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2015年5月22日(金)

任天堂の新たな名作『Splatoon』レビュー。バランスが絶妙な1人用モードや対戦のテンポのよさを高評価

文:イトヤン

 任天堂より5月28日に発売される、Wii U用ソフト『Splatoon(スプラトゥーン)』を実際にプレイした感想をお届けします。

『スプラトゥーン』

 2014年6月にアメリカで開催されたE3において電撃発表された『スプラトゥーン』は、完全オリジナルの新作でありながら、大きな注目を集めることとなりました。

 カラフルでポップなグラフィックとかわいいイカのキャラクター、そして近年は日本でも人気が高まっているFPS/TPSジャンルを新たな着眼点から再構築したユニークなアイデアで、世界中のゲームファンの心を捕らえたのです。

 発表から約1年を経て、ついにその全貌を現した本作は、はたしてどのような内容になっているのでしょうか。なお今回のプレイでは、ゲームの発売前に用意されたメディア向けサーバーを通じて、インターネットバトルを体験しています。

■ヒトとイカの姿を自由に変身!? ユニークなキャラが主人公のTPSシューター

 本作でプレイヤーが操作するキャラクター“インクリング”は、ヒトとイカの姿を自由に変身できるというユニークな存在です。

 使用するキャラクターは“ボーイ”と“ガール”の2種類から選択可能ですが、外見以外の違いはありません。また、ハダの色や目の色をプレイヤーの好みでカスタマイズできますが、髪の色に関しては、対戦時のチーム分けに応じて随時変化します。

『スプラトゥーン』
▲ヒトの姿は“ボーイ”と“ガール”の2種類ですが、“ギア”と呼ばれるファッションをカスタマイズすることで、自分なりの個性を演出できます。

 プレイ中は舞台となる“ハイカラシティ”の広場から、各種の施設にアクセスできます。この広場には、インターネットバトルで出会ったキャラクターたちが集合しています。

『スプラトゥーン』
▲ハイカラシティの広場では、対戦で出会ったキャラクターたちと対面できます。ハイカラシティは現代の都市のように見えますが、ところどころにイカたちの落書きがあったりするので、じっくり観察してみるとおもしろいでしょう。

 『スプラトゥーン』には大きく分けて、3種類のゲームモードが用意されています。4vs4の“インターネットバトル”、1vs1で対戦するオフライン専用の“バトルドージョー”、そして1人プレイの“ヒーローモード”です。それらについて詳しくご紹介する前に、どのゲームモードにも共通する本作の基本ルールをご説明しましょう。

■インクを塗ってその中に潜れば、垂直の壁を登ることもできる!

 本作はTPS、つまり三人称視点のシューティングアクションゲームなのですが、手にした“ブキ”から発射されるのは、弾丸ではなくインクです。ZRトリガーによる“インクシュート”を敵に命中させると倒すことができますが、それだけでなく地面や壁に向かって発射すれば、インクの色で塗ることができます。

 インターネット対戦の“ナワバリバトル”では、自軍の色のインクを塗った面積で勝敗を競います。またインクリングはイカの姿になると、自分の色のインクに潜って、その中を泳ぐことができます。

 ヒトの姿で歩くよりも、インクの中を泳ぐほうが約2倍のスピードで移動できるので、後述するバトルドージョーのように勝敗に直接影響しない場合でも、インクを塗ることは重要です。逆に敵のインクの上を歩くと、動きが遅くなる他、長くとどまるとダメージを受けてしまいます。

 敵のインクの上に自分のインクを発射すれば塗り替えることができるので、どんどんと自分のナワバリを広げていきましょう。

『スプラトゥーン』
▲本作のプレイの基本は、インクを発射して色を塗っていくことです。発射する角度によってインクの飛び散る範囲が変化したりと、ただ色を塗るだけでも意外に奥が深そうです。

 イカの姿でインクに潜っている時は、たとえ垂直な壁でも泳いで登ることができます。また、ヒトの姿では通過できない金網や柵でも、そこにインクが塗られていれば、中を泳いで通り抜けることが可能です。

 ヒトの姿でもXボタンを押すとジャンプできますが、その飛距離は大したことはありません。ところが、イカの姿でインクを泳いで助走をつけながらジャンプすると、通常では越えられないような距離を飛ぶことができます。

