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2015年1月9日(金)

『魔法科ロストゼロ』にリーナの参戦が決定! 開発者インタビューで最新情報が明らかに

文:滑川けいと

 スクウェア・エニックスが配信中のスマートフォン用RPG『魔法科高校の劣等生 LOST ZERO(ロストゼロ)』。本作のプロデューサーである椎名崇徳氏のインタビューをお届けします。

 『魔法科ロストゼロ』は、佐島勤先生が執筆する電撃文庫の人気小説『魔法科高校の劣等生』(原作イラスト:石田可奈先生)を題材にした魔法バトルRPG。電撃オンラインでは本作の特集企画を展開しており、現在は衣装コンテストを開催中です。

 今回、椎名プロデューサーにインタビューを敢行。配信開始から4カ月が経った本作を振り返るとともに、今年の抱負を語っていただきました。あっと驚く最新情報も公開されましたので、本作をプレイしている人はぜひご覧ください!

『魔法科ロストゼロ』
▲『魔法科ロストゼロ』のプロデューサーであるスクウェア・エニックスの椎名崇徳氏。

■プロデューサー自らがイベントの不具合を謝罪!?

――2014年の『魔法科ロストゼロ』を振り返っていかがですか?

 おかげさまで、TVアニメの放送中に本作をリリースすることができました。これもいろいろな方のご協力があったからこそです。反省点としては、スマホゲームとしての新しい見せ方や驚きを追求するあまりに、技術的にも攻めすぎたことでしょうか。そのため、不具合が散見された部分はありましたので……。その点は2015年以降しっかりしていきたいと思います。

――配信開始直後のイベントについて、お詫びの“プロデューサーレター”が公開された時は驚きました。

 あれは社内でも話題になっていました。いろいろな形式のイベントをお届けしたい一心で、肝心のプレイしやすさを欠いたままリリースしてしまったのは反省すべき点です。ただ、その時にこのまま何も公式見解を残さずに、これから頑張りますというのも嫌だなと思ったんです。運営が何を考えているのかわからないのはよくないですし、今後はみなさんのご意見も聞きながら作っていきますということを、どうしても僕自身が言いたかった。そこで、プロデューサーレターを書かせてくださいとお願いして、書かせてもらったんです。たぶん類をみないレターだったかと。

 ただ、僕自身は出してよかったなと思っています。その後に返ってきた声も、すべてまっこうから否定しているわけではなくて、「実はこうしていればこのイベントも結構おもしろいんだよ」とか「ここをこうしてくれるだけで満足なんだよ」といったコメントをいただきました。みなさん、本当に温かいなと感動しましたね。今年も引き続きプロデューサーレターや生放送を通して、みなさんと会話をしながら運営していきたいですね。

『魔法科ロストゼロ』

――カードの能力も、“時間延長”などイベント向けのものが増えてきた気がします。今後は、どんな能力を持ったカードが出てくるのでしょうか?

 制限時間イベントというひと味違ったルールに対して、こんな効果的なカードがあるんだよというところ見せたくて、時間延長の能力を持ったカードを作ってみました。こうした特殊スキル系を1回だけで終わらせるようなことはあまりしたくないので、引き続きイベント向けのスキルは今後も入れていきたいですね。

 今後出てくるスキルも現在検討中ですが、一例ですがプログラム上では機械の敵と人型の敵で判定分けでき、人に対してこういう効果をもたらす、機械に対して圧倒的な攻撃力をもたらすということができます。ですので、そういった仕様を使って新しいイベントやそこに付随するスキルカード、アンチスキルカードを幅広く展開していきたいイメージです。

――公式ニコ生番組の『ロストゼロ情報局』でPvP(対人戦)の実装を予定しているとおっしゃっていましたが、こちらはどういったものになるのでしょうか?

 PvPはフルオートで展開する予定です。コマンド入力で、お互いに入力して戦うというよりは、戦いの指標となる作戦だけを選んで、プレイヤーは見守るだけにしようかなと思っています。元々本作の主人公は指揮系統として、後ろから仲間たちの能力を増幅する役割でしたからね。そもそもストーリーが展開する通常任務やイベントは数WAVEにわたって長めにプレイしてもらえるようなシステムで作っていることもあり、PvPもそのタイプにしてしまうとプレイ時間のバランスが悪くなってしまうかなと思ったんです。ですので、PvPは日頃の自分が育成したキャラクターたちの活躍を見届けてもらうようにしたいと思います。ストーリーは絡めずに展開する予定なので、プレイヤー同士でがっつり戦ってもらいたいです。

 ただ、作戦を立てるだけと言っても、自分でコントロールできない分、カードのスキルや必殺技がカギを握ります。ですので、自分で入力していたソロプレイものとまた別のデッキが組み上がっていくんじゃないかと、そうなってくれたらうれしいですね。

――PvPは期間限定でしょうか、それとも常設になるのでしょうか。

 それに関しては模索中です。まずはテストケースとして、イベントで一旦PvPを遊んでもらおうかなと考えています。その時にプレイヤーの反応や感想を聞いて、期間限定のイベントとして行うのか、常設にしてPvPでためたポイントを使って何か交換できるようにしていくのかを決めようかなと。

■アンジェリーナ・クドウ・シールズの参戦が決定!

