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2015年12月21日(月)

“RedBull 5G 2015”開催! 初の関西での大会を制したのは……

文:megane

 レッドブルは、東西対抗ゲームトーナメント“RedBull 5G 2015 FINALS”を12月20日に大阪の味園ユニバースで開催した。

“RedBull 5G”
▲昭和の匂いが残るイベントホール・味園ユニバースにて開催されたRedBull 5G 2015。

 RedBull 5Gは2012年より開催されているゲームイベントで、5つのジャンルから東西代表を予選にて決定し、今回はその決勝大会となる。FIGHTINGジャンルには『DEAD OR ALIVE 5 Last Round(DOA5LR)』、MOBAジャンルには『LOAD of VERMILION ARENA(LOVA)』、PUZZLEジャンルには『ぷよぷよテトリス(ぷよテト)』、SPORTSジャンルには『ウイニングイレブン2016(ウイイレ2016)』、FREEジャンルには『TowerFall Ascention(TFA)』が採用されている。

 2012年大会、2013年大会ではともに東軍が勝利していたが、2014年は西軍が勝利。そのため、2015年の決勝大会は関西にて開催されることになった。敗者がどのジャンルを選出するかを決める本大会は、直前までどのジャンルがどういう順番で戦うのかがわからず、チームとしての戦略も重要に感じられた。

“RedBull 5G”
▲2014年の西軍リーダー・Kamestry氏より優勝旗の返還が行われた。

第1試合 MOBAジャンル 『LOVA』

 5ジャンルのうち、3ジャンルを勝利したチームの勝利となるこの大会。前回大会の敗者である東軍が初戦として選んだのはMOBAジャンル。PC向けのマルチアクションとなる『LOAD of VERMILION ARENA』では3人1組での試合が行われた。

“RedBull 5G”

 西軍は強豪チーム“Assault”から個人技に優れる3人を選出した3on3仕様で参戦。東軍はそのAssaultにオンライン予選で敗れたものの、東予選を勝ち抜いてリベンジを狙う“snow ball*”。

“RedBull 5G”
▲西軍はAssault、東軍はsnow ball*が登場。3人一組となって戦う。

 事前に行われたトトカルチョでは9割弱がAssaultの勝利を予想していたが、試合が開始されると序盤をリードしていたのはsnow ball*。着実にキルを重ねていったのだが、試合中盤になりマップ中央にて大規模な戦闘が起こると、これをAssaultが勝利。

“RedBull 5G”

 そのリードを得たまま着実に展開していき、タイムアップ。初戦は西軍が1勝をもぎとった。

“RedBull 5G”
▲初戦を制したのはAssault!

第2試合 FREEジャンル 『TFA』

 初戦を落としてしまった東軍は、なんとしても勝ち星を得るべく第2試合にFREEジャンルの『TFA』を選択。西軍は過去のRedBull 5Gファイナリストで構成されたチーム“畜生会タワーフォール部”、そして東軍は『DOA5LR』プレイヤーで構成されたチーム“さしみ醤油”の対戦となった。

“RedBull 5G”

 『TFA』は、さまざまな弓矢や宝箱から出てくるアイテムを駆使して、相手チームを倒していく2on2タイトル。1試合5ラウンド先取で行われ、2試合を制したチームが勝利となる。

“RedBull 5G”
▲西軍は2012年、2013年レースジャンルファイナリストのkh選手、2014年レースジャンルファイナリストのアユム選手によるチーム“畜生会タワーフォール部”。
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▲東軍は両者とも『DOA5LR』勢であるcAfe選手、不律選手によるチーム“さしみ醤油”。

 敵からの攻撃もさることながら、岩に押し潰されるなどのギミックによってもミスとなる本作の試合展開は実にスピーディー。1ラウンドは1分かからず決着がつくこともある。初戦はさしみ醤油が先行したものの、2試合目は畜生会タワーフォール部が取り返すなど、接戦となっていた。

 3試合目もさしみ醤油が優勢に展開するも、相手を倒した直後に自滅してドローになってしまうなど、一瞬足りとも気が抜けない勝負を繰り広げる。2ラウンド先行でむかえた5ラウンド目、さしみ醤油の不律選手が2vs1の数的不利を頭脳プレーで押し返すなど、勢いに乗ったさしみ醤油がそのまま5ラウンドを先取して2試合を勝利。待望の勝利を東軍にもたらした。

“RedBull 5G”
▲息をつかせぬ展開を制して勝利したのは東軍のさしみ醤油!

第3試合 SPORTSジャンル『ウイイレ2016』

 勝敗がイーブンに戻った第3試合に向けて、西軍リーダーの輝ROCK選手が繰り出したのはSPORTSジャンル。『ウイイレ2015』日本代表・まやげか選手を擁する東軍に対する西軍は、中央突破を得意とするSHO選手を送り込む。

“RedBull 5G”

 チームはともにバイエルン・ミュンヘンを選択。ゴールキーパーのノイアーをはじめとするディフェンス力の高さが注目され、リアルでもゲームでも人気の高いチームだ。

“RedBull 5G”
▲華麗なパスワークによる中央突破を得意とするSHO選手。
“RedBull 5G”
▲2015年日本代表のまやげか選手。ディフェンスに定評がある。

 ここで敗れるとチームの敗北にリーチがかかる大事な試合。実績を誇るまやげか選手に期待が寄せられたが、試合展開は予想外の方向に運んだ。

 試合は前半から激しく動き出した。まやげか選手の硬いディフェンスをSHO選手が華麗なパスワークで抜け出すと1点を先取。まやげか選手もなんとか1点を返し、そのまま前半が終了した。

 後半もSHO選手のパスワークが光り、得意とする中央突破でゴールネットを揺らし、SHO選手が先行する形でゲームが進んでいく。まやげか選手の猛攻を巧みな操作で刈り取ったSHO選手が1点のリードを守り切り、西軍が勝利へのリーチをかけた。

“RedBull 5G”
▲後半、SHO選手操るレヴァンドフスキによるシュートがゴールに突き刺さり、勝ち越す。
“RedBull 5G”
▲後半の1点を守り切ったSHO選手の勝利!

