News

2016年9月16日(金)

『バースデイズ』はクリアしてからが本番? 和田康宏氏が魅力を紹介【TGS2016】

文:あべくん

 9月15日~18日にかけて開催中の“東京ゲームショウ2016”に、アークシステムワークスより2017年1月19日発売予定のPS4用新作シミュレーションゲーム『Birthdays the Beginning(バースデイズ ザ ビギニング)』が出展されました。

『Birthdays the Beginning』

 同会場で、本作を手掛ける人気ゲームクリエイターの和田康宏氏にインタビューを実施。本作の魅力をいろいろと伺ってきましたので、ぜひお楽しみください!

『Birthdays the Beginning』
▲和田康宏氏。

生み出せるいのちは300種類! コンプリートするといいことも?

――本作は、気温を操作して“いのち”を生み出していくというシステムがユニークですね。なぜこのような形になったのでしょうか?

 本作の原点になっているのは『ドラえもん』の星を作り出す秘密道具なんです。子どものころにそれを読んで「おもしろいな。夢みたいだな」と感じ、その後にゲームを遊び始めて「ゲームおもしろいな」となりました。

 僕が一番影響を受けたのは『シムアース』ですかね。ただ『シムアース』はおもしろいんですが、難しい。そしておもしろいんですが、見た感じはあまり楽しそうに見えなかったんです。

 ですので、もし自分に作るチャンスがあったなら“なるべくシンプルに簡単に分かりやすく”したいと考えていました。そうやって企画を温めていた時に、アークシステムワークスさんから「おもしろい作品を作ってよ」と言われたんです。

 「ウチのカラーは格闘ゲームだけれど、いろんなものをラインナップしたいんだ」と社長さんに言われまして。そこで本作の企画をお見せしたら「難しい」と。「小難しく見えるから、もう少し簡単に」と言われてしまいました。

 その時点で僕としては相当簡単にしたつもりだったのですが「もっと」ということで、プレイヤーさんがやることをまず絞ろうと考えました。そこで、土地を作る、ランドメイキングに絞ろうと決めたわけです。

『Birthdays the Beginning』

――ランドメイキングを行うと気温も目に見えるように変化していきますね。

 ランドメイキングをどうゲーム性と結びつけるか、というところで1番最初に挙がったのが温度だったんです。現実でも富士山のような高いところって寒いじゃないですか。そういったところには寒いところにしか生息しない高山植物が生えていますよね。また、海のすごく深いところには深海魚や大王イカだったりがいる。

 これをうまく落とし込んだらおもしろいなと思いました。こういった話を2年前くらいに始めた時は、ガチガチの環境シミュレーションというか、星ができるまでのロジックを作っていくような形だったのですが、それが難しいと言われたわけです。

 それはユーザーさんから見たらもっと難しいのではという話になりまして、だったら温度ということで、1番ゲームプレイにも結び付けやすかったものをフィーチャーしました。それに温度って「今日は何度だろ」ってみんな気にしますし、わかりやすいですよね。それに生き物とも結びつけやすい。

 ちなみにゲームのスタートは60度近くからにしています。星というものはだんだん冷えていくので、その過程を表現しやすいかなと。もっともプレイヤーが想像しやすい温度、ということで5、60度くらいをスタートにしたという形です。

――いのちを生み出すことについてなのですが、温度を上げればサボテンを生み出せたりといったような形になるのでしょうか?

 サボテンはまた特殊で、暖かくするだけではダメなんです。ゲームでも海があり、陸があるのですが、このゲームでは海のそばの陸はだんだんと緑化していきます。なお、海から離れれば離れるほどに乾いていきます。

 海から離れて乾いていくと、そこがだんだん砂漠化していく。そして、砂漠にはサボテンが生まれるといった流れですね。感覚的には水に近いと緑が豊かに、離れると次第に枯れていきます。離れると生物が死滅するかというとそういうことではなく、乾いた気候に適応した生物が生まれ始めるようになります。

