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2014年11月7日(金)

『リネージュ』の攻城戦が革命戦争で変わる!? 新クラスの実装時期も判明したスペシャルインタビュー

文:チョロ松

 エヌシージャパンがサービスするPC用オンラインRPG『リネージュ』。本作の最新アップデート“革命戦争 後編”が11月5日に実施されたことで、ゲームそのものが大きな変化を迎えようとしている。運営チームの中村直樹プロデューサーに、その概要と新要素について聞いてきた!

『リネージュ』
▲『リネージュ』のプロデューサーを務める中村直樹氏(エヌシージャパン)。

■前回の“英雄戦争 前編”で何が変わったのか?

――今回の“革命戦争 後編”は攻城戦にかかわるアップデートということで、ユーザーの皆さんはまだ、その変化を体験できていないそうですね?

中村直樹氏(以下、中村):11月9日の20時に発生する次回の攻城戦で、その全貌が明らかになります。今回は後編となりますので、まずは8月に実装された前編の内容からご説明いたします。

『リネージュ』

 これまでの攻城戦は7つの城で行われていたのですが、“革命戦争 前編”でこれを3つに減らしました。城を保持している守備側のクランが減ったことで攻め手が増え、より流動的な状況が生まれました。また、攻城戦の実施時間は、これまではプレイヤーがある程度任意に設定できていたのですが、毎週日曜日の20時に固定しました。攻城戦の継続時間もこれまでの2時間から、最短20分~最長1時間と変化しています。

――より積極的に、攻城戦に参加できるようになったということですね?

中村:はい。大きなコンセプトは“時短”でした。『リネージュ』のユーザーも学生から社会人になり、長時間のプレイが難しくなっているということが、これまでの調査で判明しています。また、『リネージュ』を離れてしまった方にも、復帰しやすい環境を用意したいという考えもありました。

――前回のアップデートで、復帰の手ごたえはありましたか?

中村:7月に、ワールドの属性変更やワールド移住サービスを行ったこともあって、多くの方が復帰してくださいました。6月から開始した休眠キャンペーンの総仕上げでもあったのですが、実施直前の5月に比べると、平均で1.7倍ほどの方が戻ってきています。

――攻城戦自体の変化はいかがですか?

中村:攻城戦の実施時間である日曜日の20時には、それまでの1.5倍の方がログインしてくれるようになっています。ですが、実施日の固定化や、20時からの実施という点については反対意見も寄せられているので、アンケートなどを行って再検討することも考えています。

 また、時間が固定化されたことで、その時間帯に攻城戦のログが一気に流れるようになったんです。それをきっかけに見学に行ったりして、攻城戦自体に興味を持ってくれた方も多くいらっしゃるようです。各城には、見学にぴったりな場所も用意されています(笑)。攻城戦の時間に合わせてログインされる方も増えていて、全体的に活気が出てきているのもうれしいですね。

■復帰はいつでも大歓迎! ホームカミングプログラムとは?

――サービス開始から13年目の『リネージュ』ですが、休眠されている方もかなりの人数になりますね。そういった方々に向けて、新たな施策を用意しているとか?

中村:“英雄戦争 後編”と同時に実装した“ホームカミングプログラム”です。これまでは復帰キャンペーンでアイテム配布などを行ってきましたが、タイミングによっては何もサポートがない状態でした。そういった問題点を解消するために導入した新システムとなっています

『リネージュ』

 『リネージュ』の場合、かなり長くサービスしているタイトルですので、1日平均で100人前後の復帰者が常にいるんです。でも、そのまま続けるのが困難ということで、また休眠されてしまうんですね。そういった方々がこのホームカミングプログラムを利用して、新しい『リネージュ』へスムーズになじんでいただければと思います。

――得られるメリットの詳細を教えてください。

 具体的には、『リネージュ』に30日以上ログインしていないアカウントでプレイされた場合に、“勇士の箱”をプレゼントします。この中には、復帰者専用の村が利用できる“復帰勇士の証”や、同じく復帰者専用の狩場が利用できる“復帰勇士の訓練場の証”が入っています。さらに勇士の箱には、その他の装備や消耗品など、ゲーム再開時に役立つアイテムも詰め込まれています。

復帰勇士の村
『リネージュ』

 復帰者専用の村では、消耗品なども低価格で調達できます。専用マップは復帰して間もない人ばかりなので、新たな仲間を見つけるのにも最適ではないでしょうか?

