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2015年12月7日(月)

PS VRが具体的になってきた! 吉田修平氏が語るPS VRの開発状況とおすすめタイトルとは?

文:電撃PlayStation

 アメリカ・サンフランシスコで開催中の“PlayStation Experience(PSX)”会場で、ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオ プレジデントである吉田修平氏にインタビューを実施。本イベントの意義や、発売が待たれる“PlayStation VR”について質問をぶつけてみた。

『PlayStation Experience 2015』
▲SCEワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏

新規タイトルも多数飛び出した『KeyNote』のポイントを振り返る

――今回は吉田さんがKeynoteに登壇されず、驚きました。

 PSXでは前回もステージには立っていないんですよ。今回も客席側から見させていただきました。

――昨年はステージ前にファンに囲まれていた姿を拝見しました。すごい人気ですよね。

 あまり出歩くなと言われていたのですよ。ステージ前でウロウロしているといろいろと大変なので(笑)。ありがたいことですが。

――入場有料ということもありますが、E3などのイベントとは違った雰囲気がありますね。PSXは今年で2回目ですが、本イベントの意義について吉田さんはどう考えていますか?

 PSXのアイデアは、もちろんSCEA(ソニー・コンピュータエンタテインメントアメリカ)から出てきたものです。「PAX(Penny Arcade eXpo) Prime」や「Comic-Con International」などコミュニティイベントはたくさんあり、そういうところではファンがいっぱいいるんです。ユーザーとデベロッパーが直接対話できる場としてすごく有意義なものだと感じていましたが、それをPSオンリーでやれたらもっとおもしろいものができるのではと考え、出来上がったのがPSXなんです。

 実際、去年ラスベガスでやって楽しかったんですよ。来場者もみんなPSファンで、スタッフもデベロッパーも喜んじゃって。その流れで毎年やりましょうとなりました。

――発表タイトルに関しては、他社さんはビッグタイトルが多かった印象です。

 私も何日か前に知らされて驚きました。SCEとしてはコミュニティーイベントということを意識していて、デベロッパーと直接対話できるデジタルタイトルや、E3で取り上げられないような小さめのタイトルをあえてフィーチャーしています。そうすることで、デジタル専用のタイトルで20種類とか出展できるんです。ユーザーさんが手に取れるようなものを多数用意する、という方向でPSXのタイトルを選びました。

――日本ではあまり知られていない『Adult Swim Games』や『Double Fine』など、登壇しただけで会場がすごく沸いているインディーデベロッパーさんもいらっしゃいましたね。

『Double Fine』は、アメリカではすごく人気のあるデベロッパーさんなんですよ。

――PS向けのイベントですが、インディーゲームにも興味を持っている人が多いんですね。

 入場料を支払って来てくださるのですから、PSにもインディーにも強い興味をもっていらっっしゃるのだと思います。

――発表されたビッグタイトルのなかでは『二ノ国II』が一番驚きました。

 そうですね。私も驚きました。レベルファイブさんがコンシューマのタイトル続編を作り続けてくださって、うれしいです。

――KeyNote全体を見て、吉田さん的にはポイントはどこにあると考えていますか?

 大きく分けて3つあると考えています。まず1つは、PSXは普段焦点を当てられない小さめのタイトルをそろえて、アピールすることができたこと。SCEのダウンロード専用ソフトやインディーズゲームのブースもたくさん用意できたのでユーザーさんにも周知できました。また、PS VRの発売に向けて新タイトルをお知らせしたかったので、『Rez Infinite』や『ACE COMBAT 7』などを発表できたのはよかったですね。

 あとは、先ほども言いましたが他社さんから私も予想していなかったようなビッグタイトルの発表があったことでしょうか。

『PlayStation Experience 2015』

――『Rez Infinite』はいろいろと驚かされました。

 私は東京で普通のバージョンを体験させてもらったのですが、本当に楽しかった。スーツバージョン(Keynoteで登場した電飾のボディスーツ)は体験していないのですが、あれはすごいという評判です。

――『Rez Infinite』はVR向きのタイトルですよね。

 そもそもVRをイメージしたものをテレビで表現したのが最初の『Rez』だと水口哲也さんも言っていましたね。それがやっとVRで表現できるようになったと言っていました。PS2の『Rez』をPS4で表現したものを、VRで表現したら楽しかった。さらにPS4ならではの表現として、トレーラーの最後にあったような星がパーティクルとなるステージも作っているようです。

――あれはPS VR対応タイトルなのでしょうか。

 対応ですね。専用ではありません。スーツも必要ないと思います(笑)。あればすごいらしいですけど。あのスーツには、ゲーム内の音楽とシンクロした電飾とバイブレーション機能があって、ロックオンのタイミングやリズムに合わせて振動が起こるようです。

――発売してくれたら凄く売れそうですね(笑)。VR用にカスタマイズなどはされているのでしょうか?

