2016年12月6日(火)
11月27日に千葉県・舞浜で『コードギアス 反逆のルルーシュ』の10周年記念スペシャルイベント“コードギアス 反逆のルルーシュ キセキのアニバーサリー”が開催されました。
本記事では、会場の様子をお届けします。なお、会場で発表された情報は電撃オンラインの記事で紹介しているのでチェックしてみてください。
会場となった舞浜アンフィシターの入り口付近には、企業、ファンから贈られた祝花が多数展示されていました。
その他、ファンからのお祝いのイラストや本作に関連するグッズ、パネルなどが会場を彩っていました。
開演時刻になるとブリタニア皇帝・“シャルル・ジ・ブリタニア”によるイベントでの注意案内アナウンスが放送。
シャルルの癖のある話し方に会場は笑いに包まれ、注意項目を読み上げるごとに“イエス・ユア・マジェスティ”という声が会場から発せられていました。
シャルルによる注意案内アナウンスが終わるとALI PROJECTが登場。ファンの歓声が止まないままに『コードギアス 反逆のルルーシュ』のED『勇侠青春謳』のライブが披露されました。
▲ALI PROJECT。 |
ALI PROJECTによるライブイベントが終わると“オレンジ”ことジェレミア・ゴッドバルド役の成田剣さんが登場し、会場と当日行われていたライブビューイングに参加していたファンに、おなじみの「おはようございました」とあいさつ。コール&レスポンスも実施され、イベント開始早々、会場の一体感が感じられました。
成田さんによるイベントの説明などが終わると、会場に設置されたモニターにFLOWによるメッセージ映像が公開。『コードギアス 反逆のルルーシュ』の10周年に対するお祝いの言葉が贈られました。
『コードギアス 反逆のルルーシュ』のOP『COLORS』が流れると、C.C.役のゆかなさん、紅月カレン役の小清水亜美さん、枢木スザク役の櫻井孝宏さん、ジェレミア・ゴッドバルド役の成田剣さんによる生アフレコが披露。
▲ゆかなさん。 |
▲小清水亜美さん。 |
▲櫻井孝宏さん。 |
▲成田剣さん。 |
アニメのダイジェスト映像がモニターに映し出され、一部パートでは各キャラクターの登場に合わせて出演者が生アフレコ。戦いの中で繰り広げられる会話などは、生アフレコならではの緊張感を感じることができました。
アニメ23話までのダイジェストが終わるとHitomi(黒石ひとみ)さんが登場し、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の挿入歌『Innocent Days』を歌唱。
筆者は23話に目頭を熱くさせられた思い出があり、生アフレコからのライブが披露されると涙があふれそうになりました。
『コードギアス 反逆のルルーシュ』のダイジェスト映像とともに行われた生アフレコが区切りを迎えると、ORANGE RANGEからのメッセージ映像が公開。
お祝いのメッセージとともに当時の思い出を振り返るトークが展開された後に、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』のOP『O2』が流れました。
OP映像が終わると、ルルーシュ役の福山潤さんがステージに登場。客席からは歓声が上がっていました。
▲福山潤さん。 |
ここからのアニメダイジェストは24話以降から最終話までが上映され、最終話の“ゼロレクイエム”のシーンでは、会場からすすり泣く声が聞こえました。
そして最終話でも流れていた挿入歌『Continued Story』をHitomiさんが歌い上げ、生アフレコは幕を下ろしました。
ライブが終わった後には、新作ピクチャードラマが公開されました。
ネタバレになってしまうため詳しい内容は控えますが、登場キャラクターたちが10年後の自分にメッセージを残すというテーマでストーリーが展開。ピクチャードラマの後半には、イベント出演者による生アフレコが行われました。
ピクチャードラマの後には再びALI PROJECTが登場し、『コードギアス 反逆のルルーシュR2』のED『わが臈たし悪の華』を披露。
楽曲に合わせて赤いサイリウムが力強く振られていました。
ALI PROJECTのライブが終わると会場席の中央に位置されている通路に福山さん、櫻井さん、ゆかなさん、小清水さん、成田さんの5名が歩きながら登場するというサプライズが!
