2017年2月11日(土)
2月10日、東京・新宿にある劇場・新宿バルト9にて、アニメ『ガールズ&パンツァー』の舞台あいさつ付き一挙上映が開催されました。その舞台あいさつの模様をレポートしていきます。
▲このイベントに登壇した渕上舞さん(左)と杉山潔プロデューサー(右)。 |
これは、2月9日で10周年を迎えた新宿バルト9の10周年記念イベントのひとつとして行われたもの。当日は『ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!』と『ガールズ&パンツァー 劇場版』の2作品を上映し、その後、西住みほ役の声優・渕上舞さんと杉山潔プロデューサーによる舞台あいさつが行われました。司会は広報担当の廣岡祐次さん。
まず最初は、普段から新宿バルト9で映画を見るかどうかを聞いてみることに。渕上さんはアニメ『クレヨンしんちゃん』の映画を見るために1年に1回は来るそうです。また声優という仕事柄、待ち時間が多く発生するようで、長い待ち時間の際には映画を見るような習慣を身に着けたいと思っているとのことでした。
杉山Pは、住んでいるところが新宿と離れているため、なかなか来ることはないそうです。映画については最近『この世界の片隅に』を見て感動したそうで、まだ見たことがないという渕上さんにオススメしていました。
そんな新宿バルト9は、『ガールズ&パンツァー』とも非常にゆかりの深い劇場で、『これが本当のアンツィオ戦です!』の舞台あいさつやオーケストラコンサートの上映イベント、『ガルパン』&大洗町の応援大使である蝶野正洋さんを招いての『劇場版』試写会などを行ってきました。
電撃オンラインでも新宿バルト9で行われた『ガールズ&パンツァー』のイベントをいくつかレポートしてきましたので、さっくり振り返ってみると、これくらいありました。
このレポートを含めて、計7回もお邪魔させていただきました。渕上さんは2015年11月20日に開催され、総勢22名の女性声優陣が登壇した『劇場版』前夜祭が非常に印象深かったと話していました。
てけおんは初日舞台あいさつの取材に回ったため、前夜祭は取材できませんでしたが、22名もいるゲスト陣のコメントをどのように拾っていくかライターの伊藤誠之介さんが苦労されていたことを思い出しました。
杉山Pがチョイスしたのは昨年5月6日開催のミリタリー生コメンタリー上映会。自身も含めてコメンタリーの参加者たちが何か変なことを言ってしまわないかヒヤヒヤしたそうです。
こちらはてけおんが取材しましたが、とにかくコメンタリーの内容が濃厚でした。普通のレポート形式(この記事のような)で書いているととんでもない長さになってしまうため、判明したことを抜粋し、箇条書きでまとめていくタイプの記事になっています。……抜粋したと言っても今見てみると結構な長さですね。
新宿バルト9でのイベント振り返りに一段落ついたところで、このイベント参加者のみが入手できた『最終章I』の前売り券についてのお話に。この前売り券には着色がされていないのですが、急なお願いにも関わらず、『劇場版』の総作画監督である杉本功さんが描いてくれたそうです。
そんな前売り券がファンの手に渡ったことを知った渕上さんは、「もう『最終章』のチケットが……!?」と『最終章』はまだまだ先のことだと思っていたようで、実感がわいていない様子でした。杉山Pから「今年の12月公開ですからね!」とツッコまれると、にわかに実感してきたのか、「ドキドキしてきました」と言っていました。
続いては新宿バルト9から渕上さんたちへ「『最終章』公開時にカフェでコラボメニューを出すとしたら?」という質問。杉山Pはすかさず「ドリンクを機械油的なもので……」と言って観客の笑いを誘っていました。渕上さんはアニメにも登場し、実際に大洗まいわい市場でも売られた74アイスクリーム(さつまいものアイス)をコラボ販売してほしいとリクエスト、さつまいものチップが入ったこのアイスは、渕上さんもお気に入りの味だそうです。
コラボメニュー以外にやってもらいたいこと、または渕上さんたちがやってみたいことは? という質問には、舞台あいさつではない形のイベントをやりたいと答えていました。「カフェの一日店員になる(渕上さん)」や「新宿バルト9を使ってのサバゲー(杉山P)」、「渕上さんがヘリで新宿バルト9に乗り付ける(杉山P)」など、なかば冗談じみたアイデアが飛び出し、客席を笑わせていました。
