2014年4月13日(日)
本日4月13日、東京・セルリアンタワー能楽堂で開催中のイベント“お披露目の儀”にて、PS Vita用ソフト『俺の屍を越えてゆけ2』の発売日が7月17日と発表された。価格はパッケージ版が5,800円+税、ダウンロード版が4,800円+税。さらに、初回限定版も発表。同商品は、PS Vita用特製ポーチやストラップなどさまざまな『俺屍2』関連グッズが付き、7,800円+税で提供される。
■『俺の屍を越えてゆけ2』初回限定版
【価格】7,800円+税
【商品内容】
・『俺の屍を越えてゆけ2』ゲームソフト
・PS Vita用特製ポーチ
・PS Vita用特製デザインステッカー
・オリジナルストラップ
・てぬぐい型クリーナークロス
▲予約購入特典は、前作『俺屍』の名場面や開発インタビューを掲載した特製コミックブック。早期購入特典は、レア神様(男神・女神 各1柱)を『俺屍2』のゲーム内に登場させられるプロダクトコードだ。 |
発売日&初回限定版に加えて、体験版の配信日が4月24日になることも判明。この体験版は“制作会議”であがったユーザーの意見をフィードバックしたバージョンになり、『俺屍2』の基本的なゲームサイクルをひと通り体験できるだけでなく、ネットワークを介した他国への遠征も楽しめる。
5月8日には前作『俺屍』をクリアまで遊べる&『俺屍2』へのご褒美もあるPSP用の体験版『俺の屍を越えてゆけ ご新規体験版 俺屍2の前にバーンとォ!遊んでみましょ~』が配信。そして、7月上旬には製品版へのデータ引き継ぎが可能な『俺屍2』の第2弾体験版が配信される。
以下で、“お披露目の儀”のイベントレポートやイベント後に行った桝田さんへの囲み取材の内容、会場の物販コーナーや展示物を掲載する。
ゲームの発表会会場としては珍しく、能楽堂での開催となった本イベント。谷本健吾さんによる能舞“晴明”の披露を開会の儀とし、桝田省治さんら開発陣にイツ花役の声優・吉田小南美さんを交えてトークセッションが行われた。
▲開会にあたり、銕仙会所属の能楽師・谷本健吾さんが、『俺屍2』のプロローグをテーマにした能舞“晴明”をお披露目。 |
▲左から、前作でイツ花を演じた吉田小南美さん、音楽担当の樹原涼子さん、ゲーム制作担当の佐々木哲哉さん(アルファ・システム代表取締役社長)、本作のゲームデザイン/シナリオを担当する桝田省治さん、司会進行の丸山周さん。 |
前作『俺屍』の歴史を振り返るコーナーでは、当時のユーザーの盛り上がりや『俺屍』のコンセプト“世代交代”などが話題に。“世代交代”は、桝田さんの長男が生まれ、祖母が泣くといった身近な体験をもとに生まれたとのこと。桝田さんはそれに補足するように、よく勘違いをする人が多いPS版のパッケージビジュアルの人物について、自分の長男ではないこともアピールしていた。
▲システムづくりはそれほどたいへんではなく、世間に対しておもしろさを説得するのが難しかったと、当時の苦労を語る桝田さん。 | ▲吉田さんは、桝田さんとのやり取りがよほど印象深かったのか、当時のアフレコ現場の状況を事細かく語っていた。 |
続いて『俺屍2』の魅力を紹介するコーナーへ。樹原さんと吉田さんがステージをおり、代わって生田美和さん、樹原孝之介さん、福圓美里さんが登壇。改めて『俺屍2』の概要やストーリーが紹介されると、開発の経緯や進化のポイントなどをテーマにしたトークが繰り広げられた。
▲左からコーちん役の福圓美里さん、音楽担当の樹原孝之介さん、シナリオ担当の生田美和さん。 |
▲福圓さんはコーちんの耳(冬毛)を付けて登場。その違和感に桝田さんからようやくツッコミが入ると、照れくさそうに事情を説明していた。 | ▲桝田さんのTwitter募集に応募して、シナリオ担当になったという生田さん。セリフから読みとれる、それぞれの神様のドラマに注目してほしいとのことだ。 |
▲『俺屍2』に登場する100人以上の神様のうち、1/3以上が敵に回るといった新情報も! その他、東京ゲームショウでの桝田さんの『俺屍2』発表にまつわる衝撃の裏話なども飛び出した。 |
トークセッションの後は、本邦初公開となる『俺屍2』のアニメーション映像が上映された他、前述した本作の発売日や体験版の配信日、Web-CM映像など最新情報が続々と公開。そして、樹原涼子さんや樹原孝之介さんらによる楽曲演奏で“お披露目の儀”は締めくくられた。
▲楽曲演奏では、前作『俺屍』のテーマ曲(作曲:樹原涼子さん)の『花』と、『俺屍2』のテーマ曲(作曲:樹原孝之介さん)の『WILL』が披露された。 |
イベント終了後にはプレス陣を招いた囲み取材が行われた。参加したのは桝田省治さんと生田美和さん。主にシナリオに関するトークが展開した。
――イベントを終えた今の心境は?