復帰勇士の訓練場
『リネージュ』

■革命戦争には第3の勢力としてNPCが参戦!

――いただいた資料の中に、人物相関図があります。こちらは、どのようなものなのでしょうか?

中村:実は『リネージュ』には、原作となるコミックが存在します。韓国では1996年頃まで雑誌で連載されていて、コミックスは全10巻が出版されています。残念ながら日本語版はないのですが、この相関図に登場している原作キャラクターが今回の革命戦争に大きくかかわってきます。

『リネージュ』

――これらのキャラクターは、ゲームに実際に登場するのでしょうか?

中村:原作コミックは、“反王”のケンラウヘルに対して、主人公のデポロジューが5人の騎士とともに立ち向かうというストーリーです。革命戦争における攻城戦では、このデポロジューが第3の勢力“赤き騎士団”を率いて、レベル52以上のプレイヤーに戦争への参加を呼びかけます。守備側の血盟に属していない一般のプレイヤーは、一時的に赤き騎士団に加わって、攻城戦に挑むことが可能です。低レベルの場合でも、レベルに応じて効果が発揮されるエンチャントによって、活躍できるようになるはずです。

『リネージュ』
赤き獅子 デポロジュー反王 ケンラウヘル
『リネージュ』 『リネージュ』

●赤き騎士団のエンチャント

・赤き騎士団所属のキャラクターが侵攻する攻城地域に入ると、専用のエンチャントである“赤き騎士団員のエンチャント”の効果を受ける。
・攻城地域内でのみエンチャント効果が有効となり、攻城地域を離脱すると効果は消失する。
・レベルの低いキャラクターやサブキャラクターでも活躍できるよう、さまざまな効果が与えられる。

【レベル52~59】 最大HP+50%、最大MP+50%、MR+10、攻撃成功+40、追加打撃+15、SP+10、AC-10
【レベル60~69】 最大HP+30%、最大MP+30%、MR+5、攻撃成功+25、追加打撃+12、SP+5、AC-5
【レベル70~79】 最大HP+10%、最大MP+10%、MR+3、攻撃成功+10、追加打撃+8、AC-2
【レベル80以上】 攻撃成功+5、追加打撃+5

 また、デポロジューの守護騎士である5人の騎士の中の1人が、NPCとしてゲームに登場し、赤き騎士団に参加して戦います。今回のアップデートではまず、ゾウ、イシルロテ、クリストの3人が実装されていますが、残りの2人はその後のアップデートで登場予定です。NPCが参加するということで、対人戦に対して抵抗感をおぼえるユーザーの方も攻城戦に参加してくだされば幸いです。

鉄の騎士 アートーン影の騎士 クリスト月の騎士 ジリアン
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白鳥の騎士 イシルロテダークスター ゾウ
『リネージュ』 『リネージュ』

 前編では、デポロジューや騎士たちはゲームに存在するだけで、プレイヤーが会いに行っても特にメリットなどはありませんでした。しかし後編からは、彼らの血盟に参加したプレイヤーが、勝利時に貢献度に応じて税金(アデナ)の分配を受けることが可能になります。また、赤き騎士団が占領した城は外城門と内城門が開放され、城内のさまざまな施設を利用できるようになります。