――続章についても発表されて、準備も整いつつあるとのことですが、どんな内容になるのか、お答えできる範囲で教えていただけますでしょうか。

 では、序盤のくだりだけ軽くお伝えしましょう。現在配信されている章の“コード・ゼロ事変”は終結したものの、改めて国内外から零家の能力と危険性に目を付けられ、まやかの調査と拿捕を目的とした勢力が現れます。そこではもちろん新キャラクターも絡んできますよ。実は原作に登場したキャラクターの参戦も決まっておりまして、また違った一面を楽しんでもらえると思います。

――原作のキャラクターが登場すると聞くと、あの人がくるのか、この人がくるのかといろいろと妄想が膨らみそうですね。

 そうですね。特別にお話すると、今回は海外からの勢力がくるということで、原作の来訪者編から“アンジェリーナ・クドウ・シールズ(通称:リーナ)”の参戦が決定しています。続章では彼女が序盤からかかわってくるので、これまでの話とはまた違った一面が見られると思いますよ。零家をめぐり、リーナがどのようなかかわりをみせるのか楽しみにお待ちいただけると幸いです。僕らとしては原作を読まれている方々にも引き続き楽しんでもらえたらということで、リーナの投下を決めました。原作を知らない方々にとってもリーナはとても魅力的なキャラなので、受け入れてもらえると思っています。気になる続章の追加時期については、それほど待たせることなくお届けできると思います。ただ続章は、章単位で定期的に追加していく予定で、じつは最初の追加分ではリーナは登場しません。ですが、先程も言いましたように序盤で登場してきますので、ぜひお楽しみに!

『魔法科ロストゼロ』

 あと、一条将輝が昨年末に敵として登場したので、零家と一条家の関係や確執というものに触れていければと思っています。これからフルスロットルで新キャラクターも絡めながら続章をお届けしたいと思っていますので、ストーリー部分も引き続き注目していただければと思います。

『魔法科ロストゼロ』
『魔法科ロストゼロ』

――『とある魔術の禁書目録(インデックス)』とのコラボは、カードといい、会話といい、とても楽しいイベントだったと思います。こうした他作品とのコラボイベントは、今後も予定されているのでしょうか?

 あのコラボは、大胆にやらせてもらいました(笑)。『とある魔術の禁書目録』は人気作ですし、他のコンテンツとのコラボも見ていたので、『魔法科ロストゼロ』だとどんなコラボを見せられるだろうと考えました。内容をどんなものにするのか悩んでいた時に、TVアニメ『魔法科高校の劣等生』のBlu-ray/DVDの特典にある佐島先生の“ドリームゲーム”という短編小説を読ませてもらって、「これだ!」と。ドリームキャスターという聖遺物によって夢世界に引きずりこまれるお話なのですが、今回は『とある魔術の禁書目録』の世界に彼らが迷い込むという立ち位置で作らせてもらいました。引き続きこういったコラボはやっていきたいですね。

『魔法科ロストゼロ』
『魔法科ロストゼロ』
(C)鎌池和馬/アスキー・メディアワークス/PROJECT-INDEX MOVIE

――もしかして、何か企画中だったりするのでしょうか。

 はい、そうですね(笑)。スクウェア・エニックスだからこそできる、『魔法科ロストゼロ』ならではのコラボを今考えています。楽しんでもらえるのはもちろん、驚いてもらえるようなコラボにしますので、発表を楽しみに待っていてください!

■野望は九校戦イベントの全制覇!?

