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2016年8月24日(水)

『DOA』に登場する不知火舞をトッププレイヤーの輝Rockさんが語る! 使い勝手は? 強さは?

文:megane

 アミューズメント施設で稼働中の『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』において、新キャラクター“不知火舞”のロケーションテストが一部店舗で本日8月24日より開始されている。

●“不知火舞”ロケーションテスト実施店舗一覧
・セガ秋葉原1号館
・セガ神楽坂
・クラブセガ新宿西口

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 不知火舞は、SNKプレイモアの格闘ゲーム『THE KING OF FIGHTERS』とのコラボキャラとして登場。『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』だけでなく、PS4/Xbox One用ソフト『DEAD OR ALIVE 5 Last Round』に9月に追加される予定だ。

 新キャラとして追加される不知火舞を、『DOA』シリーズのトッププレイヤーである輝Rockさんにプレイしていただいた。輝Rockさんは最近では、“Playse x DOA Live TV #2 Ultimate Team Battle”にて優勝を、“DEAD OR ALIVE Battle Royal 2016 アジアラウンド”にて準優勝をしている。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』
▲2016年07月9日に行われた、“DEAD OR ALIVE 5 Last Round Battle Royal 2016 アジアラウンド”時の様子。

 『DOA』での不知火舞の特徴や操作した感覚をタップリ語っていただいたので、『DOA』ユーザーだけでなく、不知火舞ファンもぜひご覧いただきたい。

――今回、不知火舞をさわられてみて、『DOA』シリーズの中でどのような立ち位置だと感じましたか?

 くノ一なので、忍者らしい動きが満載ですね。前後のステップが早いこともあり、動かして爽快感があるキャラという印象です。打撃の発生はPが9F、中段の6Pが11Fなので、『DOA』でいう最速打撃キャラのグループに所属します。発生の早さを生かして、自分から攻めていくタイプだと思います。投げもそれなりにダメージがあります。

 空中コンボのバリエーションはかなり豊富で、2D格ゲーのコンボのおもしろさに通じるものはありますね。雷道やPHASE-4(フェーズ フォー)のようにコンボ自体が難しいというより、浮きの高さや状況に応じた選択や判断にやりごたえがあるキャラではないでしょうか。

 また、このキャラ独自の要素と言えば、ジャンプですね。ジャンプで一気に詰め寄れるのは、他のキャラにない特徴かなと。前ジャンプだけではなく、後ろジャンプや三角飛びもあるので、距離戦がしやすいです。さすが忍者!

――必殺技についてはいかがでしょうか?

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 2Dの格闘ゲームのように技をキャンセルして必殺技が出せるところも外せない要素ですね。もし2D格ゲーをやっている人であればわかりやすいと思います。このキャンセルを使うことで、立ち回りの幅を広げたり、コンボの火力をアップさせたりできます。

 花蝶扇(236P)は発生が結構早いのがいいです。『DOA』の飛び道具は弱いという通例があって、ガードされると隙があるのはお約束どおりです。あとは、上段扱いなので、相手にしゃがまれると外れるデメリットはあるんですが、それでも他のキャラの飛び道具と比べると使いやすいですね。唐突に出すと結構あたりますが、対策もできるので、3D格闘として壊れた性能にはなっていません。

 陽炎の舞(214P+K)は、コンボの始動や、空中コンボパーツになるイメージです。3段技なんですが、独特の当たり方をする。壁があるところで使うと、コンボが派手になって気持ちいいです。

 花蝶扇が強いというのはさきほども言いましたが、龍炎舞(214P)は隙が少なく、もしガードされても-6Fで、投げ抜け可能な基本投げしか確定反撃として間に合わないのでそれほど不利にはならない技です。

 必殺忍蜂(236K)は空中コンボのシメでしょうか。この技は相手をかなり運べて、ほぼ壁まで届きます。これはかなり強みですね。壁まで運んで、そのまま壁コンボでダメージを与えられると舞のペースになりそうですね。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 ムササビの舞(前方ジャンプ中P+K)による急襲は使いやすいです。この技がおもしろいのは、近距離でガードされた場合と、遠距離でガードされた場合では、ガード硬直差が異なるのです。

 壁際ならこれで突っ込んでコンボにいけますし、この技で壁まで運べるので頼れそうです。あと、前方ジャンプKからキャンセルして出すこともできますね。

――使いやすく強そうなキャラですね。

 そうですね。ただ、『DOA』の舞なので、『DOA』のルールを守ったうえで動く必要はありそうです。

 個人的には『DOA』のおもしろさの1つに、ステージを考えた攻めがあると思っています。そういう意味では、対戦状況やステージ状況を加味しつつ戦略を立てやすいキャラではないかと。

 基本投げ(T)が壁に当たるので壁際ならこれを使って、中央なら最大投げ(236T)を使って、壁を背負っているなら後ろに投げる風車崩し(4T)を使うとか……ステージを使った動きができるのはおもしろそうです。

 あと、展開の早い技は多いのですが、技数の少なさから動きが単調になってしまいがちなので、そこをどうしていくのかがテーマだと思います。

――例えば?