――いのちを生み出す際はいろいろ工夫が必要なのですね。自分が好きな生物を狙って生み出すような遊び方も楽しそうです。

 そういった遊び方も、もちろんできます。全部で300種類ほど生物がいるのですが、ミッションを進めることで物語が進み、生み出せる生物も増えていきます。ただ、最終目的のようなものが用意してあるのですが、そこに到達しても全300種類中、半分くらいしか誕生しないんです。ちなみに全種類コンプリートすると、いいことがありますよ。

『Birthdays the Beginning』
『Birthdays the Beginning』

――本作はビジュアルもおもしろいですよね。地形はキューブがベースですが、登場する生物はねん土のようなかわいらしいデザインです。

 生き物の生態をいきいきと表現してみました。短いルーティンですが食事もしますし、眺めていると楽しいですよ。それに中盤になってくると、非常にたくさんの生き物が共生するようになります。

 たとえばクモ。クモって小さすぎるので「どこだ?」という感じで探して「いた!」といったような、発見の楽しみもあります。ズームすることで生物のこまかな表情がわかるなど、いろいろな楽しみ方ができると思います。

『Birthdays the Beginning』

――生物が共生するということはそれぞれ捕食関係も?

 食物連鎖のルールは取り入れています。エサとなる生物が多いと、それを食べる生物が増えやすくなります。ただし、捕食する側が増えるとエサがいなくなるので、最終的にはその捕食する側の生物も少なくなりますね。

――そのあたり、慎重にバランスを調整しないと満足のいく世界を作るのは難しいのでしょうか?

 そうでもないです。時間を巻き戻したりはできないのですが、いくらでもやり直せるんです。たとえば生物が誕生した次の年には絶滅することもあります。「なんでかな?」と思って調べると、その生物がいたところって1マスだけ。

 だったら生物が生まれた1マスのところを広げて住みやすくなるようにすると、次にその生物が生まれた時に増えやすくなるんです。プレイヤーさんがやることはシンプルですが、すごく奥深くなっていると思いますよ。

――東京ゲームショウのアークシステムワークスさんのブースでは、日本列島の再現にチャレンジしていましたね。いのちは目まぐるしく変化していくようですが、地形に関してはクリエイトしたまま残るのでしょうか?

 クリエイトした地形が時間経過によって変化することはありません。もちろん、自分で壊すことはできます。作り上げた地形をまっさらな更地に戻すこともできますよ。戻すと生物は全滅するでしょうけど(笑)。

 更地にすると、どんどん温度が下がって氷の世界になってしまうかと思います。本作に天候の概念は入っていないのですが、氷の世界にはなりますし、熱いと砂漠の世界になります。もっとも温度の低いレベルが氷で、温度の高いレベルが溶岩が冷えたような岩ですね。

『Birthdays the Beginning』
▲ブースでは、関東地方を作っている最中でした!

――本作には物語があるとのことですが、ステージクリア型なのでしょうか?

 はい。ステージをクリアする形になっていて、エンディングまでは4つです。ステージのキューブは大きさで区切られていまして、最初は31×31、次は63×63、127×127、最後は191×191と、どんどん増えていきます。

 最初の企画では、いきなり255×255というサイズにしていたのですが、それだと何をしたらいいのか、わからなくなってしまいまして。そこでだんだんとステージを大きくするように変え、それにあわせて物語を挿入していきました。

『Birthdays the Beginning』
▲美しいイラストで物語が展開していきます。

――ちなみに4つのステージをすべてクリアするとどうなるのでしょう?

 クリアしてからが本番、と言えるほど遊べるようになっていますので、長く楽しんでいただければと思います。

――いのちを生み出したり好きな地形を作ったりと、幅広い遊びかたができそうですね。ちなみにユーザーさんには、本作をどのように遊んでほしいですか?

