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2015年10月14日(水)

『ナナシス』初の野外ライブ&トークショーを振り返る! 【マチ★アソビVol.15】

文:ゲゲン

 10月11日、徳島県徳島市の新町橋東公園のステージで、Donutsの人気ゲーム『Tokyo 7th シスターズ』のトークショーが開催されました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 このイベントは10月10日~12日にかけて、徳島県徳島市で開催された“マチ★アソビ Vol.15”のクライマックスラン期間に行われたステージイベントのひとつで、熱心なファンが日本中から駆けつけました。

 イベントの出演者は、“Project 7th”総監督・茂木伸太郎さん、高田憂希さん(天堂寺ムスビ役)、大西沙織さん(アレサンドラ・スース役)、中村桜さん(晴海サワラ役)、桑原由気さん(晴海シンジュ役)、高井舞香さん(晴海カジカ役)で、司会進行を音響監督の納谷僚介さんが務めました。

 川沿いのステージで風もあり肌寒かったものの、作中のユニット“NI+CORA”コンビである高田さんと大西さんは、上着を羽織らないことにして登場。さすがに寒かった様子で、ローテンションで登場した大西さんは「季節を間違えた」とも。

 一方、上着を羽織らないでいこうと決めた相方の高田さんは長袖で、そのことに対して「高田ちゃんは若いからいいけど……」と発言。高田さんと大西さんが同じ歳であるということをすっかり忘れた鋭いボケをかまして、始まる前から会場はかなり温まっていました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 続いて登場したのは中村さん、高井さん、桑原さん。作中では姉妹でもありユニット“サンボンリボン”を演じる3名ですが、「サンボンリボンです」と声を揃える自己紹介がばらばらだったり、まさに作中そのままのゆる~い雰囲気から入ってきて、こちらも負けず劣らず会場を沸かせていました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 観客の心を掴んだところで、まずは5月に行われた1stライブを振り返るトークからイベントがスタート。茂木総監督は舞台裏や2階席などでもライブを観賞されたとのことで、観客の一体感に特に圧倒され、そのパワーをもってライブが完成したと感じたとのことでした。

 高田さんが特に印象に残ったと語ったのが、開幕して客席がペンライトの光で埋まった光景で、一生忘れないものになったとのことです。

 一方、大西さんは流れに任せてライブ自体を楽しんだそうですが、ユニットとしてはレジェンド扱いの“セブンスシスターズ”を除き最初に出演したため、緊張して足が震えていたとも。一発目が“NI+CORA”だったことから、きちんと盛り上げられるのかと不安だったようです。

 茂木総監督によれば、“NI+CORA”を最初に出すのは半年や1年前から決まっていたとのこと。“NI+CORA”の2人なら、特に声優さんのテンションで勢いをつけてくれるのではと語ると、大西さんは「我々、芸人枠なんですなー」としみじみ返して、会場を大いに盛りあげていました。

 続いて“サンボンリボン”の3人による感想ですが、まずは長女・サワラ役の中村さんから。あれだけ大きなライブを経験したことがなかった中村さんは、ライブが終わって普段の生活に戻ると、ライブの練習をした日々などが夢だったのではと思えるほど、現実感がなかったとのことでした。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 次女・カジカを演じる高井さんは……と思ったところで、桑原さんと高田さんの座る位置が逆だったことが判明。台本では左から中村さん、高井さん、桑原さんの順番だったものの、“サンボンリボン”といえば三女・シンジュが中央にいるので、それにあわせて座った模様。これについては、台本を書いた納谷さんが「俺が悪かった!」と謝罪をしており、会場も笑いに包まれていました。

 席順のとおり次に話した桑原さんによれば、ライブ当日は朝から緊張していたものの、高井さんが朝からお昼の弁当を食べてもよいかと確認してきたり、中村さんが安心させてくれたりと、ある意味いつもと変わらない雰囲気とチームワークだったそうです。

 最後の高井さんも同じく、中村さんと桑原さんにはかなり支えてもらったようでした。その他、ステージにあがる際に上手と下手に別れるため、高井さんだけが一人で、今生の別れかのように挨拶をしてそれぞれの階段に向かったところ、手が届くぐらいそれぞれの階段が近かったらしく、すぐに再会して微妙な雰囲気になったという面白い裏話が飛び出しました。

