2016年12月8日(木)
2017年2月23日にスクウェア・エニックスから発売されるアクションRPG『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』。
その応援企画として、前作にあたる『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』の思い出を主人公・ニーアが訪れた町や場所ごとに振り返る連載コラムの2回目は、半陰陽の美人ヒロインこと放送禁止の毒舌暴れん坊ことマモノつきの下着女ことカイネさんが生まれ育った崖の村を振り返ります!
※この記事は『ニーア レプリカント/ゲシュタルト』のネタバレを含みます。プレイ予定の方はご注意ください。
ニーアの村から北平原を抜けて、少し山あいへ向かったところ、暗いトンネルをくぐり抜けた先に崖の村はあります。切り立った崖の両端に家々が点在し、細く狭い通路や何本もの吊り橋で行き来できるようになっています。つねに風が吹いていて、なんとも言えず物悲しいような、怖いような……。
▲風車などもあり、風の力を利用して暮らしているらしき村の人々。しかし吊り橋にはガードレール的なものが一切ないわ、あっちこっち木製だわで、高所恐怖症の人は多分住めない。 |
序盤で訪れた時には、村人からものすごく冷たくあしらわれましたっけね。村長にもヒドいことを言われましたよ。
▲せっかく来たのに「帰ってくれ!」って、顔も見せてもらえない。もちろん、それだけ他者を拒絶する理由があったといえばあったわけですが……。 |
そうしてどんよりとした崖の村を最悪の気分で去ろうかなという時に、村の外れで訪れるわけです。衝撃的な、運命の出会いが。
村の中心部から遠く離れた場所に、ぽつんと建つ貧相な小屋。そこには見事な白く輝く伝説の花“月の涙”が。その美しさに見とれて近寄ったニーアに対し、突如襲い掛かってくる謎の女性。それがカイネでした。
▲ニーア「わわわっ、あの女の人、下着しかつけてないよ!!」白の書「たわけが! もっと他に見るべき場所があろう!!」 黒い霧を放ち、濁る左腕……彼女の半身はマモノだったのです。 |
問答無用でニーアに襲いかかるカイネ。ところがすぐさま2人を狙って、巨大なマモノが姿を表します。それはカイネの祖母を殺し、崖の村を脅かし続けている巨大なマモノ・フックでした。
強大な力は圧倒的で、2人で力をあわせても一撃を浴びせ退却させるのが精一杯。しかしここで協力し合ったことから、2人の不思議な縁が紡がれていくことになるのです。
▲カイネの住む家がどうしてこんな村外れにあるのかは、のちのち明らかに。 |
物語が進むと、ニーアは再び崖の村へ向かうこととなります。ついにあのフックが大量のマモノを扇動して、村を襲いはじめたというのです。たったひとりで戦い続けるカイネにニーアは加勢します。
カイネはフックを打ち破り、ようやく祖母の仇敵を葬るという人生最大の目的を果たし、命を落としかけたところをニーアに救い出されました。このことから彼女の生き方、考え方が少しずつ変わっていきます。
崖の村で生まれ、ずっと辛く苦しい思いをしてきたカイネ……そんな彼女が一度死んで生まれ直したかのように、別の生きる意味を見出した場所。それもまた崖の村であったのです。
▲吊り橋の中央にある広場は、まさしく決闘の場。ここでドラマが繰り広げられました。 |
▲死の淵にそのまま飲まれようとしたカイネを全力で引き止めたニーア。カイネに新しい“生きる意味”が生まれた瞬間でした。 |
さらに物語が終盤に差し掛かるころ、崖の村に大きな変化が起こります。なんと村人たちが元気に外へ出て、交易を再開したとのウワサが……。
あの暗く、家に閉じこもってばかりの崖の村の村人さんたちにどんな心境の変化が? と思って再訪してみたところ、やはりまた、よろしくないことが起きるわけです。そう、やっぱりまっすぐに幸せになれる世界なわけがなかったよねー! みたいなことがね、容赦もなくね……。
▲村人がマモノ化して、ニーアたちに襲いかかってくる!! これもまたあらゆる意味で悲劇でした。特に、カイネにとっては。 |
村の中心部には巨大な思念体のようなマモノ・ウェンディが現れ、何もかもを飲み込もうとしていました。
侵攻を食い止めるべく、全力を尽くしたニーアとエミール。しかしマモノを倒そうと強大な魔力を放出しすぎたエミールの意識と魔力が暴走。あろうことかその力はウェンディどころか崖の村全体を破壊し、完全に消し去ってしまったのでした。
▲消えた村を目の当たりにし、茫然自失のカイネ。 |
カイネにまつわる物語が多く展開する崖の村は、なにかと悲しい出来事ばかりが思い出されます。
巻き起こる各種の戦闘もなかなかにシビアでしたが、と同時にフック戦やウェンディ戦などでは、メロディアスな音楽を活用した演出の切り替えが印象的で、いろいろな意味で泣きそうになった記憶。
『オバアチャン』……いいですよね、『オバアチャン』。そう考えるとね、崖の村もステキだったよねって思ってしまうわけです。これぞ思い出補正マジック!
そんなわけで、今回は“崖の村”での思い出にスポットを当てたコラムをお届けしました。次回は“ロボット山”編をお届けしたいと思っておりますのでお楽しみに!
▲最後に私のお気に入りの1枚、置いておきますね。どこからどう見ても、カイネさんがニーアくんのお尻を蹴り飛ばしたようにしか見えなくて、スキ。大スキ。 |
本作の攻略情報と設定資料を収録した『NieR:Automata Strategy Guide ニーア オートマタ 攻略設定資料集 ≪第243次降下作戦指令書≫』を4月28日に発売します。価格は2,500円+税。仕様はB5判・304ページとなっています。
やり込みに役立つ攻略データに加え、ネタバレ注意のキャラクター&ストーリー解説も収録!
ディレクター・ヨコオタロウさんによる短篇小説、小説家・映島巡さんによる書き下ろし小説2篇も読める『NieR:Automata』ファン必携の1冊です。
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