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2014年12月17日(水)

『ファークライ4』は狂気のエンターテイメント。ヒマラヤでゾウに乗って敵と戦う主人公は本作だけ!

文:イトヤン

 ユービーアイソフトより2015年1月22日に発売されるPS4/PS3/Xbox One/PC用ソフト『ファークライ4』。この記事では、広大な山岳地帯を舞台にしたオープンワールドで、サバイバル・アドベンチャーを体験できる本作のストーリーやゲームシステムに関する概要をお届けする。

『ファークライ4』
『ファークライ4』

■ヒマラヤ山脈の小国“キラット”で狂気の独裁者に立ち向かえ!

 アフリカの荒野や南海の孤島など、『ファークライ』シリーズではこれまでにも、過酷な環境でのサバイバル・アドベンチャーが描かれてきた。この『ファークライ4』では、世界最高峰の山々が連なるヒマラヤ山脈の奥地にある架空の小国、“キラット”が舞台となっている。

『ファークライ4』
▲ヒマラヤ山脈に囲まれて、美しい自然の中で独自の文化と伝統を育んできた小国“キラット”。だがこの国は現在、狂気の独裁者によって支配されていた。

 アメリカで育ったエイジェイ・ゲールは、「自分の遺灰を故郷に撒いてほしい」という母親の遺言を守るため、母の故郷キラットへとやってきた。だがキラットでは、この国を支配する狂気の独裁者“パガン・ミン”と反政府組織“ゴールデン・パス”との間で、激しい内戦が繰り広げられていた。図らずも内戦に巻き込まれてしまい、ゴールデン・パスとともに戦うこととなった主人公エイジェイは、やがて自分を待ち受けていた運命を知ることになる……。

●パガン・ミン(声:藤原啓治)

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▲キラットの内戦に荷担して王位を奪い、この国の人々を恐怖で支配する独裁者。ショッキング・ピンクのスーツを身につけている。エイジェイにはなぜか友好的な態度で接するが、その本性は狂暴で残忍だ。

●主人公 エイジェイ・ゲール

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▲キラットで生まれたが、物心をつく前に母親とアメリカに渡ったため、この国については何も知らない。母親の遺言を守ってキラットへ密入国しようとしたが、そこで内戦に巻き込まれてしまう。

 本作ではヒマラヤ山脈の奥地にあるキラット全土が、広大なオープンワールドとなって自由に探索できる。切り立った山々が連なるこの地域は、その面積の広さもさることながら、起伏に富んだ高低差が大きな特徴となっている。

 ヒマラヤ山脈の麓に広がるキラット南部は、森や川などの自然が豊かで、多彩な野生動物が生息している。一方、キラット北部は雪と氷に閉ざされた険しい山岳地帯で、野生動物もほとんど生息できない。こうした変化に富んだ場所を巡って、過酷なサバイバルが展開される!

『ファークライ4』
▲キラット南部は、森林地帯を川が流れる、自然の恵みが豊かな地域だ。ゾウやサイといった野生動物も生息しており、探索中にバッタリと出くわすことも。
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▲キラット北部はヒマラヤ山脈の高峰が連なり、常に雪と氷に覆われている。草木が生えないどころか、酸素が薄くて呼吸するのが難しい場所もあるほどだ。

■反乱軍“ゴールデン・パス”の進む道はプレイヤー自身が決定する!

 キラットの民衆を圧政で苦しめる独裁者パガン・ミンに立ち向かっているのが、反政府組織“ゴールデン・パス”だ。キラットの各地では日夜、ゴールデン・パスに所属する戦士たちと、パガン・ミンに従う王立軍が戦いを繰り広げている。

『ファークライ4』
▲パガン・ミンの圧政と戦う、ゴールデン・パスの戦士たち。黄色いバンダナや腕章が目印となっている。
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▲パガン・ミンの命令に従い、ゴールデン・パスの戦士や基地を攻撃してくる王立軍の兵士たち。こちらは赤いコスチュームが目印だ。

 ゴールデン・パスは現在、男性のサバルと女性のアミータという、2人のリーダーによって率いられている。だがこの2人は考え方に違いがあり、どのように行動するか意見が対立している。