 このようにインクは非常に便利なものですが、ヒトの姿で発射し続けていると、インクの残量が減って発射できなくなってしまいます。インクの残量は、イカになって自分の色のインクに潜ることで回復できます。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲イカの姿になってインクに潜ると、ヒトの姿よりも素早く移動できる他、垂直の壁も登ることができるようになります。インクから飛び出したイカの姿が、なんともキュートです。

 ここで注意しなければいけないのは、ステージの床や壁の中にはガラスやゴムでできていて、インクをはじいて色が塗れないものがある点です。インクを塗ることができない以上、その中を泳いで移動することはできません。

『スプラトゥーン』
▲写真のコンテナは、側面をインクで塗ることができるのですが、上部はゴムが張られているため、インクがはじかれてしまいます。ちなみに側面を登るのではなく、隣の段差からジャンプすると、コンテナの上に乗ることができます。

 また、壁の上部に少しせり出すような段差があると、これを乗り越えて登ることはできません。この段差は“イカ返し”と呼ばれています。

 こうした場所が存在することは、頭ではわかっているつもりでも、対戦中に熱くなるとつい忘れてしまいがちです。対戦前にステージを下見できる“さんぽ”を利用して、ステージの構造をしっかりと覚えておくことが重要になります。

『スプラトゥーン』
▲壁にインクを塗ることはできますが、上部へと登るのは“イカ返し”によって阻まれています。

 ちなみにインクを発射する際は、Wii U GamePadを両手で構えて、ジャイロセンサーを使って狙いを付ける形になります。Rスティックで微調整できる他、オプションでジャイロをオフにしてRスティックだけで操作することも可能です。

 一般的なFPS/TPSに慣れている人は、ジャイロセンサーを使って狙う操作に違和感を覚えるかもしれません。筆者も最初は苦労しましたが、いったん慣れてしまうと素早くエイムできるため、むしろジャイロを使ったほうが操作しやすいと感じるようになりました。

 Wii U GamePadを垂直に持つ角度で上下の視点が大きく動くので、そこを安定させるように意識すると、比較的プレイしやすいでしょう。

 インクを発射する“メインウェポン”に加えて、ボムやシールドなどの“サブウェポン”、そしてインクを塗った面積によってゲージがたまって使用可能になる“スペシャルウェポン”も用意されています。

 スペシャルウェポンは、発動中は敵の攻撃を防ぐ“バリア”や、敵の位置がわかる“スーパーセンサー”など、さまざまな種類があります。これらのウェポンを駆使して、戦っていくことになるのです。

『スプラトゥーン』
▲Rボタンでサブウェポンを投げることができます。投げる際の角度によって、飛距離の調節も可能です。
『スプラトゥーン』
▲インクを塗った面積によって、画面右上の丸い“スペシャルゲージ”がたまっていきます。フルチャージになると“スペシャルウェポン”が使用できるようになります。

■4vs4のチーム戦をテンポよく遊べるインターネットバトル

 本作のメインとなるのが、インターネットを通じて他のプレイヤーと対戦する“インターネットバトル”です。本作ではとにかく対戦を行って、おカネやバトルポイントを獲得しないと、ショップで新たなブキやギアを買うこともできません。ここは遠慮せず、積極的にチャレンジしましょう。

 インターネットバトルには2種類あり、最初に参加可能なのは“レギュラーマッチ”です。レギュラーマッチでは、世界中のプレイヤーと一緒に4vs4の“ナワバリバトル”に挑みます。

 レギュラーマッチが誰でも参加できるのに対して、もう1種類の“ガチマッチ”は対戦を重ねてバトルポイントを獲得し、ランク10以上になったプレイヤーだけが参加できます。

 ランクアップに必要なプレイ時間の関係もあり、ガチマッチは体験できなかったのですが、ステージに設置された特定のエリアを占拠する“ガチエリア”など、レギュラーマッチとはまた異なるルールで対戦できるようです。

『スプラトゥーン』
▲インターネットバトルには、誰でも参加可能な“レギュラーマッチ”とランク10以上のプレイヤーだけが参加できる“ガチマッチ”があります。

 レギュラーマッチの“ナワバリバトル”は、4vs4のチーム戦で、3分の間にステージの地面にインクを塗った面積によって、勝敗を競います。チームの組み合わせは基本的にランダムですが、チーム内でのランクの配分はなるべく均等になる形で選ばれているようです。