ファンの歓声が鳴り止まないまま、出演者は手を振りながらステージに移動。ステージに戻った出演者は、まだ自己紹介をしていないということで、各々担当した役名を名乗りつつ自己紹介を行いました。
進行は成田さんが務め、『コードギアス』が10周年を迎えた感想や収録時のトークが展開。オーディション時に成田さんがルルーシュ役で受けたことなどが明かされ、会場、出演者ともに驚きの声を上げるといった場面もありました。
トークが盛り上がりを見せる中、イベントは終盤に。イベントを締めくくる感謝のコメントを述べ、『コードギアス 反逆のルルーシュ』のED『モザイクカケラ』とともに出演者は退場しました。
『モザイクカケラ』によるエンディング映像が終わると会場は暗転。高らかな笑い声とともにゼロが登場しました。ゼロはイベントに込めた本当のメッセージが“魔神の復活”であることを明かし、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の復活を宣言。
そしてモニターに特報の文字が映し出され、『コードギアス』の最新映像が公開されました。
会場で上映された特報映像では、カレンをはじめとする生き残った黒の騎士団のメンバー、ジェレミア、枢木スザクなどの姿を確認できました。さらに、ルルーシュのものと思われるギアスの光を灯す瞳が映し出されるシーンも。
映像の終盤には『コードギアス 復活のルルーシュ』と劇場総集編『コードギアス 反逆のルルーシュ』が発表され、会場はこの日一番の大歓声に包まれました。
映像が終わると監督・谷口悟朗さんとシリーズ構成・大河内一楼さん、出演声優陣5名が登場。谷口さん、大河内さんへの質問が行われました。
■これまでの10年について
大河内さん:10年前は本当に何もないところから始まりました。最初は、谷口監督と、サンライズの河口さん、バンダイビジュアルの湯川さんのたった4人で、何もないところからはじまって、それがTVアニメになったり、ゲームや本になったり、フィギュア、おもちゃ、遊技機、舞台いろんなものになって、10年間広がって、続いて、本当にありがたいことだと思います。
これも10年間『コードギアス』を愛してくれた皆さんのおかげです。改めてお礼を言わせてください。本当にありがとうございます。
■これからの10年について
谷口さん:まずは、ファンの皆さんにお礼を言わせてください。ありがとうございました。その上で、『コードギアス』はNext Stageに移ります。次の10年を見据えて、元々の出発点であります『反逆のルルーシュ』編をきちんと見つめなおそうということになりました。
ここを含めた上で、次の10年、さらに、さらにより高いステージをめざし、頑張っていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
■新作PVについて
谷口さん:通常、作品を作る時はイメージボードを起こすのですが、今回はより多くのスタッフ共通認識を持ってもらおうと静止画ではなくムービーにしました。私と大河内さんが考えている内容を表したイメージムービーで、これから始まるNext Stageの起点になる映像になります。
■劇場総集編について
大河内さん:TVシリーズ50本を、3本にまとめたものです。初めて本作に触れる人が、この3本を観れば大体大丈夫だというものになるのではないかと思っています。とはいえ、ただ切って繋げただけではありません。
谷口さん:情報量のとても多い作品ですので、情報を圧縮し、整理して伝えてあげないと訳がわからなくなる、ということが起こってしまいます。先ほど大河内さんもおっしゃっていた新規のファンもきちんと見据えていきたいと思っています。
わかりやすくするため、新作パートも何カットか加えます。音声に関しても、セリフを書き起こしまして、新しく録り直していこうと思っています。今までのところもすべて新録したいと思います。
■ネクストプロジェクト『復活のルルーシュ』について
谷口さん:ルルーシュが生きていてまた新しいお話が始まるのかどうか、とのことですが、キャラクターが生きているのか死んでいるのかは、どうでもよいことだと思っています。それ自体は私は特に何をどうこうということは考えていなくて……その部分に関しては実作業をおこなわれる脚本の大河内さんにも聞いてみましょう。
大河内さん:主人公はルルーシュです。それが、別世界のルルーシュですとか偽物のルルーシュです。ということにはしないです。あの結末からどうなってそうなるかは期待してください。
谷口さん:本プロジェクトが次に向かうにあたってまずやらなければいけないのは、『反逆のルルーシュ』編を整理することです。そのために、TVシリーズの再編集を行い、まとめなければいけませんので、その作業をきちんとやっておきたいと思っています。
その上でファンの皆様に対し、私の口から言っておかねばならないことがあります。放送開始から10年です。キャストにしろ、スタッフにしろ作品に本来かかわって欲しい人たちも、もはやかかわることができない状態になっていることもいくつかあります。
今年の10月に玉城真一郎役の田中一成氏が逝去されました。その連絡を受けた時に、一度私の中ではキャラクター自体を封印しようかと悩んでいた時期がありました。その後、大河内さんから言われまして「田中一成さんが生きていたら、なんて言うかな。やはりキャラクターを全うしてほしいと言うんじゃないか」と。その言葉を受け、私なりに考えなおしました。
