2014年4月29日(火)
lightから、7月24日にPS Vita用ADV『相州戦神館學園 八命陣 天之刻(そうしゅうせんしんかんがくえん はちみょうじん てんのとき)』が発売されることが明らかとなった。価格は初回限定版が7,800円、通常版/ダウンロード版が6,800円(各+税)。
本作は、美少女ゲームブランド・lightから2014年2月28日に発売されたWindows PC用ソフト『相州戦神館學園 八命陣』のPS Vita移植作。『Dies irae』『神咒神威神楽』を手掛けた正田崇氏(シナリオ)、Gユウスケ氏(原画)、与猶啓至氏(音楽)ら開発チームが贈る新たな異能バトルアドベンチャーゲームだ。
オリジナル版からの変更点は、イベントCGの差し替えと新規主題歌のみとなる。その代わり、初回限定版に付属するドラマCDの内容はオマケ要素的なストーリーではなく、1本の新しい物語が描かれる。
なお、9月には4K UHDTVに対応している全年齢PC版(PS Vita版と同内容)も発売予定。さらに、すでに続編の企画も始動しているという。
【ストーリー】
昨夜見た夢の続きを今夜見て、その続きを明晩見る。情景は鮮明。それが夢であることをつねに理解し、かつ起きた後も忘れない。つまり、連続した明晰夢(めいせきむ)。たとえ身体は眠っていても、心は片時も止まっていない。
幼いころから毎夜そうした夢を見続けてきた柊四四八(ひいらぎ よしや)は、通常なら人生の3分の1を要する休眠を、精神的な面ではしていないも同然だった。ゆえに心配される疲労も、不健康も、なぜか彼には一切ない。むしろ覚醒が途切れないことで気持ちは同世代の友人たちより数年先行しており、能力も高い秀才としてさえ通っていた。
異常体質と言えば異常体質。だが実際に問題は起きていないので、四四八はこれを己の長所と解釈しており、それ以外はごく普通の学生として日々の生活を送っていた。
しかし、そうした自分と同じ特徴を持つ初めての相手――世良水希(せら みずき)に出会ったことで四四八の人生は一変する。彼の友人たちも夢の世界=夢界(カナン)に入ることが可能となり、当初は不思議に思いつつも楽しんでいた面々だったが、ある日を境に自分たちが巨大な歯車に絡め取られたのを自覚した。
この夢は人を殺す。
この夢は歴史を変える。
この夢は、一度足を踏み入れた者を絶対に逃がさない。
生涯不眠を貫くことなど不可能である以上、死の夢は夜毎四四八たちを招き入れる。ゆえに、そこから脱する方法は2つだけ。今すぐ自ら命を絶つか、どこまでも突き進んで悪夢の謎を解き明かすか。
否応のない二択であり、戦わなくてはならない動機もあった。そして何より、四四八たちは皆が等しく思っていたのだ。
これほど理不尽で不可解な状況なのに、なぜか巻き込まれたという気がまったく起きない。まるで、こうなることこそ皆の総意……自ら選んだ願いなのだというかのように。
『相州戦神館學園 八命陣 天之刻』に登場する主要人物たちを紹介する。主人公たちと敵対する人物やサブキャラクター、各種世界観設定などは後日掲載する記事で紹介するので、楽しみにしていてほしい。
「分からないのはしょうがない。だが分からないから諦めるという怠慢が気に食わん」
▲DATA:178cm、68kg。 |
文武ともに極めて優秀な本作の主人公。曲がったことや非合理なこと、怠慢その他の締まらない諸々が嫌いで自他ともに厳しいが、辛辣な言動は冷淡さの表れではなく、困った者を放っておけないという面倒見のよさの裏返し。友人一同いわく、武士であり、質実剛健な正義の仁。そうした真面目で堅い言動から良家の子息かと思われがちだが、実際は決して裕福と言えない母子家庭育ち。
女手1つで育ててくれた母親を敬愛しており、その恩に報いるためにも立身出世して楽をさせてやろうと思っている。愛読書は南総里見八犬伝。仁義八行、如是畜生発菩提心に至ると信じる。
「信、だと思う。千信館の校訓、信頼(トラスト)」