 あるようですね。オリジナルでは敵は前に表示されますが、見渡せるVRでは敵の配置が変わっているようです。ただあまり振り回すと大変なので、遊びやすさとのバランスはあると思いますが。

――どのタイトルもそうですが、デモから製品レベルのものに仕上がってきている感じがしました。

 それは私も感じています。実際、ゲームによっては今すぐに製品版にできそうなものもあるな、と。SCEのタイトルだと『DRIVE CLUB』のVR版は違和感なく普通に遊べると思いますよ。

――あれはすぐに慣れますね。

 VRのほうが自然に車を運転している感じがありますよね。これからのレーシングゲームはVRのほうがメインになるかもしれません。『グランツーリスモ』の山内一典さんも言っていましたが、VRの発売と合わせてビックタイトルや長く遊べるコンテンツが出ると思います。

――ヘルメット型のVRが出たらすぐに買います(笑)。

 そういう意味でのVRヘッドセットへの違和感もないですよね。あとはハンドルコントローラも欲しくなると思います。

――タイトル自体の成熟度も上がっているようですね。

 『EVE:Valkyrie』の開発者と話しましたが、去年の段階からすでに高い完成度がありました。でもPS VRの発売まで時間があるからということで、さらなるチューニングがされているようです。

――『EVE:Valkyrie』もおもしろかったです。以前のバージョンよりキレイで、オブジェクトも増えていました。ゲーム自体のクオリティが深まっているなか、『Job Simulator』やロボットゴルフなどバラエティの幅も広くなっています。

『Job Simulator』はぜひプレイしてみたほしいですね。あれすごく面白いんですよ。

――『Job Simulator』は日常で行っていることがなかなかうまくいかなくて、絶妙なもどかしさがありました。

 慣れてくると落ちているモノを投げたりとか、地面にこぼしたりとか、普段できないことがやりたい放題できて面白いですよ。

――『The Modern Zombie Taxi』でも感じましたが、会場で笑いが起こっているのが新鮮ですよね。今回の来場者はゲームに熱心でVRへの理解度も高い人が多いですが、プレイヤーが「このゲームはVRで体験すると面白くなりそうだ」といったふうに、想像力が追いついてきたと感じます。

 そうですね。今までのPRがここにきてようやく実を結び始めた感じですね。以前はVRのビデオを流しても、あれだけの反応は得られませんでした。

――PS VRは何タイトルぐらい動いているのでしょうか?

 デベロッパーのタイトルは100以上になっています。ただ我々の知らないところで発表されているタイトルも多いですよ。PCのオキュラスで製作していて、PS VRでも出しますと言っているデベロッパーさんがいてくれて。

――デベロッパーの反応はオキュラスとPS VRは違うものとして見ているのでしょうか?

 両方で発表することが前提だと思います。VR市場の規模はまだまだ発展途上なので、できるだけ多くの場所でリリースしたいのは自然のことだと思います。

PS VRの開発状況は? オススメするPS VRのタイトルとは!?

――PS VRの発売予定が2016年の上半期と聞いていますが、変更などはありませんか?

 ありません。開発は順調です。ハードはほとんど完成しているのですが、システムソフトがまだ作っている部分がありまして。また、パノラマビデオなどのノンゲームのサービスをどう対応するのか、VRではないコンテンツをPS VRで使えるのかなど、お答えできていない要素があります、このあたりの課題を解決できれば発売日や価格などが発表できるのかなと。

――吉田さんはVRコンテンツをたくさん見ていると思いますが、PS VRで気になるタイトルはどのあたりになりますか?

 ゲーマー的には『RIGZ』をオススメしたいですね。ゲーマーではない人にはロンドンスタジオが作っている『ロンドンハイスト』とか、『The Deep』などがいいんじゃないかなと。ファミリー向けには『The PLAYROOM VR』に加え、『DRIVE CLUB』とか『Gran Turismo Sport』のようにだれでも楽しめるものがオススメです。ほかにもまだ発表していないタイトルもあるので期待していてください。

『PlayStation Experience 2015』

――日本のゲームユーザーとしては『サマーレッスン』も気になるところです。

 『サマーレッスン』も、VRの凄さを感じるのには最適なタイトルだと思います。自分の想像していなかったような体験が、こんな簡単にできるという楽しさがVRの一番の魅力ですね。そういう意味で『パノラマビデオ』もオススメの1本です。

――ゲームとしての楽しみ以外にも期待しています。

 スポーツの試合を間近で観戦したり、いろいろな場所を観光したりと、特定の趣味を持つ方に向けて作られるビデオコンテンツはすごく価値があると思います。この前、自分を取材してもらったVRビデオを観たのですが、自分と取材陣が会話しているのがすぐ横で見られるんですよ。それを見て、私が死んだらこのファイルを奥さんに渡してくださいと知り合いに頼みました。もう一度吉田修平に会いたければこのビデオを見てくれと(笑)。

 先日VRのイベントで、アプリを開発している方と話したのですが、サンプルで人気のグループがカメラの前で歌って踊ってくれるというビデオを置いていたそうなんです。ただ1年たってサンプルを変えたところ、お客さんから「ずっと見てきたのになんで変えたんだ!」とクレームが来てしまったんです。その方は、毎朝人気グループにあってから会社に行くという生活リズムだったみたいなんです。

――『サマーレッスン』でもそうなる可能性がありますね(笑)

 そうなると思いますね。毎日ちょっと反応が変わったりしたらたまらないでしょうね。ビデオと違って女の子が反応してくれますしね。もうたまらないですね(笑)。

――本日はありがとうございました!

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