6人の侍とひとりの少女の儚く美しい恋模様を描いたPS Vita版『剣が君 百夜綴り』。電撃Girl’sStyle12月号に掲載された、黒羽実彰を演じる前野智昭さんのインタビュー完全版をお届けする。

黒羽実彰役・前野智昭さんインタビュー

――実彰の新たな一面や魅力を感じられた部分はありますか？

　動物に対する優しさだったり、妖怪に情けをかけたり、人間以外に対しての情も実彰は持ち合わせていたんだなと感じました。本編とは違ったいろんな一面がたくさん見られたと思います。

　そしてやはり今回も、過去に犯した過ちに心痛める描写は多くありました。その過去に、真っ直ぐ向き合う強さは本編と同じく持っていたと思います。

――あまり実彰と動物が触れ合うイメージがなかったです。

　そうなんです。今回は、動物を愛でるシーンとかも結構ありました。今回、シリアスなお話ももちろんありましたけど、前向きなエピソードも多かったと思います。

――百編のなかで、一番印象に残ったシーンを教えてください。

　どれもおもしろかったので全部印象深いですけど、ある動物が実彰に化けたお話はとくに楽しかったです。ニセモノ実彰がイタズラみたいなことをするシーンがあるんですけど、ニセモノの声も僕があてているので（笑）。最初に台本を読んでいて、なんで急にこんなこと言うんだろう、実彰らしくないと思っていたんですけど、ニセモノのセリフだったんです。

　それと今回、実彰のお父さんについて語られるエピソードがありました。お話はひとつひとつ違うんですけど、全体が見えたときにいろいろと伏線が散りばめられていたことに気付くので、そこはぜひ、お楽しみにしていただきたいと思います。

――それは楽しみです！　ほかのサブキャラクターとのからみはありましたか？

　縁とは今回もからむシーンが多かったです。コミカルなシーンも多かったですが、シリアスなやり取りもかなり多めだったので、そういうところで何かと縁（えん）を感じました。

――人斬りをしていた若かりし実彰も演じられたと思うんですけど、本編での実彰とはどこか違いはありましたか？

　気持ちの持ち方はもちろん違いましたが、基本的なラインはあんまり変えていません。人斬りするシーンはそういう意識でやらせてはいただいているので、微妙な変化を感じていただければ嬉しいです。

――実彰で見てみたい、演じてみたいお芝居はありますか？　

　過去のことを吹っ切って戦うシーンをもっと多く演じたいなと思いました。剣を握ることに関して罪悪感しかなかった実彰が、彼女を守るためならば……と剣を振るうシーンがすごくかっこいいんです。

――剣を振るう姿観たいですね。彼らが戦って動いているところを見たいというキャストさんもいらっしゃいました。

　それいいですね。あと、格闘ゲームにもできますから！　そういう機会があるといいなと思います。女性はもちろん、男性ファンも抑えたいです。Rejetさん初の乙女格闘ゲームなんてどうでしょうか？（笑）

――『百夜綴り』というタイトルの百にかけまして、今から100時間好きなことが出来るとしたら、何をしたいですか？

　どこか旅行に行きたいです。この作品はいろんな地名が出てくるじゃないですか。実彰は解説することが多いこともあって、地名の読み方とかも調べたりしてとても勉強になりました。そういうのを踏まえて、それこそ東海道のほうに行ってみたいです。駿府だと静岡なので、すぐ行けるんじゃないかなと思います。

――最後になりますが、発売を楽しみにしている読者の方へメッセージをお願いします。

　いろんなお話が本当にたくさん詰まっている作品になっております。この『百夜綴り』で明かされるエピソードもかなりの数ご用意されていますし、僕自身もまた実彰のバックボーンを深く自分の中に刻みました。ぜひみなさんにもプレイしていただいて、それぞれのキャラクターへの思いを深めていただければと思います。そしてアニメ化も、いつかしたいですね！

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