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2016年11月23日(水)

『プリンセスは金の亡者』を評価! ひと味違ったアクションRPGが遊びたい人におすすめ

文:ユート

 日本一ソフトウェアから11月24日に発売予定のPS Vita用ソフト『プリンセスは金の亡者(プリ金)』。“金の力ですべてを解決する”という前代未聞なアクションRPGの本作。どんなゲームか気になる方も多いのではないでしょうか。一体どんなゲームなのかを、レビュー記事でご紹介します!

『プリンセスは金の亡者』

多彩なアクションと独特のシステムが本作ならではの体験を生む

 『プリ金』は2Dアクションらしく基本的な挙動はシンプルなものの、アクションの種類は多彩に用意されています。また、操作できるキャラクターが2人いて、それぞれでプレイ感が異なります。

 基本アクションである通常攻撃、吹き飛ばし攻撃、回避はプリンセスとイザベラでモーションや攻撃範囲が異なるうえ、プリンセスはヘビーアタック、イザベラはドクロ爆弾設置や噛み付き攻撃と、各キャラ専用のアクションも用意されています。

 さらに、アクションの1つである奥義は装備中の武具によって性能が変化。前方に高速移動しつつダメージをあたえる突進系、自分の周囲を攻撃する回転系、遠距離攻撃可能な射撃系、HPを回復できる回復系などさまざまなバリエーションがあり、自分のスタイルに合うものを選べます。

『プリンセスは金の亡者』
▲奥義は合計で78個も用意されています。ミッションに合わせて使い分けるのも大事です。

 敵を買収した場合は買収対象に応じた使役攻撃、レリック(罠)を買収した場合はそのレリックのギミックも発動できるなど、戦闘中に繰り出せるアクションは本当に豊富。動きも全体的に軽めなので、敵を連続攻撃でガシガシ攻めつつ回避でサッと避けるといったスピーディな動作を楽しめるはずです。

 ちなみに吹き飛ばし攻撃は□ボタン+×ボタンですが、その他のアクションはすべて1ボタンで繰り出せるので、アクションゲームに不慣れでも操作自体につまずくことは少ないと思います。

『プリンセスは金の亡者』
▲連続攻撃や奥義で多数の敵をまとめてブレイクしたり、撃破したりするのも気持ちいい!

 本作の特徴的なシステムである買収の方法も、プリンセスは電卓に金額を入力してからタッチ。イザベラは敵やレリックを画面に表示される買収可能範囲に入れてから○ボタンとそれぞれで異なる形式。

 利点もプリンセスは電卓への金額入力と対象を選ぶという手間があるものの、離れた場所にいる敵やレリックを買収しやすい。イザベラは近くにいる敵やレリックを素早く買収できるという違いがあります。

 さらに、プリンセスに限り電卓の機能である“銭奇跡”でのパワーアップや攻撃、ゲームオーバーからの復活などが可能です。本作の醍醐味である“金の力”をより強く味わえます。

『プリンセスは金の亡者』
『プリンセスは金の亡者』
▲倒された時に電卓を表示し、金額を入力すると復活の銭奇跡が発動可能。ずるいくらいに便利で、金の力の偉大さを実感できるはず。

 電卓が使えないぶんイザベラは通常攻撃のリーチが長く、ドクロ爆弾による広範囲攻撃も可能など、アクションの扱いやすさと性能はプリンセスよりも断然上になっています。

 アクションとバトルシステムを総括すると、電卓の能力を生かした金の力をとことん楽しみたいならプリンセス、アクション要素を強めに楽しみたいならイザベラがおすすめ、といったところでしょうか。2倍楽しめる! と思うとお得な感じです。

油断大敵! ミッションは難易度が高く歯ごたえバツグン

 戦闘の場であるミッションは全体的に難易度が高め。あちこちに配置されているレリックと多数の敵による波状攻撃がかなり激しいうえ、攻撃力も高めなので油断するとあっという間に倒されてしまいます……。

