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2015年7月30日(木)

【電撃PS】『デート・ア・ライブ Twin Edition』発売! 橘公司氏&つなこさんへのインタビューで魅力に迫る

文:電撃PlayStation

 7月30日に発売となったPS Vita『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』。PS3で発売された『凜祢ユートピア』と『或守インストール』の両方を収録し、さらに新規エピソードを追加したシリーズ最新作だ。

『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』
『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』

 今回お届けするのは、6月25日発売の電撃PS Vol.593に掲載された橘公司氏とつなこさんへのインタビューのロングバージョン。“デート・ア・ライブ”原作を手掛ける橘公司先生とつなこさんに、本作の魅力を余すところなく語ってもらった。

<凶禍楽園>をもう一度描きたい

――まず、本作で担当された部分を教えてください。

橘公司氏:僕は前作までと同じように、ゲームオリジナルキャラクターである凜緒の設定や、ストーリーの原案、そして監修を行いました。

つなこさん:私もこれまでと同じく、新キャラクターのデザインと立ち絵、イベントCGの監修をしました。ほかには或守姉妹が私服で登場するので、そのデザインなども担当しています。

――新規エピソード『凜緒リンカーネイション』は原作とどのような関わりがあるのでしょう。

:『或守インストール』の終了直後から物語が展開していきます。前作同様、原作7巻から8巻に起きた出来事、という時間軸は変わらずです。

つなこ:なので、原作8巻で登場する第7の精霊・七罪は出てきません。

:劇場版もこの間に入りますので、ものすごく濃密な期間となっています! ぜひ、前2作品を終えてから楽しんでいただきたい。

――前作までのストーリーを追えるダイジェストも用意されていますね。

つなこ:ダイジェストのみですが、士道にもボイスがつきました。ゲーム後半は“アツい”場面もあり、「士道にもボイスが欲しい」という要望も多かったんです。

:『凜緒リンカーネイション』シナリオに行くには、必ずダイジェストを観る必要があります。せっかく士道役の島﨑信長くんがボイスをつけてくれたので聞きましょう! スキップ可能ですけどね(笑)。

――新キャラクター、凜緒が誕生した経緯は?

:まず、もう一度<凶禍楽園>を使った追加ストーリーを作りたいという想いがあり、それにあたって新キャラクターを作る必要が出てきました。ふと頭に「そういえば“娘”いなかったな」とよぎったのがきっかけでした(笑)。

つなこ:凜緒のキャラクターの造形は『凜祢ユートピア』の<ルーラー>がそのまま縮んだイメージで、かつ私服と霊装が合わさった感じです。

『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』
▲新キャラクターの凜緒。

――凜緒は普段からあの服で過ごしているんですか?

:はい。私服も用意すると、「どうやって着替えてるんだ」という疑問も湧いてきますし。霊装ではありますが、より私服に近づいたデザインです。

――凜緒のキャラクターデザインはどのようにして決まったのかお聞かせください。

つなこ:最初は<ルーラー>と同じ青色に合わせていたんですが、前作の鞠亜と鞠奈が白黒だったので、派手目な色をと。あとはやはり、“娘”っぽくなるように意識しています。

:やりすぎた案などは、限定版のスペシャルブックに掲載されていますので、そちらもご参照ください。

凜緒と鞠奈が物語を導く

――公式サイトのプロモーションムービーによると、凜緒は鞠奈と行動しているそうですが、鞠奈もメインヒロインなのでしょうか。

:メインヒロインかどうかはわかりませんが、かなりおいしいポジションです。

つなこ:物語をけん引する立場で、つまりエンディングにも……?

:まさかのエンディングがあるかも……?

『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』
▲或守鞠奈

――凜緒と鞠奈の2人が物語のカギになると?

:凜緒は子どもなので、考えをうまく伝えられないことも多いんです。そこを鞠奈が補ってくれるので、いいコンビになっているのでは。

つなこ:凜緒は鞠奈だけ呼び捨てなので、とっても仲がいいんです。

:呼び捨てだから、最後の“アレ”が生きるんですよねえ……。

――意味深ですね。『凜緒リンカーネイション』のシナリオにも、個別ルートや真ルートがあるのでしょうか?

:『凜緒リンカーネイション』は過去2作品のエピローグ的な位置づけで、キャラクターの個別ルートは存在しません。なので、どのルートが真エンドになるのかはプレイヤーの好みですね。僕個人としては、グッドエンドが一番好きです。

つなこ:真エンドと想定されているルートは最も簡単にたどり着けるため、グッドエンディングを目指すほうが難しくなっています。

――収録されている3作品のなかで、とくにお気に入りのシーンはありますか。

:1つに絞るのは難しいですが『凜祢ユートピア』のラストシーンですかねえ。

つなこ:私も『凜祢ユートピア』の最後が好きです。士道がぼろぼろ泣いているシーンというのは原作でも珍しくて。ダイジェストにはこのシーンも含まれているので、ボイス付きであの感動を味わえます。

:初めてのゲーム化ということもあり、全力を注いだ思い出もあります。制作段階では、続編が出るかどうかなんてわかりませんでしたからね!

