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2013年12月27日(金)

『シーフ』開発元プロデューサーによるPS4実機プレゼンをレポート! さらに、実際にプレイしてみての感想もお届け

文:イトヤン

■光と影を駆使したゲームプレイには、PS4ならではの機能も!

 キャラクターや世界観の紹介に続いて、ここからは実際のゲームプレイについてご紹介しよう。今回のプレゼンテーションでは、PS4版での実機プレイを体験することができた。ちなみに、今回プレイできたのは英語版だったが、日本版で発売される際には、音声も含めた完全ローカライズが行われるとのことだ。

 今回プレイできたゲーム冒頭のミッションは、意識を取り戻したギャレットが、シティの路上にいる衛兵たちの監視の目をかいくぐり、自分の隠れ家である時計塔まで移動することが目的だ。まずはプロデューサーのステファン・ロイ氏が、本作の操作を説明してくれた。

『シーフ』
▲敵がすぐそばを通過しても、暗闇の中に隠れていれば、気づかれることはない。敵が近くにいる状態で、明るい場所に出ると見つかってしまう。

 ギャレットは暗闇に姿を隠していれば、衛兵たちがすぐそばを通っても、存在を気づかれることがない。プレイ中は、画面左下に“ライトジェム”と呼ばれる球形が表示されており、ギャレットが暗闇にいる場合はこれが薄暗く表示される。逆に光の下にいると、ライトジェムが明るく光り輝いて、プレイヤーに危険を知らせてくれる。またPS4版では、Dualshock 4 コントローラの上部にあるライトバーが、このライトジェムと連動して明るくなったり暗くなったりするとのことだ。

 また、ギャレットがシティを移動する際には、建物の特定箇所に鉤爪を引っかけて壁を登ったり、ピッキングで鍵を開けたりと、さまざまなアクションを実行可能だ。ただし、周囲を一見しただけでは、どこでどんな行動ができるのか、すぐにはわからないことも多い。そんな時に役立つのが“フォーカス”と呼ばれる能力だ。

 ギャレットが“フォーカス”を発動させると、プレイヤーがインタラクト可能な箇所が、青く光って表示される。そのため、周囲のどこでアクションが実行可能なのか、すぐに確認できるのだ。フォーカスにはこれ以外にもさまざまな活用法があるが、フォーカスを発動させている間は画面左下のゲージがどんどんと減ってしまう。このゲージはミッション中には自動回復することがないので、限られた量のフォーカスをいつ、どのように使うか、頭を悩ませることになりそうだ。

『シーフ』
▲“フォーカス”を使用すると、画面に青白く光る箇所が表示される。これは、引き出しを開ける、ろうそくの炎を消すといった具合に、プレイヤーがインタラクト可能な場所を示している。

■宝石店に潜入して、高価な仮面を盗み出せ!

 ひと通り操作の解説を受けたところで、プロデューサーのロイ氏から、PS4のコントローラが手渡された。

「時計塔に向かうためには、この宝石店の内部を通る必要がありますが、店内には高価な装飾が施された仮面が陳列されています。店内に潜入し、仮面を盗み出して、無事に脱出してください」

『シーフ』
▲“シティ”の一角にある宝石店。この店内に潜入し、仮面を盗み出して脱出することが今回の目的だ。

 まずは宝石店への潜入だ。建物の周囲を衛兵が巡回しているため、タイミングを見て素早く移動するか、相手の注意を引く必要がある。ここで、フォーカスを使って周辺の様子を確認すると、空中に吊り下げられた木箱にインタラクトできることがわかった。そこで弓矢を使って木箱を落とすと、衛兵の頭上に落下! 大騒ぎになっているあいだに建物の裏へと回り、開いた窓から内部に潜入できた。

 建物の内部で様子を伺うと、ここでも武器を持った男が店内を警戒している。ここでロイ氏が「クローゼットの中に隠れることもできますよ」と教えてくれた。素早く移動してクローゼットの中に入ると、「敵が前を通った瞬間にタイミングよく扉を開けると、ノックダウンできます」とさらなるアドバイスが。

 そこで、バンッ! とドアを開けてみたところ、タイミングが微妙に悪かったらしく、敵に命中はしたものの、倒すことはできなかった。敵に見つかって戦闘になると、さすがにかなり不利な状況に。ここでフォーカスを使うと、敵の身体に急所となるポイントが表示された。そこをブラックジャック(棍棒)で殴ると、一撃でノックダウン! フォーカスにはこうした使用法もあるようだ。

『シーフ』
▲目標マーカーに従って進んでいけば、仮面をゲットすることはできる。だが仮面はどうやらダミーのニセモノのようだ。高価な本物を盗み出すには、どうすればいい? 

 目標マーカーの指示に従って店内を探索すると、目指すお宝の仮面を発見! しかし、ギャレットによると、この仮面は安物のダミーらしい。どうやら店内には本物の仮面が隠されているようだが、目標マーカーは建物の外を指し示している。本作ではこのように、ストーリーを進める目標とは別に、より高価なお宝を探すこともできるそうだ。そこで店内を調べると、鍵のかかった金庫を発見。さっそくロックピック(鍵開け)に挑戦することにした。

 ロックピックでは、スティックをゆっくりと動かして、反応のあるところでボタンを押して鍵を解除するというのを、何回か繰り返すことになる。通常は、画面の小さな表示とコントローラの振動を頼りに行うのだが、ここでフォーカスを使用すると、鍵の内部を横から見た断面が表示されて、1つ1つのロックを目で確認しながら解除できるようになる。当然ながら、鍵を開ける速度も格段にアップするので、敵の目を盗んで素早く鍵を開けるといった際には、大いに重宝するだろう。

『シーフ』
▲通常は時間をかけて集中することでしかクリアできないロックピックだが、フォーカスを使用するとこのように、鍵穴の断面を目で確認しながら実行できる。

 金庫の鍵開けに成功して見事に本物の仮面をゲット! と思ったが、ここには別の宝が入っていた。とりあえず仮面はあきらめ、建物から脱出することに。外に向かって開いた窓のそばには、イビキをかいて眠っている男がいるため、起こさないように忍び足で移動。なんとか窓から外に出て、無事脱出に成功した!

 ロイ氏によると、本作のゲームプレイはここで体験できたように、“潜入→盗み→脱出”というサイクルで構成されているのだという。それぞれの段階で達成しなければいけない目標が設定されているものの、それをどう成功させるかの手順は、プレイヤー自身に委ねられている。実際にプレイしてみて、この“潜入→盗み→脱出”のサイクル自体がまるで、自分自身で作り出すスリル満点のストーリーのように感じられた。

『シーフ』
▲物陰から敵の様子を伺いながら、どうやって進んでいくかルートを考えるのが、本作の醍醐味だ。いかに敵に見つからずに行動するかというスリルに緊張する! 

 中でも、敵に見つからないように進んでいくという緊張感はかなりのもので、隣の部屋から敵の足音が聞こえただけでも、思わずビクッ! としてしまう。ロイ氏によると、本作でもっとも重視しているのは一人称視点ならではの“没入感”なのだそうだ。「プレイヤーの皆さんはぜひ、部屋を暗くして、ヘッドホンをつけてプレイしてみてください」と、ロイ氏は語っていた。

→プレイヤーを縛るのは自分自身。自由に選択できるプレイスタイル(3ページ目)

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データ

▼『シーフ』
■メーカー:スクウェア・エニックス
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT
■発売日:2014年
■希望小売価格:未定

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