2017年5月24日(水)

根強い人気の『ドラゴンズドグマ』魅力を振り返る。オープンワールドとアクション性にハマる【周年連載】

文:滑川けいと

 あの名作の発売から、5年、10年、20年……。そんな名作への感謝を込めた電撃オンライン独自のお祝い企画として、“周年連載”を展開中です。

『ドラゴンズドグマ』周年企画 『ドラゴンズドグマ』周年企画

 第58回でお祝いするのは、2012年5月24日にPS3/Xbox 360で発売された『ドラゴンズドグマ』。ドラゴンに心臓を奪われた“覚者”として目覚めたプレイヤーが世界を旅して、なぜ自分が覚者に選ばれたのかを解き明かしていくオープンワールドアクションです。

 発売から5周年を迎えた、本作の魅力を滑川けいとがお届けしていきます。

王道のファンタジー世界を満喫できる

 『ドラゴンズドグマ』に触れるまで、実はオープンワールドのゲームにあまり親しんでいなかったんです。それまでは、道筋がしっかりしていないと怖くなっちゃうタイプだったんですよね。

 本作はそんな筆者をどっぷりとオープンワールドの世界に引き込んでくれました。まるっきり勝手がわからず、記念すべき1回目の死が街中で高所からの落下だったことも、今ではいい思い出です。普通に行けると思ったんですよね、あの時は。

『ドラゴンズドグマ』周年企画
▲主人公の覚者はドラゴンに心臓を奪われた“選ばれし者”です。

 オープンワールドは、その世界にリアルに入り込むものだということを身をもって知りました。また、人間関係に気をつかうこともリアルで楽しかったです。本作ではすべてのキャラクターに好感度があり、接し方によって変動するんです。

 筆者は周りの顔色をうかがって、肩が当たらないように道を譲ったり、知り合いになった人には贈り物をしたりしました。……あ、これ、現実と一緒だ。

 舞台となるのはハイファンタジーの世界。広大なフィールドを歩き、冒険できるのが魅力です。本作には覚者になった理由を知るために、ドラゴンの謎を探るという目的はあるのですが、サブクエストも豊富に用意されており、基本的に何をするのも自由。メインストーリーを追っていくのも、景色を楽しみながら街道を散歩するのもすべてはプレイヤー次第です。

『ドラゴンズドグマ』周年企画
▲広すぎるフィールドを見て、どこまで行けるのかとワクワクしました。

 フィールドは序盤からあちこちに行けるため、クエストを進めていても「向こうに気になる場所があるな」とよく寄り道ばかりしたものです。ただ、フィールドにはゴブリンをはじめとするモンスターがうじゃうじゃいます。期待をふくらませて未開の地へ足を踏み入れたはいいものの、強敵を目の当たりにして気づくと地面にはいつくばっていたというのはよくありましたね。

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▲モンスターと遭遇! 果敢に立ち向かうか、戦略撤退をするのかもプレイヤーの判断にゆだねられます。

アクション性の高いバトルにハマる!

 個人的におもしろかったのは、モンスターとのバトルです。アクション要素が強く、その場の判断がプレイヤーの生死をわけます。剣や弓、魔法などを使い、各ボタンに設定した攻撃方法を駆使して戦っていくわけです。

『ドラゴンズドグマ』周年企画

 スキルは複数のボタンに割り当て可能。好みのスキル構成をすることで、オリジナルの戦い方ができます。それぞれのジョブに設定されたジョブランクを上げることで、新しいスキルを覚えられます。

 プレイヤーの操作するキャラクターは、ウォリアーやレンジャーなど9種類のジョブになれます。ジョブによって装備できる武器や使えるスキル、つまり攻撃の方法が変わるため、多彩な遊び方ができます。

 新しいジョブに変わると最初は操作に手こずりますが、プレイしていくうちにだんだん操作がうまくなっていることに気づくんですよ。「あ、今の戦い方はよかったな」や「次はこんな風に戦ってみよう」と上達が実感できるようになるのは、うれしいものがありました。

『ドラゴンズドグマ』周年企画
▲筆者が好んで使っていたのはアサシンです。響きからして、カッコいいんですよね!