 そんな“サンボンリボン”に対する茂木総監督の印象は、個人練習を一番していたのではというもの。はっきりした時間は分からないものの、レッスンのスケジュールを見ていた納谷さんからしても、感覚的ではあるがおそらくそうであろうとのことでした。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 また、メローナンバーの『たいくつりぼん』をライブで行うことは、茂木総監督としては少し怖かったようですが、見事に“サンボンリボン”のカラーを表現してくれたと太鼓判を押していました。

 続けて茂木総監督から見た他のユニットについては、“SiSH(清水彩香さん、道井悠さん、今井麻夏さん)”はダンス番長と呼ばれていた久遠寺シズカ役の今井麻夏さんを筆頭に、テクノナンバー担当として、ロボットダンスのような難しいダンスも綺麗にこなしてくれたとも。

 ダンスの立ち位置をよく間違えそうになった高井さんからも、『KILL☆ER☆TUNE☆R』の時に間違った立ち位置にいかないよう、今井さんがダンスをしながらガードしてくれたと、まさにダンス番長ならではのエピソードを披露してくれました。

 “WITCH NUMBER 4”は加隈亜衣さん、井澤詩織さんというプロ意識が高くパワーのある2人がいる安心感と、篠田みなみさんと中島唯さんの年下2人が、一緒になって楽しそうにやっていたのが印象的とのことでした。また、“ヒメコール”でライブを盛りあげた中島さんについては、あのキャラクター性をその時に初めて知ったようです。

 伝説のユニット“セブンスシスターズ”については近寄りがたいぐらい格好よく、実際に近寄れなかったと語り、台本の説明をしていても「自分はそんな身分ではない」とも思っていたようで、ステージからもツッコミと笑いが巻き起こりました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 他にもライバルユニットの秘話として、“4U”の山下まみさんの都合がどうしても合わなかったこともあり、EPISODE.4Uが大好きな篠田さんを抜擢して頑張ってもらったが、これについては初期の構想から少し変更されたものであったことが明かされました。

 “4U”のパートは台本的に一番キャラクターの演技が色濃い内容で、長縄まりあさんと吉岡茉祐さんのキャラクターも前に出た、よいバンドになったという印象をもったようです。

 これを受けて納谷さんも、ライブ全体がキャラクターと演じる声優のどちらにも傾きすぎず、よいバランスだったでのはと個人的な感想を述べていました。

 しかし茂木総監督からは、台本を送った時にそういうことを言って欲しかったとのツッコミも。普段から納谷さんに意見をもらいたいそうですが、納谷さんの言い分は「提案しても聞いてくれない」とのことで、このやりとりが始まると大西さんから「裏でやってください!」と制止されていました。

 続いての話題は、翌日に眉山山頂で行われる初の野外ライブへ。今回の野外ライブは、前回のステージで茂木総監督が徳島に恩返しをしたいと発言しており、その約束を守るために提案したとのことでした。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 また、“NI+CORA”と“サンボンリボン”の曲が生演奏にも向いているとの考えもあり、今後は生音を取り入れていきたいと考える中で、実験的にバンドメンバーによる生演奏になったようです。しかし、出演者からは実験で済むレベルの完成度ではないと、期待の高まる発言がありました。

 一方、ユニット選出理由について尋ねられた茂木総監督は「納谷さんがスケジュールがって……」と話し、納谷さんも「確かにそう言いましたね!」と応じて、マチ★アソビらしく裏側の事情まで含めて大いに盛り上がることに。

 ただし、高井さんについては徳島出身ということもあり、マチ★アソビという場も含めて絶対にメンバーに入れたいとの考えがあったようです。

 期待の高まる初野外ライブですが、ここで納谷さんからある提案が。他にも多くのイベントやステージがある中で、このステージや翌日の野外ライブを選んでくれた人のために、この場にいる人しか分からない声優陣との公約を考えることになりました。

 とはいえ、いきなり話をふられても困るので、公約を考える間は、現在の新展開について語るコーナーへ。

 『コンプティーク』で連載が始まった公式ノベルについては、ライトノベル色が濃いものにしたくなかったこと、ゲーム内のアドベンチャーパートでは表現できない心情の変化などを描く、『ナナシス』らしさを小説に移植したものであると語っていました。