 またマッチングの待ち時間には、後述するミニゲームをWii U GamePadの画面でプレイできるので、退屈することはありませんでした。

『スプラトゥーン』
▲本作のインターネットバトルは、4vs4のチーム対戦が基本になっています。チームが決定されると、4人のキャラクターはそのチームのインクの色で統一されるので、対戦相手と見間違えることはありません。

 対戦するステージは、あらかじめ2種類が候補として設定されており、そのうちのどちらを使用するかは対戦ごとにランダムで決まります。対戦の候補となる2種類のステージは、定期的に変更されるようです。

 こうした対戦に不慣れなプレイヤーのことを考えて、あまり細かいマッチング設定は、初期の段階では意図的に用意されていないようです。

 今回プレイした限りでは、1回の対戦が3分と短いうえに、ゲームのテンポが早くてすぐ次の対戦に移ることもあって、それほど不便には感じませんでした。むしろ次はどんなプレイヤーやステージの組み合わせになるんだろうかという、ワクワクする気持ちのほうが強かったほどです。

『スプラトゥーン』
▲レギュラーマッチとガチマッチで使用される、それぞれ2種類のステージは、この世界のアイドルである“シオカラーズ”によって、ハイカラシティの広場で告知されています。

 また本作では、テキストチャットやボイスチャットといった、プレイヤー同士が直接コミュニケーションを取り合う手段はありませんが、仲間を呼んだり褒めたりといった簡易的なやり取りは可能です(Miiverseへの投稿という形でのコミュニケーションもできます)。

 マッチングがランダムで、プレイ中に指示を出したり出されたりといった関係も存在しないため、自分を含めた誰かがミスをしてもあまり後に引きずることなく、次の対戦にすぐ気持ちを切り替えられるのです。

 逆に、チーム内でたまたま息が合ってうまく連係プレイができると、それがすごく印象に残るといったこともありました。

 プレイヤー同士のコミュニケーションが苦手という理由で、オンライン対戦を避けている人もいると思いますが、そういう人にこそ、本作をぜひ遊んでほしいと思います。

■インクに潜るか、インクから出て撃ち合うか!? 本作ならではの立ち回りがアツい!

 先に説明したようにナワバリバトルの勝敗は、チームの色のインクが塗られた面積のみで決定されます(ちなみにカウントされるのは地面に塗った面積のみで、壁に塗っても勝敗やバトルポイントにはカウントされません)。

『スプラトゥーン』
▲ナワバリバトルの勝敗は、チームの色のインクが塗られた面積だけで決まります。ちなみに勝敗は、猫の“ジャッジくん”が正確に判定してくれます。

 一般的なFPSのように、最終結果でいわゆるキル・デス数も表示されますが、ナワバリバトルの勝敗には影響しません。つまり、敵を倒すことに夢中になるよりも、誰もいない場所にインクを塗るほうが勝利に貢献できる場合もあるのです。

 もちろん、敵を倒せば復活までに時間がかかるので、結果的に相手のインクの面積が広がるのを防ぐことになります。また敵を倒すとその位置に、自分のチームのインクが散らばるので、敵を倒せばそれだけインクの面積も広がります。

 とはいえこのルールのおかげで、一般的なFPSとは感覚の異なる、本作独自の立ち回りが生まれています。

『スプラトゥーン』
▲敵を倒すとその位置に、自分のチームの色のインクが大量に散らばります。けっこう派手に飛び散るので、気持ちいいですよ。

 例えば一般的なFPSだと、残り時間がわずかという状況で自分の周囲に敵が見つからないと、もう何もできなくなってしまいます。ところが本作では、とにかく周囲にインクを塗ってラストスパートをかければ、接戦をモノにできる可能性があるのです。

『スプラトゥーン』
▲残り時間が10秒を切り、カウントダウンがスタート。この状況でも周囲を自分のチームの色に塗り替えていけば、勝利に貢献できるかもしれません。

 本作ならではのシステムという点では、“スーパージャンプ”も見逃せません。これは復活時に、Wii U GamePadの画面に表示されたマップで味方のアイコンをタッチすると、スタート地点からその位置まで、一気にジャンプして移動できるというものです。

