2015年4月23日(木)
MAGES.のゲーム&音楽ブランド5pb.から、PS Vita用ソフト『東京新世録 オペレーションバベル』が4月30日に発売されます。
3DダンジョンRPGの雄“エクスペリエンス”が開発を担当する本作は、2014年に発売されて好評を得たPS Vita用ソフト『東京新世録 オペレーションアビス』の続編ということもあり、発売を待ち望んでいるユーザーも多いハズ。
この記事では、本作をひと足先にプレイした筆者が、キャラクターメイキング、3Dダンジョンの中毒性、キャラクター育成の3つのポイントから、『東京新世録 オペレーションバベル』の魅力を紹介します。
⇒前作のシステム総まとめ記事はこちら
⇒前作までのキャラ&ストーリー総まとめ記事はこちら
まずは『東京新世録 オペレーションバベル』の位置付けから。前作『東京新世録 オペレーションアビス』を含め、両タイトルは以前にエクスペリエンスから発売されたPC用ソフト『ジェネレーション エクス』シリーズのリメイク作品となっています。
▲冒頭から、前作に登場した日々野さんも出てきます。 |
『ジェネレーション エクス』は3部作で構成されており、1作目の『コードハザード』、2作目の『コードブレイカー』の内容が、前作の『オペレーションアビス』で楽しめます。
そして、待ちに待った『コードリアライズ』のリメイク版が本作に収録されています。
◆ストーリー
20XX年 新春 東京
その超人的な能力で、幾多の敵と戦って来た特務隊“エクス”――
彼らの活躍によって、世間を騒がせた怪奇事件は、すでに過去の話となっていた
彼らの日常は、ついに戦いから解き放たれるかに思われた
――しかし、異変は突如として訪れる
天空に現れた推定全長3,000kmを超える謎の物体
“エンブリオ”
これは終末の兆しか、それとも福音なのか……
世界中が騒然とする中、事態を重く見た国連はCPOへ協力を要請
“エクス”による大規模突入作戦が行われた
勝利は目前に思えた、その時――
本作はシリーズの続編ということで、これまでに残ったさまざまな謎が解き明かされます。そのため、前作をプレイしておくと、「なるほど」と納得できる部分や「そうだったのか!」と気がつける部分があります。前作をお持ちの方は、復習しておきましょう。
ですが、「必ずしも前作をプレイしておかなくてはならないのか?」と問われれば、答えは「いいえ」です。物語については本作だけをプレイしても、おいてけぼりにはなりません。加えて、物語もさることながら戦闘の中毒性がすさまじいというのが大きなポイントです。
絶対に前作をプレイしておく必要はありませんが、前作をプレイしておけば、より深く楽しめるという感じです。
▲前作と比べてシナリオのボリュームやダンジョンの数が増えている点にも注目です。 |
▲前作に登場した人物たちも、もちろん登場。御舟アリスをはじめとする主要キャラクターの他、村正八やジョニー桜庭といった脇を固める面々の姿も。 |
3DダンジョンRPGの魅力として、キャラクターメイキングを挙げる人も多いハズ。本作でも自由度の高いキャラクターメイキングは健在で、主人公たちのブラッド(職業のようなもの)、性格、性別、容姿などを自由に決められます。
自論ですが、自分が作り上げたキャラクターたちでパーティを編成するということがRPGの楽しみの1つだと思いますね。
▲ランダムで数値が決まるボーナスも健在。キャラクターメイキングだけで何時間も悩んでしまうことも……。 |
そして、本作からは後述する“クロスブラッド”システムをイメージしたポートレートも追加されています。ちなみに、初回購入特典としてPSハードへの移植も決定した『CHAOS;CHILD』のポートレートがダウンロードできるコードも付属しますので、こちらもお見逃しなく。
▲こちらは学術士×聖術士のポートレート。 |
▲こちらは射術士×武術士のポートレート。 |