 ゴールデン・パスとともに戦う主人公エイジェイは、“勢力均衡ミッション”と呼ばれるミッションの際、この2人がそれぞれ立てた作戦のうち、どちらか一方だけを選んで実行しなければならない。主人公が支持したリーダーが、次の勢力均衡ミッションまでの間、ゴールデン・パスを率いていくことになる。

『ファークライ4』
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▲男性のリーダー“サバル”は、キラットの人々やゴールデン・パスの仲間を守ることを最優先に考えている。彼の考え方に共感する場合はサバルのミッションを実行しよう。
『ファークライ4』
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▲女性のリーダー“アミータ”は、より積極的な行動で王立軍に反撃することを考えている。エイジェイ=プレイヤー自身の選択によって、ゴールデン・パスが今後、どのように行動していくか決まることになる。

 ゴールデン・パスとともに王立軍と戦う主人公エイジェイには、多彩な種類の武器が用意されている。武器は交易所で購入したり、倒した敵から奪ったりして入手できるほか、後述する“ベルタワー”を解放することでも入手可能だ。

 武器を使った戦い方も、プレイヤーの自由に任されている。ステルス行動でこっそりと攻撃したいなら、弓やスナイパーライフルで遠距離から攻撃したり、背後へ忍び寄ってナイフでテイクダウンしたりといったことが可能だ。一方、ド派手に大暴れしたいなら、ロケットランチャーやC4爆薬などを使って、敵をまとめて吹っ飛ばすこともできる。

 
『ファークライ4』
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▲アサルトライフルは小回りが利いて扱いやすい銃だが、銃声が大きいためステルス行動には不向きだ。また、遠距離から敵を確実に狙うには、スナイパーライフルが最適だ。
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▲背後からこっそりと忍び寄り、テイクダウンで一撃! 経験値で得られるポイントを使用してスキルを取得すれば、敵を連続してテイクダウンするといったことも可能だ。
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▲グレネードランチャーが車輌を直撃! 破壊力抜群のグレネードランチャーは、乗り物を運転しながら射撃することもできる。

 武器による攻撃だけでなく、周囲の環境を利用した戦い方も可能だ。たとえば、敵のそばに“餌”を投げ込むと、周囲の肉食動物をおびき寄せて、敵を攻撃させることが可能だ。ただし、野生動物に敵味方の区別はないので、うっかりすると自分も襲われてしまうので要注意だ。ほかにも、猛獣の入ったオリを破壊して解き放ったり、崩れそうな岩山を撃って敵を押しつぶしたりと、アイデア次第でさまざまな攻撃を実行できる。

『ファークライ4』
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▲狩猟した動物の皮をはいだ際に手に入る肉を“餌”として敵のそばに投げ込むと、クマがやってきて敵を襲い始めた! あとは敵がやられる様子を眺めているだけでオッケーだ。

■“ベルタワー”や敵の基地を解放して、行動範囲を広げよう

 キラットの各地には“ベルタワー”が存在しており、その頂上からはパガン・ミンを讃えるプロパガンダ放送が発信されている。キラットを探索するにはまず、このベルタワーを解放することから始めよう。

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▲丘の上に建っている“ベルタワー”。最上階に釣り鐘が据えつけられているのが、その名前の由来となっている。

 ルートを探りながらタワーの頂上まで登り、プロパガンダ放送の発信器をジャックすると、ワールドマップの霧が晴れて、タワーの周辺にあるミッションやアイテムの場所が明らかになる。これを利用して、さらなる探索を進めていこう。またタワーを解放するたびに、新たな武器を1つ、無料で入手することもできる。

『ファークライ4』
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▲タワーの頂上へ向かうには、よく観察して上層へつながるハシゴやロープを探す必要がある。頂上にある発信器を壊して放送を乗っ取れば、タワーの解放は完了だ。
『ファークライ4』
▲タワーを解放すると、ワールドマップが確認できるようになる。野生動物の生息地域も確認できるため、狩猟の際にも便利だ。

 また、キラット各地を走る道路網の要所には、王立軍の基地が設置されている。この基地を襲撃して敵兵士を全滅させると、基地を解放してゴールデン・パスの基地として利用できるようになる。この時、ステルス行動で敵に見つからない状態で敵を全滅させると、経験値にボーナスを得ることができる。逆に、敵に見つかって警報器が作動してしまうと、敵の増援がやってくるので注意しよう。