 敵との攻防が発生している最前線へ一気に移動できるため、うまく使えば味方を支援できます。一方で、着地点にはアイコンが表示されるので、敵の待ち伏せを受けてしまうこともあります。

 このあたりも、プレイヤー自身が目の前の状況を見て、どう行動するかの判断が問われるところでしょう。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲スタート地点から最前線へと一気に移動できる“スーパージャンプ”は、広めのマップでは特に重宝します。
『スプラトゥーン』
▲スーパージャンプは味方がいる位置へと移動するため、味方が交戦中だった場合には、敵の目の前に降り立ってしまうこともあります。

 本作のプレイで最も基本となり、もっとも重要なのが、イカの姿での移動です。イカに変身するとインクの中に潜れるため、敵とバッタリ出くわした際には、とりあえずイカになって逃げるというのが鉄則です。

 ところがイカの状態では攻撃ができないので、無防備になってしまいます。またインクに潜ると相手の目をごまかすことはできますが、無敵になるわけではないので、相手がイカの存在に気づいて狙い撃ちされると、あっさりやられてしまいます。

 イカの状態で急いでインクの中を逃げるか、それともヒトの姿になって反撃するか。めまぐるしいテンポで動き回りながらこの駆け引きを瞬時に行うのが、本作の対戦の醍醐味と言えるでしょう。

『スプラトゥーン』
▲敵がこちらを攻撃してきたら、とりあえずイカの姿になってインクに潜るのが有効です。インクの中では移動速度がアップするので、急いで敵から離れることができます。
『スプラトゥーン』
▲逆にインクの中をこっそりと移動して、こちらに気がついてない敵のすぐそばでヒトの姿になり、相手を攻撃するというのも効果的な作戦です。

 もちろん本作でも、相手より高い位置に陣取るとか、常に動き続けるといった一般的なFPSのセオリーは、十分に役立ちます。

 とはいえ、先に挙げたように敵を倒すよりも塗ることを優先したり、インクの中の移動を上手に使ったりといった本作独自の戦い方をしっかりと活用していけば、FPSに不慣れな人でも問題なく戦えるはずです。

 ある意味、誰もが同じスタートラインに立つ本作で、ゲームの発売後にどんな戦術が作り上げられていくのか、非常に楽しみです。

『スプラトゥーン』
▲こちらは1人に対して相手は2人。一見すると、圧倒的に不利な状況のようにも見えますが……。
『スプラトゥーン』
▲敵のうち1人を倒すと、こちらの色のインクが周囲に飛び散って、グッと行動しやすくなりました。逆に相手はこちらのインクに足を取られて、動きづらくなっています。

■“ブキ”と“ギア”の組み合わせによって、自分なりのプレイスタイルで戦える!

 ハイカラシティにあるショッピングモール“ブイヤベース”では、インターネットバトルで使用できる“ブキ”や“ギア”を購入できます。購入するにはおカネが必要で、これはバトルに参加することで入手できます。

『スプラトゥーン』
▲対戦の結果に応じて、“ブキ”や“ギア”を購入できるおカネが手に入ります。また各ショップで買い物をするためには、プレイヤーがランク2以上になる必要があります。

 ブキ屋の“カンブリアームズ”では、攻撃に使用する“ブキ”(武器)が購入できます。ここで注意したいのが、ブキの種類についてです。

 上のほうで、ブキには“メインウェポン”“サブウェポン”“スペシャルウェポン”の3種類があることを説明しましたが、実はこれらはつねに、3種類がセットになっています。

 購入はもちろん、装備もつねに同じセットで行います。逆に言うと、この3種類のウェポンの組み合わせを、プレイヤーが自由に選ぶことはできません。

 メイン、サブ、スペシャルの3つの組み合わせを見比べて、そのトータルでどれがいちばん自分のプレイスタイルに合っているのかを考えるのが、本作のブキ選びのポイントなのです。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲“カンブリアームズ”では、カブトガニのブキチから、ブキを購入できます。ブキを選ぶ際には、専用のステージに移動して試し撃ちすることも可能です。

 このうちメインウェポンは大きく分けて、3つの種類があります。まず“シューター”は、ほどほどの射程距離ながら連射が可能な、オーソドックスなタイプのブキです。

 ゲーム開始時にはこのタイプの“わかばシューター”しか使用できませんが、シューターはとにかく扱いやすいので、プレイを重ねていってもこのタイプを選ぶ人は多いでしょう。

