2018年1月20日(土)

これから始める『グウェント』攻略。アップデート後に流行しているカードを解説

文:梅津爆発

 CD PROJEKT REDより好評配信中のPS4/Xbox One/PC用オンラインカードゲーム『グウェント ウィッチャーカードゲーム』。本作をこれから始める人に向けた攻略情報を掲載します。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 『グウェント』は基本プレイ無料のオンラインカードゲーム。2本先取の最大3ラウンド制や、すべてのカードにコストの概念がない点など、既存のカードゲームとは一線を画す独特のルールが大きな魅力となっています。

 そんな『グウェント』史上最大規模の“ミッドウィンター”アップデートが昨年12月に配信されました。合計100枚以上の新カードや新リーダーの追加に、基本ルールの変更など、『グウェント』が生まれ変わったと言っても過言ではないほど新たな要素が追加されています。

 そこで今回のアップデートをキッカケに『グウェント』を始めようと思っている方に向けて、『グウェント』の月例大会“DEKKI White Wolf Tournament #2”で優勝した梅津爆発がさまざまな攻略情報をお届けします。

 前回の記事では序盤の進め方や勝つための基本的な考え方などを解説しました。今回はより具体的に、アップデート後によく使われているカードの詳細や対策などを解説します。

 なお掲載内容は記事作成時のもので、アップデートなどで変更になる可能性があります。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲筆者はなんとかシーズン3をランク750位以内で終えることができました。

“ミッドウィンター”アップデートで変更された主な基本ルールをおさらい

 まずは昨年12月の“ミッドウィンター”アップデートで変更された主な基本ルールのおさらいと、その影響について解説します。

各列のユニット上限が9枚に

 以前は同じ列にユニットを何枚でも置けましたが、上限が9枚に変更されました。すでに9枚ある列にはユニットを置けなくなるため、“エルフの罠師”や“死体投射機”など、相手から投げられる嫌な密偵ユニットを防ぐために9枚配置しておく作戦もアリかもしれません。

 なお8枚の列に“テメリア軍の歩兵(デッキから同名カードを召喚する)”などのユニットを置いても、召喚は発動せずデッキ内に残るためデッキ圧縮はできません。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“森の精霊”など味方を生成するユニットの場合、9枚からあふれた分は生成されず消えてしまうため注意しましょう。

 “ドワーフの傭兵”など自分と同列に味方を移動させるユニットを9枚目に置くと、移動は発生しませんが同時に発生する効果(ドワーフの傭兵なら4ブースト)は発動します。ただし“シェルドン・スカッグス(同列にあるすべての味方ユニットを無作為に選んだ列に移動させ、移動したユニット1体につき1ブーストを得る)”のように、移動させること自体が効果の条件になっている場合、移動させないと効果は発動しません。

効果の発動順が以前よりわかりやすく

 以前はユニットのターン開始時効果が複数ある場合、どのユニットから効果が発動するのかわかりにくかったですが、現在は“近接列の左から右、間接列の左から右、攻城列の左から右”と発動順が明確になりました。ターン終了時でも同様です。ユニットのターン開始時効果がすべて発動した後、最後に恩恵や災禍の効果が発動します。

 このような発動順になったため、例えば“ヴリヘッド旅団の竜騎兵(ターン終了時に手札の忠実ユニット1体を無作為に選んで1ブーストを与える)”の効果で“予見者(自ターン中に、自身を除く所有ユニットがブーストされた場合、ターン終了時に2ブーストを得る)”の効果を発動させたい場合は、ヴリヘッド旅団の竜騎兵よりあとに効果が発動する位置に予見者を配置しておく必要があります。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“トリカブト”の発動タイミングは説明文に記載されていませんが、ターン終了時の最初に発動し、その後配置されたユニットのターン終了時効果が近接列の左から順に発動します。

