差ボケに悩まされましたが、この時ばかりは時差最高と思いましたね(笑)。
そうしてGTSを駆使してポケモンを集めていると、ふととあるポケモンの話題が飛び込んできます。そのポケモンの名前は、ビビヨンです。バタフリーやアゲハントのような、2回進化する序盤のむし・ひこうタイプのポケモンというおなじみのポジションですが……。なんとこのポケモン、“3DSで設定している地域によって、模様が違う”ことが判明したのです! 確かに、公式サイトの紹介には「その色鮮やかな羽の模様には、秘密が隠されているらしい」と書かれていますが……。半信半疑で試しに交換してみると、もはや別のポケモンのような色をしたビビヨンが手に入りました。
▲なんの変哲もない序盤に出てくるむしタイプのポケモンの進化形……かと思いきや! ものすごい秘密が隠されていたのでした。 |
▲さまざまなビビヨンたち。公式サイトには7種類が公開されていますが、実際はもっとたくさんいます。 |
これまでパッチールのような、個体ごとに異なる模様を持つポケモンは存在しましたが、地域によって模様が変わるのは史上初。種類があればコンプリートしたくなるのがポケモントレーナーの性というもので、ビビヨンはこうしている今も世界中を旅しているのです。これは本当に「してやられた!」という感じ。
ちなみに、本作と連動しているWebサイト“ポケモングローバルリンク”では、GTS経由でビビヨンが旅した合計距離が表示されているのですが、この記事を書いている現在、その距離なんと地球約120,000周分だそうです。カイリューは地球を約16時間で1周するという驚異的なポケモンですが、そのカイリューをもってしても1,920,000時間――220年近く掛かる計算。途方もない数字です。『ポケモン』の交換は今なお世界中で盛んに行われていますし、どんどん記録は伸びていくことでしょう。来年の今ごろ、どうなっているのか気になりますね(笑)。
また、今回新たに登場した“ミラクル交換”もすばらしいシステムです。これは、適当なポケモンを選んで交換に出すと、すぐに世界中の誰かと交換してくれるというもの。どんなポケモンが送られてくるのかわからないので、おみくじ感覚でついついやってしまうんです。「あわよくば、誰かいいポケモンをくれないかなー」という思考ですね(笑)。もらってばかりでは悪いので、たまには自分でいいポケモンを送ったり。ずっとやっていると、ごくまれに本当にいいポケモンが送られてくるので、一度味をしめると終わりが見えなくなってしまいます……。
この他にも、通信機能はDS用ソフト『ポケットモンスターブラック2・ホワイト2』から大幅に強化されており、友だちと交換したり対戦したりするのも、“PSS”からスムーズに行えるようになりました。いつでもどこでも、世界中の人とプレイできる『ポケットモンスター X・Y』。続いては、バトルの魅力について語ります。
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※画面は開発中のものです。
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