 次に“ローラー”は、ゴロゴロと転がして広い幅を塗りながら進んでいけるという、かなりインパクトの強いブキです。さらに、ローラーごと体当たりして敵を倒すことができるあたりもパワフルです。

 そのぶん、遠距離からの攻撃に対抗するのは難しいので、イカへの変身やサブウェポンをうまく使っていく必要があります。

『スプラトゥーン』
▲ローラーは、インクを地面にまとめて塗っていけるので、上手に立ち回ればナワバリバトルでの勝利に大きく貢献できます。ZRトリガーを軽く引いてローラーを振れば、距離は短いながらもインクを前方に飛ばすことが可能です。
『スプラトゥーン』
▲ローラーを転がして、敵を直接倒すこともできます。敵が密集している場合はまとめて倒すこともできるので、相手の隙をついて突進しましょう。

 最後の“チャージャー”は、ZRトリガーを引いてゲージをためることで遠距離までインクを飛ばせる、スナイパーライフルのようなタイプのブキです。逆にトリガーを連打すれば、近距離にインクをまき散らすこともできます。

 プレイのテンポが早い本作において、溜め撃ちの必要なチャージャーは扱いが難しいブキですが、高所に陣取るなどしてうまく活用できる状況を作り出せれば、その射程距離の長さは圧倒的な脅威となるでしょう。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲トリガーを引いて照準のゲージをためると、遠く離れた敵を狙い撃つことができます。さらに目標までの距離をずっと、一直線にインクで塗ることも。

 ブイヤベースにはブキ屋以外にも3つのショップがあり、それぞれアタマ、フク、クツという3種類の“ギア”を購入できます。

 ギアとはインクリングが身につけるファッションアイテムのことですが、それぞれのギアは外見のデザインが異なるだけでなく、インクの消費率ダウンやボム飛距離アップなどのさまざまな“能力”が付いています。

 ブキとの組み合わせや自分のプレイスタイルを考えて、いろんな能力で強化することもできますし、そういったことは考えず見た目のデザインだけでコーディネートしても、もちろん構いません。

 また、それぞれのギアには空白のスロットがあり、インターネットバトルの際にそのギアを装備して経験を積むことによって、新たな能力を獲得できます。

『スプラトゥーン』
▲ギアが購入できるショップの1つ、アタマ屋の“おかしら堂”。ギアを購入する前に、試着して見た目をチェックすることも可能です。
『スプラトゥーン』
▲対戦を終えたところで、ギアがパワーアップ! パワーアップの際に追加される新能力はランダムで決定されるので、ギアがどんな性能になるかはドキドキです。

 ところで、ギアの各ショップの品ぞろえは毎日更新されるため、翌日も同じものが買えるとは限りません(ブキ屋は日替わりではありません)。

 そのかわり、ハイカラシティの広場の片隅には、“ダウニー”という怪しいキャラがいて、広場にいるキャラクターたちのギアをチェックして電話で注文すると、そのギアを購入することができます。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲広場の片隅に座っている、ワイルドなルックスのダウニー。広場にいるキャラクターたちのギアを確認して、気になるものを電話でダウニーに注文すると、翌日に届けてくれるとのことですが……。

■1vs1のオフライン対戦“バトルドージョー”は、意外とハードな撃ち合いに!?

 レギュラーマッチやガチマッチはオンライン専用ですが、オフラインでのみ遊ぶことのできる対戦モードも用意されています。ハイカラシティにあるビルの2階では、1対1のバトルである“バトルドージョー”に参加できます。

 バトルドージョーは1人がWii U GamePadの画面を、もう1人がTV画面を使用して対戦することになるため、TV側のプレイヤー用に Wii U PROコントローラー、またはWiiリモコンとクラシックコントローラ(クラシックコントローラPRO)が必要になります。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲ハイカラシティの広場からビルの2階へと上がったところに、“バトルドージョー”の入り口があります。バトルドージョーではTVとWii U GamePadの画面を使って、1vs1のバトルを楽しめます。

 バトルドージョーの対戦では、インターネットバトルと同じステージを使用しますが、どのステージで対戦を行うのかはプレイヤーで決定できます。そのためバトルドージョーをやりこめば、ステージの構造を覚えることができるわけです。