残った私たちが想いを引き継いで未来に繋げていく。それが『コードギアス』というものなんだろうと。そのように考えております。そういう考えのもとで、まずは総集編3部作、そしてその先にありますネクスト・プロジェクト『復活のルルーシュ』こちらに全力をあげて取り組んでいきたいと思います。
『R2』の後の時代になりますので、時間軸自体はそのまま続いています。ここは間違いないです。
大河内さん:『R2』の続編ととらえていただいて大丈夫です。
▲左からゼロ、谷口悟朗さん、大河内一楼さん。 |
谷口さん大河内さんへの質問が終わると成田さんからサプライズゲストが発表。『コードギアス 反逆のルルーシュ』のOPを担当したaccessが登場し、『瞳ノ翼』を披露しました。
▲access。 |
accessの登場とともに会場は大盛り上がりに。力強くサイリウムを振るファンが多くみられました。
ライブが終わると出演者が勢ぞろいしイベントの感想を述べ、“コードギアス 反逆のルルーシュ キセキのアニバーサリー”は幕を下ろしました。
●櫻井孝宏さんのコメント
本日はどうもありがとうございました。『モザイクカケラ』が流れて「ああこれで終わりか」って思いました? びっくりしました? あの怒涛の発表があって、実際に大河内さんと谷口さんの声と言葉でその先があるという話を聞けて、とてもうれしかったです。僕らもさっき映像を観たばっかりなので、ほとんどみなさんと同じような気持ちです。
今日は、この10年の軌跡をぎゅっと絞り出したようなステージだったんですが、この作品がまた10年も楽しめるのかと思うと感無量です。またみなさんと一緒に『コードギアス』を作っていきたいと思っておりますので、これからの10年もよろしくおねがいいたします。
●ゆかなさんのコメント
お越しくださった皆様、ライブビューイングで全国からご覧になっている皆様、今日は本当にありがとうございました。今日こうして10年間のみなさんの愛情をいただきまして、本当に光栄です。これから先、今日お目にかかった皆様、そして今日まだお目にかかっていない皆様も、またどこかでお目にかかれる日を本当に楽しみにしています。
C.C.としてもギアスを預けた責任をとても感じる10年でした。この先きっとC.C.もまだ見てない10年が彼の力で紡がれていくんじゃないかと。そういうのも見てみたいかなって個人的にも思っています。
私たちも先のことはまったく聞いておりません。ですのでこれはただの願望ですけれども。そんなこともあったらいいなと思います。本当に今日はありがとうございます。またどこかで。C.C.役ゆかなでした。
●小清水亜美さんのコメント
今日は本当にもりだくさんなイベントでしたね! いろいろと新発表を聞いて、うれしいこともあり、それと同時にこれからに備えなければと思うこともたくさんありました。というのも、私はカレンももちろんのこと、兼ね役も結構やらせていただいていまして、それを振り返らなきゃいけないなって思いました。
今日のイベントの生アフレコでも「そうだマオの子ども時代は私がやってたんだっけ」と思い出したりしまして、まずは収録し直すという劇場3部作に向けて、今からウォーミングアップを始めたいなと思います。
今日イベントをやらせていただいて、みなさんとこうしてお別れをするときに「また、いつかわからないけどまたね」ってお別れするのかなって思っていたんですけれども、またすぐに会えるっていう、笑顔でお別れができるっていうのは、とてもうれしいです。ちょっとフラットな感じになりますけれども、みんな、すぐまたね! ありがとうございました。
●成田剣さんのコメント
本当に10年なんてあっという間に過ぎちゃうし、あっという間に年を取ります。イベントは帰るまでがイベントです。気を付けて帰ってくださいね。それからライブビューイングのみなさん、観てますか? 来年また会いましょうね。いい年になるようにがんばりましょう。ありがとうございました。
●福山潤さんのコメント
10年の重みというのは私も十分に感じておりまして「またやれるんだ!」、「またあの熱量をまた自分たちで絞りだすんだ!」というところもありながらもその戦いが大変待ち遠しいという気持ちもございます。
これからちょっとずつ、また自分でも積んでいかないといけないなと思っております。自分にとっての『コードギアス 反逆のルルーシュ』で過ごした当時の2年間というのはそれほど濃密な熱量がありました。だからその熱量に負けない、それ以上のものを今度の劇場3部作で、振り返るだけではなく、新たな熱量で皆様をお迎えしたいと思っております。
その先に『復活のルルーシュ』というものがあります。ただ、そこはまだ考えないようにいたします。まずは目の前にあるものを1個1個、積み重ねていって、その先にきっと、僕が谷口さんに掛けられた“ギアス”がパワーアップするのではないかなと思っております。
皆様にはこれからの10年と言わず、我々が送り出す1つ1つの大きなものに、ぜひとも皆様のお力を添えていただけましたら幸いです。本日は誠にありがとうございました。
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