桝田:疲れました(笑)。ずっと座りっぱなしだったので、腰に来ましたね。
生田:出演者やユーザーの皆さんのさまざまな想いが詰まった、いいイベントだったと思います。
――樹原孝之介さんに作曲を依頼するにあたって、どのようなオーダーを出しましたか?
桝田:そんなに細かいオーダーは出していません。というのも彼は僕よりも『俺屍』に詳しいくらいなので、まかせておけばいろいろと考えてくれますから。
細かい部分では、ここにコーラスを入れたいとか、四季の移り変わりを意識してみたらとか、話したことはありますけど。
――今回のシナリオは桝田さんに加えて生田さんも担当しています。前作よりも人員が増えたということで、ボリュームや厚みも増しているのでしょうか。
桝田:うーん。台本の厚みで考えると前作の倍以上ですが、ボリュームがシナリオの厚みかというと、そこは遊んでくれたユーザーさんが決めることですからね。
なんにせよ、RPGと付くとユーザーさん的にもシナリオへの欲求が高くなるので、その期待には応えられるようにやっています。
生田:私の場合、舞台を見るような感覚で頭の中にキャラクターたちを立たせて、背景を置いて、そのやりとりを客観的に考えていくようにシナリオを考えることが多いんです。
それに対して桝田さんは、そこからもっとキャラクターに近づいていって、一体化するような考え方でした。今回は『俺屍2』という世界観をよりしっかりと考えるため、できるだけ桝田さんに近いような形でシナリオを考えた部分もあります。
桝田:シナリオの作り方1つとっても違いがあるもので、僕としてはこれが企業文化の違いなのかと感じましたね(笑)。
ともあれ、女性がシナリオに入ると視点が変わって、よりシナリオがおもしろくなったと思います。
――発売日が発表されましたが、現在の開発状況は?
桝田:さすがにほとんど完成しています。今は細かい部分のバランス調整やデバッグをしているところですね。特にネットワーク要素は検証が難しい部分もあるので、4月24日の体験版での結果も見ながら最終調整をすると思います。Twitterへの投稿など、ある程度はSNSにも対応している体験版になりますので。
――4月24日の体験版を遊んだユーザーの声もフィードバックするんですか?
桝田:反映することは可能ですし、反映する意思もあります。ただ、先日の体験会でのユーザーの声は4月24日の体験版に反映済みですし、そんなに大きな変更はしないと思います。
なんて言いながら、少し前に前作の丸ごと体験版をチェックしていたら、まだ『俺屍2』よりもよくできている部分を見つけちゃって、あわてて4月24日の体験版に反映させました(苦笑)。コマンドの並びに関する部分なんですけど、前作の並び方のほうが“よく使うコマンドほど上に配置する”という意味でよくできている部分があったので。
――先ほどのイベントで、多数の神が敵に回るという話が出ましたが、その部分の掘り下げには力を入れているのでしょうか。
桝田:15年間の長さがありますからね。その間にユーザーさんが想像を広げた部分もあるので、それに負けないようにはしないといけないと思いました。
よくユーザーさんからの質問で、前作でおなじみの神様は登場するのか、特に男性の神様の再登場について聞かれるんですけど……人気がある神はだいたい出ると考えてもらって大丈夫です。
で、せっかくなら声を聞きたいと思うでしょうから、そういった人気の神は敵として登場させることが多いです。敵として登場するということは、戦闘前にその神の過去の話や設定を聞けるということですね。
生田:神との出会いから、神を倒して改心させるまでの設定や物語はしっかりと考えました。おなじみの神はもちろん、新たな神との出会いも楽しみにしていただけるとうれしいです。
イベント会場のロビーには貴重な『俺屍』シリーズ関連グッズが展示されていた。また、『俺屍2』を中心としてオリジナルグッズの販売も行われていた。それらの写真を掲載する。
▲『俺屍』のオリジナルTシャツ。3種類とも、すでに販売終了している貴重なもの。 |
▲トートバッグや限定版の同梱グッズ。こちらも販売終了しているが、記念として展示されていた。 |
▲PS版やPSP版の『俺屍』の設定イラスト。企画プレゼン用の貴重なイメージイラストも見受けられる。 |
▲『俺屍2』のメインビジュアルと、安倍晴明&コーちんが描かれたイラスト色紙。 |
▲こちらは『俺屍2』グッズ売り場の写真。Tシャツやタンブラーの他、数量限定で桝田省治さんのサイン入りタンブラーも販売されていた。 |
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
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