 またブキも、メインウェポンとサブウェポンを組み合わせたセットが最初から8種類用意されており、事前に購入する必要などはなく、対戦ごとに自由に選択できます。

 ちょっと変わっているのがスペシャルウェポンで、固定されたものが用意されているわけではなく、対戦中にステージ上の木箱を破壊して、中から出てきたカンヅメを拾うと、ランダムで決定されたスペシャルウェポンを一定時間使用できます。

『スプラトゥーン』
▲バトルドージョーで使用できるメインウェポンやサブウェポンは、ブキ屋で売られているものと同じなので、購入前に実戦でテストするのもおもしろいでしょう。
『スプラトゥーン』
▲木箱の中から出てきたカンヅメを拾って、スペシャルウェポンをゲット。カンヅメを拾えば一回の対戦で何度でもスペシャルウェポンを使えますが、何が選ばれるかは運次第です。

 バトルドージョーのルールは1vs1ということもあり、ナワバリバトルとはかなり異なっています。ステージ上に登場する風船を2人で撃って割っていき、相手より先に風船のカウントを30にするか、風船カウントが相手より多い状態で制限時間を終了した側が勝利となります。

 相手を撃って倒すと、相手の風船カウントがマイナスされるので、対戦相手を狙って撃ち合うことも重要です。ちなみに、風船を1つわると1ポイント、制限時間ギリギリではポイントが2倍になるなど、ここでも熱い駆け引きが起こります。

 一方、インクを塗った面積はバトルドージョーの勝敗には関係ありませんが、イカになって移動したり相手の移動を妨害したりするためには、インクを塗ることも意識する必要があります。

 実際にプレイしてみた印象としては、チーム戦とは異なる1vs1の勝負ということもあってか、ナワバリバトルよりもずっとシビアな真剣勝負といった雰囲気です。

 風船を撃つ、相手を撃つといった具合に、射撃の比重がインクを塗ることよりも高いため、本格的なシューターの対戦により近づいているように思います。

 その意味で、見知らぬ人とインターネットで対戦するのはちょっとツラそうだなぁ……というのが正直な感想です。

 でも、これはあくまで友人同士が2人で同じ部屋に集まって遊ぶものですから、お互いにツッコミを入れつつワイワイ遊んだり、腕前に差があるなら独自のハンデをつけたりして、自分たちで遊び方を調節することができるわけです。

 それを考えると、インターネットバトルに向けた練習として、オフライン対戦にはむしろピッタリなモードだと言えるでしょう。

『スプラトゥーン』
▲バトルドージョーでは、ステージ上にある目印の周囲に風船が出現するので、その風船を撃ってカウントを獲得していきます。ただし風船を撃つのに気を取られていると、対戦相手に撃たれることも……。

■タコ軍団と戦う1人プレイの“ヒーローモード”は、パズルとアクションのバランスが絶妙!

 次に紹介する“ヒーローモード”は、これまで紹介してきた対戦モードとは大きく異なります。これはストーリー仕立てで進行する、シングルプレイのシューティングアクションゲームです。

 不思議な人影に誘われて、ハイカラシティにあるマンホールに入ると、“タコツボバレー”と呼ばれる場所へ辿り着きました。そこではアタリメ司令という名の老人が、タコ軍団“オクタリアン”の見張りを続けていたのです。

 アタリメ司令からカラストンビ部隊の隊員3号に任命されたプレイヤーは、オクタリアンによって奪われたハイカラシティのエネルギー源“オオデンチナマズ”を取り返すため、オクタリアンと対決します。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲ハイカラシティのマンホールをくぐって、アタリメ司令と出会ったプレイヤーは、イカとは因縁のあるタコ軍団“オクタリアン”と対決することに。
『スプラトゥーン』
▲アタリメ司令から支給されたヒーロースーツは、オクタリアンの攻撃から1回だけ身を救ってくれます。

 実際のプレイでは、インクシュートとイカへの変身を駆使してステージを進んでいき、ゴールに到達すればステージクリアとなります。

 インクを発射していろんな種類のオクタリアンを倒すだけでなく、撃つと一定時間インクが吹き出すカンケツセンを使って段差を上ったり、スポンジにインクを吸わせて巨大化させたりと、本作の基本ルールを活かしたさまざまなギミックを駆使して、謎を解きながら進んでいくことになります。