『プリンセスは金の亡者』
▲広範囲のレリックや遠距離攻撃を繰り出す敵も多く、必死に避けまくるシューティングゲームをやっているような感覚になることもありました。

 ここで生かされるのがアクションの腕、そして本作ならではの要素である金の力です。敵を攻撃、撃破して得た金を買収に使っていくのですが、どれから先に買収していくかが結構キモになります。

 レリックの攻撃が激しくて自由に動ける場所が少ないなら、そのレリックを優先的に買収して動ける場所を広げる。やっかいな強敵がいるならその敵を買収し、使役攻撃で他の敵に大ダメージを与えるなど、金の力を使いパズルを解くように攻略していくのがおもしろいと感じました。

『プリンセスは金の亡者』
▲レリックを買収するとこちらへのダメージ判定がなくなるうえ、敵が効果範囲にいる時に発動させれば大ダメージを与えられる! これは使わない手はありません。
『プリンセスは金の亡者』
▲使役攻撃はいつでも発動でき、買収対象に応じたさまざまな攻撃を繰り出せるのが魅力です。どんな敵でも一度は買収してみて、使役攻撃がどういうものか確認してみるといいかも。

 いわゆる初見殺し的な部分もあるにはあるのですが、チャレンジを繰り返していくうちに敵やレリックの位置が頭に入ると同時に、「銭奇跡のことも考えてこれぐらい稼いでおこう」とか「電卓やドクロ爆弾が充填されてから戦闘を開始しよう」など、攻略の糸口が徐々につかめてくるんですよね。

 もちろんその方法も1パターンではなく、使用しているキャラやアクションの腕、戦闘を開始する位置、買収の順など、自分のスタイルとさまざまな要素によって攻略方法も変わります。

 「難しいよ!」って思うこともあるかもしれませんが、自分で組み上げた攻略パターンがうまくはまったときはかなりの達成感が味わえるはずです!

スキル習得や武具作成といった育成もやり込みがいあり

 プリンセスとイザベラを強くするのに必要な武具とスキルにも結構な数が用意されており、育成ゲームとしてじっくりと楽しめる側面も本作にはあります。

『プリンセスは金の亡者』
『プリンセスは金の亡者』
▲パラメータを伸ばすか新たなスキルを習得するかも悩めるポイント。もしスキルを振り直したくなった時は……ここでもお金の力を借りましょう。

 パラメータと奥義に影響する武具、スキル習得に必要なスキルポイントが得られる銭神像ともに特定の敵とレリックを一定数買収すると作成可能になるので、ミッションを攻略しつつこれらの作成に使うものを狙って買収するという収集要素的な一面も。

『プリンセスは金の亡者』
▲買収した敵は王国民となり、拠点に集結! ワラワラと自由に動く王国民を眺めるのも結構おもしろいです。
『プリンセスは金の亡者』
▲買収した敵やレリックの説明を見ることも可能。ここもおもしろおかしい設定があったりするので、ぜひ読んでみてほしいです。

 ちなみにスキルポイントはミッション内に置かれている宝箱でも入手できるので、フィールドを隅々まで回って宝箱を見つけ出す探索的な楽しみも味わえるはず。

 育成が好きな人は、全スキル習得と全武具作成を目指したくなること請け合い! じっくりとやり込んでコンプリートを目指しちゃいましょう。

 関西弁だらけの独特な掛け合いが繰り広げられるコミカルな世界でありながら、アクションやミッションは意外とガチ。そしてその攻略の大きな助けになるのが“金の力”と、本作ならではの要素がしっかりと前面に押し出された作りになっています。普通のアクションRPGとはひと味違ったゲームが遊びたい方におすすめできます。

『プリンセスは金の亡者』
▲関西人じゃなくてもおかしな世界観に突っ込んでしまうこと請け合いです。

 『プリ金』でしか味わえない魅力とゲーム体験が詰まった作品になっているので、少しでも気になる方はリアルマネーの力で、ぜひ『プリ金』を手にして遊んでみてください!

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