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 技のディレイをかける猶予はあまりなさそうです。他の『DOA』キャラのように、派生を途中で止めて……と見せかけてやっぱり攻撃を続けるのは難しいキャラです。そのため、素直に攻めていくキャラだと感じました。

 それを考えても攻めがいはあるキャラですね。さまざまな手段で飛びこんで、コンボにいける。ただ、ディレイがあまりかからないので、ごまかしはききにくい。スピード系のキャラクターなのでコンボの火力はそこまで減るものではない。ただし、重量級のキャラに対しても中量級と同じくらい安定して技が入る。

――ふき飛ばす攻撃が多いということは、起き攻めしはしにくい?

 それは選択次第だと思います。運ぶことを優先して必殺忍蜂でシメるか、ダメージを与えることを優先して6PKPで叩きつけてから、起き攻めにするのか。後者ならジャンプで裏に回ることもできます。舞は足が長くて、使いやすい下段があるので、スタンダードな攻めキャラという印象が強いです。

――既存のキャラだと誰に近いのでしょう?

 うーーん。かすみなのかな。ワープもないし、エキスパートホールドもない、ちょっと不器用なかすみ(笑)。もしくはちょっと器用なフェーズ4ですかね(苦笑)。フェーズ4より動きに自由度はあるんですが、高火力ではないし、ホールドがそこまで強くはない。研究が進めばまた変わると思いますが、今の印象はそんな感じです。

 いずれにしても忍者枠のキャラで、忍者らしい持ち味がありますね。

――『5』以降に登場した新キャラは少しピーキーなキャラが多いという印象でしたが、今回の舞は使いやすそうですね。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 わかりやすいキャラで、井伊直虎同様に自分から攻めていける。そのため、初心者でも使いやすいキャラと思います。ただ、コンボが2Dっぽくて、キャンセルもあるので、直虎と比べるとそこが腕の見せどころかもしれませんね。でもPPPPのようにコマンドを入れなくても必殺技が出る派生があるので、コンボはできます。

 あと、3Pが優秀ですね。派生で下段攻撃や龍炎舞が出るので、空中コンボの浮かせ直しや、シメに活やくします。面倒なら浮かせて3PKを出せば必殺忍蜂が出るので相手を吹き飛ばせる。追いかけて起き攻めしてもいい。『DOA』として必要な打撃の選択肢をかなり持っている印象です。

――聞いている限り、ACでも家庭用でも使う人が多くなりそうなキャラですね。

 これまでの新キャラと比べて使いやすいので、多くなりそうですね。もともと『DOA5LR』をやっていた人がサブで遊んだり、舞が出たから遊び出したという人も継続してプレイしたりするのではないですかね。むしろこれから舞をメインにする人もいそうですよ!

 でも、ぶっ飛んで強いキャラにはなっていないと思います。先ほども言いましたが、ちゃんと『DOA』の対戦をやらないと勝てないので、個人的にはいい調整だと思っています。例えばリーチが長い技だけど、派生が1つしかない。キャンセルでごまかせても、キャンセルの仕方を考えないといけないとか。

 陽炎の舞、龍炎舞はどちらも中段Pなんですよ。陽炎の舞は当たると浮くので、攻撃が当たったら出したいけど、ガードされたら龍炎舞でごまかしたい。でも、中段Pホールドを落ち着いて入力される相手だと、龍炎舞は出せない。

 あと龍炎舞は当てても初段で浮いてしまうのでダメージが安いんですよね。ガードされても2D格ゲーのようにごまかせる技ですが、当てた時のメリットは小さい。『DOA』はホールドというシステムがあるので攻撃を読まれた時のリスクが大きいんです。スピードと手数で攻めるキャラクターなので、ホールドやパワーに特徴のあるキャラとの対戦では、相手の割り切りによるダメージの単価負けは注意したいですね。

 一方でここまで話したように、使えない技はほぼないのではないでしょうか。中距離から飛び込んでいける技は66K、66P、1Kがある。下段から展開が早い技で押していけるのは動かしていて、楽しいですしやりやすいです。相手が警戒してきたら、今度はジャンプから突っ込んでいける。

――個人的に、技が全体的に派手という印象を受けました。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 そうですね。強い技はエフェクトがついているので、動かしている感じ、やっている感じはすごくあります。ただ、クリティカルをとりたいと思っていると、やっぱり技や動きが偏ってしまいがちになります。そこにどう変化をつけるかは『DOA』の“やりがい”であり、『DOA』のおもしろさではないでしょうか。

 総括すると、機動力はかなりあるので、攻めるきっかけを作りやすいキャラです。攻撃はどの技も使い道があり、コンボこそ大変ですが、爽快かつやりがいがあります。

 相手にさわりやすい分、単調になったり、ガードされると不利な技があったりするので、そこの見極めは重要ですね。しゃがみ状態の技が結構多いので、暴れ技に困ることは少ない……攻めていて楽しいキャラだと思います。

――見た目はどうでしょうか? 『DOA』シリーズに入ったことで印象が変わったとかありますか?

