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2016年3月4日(金)

『デジモンワールド -next 0rder-』をファン歴20年のライターがレビュー。“デジモンならではの雰囲気”は味わえたのか?

文:あんまさ

 バンダイナムコエンターテインメントから2016年3月17日に発売されるPS Vita用ソフト『デジモンワールド -next 0rder-』。『デジモン』シリーズを知って20年近くになる担当ライターが一足先に本作をプレイし、『デジモン』を長く知る目線で感想をお届けする。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲主人公と2体のパートナーデジモンとともに、広大なデジタルワールドへ冒険に出かけよう!

そもそも『デジモン』って何?

 『デジモン』を知っている人にとって一番に思い浮かぶのはアニメ『デジモンアドベンチャー』かと思われるが、もとは1997年に発売された携帯ゲーム機で、デジタルのモンスター(デジモン)の世話をして進化させたモンスターで対戦を行うゲームだ。

 自身も小学生時代に『デジモン』を持っていて、放課後にみんなで持ち寄ってはバトルをしていた。本作はそんな『デジモン』を知る20代後半の人たちにとっては、思い出深い印象を受けるゲームだろう。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲公開中のPVやゲームのオープニングでは、携帯ゲーム機の『デジモン』(デジヴァイス)に似たものが登場。初期の『デジモン』を知っている人にとっては懐かしさ満点である。

チュートリアルはウォーグレイモンとメタルガルルモンがサポート!

 ゲームをはじめると、まずは主人公の性別を選択。基本的なストーリーは一緒なので、ここは好みで決めよう。主人公はデジヴァイス(携帯ゲーム機)から発せられる光に飲み込まれ、デジタルワールドへと誘われる。

 入り口も出口もない世界に迷い込んだ主人公を突如襲う究極体ムゲンドラモン。そこに主人公のパートナーを名乗るウォーグレイモンとメタルガルルモンが手助けに! ここでは、2体のパートナーデジモンとともに、ムゲンドラモンを撃退するチュートリアルがはじまる。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲ウォーグレイモンとメタルガルルモンの声は、アニメ『デジモンアドベンチャー』と同じく坂本千夏さんと山口眞弓さんが担当している。ファン心をくすぐる演出の1つだ。

 バトルは2体のパートナーデジモンがAIで自動で動き、敵デジモンに攻撃を行う。パートナーとなる主人公は、LボタンかRボタンでそれぞれのデジモンに指示を出したり、声援を送り“0rderポイント”をためることができる。

 声援は○ボタンで簡単に送れる。“0rderポイント”はパートナーデジモンの攻撃が当たった後や、ダメージを受けた後がためやすいので、パートナーデジモンの行動をよく見ながら狙って押すのがよさそうだ。

 0rdarポイントは強力な技(オーダー)を使うために消費するポイントで、バトルにおいていかなる場面で使うかが重要となってくる。チュートリアルでは使う場面を指示してくれるので、ここでしっかりと使い方と使いどころを覚えておきたい。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲それぞれのパートナーデジモンに対応するボタンを押すと、オーダーリングが5秒間表示される。その間にデジモンへのオーダーを選択しよう。時間以内に指示を出す緊張感を楽しめる。

 ムゲンドラモンの圧倒的の力に苦戦するパートナーデジモン。しかし、絆の力で発動できる究極のオーダー“ExE”が使えるように! LボタンとRボタンを同時押しすると両パートナーが繰り出す“合体必殺”が使えるのだが、このExEは特定の条件がそろうと、合体必殺とは別に発動することが可能だ。

 チュートリアルでは2体のパートナーデジモンがジョグレス進化してオメガモンが登場し、ガルルキャノン&グレイソードをムゲンドラモンに叩きこむ! ExEは2体のパートナーデジモンが関係するようだが……? いろいろと試してみるのが楽しみなところ。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲チュートリアルから見れる豪華な組み合わせ。『デジモン』ファンにはたまらない光景だ!
『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲ムゲンドラモンを撃退したのもつかの間、2体のパートナーデジモンは力尽きてしまう。