▲通常のポートレートは色変えができますが、初回特典の『CHAOS;CHILD』のポートレートでは衣装を変更できます。特典では主人公の宮代拓留、尾上世莉架、来栖乃々、有村雛絵、山添うき、香月華の6名のポートレートが入手できます。 |
キャラクターの外見はベーシックモードとクラシックモードの選択によって決定されます。。クラシックモードは『ジェネレーション エクス』シリーズと同様のシステムです。武器や防具など、装備のグラフィックが反映されるのが特徴となっています。
▲『ジェネレーション エクス』からプレイしている人の他、装備を含めたキャラクターカスタマイズを求める人にオススメ。 |
ベーシックモードではクロサワテツ氏、沖史慈宴氏、さくらいだい氏らが描くキャラクターを選択できます。イラストレーターのファンはもちろん、ポートレートが気に入った人はこちらがオススメです。
▲各モードはゲーム途中で変更できないので、慎重に選びたいところ。 |
キャラクターたちは英雄の力“ブラッドコード”を宿すことで、スキルやスペルの使用が可能に。ブラッドコードは、いわゆるRPGで言うところの職業やジョブのようなものです。
各ブラッドコードの特性や役割を踏まえたパーティ編成が、ゲームを進めるうえで重要なポイントとなります。
・戦術士
多彩な武具の扱いと、高い攻撃力が特徴のアタッカー。さまざまな武器や防具が装備できるため、攻守ともに安定した活躍ができるのが強み。
・魔術士
豊富な攻撃スペルを操る魔法攻撃のエキスパート。攻撃スペル以外にも多数のスペルを習得できます。なかでもパーティを浮遊状態にする“エンフロート”によって回避できるトラップもあるため、ダンジョン探索で役立つ場面が多いです。
・聖術士
RPGでは欠かせない回復スペルの使い手。長丁場となるダンジョン探索では聖術士を1人はパーティに入れておきたいところ。
・学術士
ダンジョン探索に役立つ補助スペルを習得するパーティの縁の下の力持ち。宝箱に設置された罠の解除や、アイテムの識別役としても活躍します。
・射術士
弓を使った遠距離攻撃を得意としているブラッドコード。命中率が高く、安定したダメージを与えることができます。
・武術士
刀の扱いに長けるサムライ。攻撃範囲が広く、一度の攻撃で多数の敵にダメージを与えることが可能。
・王騎士
攻防に秀でたパーティの盾役。仲間を守るスキルを習得するため、手ごわいボス戦では非常に頼りになります。
・暗術士
素早さに特化した前衛向けのブラッドコード。敵を一撃で倒す暗殺スキルや、手裏剣などの特殊な武器を扱うこともできます。
・拳法士
鍛え上げた拳で戦うスーパーモンク。攻撃回数が多く、1体の敵に連続攻撃を繰り出すことが可能です。
・召術士
敵の能力を操る憑依スペルを使いこなせる少々トリッキーなブラッドコード。敵を操り、先兵として使役することもできます。
本作から追加された新システムで、1キャラクターに2つのブラッドコードを宿すことができるようになりました。バトルで取得した経験値は2/3がメインのブラッドに、1/3がサブのブラッドに分配されます。
また、サブのブラッドがレベルアップするとHPが増える他、スキルやスペルが増えるという恩恵も受けられます。
聖術士と魔術師を組み合わせて魔法のスペシャリストを育成するなど、キャラクター育成の幅が広がりました。
▲メインとサブのスキルやスペルが使用可能。さらに特性ボーナスも2つぶん得られるため、非常に使いやすいクロスブラッド。 |
もちろん、前作のように1つのブラッドのみを育成するシングルブラッドでゲームを進めることもできます。“クロスブラッド”は一見いいことだらけのように感じますが、時には長所を極限まで伸ばしたシングルブラッドが役立つこともあります。
3DダンジョンRPGのだいご味と言えばやはりハック&スラッシュ(強敵との戦闘やアイテム収集に重点を置いたゲーム性)でしょう。本作でもその要素はふんだんに盛り込まれており、ダンジョンを一歩一歩進んでいく緊張感やアイテムを集める楽しさが味わえます。