『ファークライ4』
▲王立軍の基地は常に黒煙が立ち上っているので、遠くからでも確認できる。敵に気づかれないようにステルス行動で接近しよう。
『ファークライ4』
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▲カメラを使うと、遠くからズームして敵を確認できるだけでなく、敵の位置をマークして、常に表示することができる。カメラを上手に使うのが、基地の解放を成功させるポイントだ。

 解放した基地では、“セーフハウス”が利用可能になる。セーフハウスではアイテムの売買や武器の変更ができるほか、ファストトラベルの目的地としても利用できる。このセーフハウスを探索の拠点として、さらなる探索に向かうことができるようになるわけだ。

『ファークライ4』
▲セーフハウスのベッドでは、時間を早送りすることが可能だ。夜間に行動したくない時などに利用しよう。

 ちなみに本作では、基地よりも規模が大きく、より多数の敵に守られている“要塞”も存在している。要塞はかなり手強いだけに“CO-OPプレイ”で攻略するには最適の目標となっている。

■“グラップル”や“ジャイロコプター”で、起伏に富んだ地形も自由に移動できる!

 森林や川、そして険しい山岳地帯と、起伏に富んだキラットを探索するにあたっては、さまざまな種類の乗り物を利用することができる。『ファークライ3』でも活躍した自動車やボート、グライダーやウィングスーツといった乗り物は、本作でももちろん完備されている。

『ファークライ4』
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▲自動車やバイク、ボートといった乗り物は、マップ上に存在しているものを自由に利用できる。これらの乗り物を操作しながら、ピストルなどのサイドアームで攻撃することも可能だ。
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▲グライダーでのんびりと空中を飛行することも可能。ウィングスーツを装備すれば、空中を身体ひとつで滑空することもできる。

 山岳地帯が舞台となる本作で、移動の際に便利なアイテムとして新たに用意されたのが“グラップル”だ。これは、崖の特定ポイントに鉤爪のついたロープを射出して、崖を登ることができるというもの。山岳地帯の移動といえば、斜面の道路を遠回りしながら進んでいくイメージが強いが、このグラップルを使えば崖をまっすぐ登ることができるので、思った以上にスムーズな移動が可能だ。

『ファークライ4』
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▲グラップルを使えば、通常は進むことのできない崖を登ることができるようになる。グラップルが使用可能な場所は、古いロープが垂れ下がっていることで確認できる。
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▲グラップルで移動中に、別のグラップルへとロープを射出することが可能。これを使って、通常は渡れない谷やギャップを越えることもできる。

 また、本作で新たに登場した乗り物が“ジャイロコプター”だ。これは小型のヘリコプターで、空中をゆっくりと飛行できるだけでなく、上空でホバリングして停止することも可能。目的地まで移動するのはもちろんのこと、敵の頭上から一方的に攻撃するといった使い方もできる。空中からグレネードランチャーで攻撃すれば、その破壊力は圧倒的だ!

『ファークライ4』
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▲新登場のジャイロコプターはグライダーと違って、どこでも自由に離着陸できるのが最大の利点。空中をひとっ飛びして、崖の上にある目的地でもラクに移動できる。
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▲ジャイロコプターは空中でホバリングできるため、敵の頭上から攻撃することが可能。ピストルやサブマシンガンでの攻撃はもちろん、グレネードランチャーによる爆撃も!

■ゾウの背中に乗って突進! 野生動物が引き起こすハプニングも満載

 キラットには人間だけでなく、多数の野生動物も生息している。こうした野生動物は、内戦を繰り広げている人間たちの思惑とは関係なく、野生の本能に基づいて独自に行動している。

 そのため、エイジェイが基地を攻撃しようとステルス移動している最中に、いきなりヒョウと出くわして噛みつかれたり、自動車で道路を移動している最中にサイが突進してきて車をひっくり返したりといった、予想外のハプニングが巻き起こることも珍しくない。野生動物が引き起こすハプニングこそ、プレイヤーごとに異なった体験が味わえる本作ならではの“筋書きのないドラマ”と言えるだろう。

『ファークライ4』
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▲おとなしい草食動物はこちらの姿を見ても逃げるだけだが、ヒョウやサイなどの猛獣と出くわすと、こちらに向かって攻撃してくることも少なくない。
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▲空中からいきなり襲ってくるワシは、本作の意外な強敵だ。急にダメージを受けてしまうため、敵との戦闘中に現れるとピンチに陥ることも。