ラウンド終了時に“遺言”が発動しないように

 以前はラウンド終了時に“遺言(カードが破壊されるとアビリティを実行)”が発動したため、これを利用して次ラウンドに戦力を残す“継戦(ラウンド終了時に盤面に残る)”的な使い方ができました。しかしラウンド終了時に“遺言”が発動しないよう変更されたため、アップデート以降は“遺言”ユニットの破壊方法もしっかり用意しておく必要があります。

 “遺言”ユニットはモンスター勢力に多いため、基本的には同じくモンスター勢力に多い“捕食(指定した味方を破壊して、主に戦力値分のブーストを得る)”を利用して破壊することになるでしょう。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“怪物の巣”は、捕食しつつ継戦可能な“バルベガジ”が生成できるようになり、これまで以上に万能なカードとなりました。

 “遺言”の“継戦”的な使い方ができなくなり、さらにニュートラルで簡単に継戦ユニットを生成できた“ドラガラ”の効果が変更されたことで、相対的に“継戦”系ユニットの価値が上がったように思います(“舞闘士”や“モークヴァーグ”なども含む)。

手札を使わず墓地へ捨てることが可能に

 「手札を使いたくないけど、パスもしたくない」という状況になった場合、以前はタイムアップで自動的に手札が1枚捨てられるまで待つことしかできませんでしたが、アップデート以降では自ら不必要な手札を1枚選んで墓地へ捨てることができるようになりました。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲PS4版では、手札を選択した状態で□ボタンを押すと捨てることができます。

 このようにして捨てたカードは、アビリティの“破棄(カードを手札又はデッキから墓地に移動させる)”とは区別されるようで、“部族の略奪者(このユニットを破棄するたび、このユニットは盤面にプレイされる)”や“戦闘用ロングシップ(カードを破棄するたび、敵1体を無作為に選んで2ダメージ与える)”の効果は発動しません。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲モークヴァーグを捨てた場合、即座に復活は発動しませんでした。しかし次ラウンド開始時には復活したので、この動きは何かに使えるかもしれません。……やっぱり使えないかもしれません。

 他にも“破滅タグ付きのカードを破棄すると消滅するように”や“敵陣と自陣のどちらにも配置可能な二重スパイの削除”、“アビリティによる交換は、デッキに交換対象がない場合は発動しない”など、基本ルールの細かな仕様変更は多岐にわたります。最近始めたばかりの方にはあまり関係ありませんが、以前からプレイしている方は、重要な場面で「前と違う仕様になった!」と失敗しないよう、試しておきましょう。

新カード解説:ニュートラル

 ここからは各勢力毎に注目の新カードを解説します。まずはどの勢力でも使用可能で、25枚の新カードが追加されたニュートラルから。

“シリ:ノヴァ”(あなたのデッキに最初から組み込まれているブロンズカードがそれぞれ2枚ずつの場合、自身を戦力値25までベースアップさせる。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 条件を満たしてデッキを組んでいれば、戦力値25のユニットになる強力な1枚。ベースアップのため初期化では戦力値を下げられません。最強ユニットを破壊する“焦土”や“ゲラルト:イグニ”での対策が基本ですが、それを警戒して最後まで“シリ:ノヴァ”を出されないこともしばしば。

 そんなときは3ターン後に最強ユニットを破壊してくれる“ヴィレントレテンマース”を事前に配置しておくと、相手は(破壊されることが確定している)“シリ:ノヴァ”を出さずにパスしてくれるかもしれません。

 なおデッキの条件を満たすにはブロンズカードを偶数にする必要があるため、デッキ枚数が26枚になりやすいです。対戦開始時に相手のデッキ枚数をチェックし、16枚(10枚はすでにドロー済み)だったら“シリ:ノヴァ”を警戒しましょう。

 ただしそれを見越して、ゴールドかシルバーを1枚減らして25枚に調整している“シリ:ノヴァ”デッキもあるので、より確実なのはブロンズカードが2枚ずつなのか注意深く観察することだと思います。