 バトルで衝撃を受けたのは、モンスターへのしがみつきです。大型モンスターにしがみついた状態で、そのまま攻撃が可能となります。モンスターの背中にピッタリくっついてザクザク斬れて、戦いの幅はもちろんのこと、よりモンスターとの戦いがリアルに表現されるようになったと当時は感心したものです。

……いや、本当のモンスターと戦ったことはないんですけどね!

『ドラゴンズドグマ』周年企画
▲大型のモンスターに乗れば、普段届かないような場所にも攻撃できます。
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▲仲間として同行するポーンを抱えたり、フィールドにある火薬樽を持って敵に投げつけたりと、つかむことでできる行動は多いです。

 戦ってみないことにはモンスターの実力はわかりません。フィールドに見えている敵だけではなく、夜間に地面から沸いてくるものや、向こうから主人公のもとに飛んでくるものなど、敵の出方や動きも一定ではありません。どんなモンスターと対峙するかわからないのも、緊張感があってよかったです。

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▲多勢に無勢な状態になることも。1体1体の実力はそこまでではなくても、数がいるとなかなか苦戦します。

 本作はソロプレイではありますが、ともに戦ってくれる存在がいます。それがポーン。プレイヤーひとりにつき1体の自分専用のメインポーンを連れて歩くことができます。さらに他プレイヤーのポーンをレンタルでき、主人公プラスポーン3体で最大4人までのパーティを作って冒険できるのです。

『ドラゴンズドグマ』周年企画

 大勢で白熱のバトルを堪能可能。戦闘中はポーンが全員一斉にしゃべって、何がなんだかわからなくなるのも緊張感が伝わって楽しくなります!

 ポーンに与える役割もプレイヤーの自由です。ポーンは、ジョブを6種類から選ぶことができます。プレイヤーが前衛職であればポーンを後衛職にして支援してもらう、逆に後衛職であればポーンを前衛職にして守ってもらうなど、パーティプレイが楽しめます。

 ポーンは道中助言をしてくれるのですが、「ゴブリン!」は当時すごく耳に残った記憶がありますね。字幕は日本語なのですが音声が英語なので、めっちゃいい発音の「ゴブリン!」でした。

『ドラゴンズドグマ』周年企画
▲なかなか賢いポーンたち。連係プレイが決まった時の喜びは、また格別ですよ。
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▲冒険を続けていると、ポーンが成長していきます。ポーンの経験をもとに、会話をしてくれるのです。

理想? それとも自分を投影? 無限大に広がるキャラメイク

 主人公やメインポーンは、数あるパーツの中から自由に選んでキャラメイクができます。髪型や体格などを決められるのはもちろん、カラーも決められるため、好みの容姿で冒険ができるのが特徴ですね。

 理想を追い求めた容姿にするのもいいですし、自分に似た容姿にもできます。ちなみに筆者は、理想の“子どものように見える女の子”を作りました!

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▲細かな部分まで設定可能。プレイヤーの数だけ覚者とメインポーンの容姿は存在するのです。

 主人公のキャラメイクに小一時間ほど悩んで、プレイをはじめたはいいものの、実際操作してみると「やっぱり何か違うな……」と感じちゃうんですよ。何度もやり直した結果、発売日当日に購入したにもかかわらず本編をはじめるのが1日後になっちゃいました。でも、満足のいくキャラを作るのはゲームに感情移入するために必要だと思うんですよ。

シリーズの系譜は続編、そしてオンラインへと続く

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 『ドラゴンズドグマ』の約1年後には、追加要素の入った『ドラゴンズドグマ:ダークアリズン』が発売されました。5周年を記念して、2017年秋に、PS4/Xbox One/PCで発売されます。

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 また、オンラインゲーム『ドラゴンズドグマ オンライン』がサービス中。『ドラゴンズドグマ オンライン』は基本料金無料で、PS4、PS3、PCでプレイできます。シリーズを遊んでいた人、基本プレイ無料でオープンワールドのオンラインゲームを探している人はプレイしてみてください。

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