――今後のアップデートで追加される要素や予定されているイベントなど、お答えできる範囲で教えていただけますでしょうか。

 大型のものとしては、先ほどお伝えしたリーナをはじめとする新キャラクターの投下やPvPですね。それだけではなく、細かな要素もアップデートをしていこうと思っています。より遊びやすくなるように、機能改善をガンガンかけてきます。いくつか挙げると、カード保護機能やカードの自動合成ですね。リザルト結果のスキップ機能も追加しますよ。今のリザルト画面は結構表示される要素が多くて、ページ送りが大変な部分があったのですが、そのあたりをバッサリ切れるようにします。見たい人もいると思うので、スキップするかどうかは選べるようにする予定です。

 あとは、キャラクターの経験値獲得方法ですね。これまではD.E.R.E(デレ)要素に影響がある贈り物を出していましたが、そこに対して経験値強化の贈り物もドロップするようにしたいなと。他にもできる限り、遊びやすくてログインしたくなるような仕組みを入れていきたいです。これらは春に向けて随時アップデートをかけて改善していきます。

――今後の野望について教えてください!

 今まで必殺技は1ゲージに対して1必殺技でしたが、2ゲージを使って大味な技をだすとか、キャラとキャラのダブル攻撃みたいなものは今後の展開としてやってみたいですね。また、カードの育成をもっと拡張させたい。例えば、この素材にこの素材を掛け合せると、カードが拡張されて、パワーアップするというような。育成を楽しんでくださる方も多いので、これに関してはワンランク上のやり込み要素を追加していくというのが2015年の1つの目標です。

 他には、制限系のテクニカルな任務もどんどん仕掛けていきたいですね。例えば男子キャラクター限定イベントなんかもやりたいです。まぁ、これは一部のプレイヤーに怒られてしまいそうですが。育ててないよーって(笑)。でも1回は行ってみたいですね。あと、これは本当に野望になるのですが、原作に出てくる九校戦の競技は全制覇したい! 九校戦と男子キャラクター限定イベントといえば、モノリスコードがやりたいんですよ。本作でどうあの競技を表現するのかはまだわかりませんが、挑戦したいですね。九校戦の競技はどれもすごくよくできているので、できる限りゲーム内で実現したいですよ。

『魔法科ロストゼロ』

――衣装を自由に替えられたりはしないのでしょうか。

 それは夢ですね。クローゼットのようなものを置いて、着替えられる形になるといいですよね。夢という意味で言うと、校外での第一高校の仲間たちとのコミュニケーションも作ったら、また一味違うキャラの一面が見れそうでワクワクしますね。。

 あとは……『魔法科ロストゼロ』のプレイヤーさんと交流する機会を作りたいですね。そして、ぜひロストゼロ談義がしたい! プレイヤーの方々の声を聴くのが一番元気になりますし、今後の参考になりますから。ニコ生でもヒアリングさせていただいていますけど、実際に顔を合わせて会話できているわけではないですからね。PvPが実装したら、いつか大会を開催してみなさんの生の声を聴くというのもいいなぁ。

――現在電撃オンラインで募集しております“衣装コンテスト”ですが、椎名さん的に採用のコツというのはありますか?

 応募作品をひとまず見せていただきましたが、感想としては王道なデザインから、エッジの効いた発想の作品もあって結構新鮮ですね。これをデザインしたらおもしろいだろうなという作品も現段階で何個かあります。コツとしては、絵が上手というよりもやはりアイデアですね。魔法科の登場人物をどう生かしたデザインにするのかが大事です。上手い下手問わずに我々はジャッジしますので、引き続きお待ちしています!

――いろいろな意味で目が離せない『ロストゼロ情報局』。今後どのような番組にしていきたいですか?

 今後もたぶん変わらないと思います。なるべく一方通行ではなく“みなさんと作っていく番組”というスタンスを大事にしていきたいですね。2015年に関しても『ロストゼロ情報局』を引き続き見ていただけるように、新コーナーを続々投下していって、毎回見るたびに景色が変わるようなものにしていきたいです。

 『ロストゼロ情報局』は声優の内山夕実さんと巽 悠衣子さんのまわしが上手くておもしろいので僕自身も放送を楽しんでいます。今後もお2人に進行していただき、僕は言いたいことをいう感じで進めていきたいですね(笑)。MCの2人にはありがたいことに放送あるなしにかかわらず楽しんで『魔法科ロストゼロ』をプレイしてもらっているので、感謝でいっぱいです。引き続きおもしろい情報を発信できる場にしていきたいです。

――それでは最後に2015年の目標をお聞かせください!

 まず目標としてあるのは、新章をどれだけ定期的に配信して、プレイヤーのみなさんに「この続きはどうなるんだ」と、つねにわくわくしながら毎日プレイしていただけるようにできるかです。

 あとは、大型アップデートのPvPをはじめ、どれだけ多くの人に楽しんでもらえる新機能を追加できるかというところですね。2015年はもりだくさんの内容で展開していきますので、期待して待っていてください!

『魔法科ロストゼロ』
『魔法科ロストゼロ』

(C)2013 佐島 勤/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/魔法科高校製作委員会
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