『チェインクロニクル』開発者インタビュー。新章“ケ者の大陸篇”の注目ポイントは？

文：まり蔵

　スマートフォン用アプリ『チェインクロニクル ～絆の新大陸～』が、近日中にバージョン2.2にアップデートされる。その内容を紹介するとともに、開発者インタビューをお届けする。

　最新アップデート“ケ者の大陸篇”では、メインストーリーの第3章が実装される他、新種族“ケ者（けもの）”が登場。新たなバトルスタイルやゲームシステムも多数追加され、既存のイベントにも新要素が加わるという。

　『チェインクロニクル』のチーフディレクターである松永純氏と同ディレクターの山浦大輔氏のインタビューを掲載。近日中に実装されるバージョン2.2の内容について伺った。最新アップデートの内容が気になるファンは、ぜひチェックしてほしい（※インタビュー中は敬称略）。

▲ディレクターの山浦氏（写真左）とチーフディレクターの松永氏（写真右）。

■新大陸では“ケ者”が大暴れ!?

――最新アップデート“ケ者の大陸篇”ではメインストーリーの第3章が実装されますが、新シナリオの注目ポイントを教えてください。

松永：いよいよ義勇軍が新大陸に上陸します。そこで登場する、“ケ者”という種族との出会いを楽しんでいただければと思っています。ケ者は、これまでユグドにはいなかったタイプの種族で、彼らをめぐるドラマも今までになかったような展開になります。

　ユグドにもリンセなどの“森妖精”や、“火妖精”のようなケモノっぽい容貌のキャラクターは存在していたのですが、彼らとはかなり種族のアイデンティティが異なるんです。森妖精はファンタジーでいうところのエルフがベースになっているので、基本的に長命でそれゆえ人間よりも高度な死生観を持つ、理性的な種族なんですね。脳筋っぽく見える氏族もいますが（笑）。それと火妖精はわんこがベースで、他種族と寄り添って生きることをテーマにしていたりします。それに対して今回の“ケ者”は、「本能」や「野生」という、まさに獣そのものといったキーワードをテーマの中心に置いています。野性的で本能のままに生きているキャラクターたちが繰り広げるドラマのおもしろさにぜひ注目していただければと思います。

――ケ者の特徴やジョブについて教えてください。

松永：ジョブは“格闘家”を大きくフィーチャーしています。第2部の開始のタイミングで、格闘家と銃使いを披露しましたが、まずは顔見せという感じで特別深い感じには掘り下げていなかったと思うのですが、ケ者の大陸篇では本格的に格闘家をフィーチャーして、バトルの戦略性を含めて掘り下げていきます。ストーリーだけでなく、バトルでも楽しんでいただけると思いますよ。

山浦：バトルにおいてケ者は、ただ前線に置くだけではなく“群れ”、“突出”、“連携”といったアビリティを組み合わせることで、新たな戦術を生むことができます。“突出”は、例えばテリリアなどは、前に出せば出すほど強くなるので、積極的に前に出して攻撃させて、HPが少なくなったら一度自陣に戻して回復させ、また前に出て攻めるなど、より操作を楽しむ戦い方ができます。また“連携”は、他のキャラクターの必殺技がトリガーとなってシェギギムなどの連携持ちのキャラクターが強くなるので、必殺技を打つタイミングを工夫すると戦いが有利に進められます。

――“群れ”や“連携”の追加で、パーティ編成においてキャラクター同士の組み合わせが重要になってくるのでしょうか？

松永：そうですね、パーティ構築の面でも遊びが広がります。ですが、一番大きいのはユーザーさんが実際に操作する部分ですね。群れで攻撃し、1人で飛び出してまた戻って、スキルを使う順番を考えて……と、追加されたキャラと同じ数だけ、新しいプレイが楽しめるぐらいの勢いになっています。前衛での戦いが好きな人は、特に楽しいと思うので、ぜひケ者でパーティを組んでみてほしいです。

山浦：バージョンアップと同時に『英雄伝説 閃の軌跡II』（日本ファルコム）とのコラボイベントも始まりますが、こちらでもキャラクターの操作でかなり楽しんでもらえると思います。バトルの操作については、今後より強化していこうと考えています。

▲群れるほど強くなる“群れ”アビリティ。1体の敵をみんなで攻撃することでパワーアップする。

▲“連携”アビリティは仲間の必殺技発動をトリガーに、効果を発揮する。

▲本能のままに突撃する“突出”アビリティは、他の仲間よりも前線で戦うほどパワーアップ！

■第3章ではピリカが連れ去られる!?