“ショープの大冒険”(あなたのデッキに重複したカードが最初から組み込まれていない場合、《ショープ》を冒険に送り出す。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 “シリ:ノヴァ”よりさらに厳しい条件でデッキを組む必要がありますが、その分できることの幅広さはこちらの方が上。条件を満たした状態で使用すると、戦力値4の“ショープ:魔術師”、戦力値8の“ショープ:狩人”、戦力値12の“ショープ:騎士”の中から1つを選択できます。

 すると職業ごとに異なる5つの効果からランダムで3つが提示され、その中から好きな1つを選択可能。どのような効果があるかは次の通りです。

・戦力値4“ショープ:魔術師”

効果 戦力値目安(相手のダメージ込)
カード1枚を引く 4+カード1枚ドロー
敵ユニット1体を無作為に選んで魅了する 4+魅了した相手の戦力値の2倍
全ての敵陣列に無作為に選んだ災禍を発生させる 4+災禍の内容次第
敵ユニット1体に10ダメージを与え、その両隣のユニットに5ずつダメージを与える 24
あなたのデッキにあるゴールドでないスペシャルカード1枚をプレイする 4+スペシャルカード1枚分

 “ショープ:魔術師”はアタリハズレの差が大きいです。無作為魅了で戦力値25の敵が味方になったら、ショープの4と合わせて合計54と圧倒的な戦力値を叩き出しますが、敵ユニットが多いほど高戦力値の敵を魅了できる確率は下がります。逆に相手が高戦力値の敵しか出していない時に使えば、確実に魅了できるので、使うタイミングが重要です。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲戦力値51の“デラン”を魅了できて大逆転したこともありますが、かなりのレアケース。

 無作為災禍も“スケリッジの嵐(ターン開始時に列の左端から2、1、1ダメージを与える)”や“落とし穴(接触したユニットに3ずつダメージを与える)”が敵の多い列に出ると強いのですが、そうそううまくいくことは少ないです。しかも相手が“日の出”で災禍を消す可能性もありますし。無作為魅了以上に大博打な効果でしょう。

 “カード1枚を引く”は強いですが、これが目当ての時に効果が出なかったら大ピンチ。相手が密偵ドローを出した直後で自分のデッキに“召喚陣(最後に盤面に置かれたゴールドでないユニットの同名カード1枚を生成する)”があれば、“カード1枚を引く”だけでなく“デッキのスペシャルカード1枚プレイ”でも(召喚陣で相手の密偵をコピーして)カードを引けるので、かなり安定します。

・戦力値8“ショープ:狩人”

効果 戦力値目安(相手のダメージ込)
15ダメージを与える 23
敵ユニット1体を無作為に選んで2ダメージを与え、それを8回繰り返す 24
ゴールドでない味方ユニット1体を再度プレイし、5ブーストを与える 8+5+おとり効果
自陣から全ての災禍を取り除き、全ての味方ユニットに1ずつブーストを与える 8+味方数+災禍取り除き
あなたのデッキにあるゴールドでないユニット1体をプレイする 8+ユニット1体

 “ショープ:狩人”は、ある程度状況が整っていれば安定して戦力値20以上を出せて、しかも“焦土”などを受けにくいため一番オススメです。敵ユニットがある程度いるなら“15ダメージを与える”“無作為2ダメージ×8回”で安定してダメージを与えられます。ただ、無作為2ダメージは、アーマー持ちが多いとつらいです。

 “ポーリー・ダールバーグ(支援でないブロンズドワーフユニット1体を復活させる)”や“シグルドリファ(ゴールドでない部族ユニット1体を復活させる)”など、強力なアビリティを持ったユニットが自陣かデッキにいるなら“ゴールドでない味方ユニット1体を再度プレイし、5ブーストを与える”“あなたのデッキにあるゴールドでないユニット1体をプレイする”で、合計戦力値25以上を出せることも。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲災禍取り除きは、災禍があってもなくても味方全員1ブーストされるため、大量のユニットを出すデッキならアリでしょう。