はじまりの場所“フローティア”で、転生したデジモンたちとともに冒険の準備をしよう

 バトルが終わったあと、主人公とパートナーデジモンはフローティアという地に飛ばされ、そこでジジモンというデジモンに遭遇する。『デジモンワールド』シリーズをやったことがあるプレイヤーなら、おなじみの場面になるかもしれない。

 そこでは、2体のパートナーデジモンを転生させて、デジタマから新たなデジモンを誕生させることができる。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲選択できるデジタマは10種類。デジタマを選択すると、幼年期の進化系統を確認できる。『デジモン』ファンならここでどんなデジモンに成長するか予想できるかも?

 2体のデジタマを選択したあと、トコモンがフローティアを案内してくれる。街には重要な施設が多いので、ここで覚えておこう。

 その中でも特に重要なのがトレーニングルーム。ここで幼年期のデジモンを成長期まで進化させることが可能だ。ここでは、トレーニングの流れも紹介しておこう。

・トレーニングの流れ

 まずはパートナーデジモンの能力を伸ばしたい項目を選択。同時に違うトレーニングや休憩を行うこともできる。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』

 トレーニングを開始するとルーレットがスタート。後はボタンを押すだけなので簡単だ。ルーレットはそれぞれの項目を当てると数値が伸びやすいなどのボーナスがある。目押しで狙うことが可能なので、慣れてきたら狙ってみるといいだろう。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』

 トレーニングを行うと疲労がたまる。疲労がたまってきたらトレーニングルームにあるベッドで休憩しよう。疲労がたまりすぎると、寿命が縮むので、パートナーが疲労を訴えてきたらなるべくすぐに休憩させよう。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』

 何度もトレーニングと休憩を行うと、デジモンたちが成長期に進化する。今回選んだ2体のデジモンは、アグモンとサイケモンへと進化した。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
『デジモンワールド‐next 0rder‐』

 トレーニングはの流れはこんな感じ。冒険に行きたいとはやる気持ちも出るだろうが、まずはあせらず力をつけてからにしたほうがよさそうだ。

リアルタイムに進む時間と育成について

 成長期まで進化させたら、冒険に出る準備は十分! 町の外へと飛び出そう。最初に行けるチカイノ草原では、話しかけることができるデジモンが現れたり、襲ってくる敵デジモンが現れたりする。

 話しかけることができるデジモンのお願いを聞くとアイテムがもらえる他、そのデジモンがフローティアに戻り町を発展させてくれることもある。冒険が進むにつれて町が成長していくのは、過去の『デジモンワールド』シリーズ同様のようだ。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲最初に話しかけるパタモンを倒すと、町に戻って預かり屋を開いてくれるように。

 時間はリアルタイムで1秒進むと、デジタルワールドでは1分進む。現実世界で昼夜があるように、デジタルワールドでもその流れは変わらない。時間によってはデジモンたちはお腹をすかせて眠くもなり、トイレにも行きたくなる。これらの要求にしっかり答えてデジモンたちを成長させるのは、どの『デジモン』シリーズにおいても醍醐味と言えるだろう。

『デジモンワールド‐next 0rder‐』
▲バトルに勝利した後にほめることも育成における重要な要素。コミュニケーションの取り方によって、成熟期以降の進化が変わってくるのでしっかり行っておこう。

 バトルは、2体のパートナーデジモンとともに行うまったく新しいものでありながら、成長させる各要素は過去のシリーズをしっかりと踏襲。きちんと進化を遂げつつも、“古きよき『デジモン』”を思わせて、懐かしい気持ちにさせてくれる作品となっていた。

 現時点で小中学生のユーザーはもちろん、20年前に『デジモン』を知り、アニメやゲームに触れて大人になっていたファンにもぜひ触ってもらいたい作品だ。

(C)本郷あきよし・東映アニメーション
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

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