▲パーティ全員で使用する“ユニオンスキル”。使い込むとパーティの団結力がアップし、使えるスキルが増えていきます。 |
ハック&スラッシュを盛り上げる本作ならではのシステムといえるのが、“ライズ&ドロップシステム”。画面左上のゲージは戦闘をくり返すことで上昇し、出現する敵のレベルや数が多くなり、危険度が増していきます。
危険度が増すぶん、戦闘後に入手できるアイテムのレベルもアップし、レアドロップの出現率も上昇。危険を取りアイテムを狙うか、安全に進むか。プレイヤーの判断力も問われます。
▲戦闘に勝利するとゲージが上昇。戦闘から撤退するとゲージを下げることができます。 |
▲ゲージが上昇すると超強力なボス級のモンスターが出現することも。ゲージが高い状態では体力を万全にしておきたいですね。 |
作成したキャラクターをどう育成していくかも、このジャンルの魅力の1つ。本作では、主にレベルアップ時のボーナスポイントの振り分けや装備の強化がそれに当たります。
特に装備品の数がとても多いところは個人的にツボです。装備品は数もさることながら、装備可能レベルや細かい能力など、多岐にわたります。本稿では書き切れないほどに多くの能力などが存在する他、手に入れた素材を使用して開発・強化することも可能です。
どの素材を使って、どの装備品を開発・強化していくか、最初のうちは悩むこともありますが、ゲームを進めていくと悩むこと自体が楽しくなってくるハズですよ。
▲開発ラボでは装備の作成や強化が可能。戦闘で入手したアイテムを使い、自分だけの装備を作り出し、パーティを強化しましょう。 |
3DダンジョンRPGと聞くと、やや敷居が高く感じる人もいると思いますが、そこはこのジャンルでヒット作を多数生み出した“エクスペリエンス”。ライトユーザーに向けた改良を多く取り入れており、非常に遊びやすくなっているのが印象的でした。
ハック&スラッシュが魅力の1つですが、そこに特化しすぎているわけではなく、物語に引き込む下地がしっかり作られているのもポイントの1つ。ストーリーを重視している人にも納得のデキです。
ゲーム自体の難易度はやや高めですが、理不尽に難しいというわけではなく、全体を通してていねいに作られていると感じました。特にライズ&ドロップシステムによるアイテム集めは楽しく、レアアイテムを求めて何度もダンジョンを探索することも多かったです。
当然、レアアイテムを入手したら、装備できるレベルまで上げたくなりますよね? レベル上げの際にもレアアイテムが手に入ることもあるので、再度レベル上げに……。気がつくと何時間もプレイしているような中毒性があるのも本作の魅力です。
▲マップを作成するのも3DダンジョンRPGのおもしろさの1つ。作成したマップ上はオートで移動することも可能。 |
この記事では、3DダンジョンRPGとしての『東京新世録 オペレーションバベル』に触れてきましたが、これ以外にも新要素はもちろん搭載されています。この記事で紹介できなかったものを簡単にまとめてみました。
▼『東京新世録 オペレーションバベル』の新要素
・新規ダンジョン“村正回廊”の追加
・戦闘中に△ボタンを押すことで、直前の行動をオートで再実行。もう一度押すと、戦闘結果が瞬時にわかるシステム“高速戦闘”が追加
・特定の装備品を装備することで、自身のブラッドと関係のないスキルやスペルが使用できる“エクステンドスキル/スペル”が追加
3DダンジョンRPGの入門編としても最適の1本。前作をプレイしている人は当然ながら、これから遊んでみようという人にもオススメです。3DダンジョンRPGと言っても基本は通常のRPGと同じなので、構えずにプレイしてみてください。
きっとハック&スラッシュの緊張感と中毒性に病みつきになると思いますよ。
(C)2015 EXPERIENCE (C)2015 MAGES./5pb.
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