 これまであまり意識したことはなかったんですが、舞を見て「『DOA』のキャラってカワイイな!」って思いました。

 舞のデフォルト衣装を見た時に、2Dで見た時は見栄えがよかったけど、やや装飾が少なくて、3Dだと少し地味な感じがあったんですよ。でも、舞の特徴と言えるこの尻尾の部分を見て考えが変わりました。すごくいいですね。動きもありますし、舞らしさもある。

 あと、モーションがすごく頑張ってますよね。『DOA』は3Dなので、背を向けたポーズが見られるのは新鮮ですごくいいです! 特にお尻がエロくていい! これはコスチュームを変えたくなりますね。どんなコスチュームが追加されるのか、楽しみです。フォト勢的にもたまらないのでは!?

――いろいろとたまらないと。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 対戦中の様子についても語った方がいいですね(笑)。パワーブローの演出は、3Dになった『THE KING OF FIGHTERS XIV』の演出っぽいです。『THE KING OF FIGHTERS XIV』はプレイしていないので細かいところはわからないのですが、意識しているんじゃないですか。もちろん同じようなところがあれば、違うところもある。あくまで『DOA』での舞になっている感じです。

 勝利ポーズはよく揺れるので、素晴らしいです(笑)。必殺技でフィニッシュすると、フィニッシュカメラになるので狙いたくなりますね。ドヤ感が特にいいです。

――必殺技を叫ぶのも特徴ですね。

 2D格ゲーだとおなじみかもしれませんが、3D格ゲーだと新鮮かもしれませんね。確かによくしゃべるキャラです。

――話が変わるのですが、輝Rockさんはアメリカで12月に行われるゲーム大会“NEC16”に今年も参加するのでしょうか?

 今年も行きます! 9月に舞が出るので、もし使うとしたら大会まで3カ月間練習できます。気合を入れれば舞を仕上げることができるのかなと。もちろん、他の人の状況を見つつの判断になるのですが、既存の『DOA』キャラに舞が食らいついていけるのか、楽しみですね。

 速さがあって近距離ができ、飛び道具があり、突っ込んでいくこともできるオールラウンダーなので、どのキャラにも相性が悪くないという強みがありそうです。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』
▲2015年08月1日に行われた、“DEAD OR ALIVE 5 Last Round World Exhibition Match”時の様子。

――他の格闘ゲームに比べると極端な相性は少ないので、入りやすいのが『DOA』シリーズの特徴だと個人的には思っています。

 そうですね。多少はありますが、戦いにならないレベルの相性はないですね。ダメージソースがステージギミックを始めとする外部要因に影響されることも多いので、キャラのことだけを考えていればいいわけではないことも大きな理由です。

 ちょっと個人的な考えですが、『DOA』に限らず格闘ゲームは自分のレベルと近い人とやるのが楽しいと思います。プレイを続けて強くなると、さらに対戦が楽しくなっていく。今回さわらせてもらった舞は、遊びやすく開発しがいのあるキャラなので、これから『DOA』を始める人にもオススメです。

 あと、これまで見たことがある技を『DOA』で見られて、操れるのはおもしろさの1つですよね。ヒップアタックとかいいですよ! 『DOA』の尻ならではのポイントで、ちゃんと、右、左と2ヒットするんですよ!(笑)。開発は何を考えているんですかね。

『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate:Arcade』

 どの技もちゃんと使い道があるので、考えながら動かしてもらえるようになると、対戦のおもしろさが増します。ちなみにランチャーコンボは、最速でコマンドを入れればいいので簡単だし、見た目も派手です。なので、他のキャラに比べるとすぐに慣れると思います。

 私もそうなんですが、これまであまり格闘ゲームをやっていない人でも、『DOA』は入りやすいタイトルです。特に『DOA5』では今作から始めて強くなっている人が多いんですよ。そういった人たちが育ってきているし、初心者が対戦する環境ができているので、この不知火舞をきっかけにぜひ『DOA』に入ってきていただき、一緒に楽しみましょう!

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データ

▼『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』
■メーカー:コーエーテクモゲームス
■対応機種:AC(ALL.Net P-ras MULTI バージョン2)
■ジャンル:対戦格闘
■稼働日:2013年12月24日

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