 まずはストーリーのクリアを目指してほしいです。そこまで遊べば、かなりいろいろなことがわかってきます。もちろんチュートリアルで基本的なことはわかるのですが、その時には想像もしていなかったようなことが、どんどん増えていきますよ。

 また、本作にはアイテムが30種類ほど用意してありまして、それを使うことで、よりおもしろいことができるんです。川をつなげて周辺を緑地にしたり、雨を降らせて砂漠に緑を増やしたりなどですね。

 この他、温暖化の力や寒冷化の力もあります。本来は土地を上げ下げしないと温度のベースは変わらないのですが、そのアイテムを使うことで世界全体を温めたり、冷やしたりすることができるんです。

 ヒントになりますが「恐竜が寒い環境のなか生き残ったら、突然変異するのでは?」ということもあります。恐竜の時代に一部だけ一気に冷やすと寒さに適応した恐竜が登場したりといったこともありますので、いろいろと試してみてください。

『Birthdays the Beginning』

――ちなみにアイテムはどういう形で手に入るのでしょうか?

 重要なアイテムはステージクリアで入手できます。あとは体力を回復できる“回復の実”も登場します。地形をいじる際には体力が減るのですが、それが切れた時に回復できるんです。本来は俯瞰するモードで時間を進めることで体力が回復するのですが、ずっと地形を動かしたいという人のために回復の実を用意しました。

 なお、回復の実は、土地をいじったりすることで再現なく入手できます。気楽に集めて、使ってもらえればと思います。

――ストーリーモードがメインになるのでしょうか? それとも他にもモードが?

 “ダイナソーチャレンジ”という、あらかじめ地形が作ってあり、そこに生物も存在し、その中で特定の種類の生物を発生させましょう、というようなトライアルモードがあります。これはタイムアタックのような形ですね。

 これは難易度が10段階にわかれています。複数のチャレンジが用意されており、クリアするたびにアンロックされていくといった仕組みです。

――本当にいろいろな遊び方ができるんですね。

 そうですね。本当にツールなんですよ。ゲームのほうで提案する遊びが1つあって、その他の遊びも提案してはいるけれど、何をやってもいいんです。ブースのように日本列島を作ってもおもしろいですし、そういった遊びのアイデアをどんどんシェアしてほしいです。

――最後に本作を楽しみにされている方にメッセージを。

 本作は楽しいですよ! それに、誰もが子どものころから思っていた「これってなんなんだろう?」という好奇心など、そういった気持ちが刺激される作品です。

 現実でも「NASAが惑星を発見した」というニュースが流れたりしますよね。それに対して「へー」とだけ言う人もいますけど、それでもやっぱり「惑星が増えるの? なくなっちゃうの?」って、なんだかワクワクするじゃないですか。

 そういうものに興味がある人には、このゲームは絶対におもしろいと思います。ですので、ぜひ1度手に取って遊んでいただきたいですね。友だちが持っているのを遊ばせてもらう、といった形のでもよいので、とにかく触れてみてほしいです。

 それに操作感や音にもすごくこだわっていて、遊んでいて気持ちいいと思えるように仕上がっています。この気持ちよさはプレイしていただかないと伝えきれないかと思いますので、ぜひブースに遊びに来ていただき、本作を体験していただけたらと思います。

『Birthdays the Beginning』
『Birthdays the Beginning』
▲ブースでは、ねん土でいのちを生み出していました!

■“東京ゲームショウ2016”開催概要
【開催期間】
ビジネスデイ……2016年9月15日・16日10:00~17:00
一般公開日……2016年9月17日・18日10:00~17:00
※一般公開日は、状況により9:30に開場する場合があります。
【会場】幕張メッセ
【入場料】一般(中学生以上)1,200円(税込)/前売1,000円(税込)
※小学生以下は無料

(C)ARC SYSTEM WORKS/TOYBOX lnc.

データ

イメージ
▼『Birthdays the Beginning』
■メーカー:アークシステムワークス
■対応機種:PS4
■ジャンル:SLG
■発売日:2017年1月19日
■希望小売価格:5,800円+税

Amazon.co.jp で詳細を見る

その他のおすすめ記事

関連サイト

注目記事

アイコン別記事一覧

※クリックすると、ソートされた記事一覧に移動します。