▲DATA:161cm、48kg。 |
▲水希表情集 |
過去に夢界(カナン)の奥深くまで降りたことがあり、その時の出来事が原因で丸2年の間眠り続けていた。ゆえに復学時は四四八らと同学年だが、実際は2つ年上。基本的に明るく柔らかい性格で気さくな先輩といった風情だが、夢界で2年前に何があったのかはごまかしたまま語らない。そしてそれにかかわる事柄を前にした時、水希は狂気とさえ言えるほど好戦的に豹変する。四四八とともに普段は仲間たちのまとめ役だが、その実もっとも手綱が必要なのは彼女かもしれない。
「巻き込んだり、込まれたんじゃない。望んだんだ、あたしらが」
▲DATA:164cm、52kg。 |
▲晶表情集 |
歩美、栄光と同じ四四八の幼なじみ。目つきと口の悪さが災いして不良のように思われがちだが、本人にそんなつもりはまったくなく、気風のいい体育会系というだけ。むしろ仲間内では一番真面目な乙女であり、かわいいものに弱かったりする。ただし、何をもってかわいいとするかの基準がちょっとおかしい。
座右の銘は一日一善と義を見てせざるは勇なきなり。四四八と同じ片親で、やはり四四八と同じく親(晶は父)を深く愛している孝行者。
「お金取るわよ。このクソ庶民どもが」
▲DATA:165cm、50kg。 |
▲鈴子表情集 |
四四八のクラスメートで、文武とも四四八に劣らないハイスペックの才媛。なのだが、致命的に詰めが甘すぎるのでいつも四四八に後塵(こうじん)を拝しており、ライバル心むき出しで突っかかってきては墓穴を掘って周りにいじられ、哀れみの目を向けられている。
生粋のお嬢様なので高飛車な言動が目立つものの、前述の通り万事において決まらないキャラクターゆえに幸か不幸か嫌味はない。態度はでかいが口喧嘩は弱く、さらに打たれ弱いのですぐ涙目になって逃走する。
「そばに四四八くんがいる限り、わたしたちはつねになんとかなっちゃうのだ」
▲DATA:150cm、41kg。 |
▲歩美表情集 |
晶、栄光と同じ四四八の幼なじみ。ふわふわとスローモーでマイペースな態度と小柄でかわいい外見からマスコットのような印象を受けるものの、実際のところ仲間内では色物扱い。有り体に言ってボケ担当だがある種の肝がすわっており、動転することがほぼないためピンチの時は頼りになる奴と皆から一目置かれている。
ただ、結構なゲーオタで、対戦すると容赦なく虐殺してくる点だけはかなり真剣に引かれている。某FPSの世界上位ランカー。
「悪いと思ってんならパンツ見せろ」
▲DATA:174cm、61kg。 |
晶、歩美と同じ四四八の幼なじみ。容姿平凡、頭脳壊滅、威勢はいいが度胸はなく、女好きだがまったくモテず、腕っ節もからっきしという、もはやネタにしかならない男。しかし、彼の持ち味である底抜けの明るさと前向きさが、仲間たちの心を救う時もある。かもしれない。
自分のことを「エイコー」と呼ぶよう常日頃から仲間たちに言っているが、誰もそう呼んではくれない。だがめげない。とても幸せな性分と言える。
「おまえくらいだよ、俺にそんな偉そうな態度でものを言う奴は」
▲183cm、85kg。 |
四四八のクラスメートだが、誰ともなじまない一匹狼として通っている強面。そのため一般生徒の印象ははなはだ悪いが、淳士は実際に上級生や他校生との喧嘩沙汰をいくつか起こしているので根も葉もないというわけではない。
とはいえ、それはいかつい外見が招いた火の粉を払ったというだけなので、不良と切って捨てるのはいささか乱暴と言えるだろう。変に恐れられるのをうっとうしがる性格のため、物怖じしない(というより尊大な)四四八とは、以前から多少だが口を利いていたようだ。
→『Dies irae ~Amantes amentes~』特集ページはこちら!
(C)2014 light
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