●攻城戦参加報奨

・赤き騎士団員となって攻城に参加し、城の奪取に成功すると報奨が得られる。
※攻城戦終了時にガーディアンタワー周辺にいるキャラクターのみ、報酬を受け取れる。

【アデナ支給】 攻城戦が終了すると同時に、参加した赤き騎士団員プレイヤーキャラクターの全員のインベントリに、城税収の50%を参加人数で割ったアデナが支給される。
【追加アデナ支給】 上記のアデナ支給のほか、防衛側血盟員に一定以上のダメージを与えた赤い騎士団員プレイヤーの中からランダムに1人を選定して、追加報酬として1千万アデナが支給される。
【上位追加報奨】 防衛側血盟員に多くのダメージを与えたキャラクターをチェックし、ダメージ量に応じて1位~32位に該当するプレイヤーに追加報酬である君主の報奨が支給される。君主の報酬を使用すると、勝利の体力回復剤が入手できる。

――革命軍に参加する英雄NPCは、ズバリ強いですか?

中村:かなり強いです。韓国では、リニューアル後の攻城戦で防衛に成功したのは、全52サーバーのうち2つだけと聞いています。

――注目すべきNPCはいますか?

中村:韓国ではエルフの“ジリアン”が人気だそうです。満月の夜だけ女性に変身してしまうというミステリアスなキャラクターで、女性になった時はオーウェンと名乗っています。そして、主人公がオーウェンに恋してしまうという、少女マンガのような展開も原作の魅力です(笑)。

 個人的には、ゾウがお気に入りです。こちらも原作で出番の多いキャラクターで、魔女のケレニスとはライバル関係にあります。また『リネージュ』のメインヒロインとも言うべきイシルロテは、ゲームのグラフィックも非常に凝っていて、見ていてすごく楽しいです。杖から星が零れ落ちるし、マントは風にひらめくし(笑)。

――特に強い英雄NPCを教えてください。

中村:魔法使いのゾウが強力ですね。魔法使いは、原作の世界では各陣営に1人ずつしかいないという希少な存在で、ゲーム内でもそれを体現するだけの強さを見せてくれるはずです。

――ちなみに、日本でのコミック展開の計画は?

中村:話があれば、ぜひ実現したいです! 以前、『マクロス』シリーズのキャラクターデザインで有名な美樹本晴彦さんに『リネージュ』のキャラクターイラストを描いていただいたことがあるのですが、“日本の作家さんが表現するリネージュ”を、漫画に限らずぜひ実現したいですね。

『リネージュ』 『リネージュ』 『リネージュ』
▲美樹本晴彦さんによる『リネージュ』のキャラクターイラスト。左から、君主、女君主、ウィザード。

■革命戦争に続く新たなアップデートの予定は!?

――日本オリジナルのコンテンツとして進行中の“日ノ本”ですが、今後の展開はどうなっていますでしょうか?

中村:お待ちいただいている皆さんには、大変申し訳なく感じています。現状、『リネージュ』の日本サービスは、韓国と比べてだいぶアップデートが遅れている状況が続いています。そのため、日ノ本の次のコンテンツとなる“本丸”については少々スケジュールを後ろ倒しにさせていただいて、最新バージョンへの対応を最優先で進めています。

 日本のユーザーの皆さんが期待している“アレ”をなるべく早く実装するためにも、日ノ本についてはもうしばらくお待ちください。

――アレが気になりますが(笑)。今後、何か大きなアップデートの予定はありますか?

中村:来年早々にも、狩場のリニューアルを行う予定です。他にも、ドラゴンレイドにおいて難易度が選択できるようになります。韓国のアップデートでは、既存エリアのアイテムやアデナのドロップが減少する傾向にあるのですが、日本のユーザーにはそぐわないと考えているので、これについては開発チームと協議を続けています。

『リネージュ』

 そして来春頃になるでしょうか……。初夏に差し掛かる前には実現したいと思いますが、先ほどのアレを実装します。6年ぶりの新クラス“戦士”ですね。『リネージュ』ファンの皆さんには、楽しみにお待ちいただければと思います。

――新クラスですか! 大いに期待しておきます。

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データ

▼『リネージュ』
■運営:エヌシージャパン
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP/Vista/7)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■サービス開始日:2001年6月23日
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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