次のトークテーマは、『ガルパン』キャラたちの10年後は? という新宿バルト9の10周年にからめたもの。
渕上さんは自身のことを振り返りつつ「そんなに変わらないかもしれないけれど、戦車道からは離れているキャラもいるかもしれないですね」とコメント。「みほは戦車道から離れているか、関係しているにしても、きっと穏やかに過ごしていると思います」と話したところで、ハッと思いついた渕上さんはこの日一番の笑顔で「(あんこうチームの武部)沙織は絶対に結婚してないと思う! ああいう子ほど結婚しないんですよ!!」と力説。会場からは拍手と大きな笑いが起こっていました。
最後は5年後に迎える『ガルパン』10周年はどうなっている? というテーマ。杉山Pが「さすがに『最終章』は終わっています」とコメントすると、渕上さんは「でも全部終わるまで3年はかかりますよね?」と質問。渕上さんはいろいろな現場で『ガルパン』について聞かれるそうで、そのたびに「終わるまであと3年はかかります」と答えているそうです。それを聞いた杉山Pは、ちょっとだけ反論しつつも「……そうね」と力なく返事をしていました。
5年後には杉山Pは還暦を迎えるとのことで、その時には大洗で盛大なイベントを開くと告知していました。
トークが一段落したところで、2月24日に発売されるBD&DVD『ガールズ&パンツァー 第2次ハートフル・タンク・ディスク』の告知をする流れに。
このアイテムは昨年8月28日に開催されたイベント“『ガールズ&パンツァー』第2次ハートフル・タンク・カーニバル”の模様や、2016年に大洗で開催されたイベントの映像などを楽しめる、総尺3時間を超える大ボリュームのファンディスクです。
新生徒会発足までの軌跡を描いたピクチャードラマ『選挙活動します!』や、『不肖・秋山優花里の戦車講座』の新作、大洗町にやってきた愛里寿に“実際の大洗”各所を案内していく、実写とアニメが融合した新感覚映像『みほと愛里寿の大洗ぶらぶら作戦です!』など、特典も非常に豪華なものとなっているようです。
▲『選挙活動します!』場面カット。 |
▲『不肖・秋山優花里の戦車講座』新作場面カット。 |
▲『みほと愛里寿の大洗ぶらぶら作戦です!』場面カット。 |
渕上さんは実際に大洗に住む皆さんが出演している『みほと愛里寿の大洗ぶらぶら作戦です!』のアフレコが非常に楽しかったとコメント。また大洗の皆さん以外にも出てくる人たち――杉山Pいわく「おなじみの人たち」――が非常におもしろかったと話してくれました。
また音声特典では“ミリタリーコメンタリー”と題して鈴木貴昭さん(考証・スーパーバイザー)、岡部いさくさん(軍事評論家)、吉川和篤さん(ミリタリー監修)、田村尚也さん(ミリタリー監修)、そして杉山Pなどが自由気ままに話しているそうです。イベント映像のコメンタリーなのに杉山Pによると「イベント本編にはまったく触れていません」とのこと。どんな内容になっているのかいろいろな意味でドキドキしますね。
ここでイベント終了の時間になり、ファンにあいさつをしていくことに。杉山Pは『最終章』について「『最終章』は5章までの脚本ができています。おもしろくておバカなキャラクターがたくさん出てくるんですよ。まだしばらくお待たせしてしまいますけれど、楽しみにしていてください」と述べてくれました。
渕上さんは「新宿バルト9には何度立ったか忘れてしまったくらいですが、大切な思い出の場所になりました。またここで『ガールズ&パンツァー』の上映会やイベントをしたいですし、その時はまたこうして舞台に立ちたいと思います」とあいさつ。
イベントおなじみの最後の掛け声では、会場となった新宿バルト9への想いを込めて「たくさんたくさん新宿バルト9に来られますように! パンツァー・フォー!」と、観客と一緒に拳を天に掲げ、イベントを締めくくっていました。
(C)GIRLS und PANZER Film Projekt
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