 とにかくパズルとアクションのバランスが絶妙で、しっかりとした手応えが感じられる仕上がりとなっています。巨大なボスとのバトルといった展開も用意されており、このモードだけでも十二分に楽しめる内容だと言えるでしょう。

『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲タコツボバレーで見つかるヤカンの中に入ると、ステージ開始。不気味だけどどこか憎めないオクタリアンを倒しながら、ゴールを目指します。
『スプラトゥーン』
▲昆虫のような形をしたインクリーナーは、プレイヤーが塗った壁のインクを消してしまいます。インクを消される前に、上へと進む方法は……? 
『スプラトゥーン』
▲インクを吸い込むと巨大化するスポンジも。これを使って足場を作ると、先へと進んでいくことができます。
『スプラトゥーン』
▲四角い箱に入った巨大な戦略タコツボ兵器“タコツボックス”。インパクト満点な顔ごとダイブしてくるが、いったいどうやって倒せばいいのだろうか?

 ちなみにヒーローモードでは、インターネットバトルとはまた違ったやり込み要素が存在しています。ステージ上にある“イクラ”を集めることで、装備をアップグレードすることができます。

 また、この世界についての解説が書かれた“ミステリーファイル”を収集することもできます。

『スプラトゥーン』
▲ヒーローモードでの装備のアップグレードは、本作の他のモードとは異なり、ステージ上で集めた“イクラ”を使用することで行えます。
『スプラトゥーン』
▲ヒーローモードのステージには、この世界の秘密の一端を伝える“ミステリーファイル”が隠されていますので、ぜひ探してみてください。

 本作のメインとなるのは、やはりインターネットバトルだと思いますが、このヒーローモードも決してそれに見劣りするものではありません。

 個人的にはインターネットバトルに挑む前に、ヒーローモードのプレイをある程度進めておくと、本作の独特な操作にすんなりと慣れることができて、対戦がよりスムーズに遊べるのではないかと思います。

■オンライン対戦ゲームのおもしろさを、1人でも多くの人に感じてほしい!

 これまでご紹介してきたように、本作は4vs4のインターネットバトル、1vs1のオフライン対戦、そしてストーリー仕立てのアクションシューティングと、3つの異なるゲームがひとつに詰め込まれているような、ボリューム満点の作品となっています。

 それだけでなく、先日発表されたように、発売から6カ月にわたって大規模なアップデートが予定されている他、amiiboとの連携によって追加コンテンツを楽しむことができるなど、長期間に渡って楽しむことができそうなのがうれしいところです。

『スプラトゥーン』
▲ハイカラシティの一角には、amiiboとの連動を行うための空間が用意されています。
『スプラトゥーン』
『スプラトゥーン』
▲ファミコンゲーム風のオリジナルミニゲームを、マッチングの待ち時間の間に遊ぶこともできます。

 いろいろな魅力が備わっている本作のなかで、もっとも特筆したいのは、こうしたオンラインシューティングをプレイしたことのない人に向けた配慮の数々です。

 FPSのようなジャンルが苦手な人がいちばんつまづきやすい視点の移動にジャイロ操作を採り入れたり、プレイヤー同士のコミュニケーションがなるべく負担にならないように、あえてオンラインでの機能が限定されていたりと、FPSに慣れている人からすれば驚くような点まで、しっかりと考えられた上で作られていることが感じられます。

 それだけに、普段FPSやオンライン対戦ゲームを遊んだことのない人に、できるだけこのゲームに触れてほしいと思います。そうして本作ならではの楽しさを、ぜひ感じてみてください!

『スプラトゥーン』
▲オンラインの対人対戦はおもしろいということを、1人でも多くの人が感じられる。本作はそんな意義のあるゲームだと思います。

(C)2015 Nintendo

データ

▼『スプラトゥーン』
■メーカー:任天堂
■対応機種:Wii U
■ジャンル:アクション
■発売日:2015年5月28日
■希望小売価格:5,700円+税
▼『スプラトゥーン(ダウンロード版)』
■メーカー:任天堂
■対応機種:Wii U
■ジャンル:アクション
■配信日:2015年5月28日
■価格:5,700円+税

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