 野生動物を倒してその皮をはぎ取ることで、装備をアップグレードできる“クラフト”を行うことができる。銃や弾を持ち運べる数が増えたりと、クラフトはエイジェイの成長に欠かすことができないものだ。しかし、より上位のクラフトを行うためには、材料となる野生動物もより手強く、生息地も限られたものとなっていくので、がんばってチャレンジしよう。

『ファークライ4』
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▲クラフトを行うには、その装備ごとに指定された動物の皮が必要だ。ワールドマップで生息地を調べ、根気強くその場所を探索して、目的の動物を狩猟しよう。

 また本作では、“ゾウライダー”のスキルを習得すると、ゾウの背中に乗って移動できるようになる。それだけでなく、ゾウに乗ったまま突進して敵を攻撃したり、要塞の扉を破壊したりといったことも可能になっている。ゾウの突撃は、乗用車など一撃でなぎ倒せるほど強力なものだが、さすがにゾウは生き物なので、敵の銃弾を受け続けると倒れてしまう。また、いったんゾウの背中から降りると、エイジェイ自身がゾウに襲われることもあるので要注意だ。

『ファークライ4』
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▲ゾウがゆっくりと歩いている姿は、キラット南部ではそれほど珍しくない光景だ。“ゾウライダー”のスキルを習得していると、ゾウの背中に乗って移動することができる。
『ファークライ4』
▲突進したゾウが、王立軍の兵士を跳ね飛ばす! 鼻でひょいと引っかけて放り投げるなど、ゾウの攻撃力は意外とあなどれない。

■オープンワールドならではの多彩なサイドミッションも

 広大なオープンワールドを探索できる本作では、メインストーリー以外のサイドミッションも多彩な種類が用意されている。敵との戦闘からアイテムの発見まで、バラエティに富んだ内容の一部を紹介しよう。

●人質救助

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▲王立軍に拘束されているキラットの人々を救出する。こちらの姿を発見されると、人質を殺し始めるので、ステルス行動が重要だ。

●ゴールデン・パスの物資

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▲特定ポイントにある物資を回収して、時間内にゴールデン・パスの秘密基地まで届けるミッション。起伏のある地形だけに、ミニマップを頼りに目的地を探すのには手こずるかも……。

●“パガンの怒り”部隊の破壊

『ファークライ4』
▲ゴールデン・パスの基地を攻撃しようと向かっている、王立軍の車列を破壊しよう。移動ルートを待ち伏せして、爆薬などを使って吹っ飛ばせ!

●キラット・フィルム

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▲車輌に小型カメラを取り付けて、映画撮影のためのレースに挑め! チェックポイントを素早く通過して、最速タイムを目指そう。

●プロパガンダ・ポスター

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▲パガン・ミンを讃える宣伝ポスターをはがしてしまおう。中には、手の届かないような位置に貼られているポスターもあるようだが……?

■神秘の精神世界“シャングリラ”で、神話の戦いを追体験!

 “シャングリラ”とは、ヒマラヤ山脈の奥地に存在すると言い伝えられている、伝説の楽園を意味する。本作では、エイジェイの精神の内部にある世界として登場する。ゲームを進めることで、キラットの神話に登場する戦士“カリナグ”が、かつてシャングリラを救ったという軌跡を追体験できるようになる。

 木々や大地が真っ赤に染まった、不思議な空間のシャングリラには、不気味な仮面を身につけた悪魔“ラクシャサ”が侵入している。この悪魔をナイフと弓だけを使って、倒していかなければならない。キラットでの冒険とはひと味違う、幻想的な戦いが体験できる!

『ファークライ4』
▲不気味な仮面を身につけた悪魔を倒して、シャングリラを救おう。姿を消したりといった奇妙な行動を取る敵と、どう戦えばよいのだろうか?
『ファークライ4』
▲シャングリラの守護神である神聖な白虎が、一緒に戦ってくれる。白虎との連携プレーが、悪魔を倒すカギとなる!?

(C)2014 Ubisoft Entertainment. All Rights Reserved. Far Cry, Ubisoft and the Ubisoft logo are trademarks of Ubisoft Entertainment in the US and/or other countries. Based on Crytek’s original Far Cry directed by Cevat Yerli. Powered by Crytek’s technology “CryEngine”.

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