 とはいえ今回登場した『Le☆S☆Ca』のように、新ユニットや後から登場したキャラクターがフィーチャーされると、気になるのが初期からいるキャラクターの出番で、これはステージに出演している声優陣も大いに心配していたようです。

 この発言を受けた茂木総監督からも、“777☆SISTERS”の新曲『僕らは青空になる』『FUNBARE☆RUNNER』でロックを楽曲に取り入れた際、“4U”の3人がご飯を食べた時に「もう捨てられたんだね」と語っていたとのエピソードが飛び出しました。

 とはいえ、今回きちんと“4U”の楽曲が発表されたことを挙げ、その辺りについてはきちんとフォローされることを証明していました。

 そしてもちろん、新ユニットといえば気になるのが歌の展開ですが、茂木総監督いわく「ないわけがない」らしく、イベント前にも楽曲を聴いていたそうで、詳細は近日発表とのことでした。

 新曲については、あまり話しすぎると怒られてしまうので詳細は明かせないとしながらも、カップリング曲に関するヒントは“苦い”であり、音楽性も含めて他のチームではできないものになっているとの断片的な情報は明らかになりました。

 ちなみに、カップリング曲ということはもしかして……との質問もありましたが、これ以上は本当に怒られてしまうため、この話題はここで終了となりました。

 続いての話題はHALLOWEEN EP『-Zero / TREAT OR TREAT ?』へ。重めのEDMである『-Zero』について、“サンボンリボン”の3名は悔しいけど“KARAKURI”にしか出せない格好よさがあると評していました。

 茂木総監督によればあえて和のテイストを取り込んでおり、童歌のようにしたかったとのことでした。

 もう一方の新曲、“4U”が歌う『TREAT OR TREAT ?』についても、茂木総監督が楽曲の詳細を解説。こちらは完全なハロウィンソングで、今まで“4U”の曲になかった外連味などがあり、自身のガールズバンド観に沿ったものになっているとのこと。

 また、作曲しているのは茂木総監督もファンであるという、『けいおん!』などの楽曲を手がける前澤寛之さんで、ガレージ・ロックの要素を取り入れた面白いものになっていると詳しく説明するも、納谷さんから「音楽は言葉で説明されても分からない」とツッコミが入り、ワンコーラスではありましたが、先行して曲を聴けることに!

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
▲納谷さんが映像を出そうとするも、PCがパスワードでロックされていました。

 『SAKURA』のように季節をテーマにした楽曲はすでにあったものの、ハロウィンなどのイベントをテーマにした楽曲は『ナナシス』初で、楽曲の感想を聞かれた“NI+CORA”もイベントにあわせた曲がやりたいと答えると、茂木総監督から台本にない爆弾発言が!

 しかし、どうやらマチ★アソビらしい本当に危険なぽろり発言だったらしく、ここで詳細を書くことはできませんが、近日中に楽曲に関する新情報が発表されるそうなので、情報解禁を楽しみにしていただければと思います。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 情報コーナーが終わると、いよいよ翌日の野外ライブに向けた公約の発表へと移ります。

 茂木総監督から順番に発表というフェイントを入れたあと、まずは高田さんによる「“NI+CORA”は2人でひとつ」との発言を受けて、“NI+CORA”は2人で同時に、曲中に観客へ投げキッスをすることに。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 中村桜さんはライブが終わるまでに、サワラの趣味と合わせて、ステージ上で観客も含めた全員で写真を撮ることを約束しました。その際には、『KILL☆ER☆TUNE☆R』の振り付けにも含まれる親指、人差し指、小指だけを立てるサインをすることになりました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 お笑いが大好きな桑原さんは、MCの最中に唐突な一発ギャグを行うことを発表し、納谷さんが「悪いんですけど笑ってあげてください」とフォロー。

 あらかじめ分かっていれば面白いギャグを披露してくれる桑原さんも、「明日は(みんなが笑ってくれる)保証があるから安心」と発言し、会場からは早くも「おもしろい!」などの歓声があがっていました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 最後に発表した高井さんは、マイクを持つ小指を立てて歌うことに。このステージを見た人であれば約束した小指を立てていると分かり、見ていない人は「ずっと小指を立てているんだけど……」と思うような仕掛けを提案していました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 この発言を受けた司会力のある納谷さんが「ここにいる皆さんと指切りげんまん」と、小指にかけた上手い発言でコーナーを締めくくると(ただし、ステージ進行は若干押し気味)、最後は出演陣が一言ずつ最後の感想と挨拶へ。

 取りを飾る茂木総監督の「みんな大好きです」の発言で、男性が圧倒的に多い会場から盛大な歓声があがり、拍手の嵐の中でイベントは無事に終了しました。

『ナナシス』初の野外ライブが開催!