第4試合 PUZZLEジャンル『ぷよテト』

 あとがない東軍はPUZZLEジャンルの『ぷよテト』を選択。18歳の超新星ことあめみやたいよう選手を送り出す。対する西軍はmilk2選手が登場。

“RedBull 5G”

 テトリスの実力が宇宙一と呼ばれるHBM選手を予選でともに倒してきた2人だが、そのHBM選手が「このままでは彼には絶対に勝てない」と言わしめたあめみやたいよう選手。18歳という年齢からも推測できる通り、そのキャリアはわずか1年半という。

“RedBull 5G”
▲RedBull 5Gの観客からファイナリストへとその座を勝ち取ったmilk2選手。
“RedBull 5G”
▲最年少18歳で大舞台に立つあめみやたいよう選手。

 そして、試合はそのあめみやたいよう選手の勢いが大爆発した、ように見えた。

 ルールはぷよぷよとテトリスが時間で交互に入れ替わる“スワップ”ルールを使用。展開によっては長時間の応酬もありうる『ぷよテト』にて、あめみやたいよう選手がmilk2選手を終始圧倒。

“RedBull 5G”
▲安定した攻めを続け、勝ちを重ねていくあめみやたいよう選手。

 またたく間に1試合を先取すると、その後も攻め続けて2試合を勝利。これにてRedBull 5Gの決着は大将戦である『DOA5LR』に持ち越されることになった。

“RedBull 5G”
▲最終ラウンドはぷよぷよフェーズでmilk2選手が詰み状態でテトリスに移行するという場面も。
“RedBull 5G”
▲星をイーブンに戻して、大将戦へと繋ぐ。

最終試合 FIGHTINGジャンル『DOA5LR』

 大将戦となった『DOA5LR』では、西軍は輝ROCK選手(使用キャラ:レイファン)、東軍はサトヤス選手(使用キャラ:パイ)が登場。

“RedBull 5G”

 輝ROCK選手は、第1回D-1クライマックス優勝、8月に行われたDOAfes準優勝、12月上旬にアメリカ・フィラデルフィアで行われたNEC16での5位入賞など、国内での最強プレイヤーの1人に数えられるトッププレイヤーだ。

“RedBull 5G”

 対するサトヤス選手は、数々の格ゲータイトルをプレイし、現在の『DOA』シーンのコミュニティリーダーとも言えるベテラン。東代表決定戦では若手トッププレイヤーのたにぃ選手を下して、この決勝大会へと駒を進めた。

“RedBull 5G”
“RedBull 5G”
▲ともに関東で活躍するプレイヤーとして健闘を祈る握手を交わす2人。

 下馬評では輝ROCK選手が優勢だったが、序盤はサトヤス選手が果敢に攻めたてて輝ROCK選手を脅かす。しかし、それでも輝ROCK選手の牙城は崩せず、初戦は輝ROCK選手が勝利。

“RedBull 5G”

 続く2戦目も輝ROCK選手が勝ち、西軍の勝利に王手をかける。

“RedBull 5G”
▲2本先取され、考えこむサトヤス選手。

 あとがないサトヤス選手もクリティカル継続を主とした連携で攻め、ラウンド勝利まであと一歩というところまで行くも、コンボの締めで痛恨のコマンドミスをしてしまい、ラウンドを落としてしまう。

 そして、そのまま勢いを落とさずに輝ROCK選手が3戦目も勝利をおさめ、この瞬間、RedBull 5Gは西軍の勝利が確定した。

“RedBull 5G”
▲手堅い立ち回りで輝ROCK選手が勝利!
“RedBull 5G”
▲RedBull 5G 2015は大将戦までもつれ込んだ結果、西軍の勝利となった。勝利をわかちあう西軍の選手たち。

 2014年に続いて西軍の勝利となった“RedBull 5G 2015 FINALS”。RedBull 5Gのプロジェクトアドバイサーを務める松井 悠氏により、2016年のRedBull 5Gの開催が告げられると、RedBull 5G 2015は幕を閉じた。

“RedBull 5G”
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“RedBull 5G”
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“RedBull 5G”
▲各ジャンルの勝者には特製HDDカバーを装着したPS4が贈られた。
“RedBull 5G”
▲松井氏より優勝旗が手渡された。おそらく2016年も関西でRedBull 5Gが開催されることだろう。

 2012年の開催から今年で4回目となるRedBull 5G。東西2回ずつの勝利となり、来年度はまさしく東西の雌雄を決する大会となることは間違いない。2015もFREEジャンルに『TFA』、FIGHTINGジャンルに『DOA5LR』が入るなど、常に変化の手を緩めないレッドブル。

 競技と競技の間にはスペシャルアクトとしてダブルダッチやBMXの世界レベルの技術を見せるなど、エンターテイメントとしての見せ方を追求している。来年度の種目がはたしてどうなるのか、今から楽しみな気持ちでいっぱいである。

“RedBull 5G”
▲西日本唯一のプロダブルダッチパフォーマンスチーム“alttype”。ギネス世界記録も保持している。
“RedBull 5G”
▲2012~2014年のBMX Flatland World Circuitで3連覇を成し遂げた内野洋平氏。
“RedBull 5G”

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