──先ほどから“娘”というキーワードが出てきますが、実際に娘にするならどのキャラを選びますか。

:年齢的に凜緒なのかなあ。

つなこ:ちっちゃい凜祢ちゃんを見てみたい。

:鞠奈はなんか反抗期が早そうです。

つなこ:中学生くらいでギャルになっていそうですね。

:でも鞠奈はファザコンだから、お父さんにはきっと優しいはず。

つなこ:“お父様”とか呼ばせる気ですか!?

――ちなみに、ゲームオリジナルキャラクターのなかで、ご自身と似ていると感じるキャラはいますか?

:しいて言うなら鞠亜でしょうか。愛とは何かわからない。

つなこ:私もデジタルデータを扱ってそうなので、鞠亜かなぁ。

『デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション』
▲園神凜祢(左)と或守鞠亜(右)

今回もドラマCDがおもしろい!

――限定版特典であるスペシャルブックの見どころはどこになりますか。

:書き下ろしの短編『凜緒リユニオン』では、10年後に開かれた同窓会が舞台です。そこへ凜緒をつれた士道がおもむく。さて、みんなはどんな成長を遂げているんでしょう、というのが見どころになります。

つなこ:スペシャルブックでは毎回“表紙をめくると脱ぐ”のがお約束になっているんですが、さすがに幼女を脱がすのには苦労しました。

:けっしてお色気ではありません。お風呂上りの凜緒が洗濯物へ突撃した、ただそれだけです。

つなこ:それから、あとがき漫画には新作に加えて、これまでのスペシャルブックに掲載されていたものを一部再録しています。原作ではすべて見られなかった、幼女化したヒロインたちの姿もこっそり描いておきました。

:つなこさんが漫画に選ぶネタは秀逸です。

──今回のスペシャルブックで、ゲームオリジナルキャラのステータスが明らかになりますが、1番強いと思う精霊は誰でしょう?

:ゲームオリジナルキャラを含めると、おそらく結界内の凜祢ですかね。原作キャラのみですと、今のところ序列をつける気はありません。数字だけで勝負は決まりませんから。

つなこ:私は狂三さんが強いというか、ずるいと思っています。

:ステータスは大したことないんですがね。

つなこ:ええ、能力の性質とか、立ち回りが魅力的です。

:数がたくさんいる、というのはずるいですよ。まさに数の暴力。

――限定版のドラマCDについてもお聞かせください。

:『凜祢ユートピア』のスペシャルブックには『凜祢バスタイム』という短編が収録されていました。今回のドラマCD『或守バスタイム』は、そこにはいなかったキャラクターを登場させています。

つなこ:『ちょいデレシチュエーション 凜緒編』では、凜緒がほかのキャラクターのモノマネをしているので、そこもポイントですね。

――では、予約特典のドラマCDについてはいかがでしょう?

:見どころは、変なテンションの士道くんです。耽美な士道くんをお楽しみください。

つなこ:「なっ☆」のところがよかったです。島﨑信長役を五河士道が演じる、みたいな(笑)。

:あの世界観を把握するのには時間を要します。

つなこ:よく聞くとモブの声は佐倉綾音さんと三森すずこさんがやってらして、大変豪華なんです。

――原作11巻では凜祢(?)が登場するサプライズがありましたが、今後も期待していいのでしょうか。

:原作読者さん全員がゲームをやってくれていたらバンバン出すんですが、それはなかなか難しいでしょう。知ってたらニヤリとできるようなネタは盛り込んでいくつもりです。ただ、これを知らないと続きがわからない、というようなやり方はしません。

――最後にファンへのメッセージをお願いします。

つなこ:本作には新規エピソードを含む3作品が収録されています。前2作を遊んでくれた方こそ、続きを見てほしいと思いますので、よろしくお願いします。

:まさか3本目のゲームが出るとは思いもしませんでした。ゲーム、劇場版と熱い夏になりそうです。原作はまだまだ続いていきますので、よろしくお願いします。

(C)2013 橘公司・つなこ/富士見書房/「デート・ア・ライブ」製作委員会
(C)2014 橘公司・つなこ/KADOKAWA 富士見書房刊/「デート・ア・ライブII」製作委員会
(C)2015 COMPILE HEART / STING

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