――ケ者はもふもふした見た目がかわいいですが、衣装もかなり凝ったデザインですね。

松永：衣服は、民族衣装のテイストを取り入れています。実は、ケ者は全員“お面”を身に付けているんですよ。3Dモデルにもちゃんと付いていて。なぜお面を付けているのか、理由もちゃんとストーリー中で明かされたりします。

　そういうところも含めて、かなり凝った設定にしています。森妖精には4つ種族がいましたが、ケ者も犬鼻族や猫爪族、虎牙族、兎耳族などさまざまな種族がいます。種族ごとに性格も違っていて、バラエティ豊かなキャラクターが次々と出てきますので、期待していてください。ビジュアル、ストーリーどちらも含めて、“今までとは全然違う大陸”に上陸した、という空気を感じてもらえたらうれしいなと思っています。

――第3章のストーリーで気になったのですが、ピリカが連れ去られるんですよね？　その場合、バトルのボスWAVEでマナを持ってきてくれなくなるのでしょうか……？

松永：え？　いや、大丈夫ですよ。もちろんピリカが持ってきてくれます。

――あ、そうなんですね。よかったです！

松永：ピリカがマナを持ってきてくれないと困っちゃいますよね。その時に魔神イベントなんかが開催されると、かなり影響が出ると思いますし（笑）。そこはシナリオとバトルを分けて考えています。

――ホッとしました（笑）。あともう1つ気になることがありまして、フィーナのお姉さんについてなのですが……。

松永：実はですね、第3章でフィーナのお姉さんの名前が明らかになります。そして彼女の手がかりなども出たりします。新しい大陸に入ることによって、徐々にストーリーも大きく動き出します。少しずつですが着実に進んでいきますので、第2部の全体的な物語も、この新章で楽しんでいただければと思います！

●“ケ者の大陸”主要酒場キャラクター紹介

■ “雄叫ぶ者”ユギギ ■

▲猫爪族と呼ばれる一族のケ者の少女。

■ “忠義一徹”シェギギム ■

▲犬鼻族と呼ばれる一族のケ者の少女。

■ “喝采を求める者”テリリア ■

▲犬鼻族と呼ばれる一族の出身のケ者の少女。

■ “本能の闘士”グララオ ■

▲虎牙族と呼ばれる一族のケ者の男性。

▲他にも多数のケ者キャラクターが登場する。

■魔神ガチャの期待度が大幅アップ!?

――他にもどのような新要素があるのでしょうか？

山浦：魔神襲来イベントがパワーアップします。これまで何回かイベントを行ってきた中で、ユーザーさんからいろいろな要望をいただきまして。ユーザーさんにとって一番いい形で満足していただけるよう試行錯誤した結果、保持できるソウル数を3→6にしたり、魔神ガチャの確定予告を実装しました。

――一定回数プレイすることで魔神ガチャの確定予告が発生する仕組みは、ユーザーとしてはうれしいですよね。

山浦：これは、あまりに「魔神ガチャが出ない」という声が多かったので……。「あと●回以内に出ますよ」と明確に表示したら、ユーザーさんの魔神ガチャへの期待も高まるかなと思って導入しました。

――他にもパーティ限定クエストやデイリー＆ウィークリーミッションなど、いろいろと遊べる要素が増えますね。

山浦：現状、開催中のイベントに関連した期間限定のミッションがありますが、この要素を強化する方向で動いています。カジノのタイムアタックバトルで目標タイムを課したミッションが登場するなど、これまでにはなかった種類のミッションが登場すると思います。

　また、ログインボーナスも強化します。これまで精霊石、アルカナコイン、ゴールドと決まったものしか配布していなかったのですが、他のアイテムも提供したいなと。例えば“スタミナの実”や“気合いの実”といった、その時に開催されているイベントに関連したアイテムを配布しようと思っています。

▲魔神襲来イベントがより快適に。保持できるソウル数が3→6へ拡大する他、3ソウル使用でステータスボーナスが付くようになる。また、何度もバトルに挑めば確実に魔神が獲得できるシステムが導入！

▲特定条件でしかパーティを組めない限定クエストや、毎日＆毎週更新される“デイリー＆ウィークリーミッション”が新たに登場する。

(C) SEGA/(C) SEGA Networks

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