 トークショーの翌日には、徳島市の中央にある眉山の山頂で、『ナナシス』初の野外ライブが開催されました。1stライブに続く貴重なライブが見られるとあって、早朝から多くのファンが眉山に登りました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
▲眉山から徳島市街を一望。絶好の野外ライブ日和に!

 出演したのは、前日に続いて“NI+CORA”と“サンボンリボン”ですが、本ライブ最大の特徴は、なんといってもバックバンドによる生演奏です。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
▲山頂にはフードなどのテントもあり、さながら音楽フェスといった趣。最前列で叫ぶもよし、少し離れてゆっくり味わうもよし!

 “4U”とのエピソードを経て、“777☆SISTERS”が生の音を取り込んだ流れを考えると、このタイミングでバンドメンバーが既存の曲をバンドアレンジして野外ライブというのは、個人的にはかなり熱い展開だと感じていました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 そんな初野外ライブは、バンドメンバーによるイントロをバックに“NI+CORA”のMCから入り、間髪を入れず『Girls Talk!!』へ。青空に「バッチ☆コーイ」「ドス☆コーイ」のコールが響きます。間奏でのトークは、ムスビとスースによる徳島オリジナルバージョンとなっていて、最初からフルスロットルで幕を開けました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
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 バンドアレンジによって音楽が途切れることなく、“NI+CORA”の紹介を受けた“サンボンリボン”が入れ替わりで登場。そのまま『Clover×Clover』のイントロへと繋げると、会場からはひときわ大きな歓声があがりました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
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 曲が終わると再び“NI+CORA”もステージへ。自己紹介のあとは、食べ物や方言などの徳島トークが展開。多くの参加者も堪能したであろう徳島ラーメンの話などで盛り上がり、タイムリーかつこの場所ならではのトークが繰り広げられ、1stライブとも違う一体感がありました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
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 しかしここで、中村さんが突然忘れ物を取りにステージ裏へ。前日のトークショーで掲げたステージ上から写真を撮る公約を守るため、スマートフォンを取りに戻っていたようです。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 観客も含めてステージ上からの写真撮影を終えたあとは、1stライブのBD/DVDを予約しにいくムスビとスースの寸劇を挟み“NI+CORA”が一時退場。

 ステージに残った“サンボンリボン”による『たいくつりぼん』がはじまると、秋の晴天と山頂の空気も手伝い、とてもゆったりした時間が流れました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 曲が終わると、BD/DVDの予約を追えた“NI+CORA”が再び登場。今度は“サンボンリボン”がBD/DVDを予約しに行こうとしたところで、桑原さんが前日の公約どおり、いきなりの一発ギャグをやると宣言。指が抜けそうで抜けないギャグを披露すると、会場からは「おもしろーい!」と大絶賛の嵐が。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
『ナナシス』マチ★アソビVol.15

 あっという間にライブも最後の曲となり、戻ってきた“NI+CORA”が『オ・モ・イ アプローチ』を披露。高田さんと大西さんは、バンドアレンジによって一番印象が変わった曲なのではとも話していました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15
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 曲が終わる寸前には“サンボンリボン”もステージに登場し、最後はバンドライブらしくみんなでジャンプして、初の野外ライブを締めくくりました。

『ナナシス』マチ★アソビVol.15

【セットリスト】曲名 / ユニット名
01. Girls Talk!! / NI+CORA
02. Clover×Clover / サンボンリボン
03. たいくつりぼん / サンボンリボン
04. オ・モ・イ アプローチ / NI+CORA

【バンドメンバー】
Gt. 阿部隆大 / Pf. 持山翔子 / Ba. 小山尚希 / Dr. 工藤明

2015年12月10日追記

 動画の公開が約束されていた初野外ライブですが、ついに映像が配信されました。はじめてライブを観る支配人さんはもちろん、あの感動を再び味わいたい支配人さんもぜひもう一度、いや何度でもご覧ください!

■動画:『Tokyo 7th シスターズ』mini Live in マチ★アソビ Vol.15

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