・戦力値12“ショープ:騎士”

効果 戦力値目安(相手のダメージ込)
自身を戦力値25までベースアップさせる 25
継戦を持つ 12+継戦
敵ユニット1体と決闘する 24
ユニット1体を初期化する 12+1体初期化
戦力値4未満の敵ユニットを破壊する 12+戦力値4未満の全敵破壊

 “ショープ:騎士”は、敵ユニットのいない状況でも“自身を戦力値25までベースアップさせる”が使えれば、戦力値25を出せる点が魅力です。ただし“シリ:ノヴァ”と同じように“焦土”系で破壊されやすい弱点もあります。

 “敵ユニット1体と決闘する”は、戦力値12~18の敵を対象にすれば、最大効率の戦力値24を出せます。3ターン後に最強ユニットを破壊する“ヴィレントレテンマース”など、厄介な敵を倒すこともできるため、使いやすい効果です。

 “ユニット1体を初期化する”“戦力値4未満の敵ユニットを破壊する”は、敵の状況次第ですが戦力値25以上を出せる可能性も。特に初期化は有効な場面が多いです。

 対戦中、相手が同じブロンズカードを使ってこないなら、高確率で“ショープの大冒険”を採用していると思われます。ただ、それがわかっても対応できることは少ないのですが……。“ラウンド開始直後に高戦力値のユニットを出して魅了される”、“20以上ブーストしたユニットが初期化される”、“相手に戦力値25差を1枚で逆転される”ということのないよう、慎重に試合を進めましょう。

新カード解説:モンスター

ブリュエス:儀式(遺言アビリティを持つブロンズユニット2体を復活させる。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 “ネッカー(カードを捕食するたび、場所不問で1ブーストを得る。遺言:あなたのデッキにある自身の同名カード1枚をプレイする)”を“ネッカー・ウォリアー(味方ブロンズユニット1体を選び、その同名カード2枚をあなたのデッキに追加する)”で増やして、捕食で強化していくデッキで多用されている新カード。

 3ラウンド目に“ブリュエス:儀式”で“ネッカー”2体を復活。それを“フォークテイル(味方ユニット2体を捕食し、それらの戦力値分のブーストを得る)”などで捕食して強化された“ネッカー”をデッキからプレイするのが主な使い方です。

 このタイプの捕食デッキと戦う場合、“ネッカー”がそれほど強化されていない1ラウンド目で勝利することが非常に重要です。捕食で戦力値がたっぷり増えた敵ユニットを“焦土”や初期化ユニットで潰せると相手は諦めてパスしやすいかと。勝利できたら、最終ラウンドで“ネッカー”捕食コンボを使われないよう、2ラウンド目で相手の手札をできるだけ使わせましょう。

 敵へダメージを与える方法がたくさんあるデッキを使っている場合は、序盤からネッカーを倒し続けるという手もあります。

月明り(1つを選択:《満月》(恩恵)を発生させる;《血染めの月》(災禍)を発生させる。)

 “満月(ターン開始時に野獣または吸血鬼ユニット1体を無作為に選んで2ブーストを与える)”と“血染めの月(接触したすべてのユニットに2ずつダメージを与える)”で自身やアビリティの効果が強化されるユニットを生かしたデッキに採用される新カード。

 “満月”は主に他の災禍で上書きするか、“胞子(何れかの列にあるすべてのユニットに2ずつダメージを与え、その列から恩恵を取り除く)”を使わなければ消せないため、現状では妨害されにくいイメージです。

 また“血染めの月”も、発生した瞬間に同列の敵すべてに2ダメージを与えられるため、“ケイドウェン軍の兵士長”や“ナウジカ旅団の兵士長”で災禍をすぐに消されても致命的ではありません。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“血染めの月”を“橋トロール”で動かすと、再度2ダメージずつ与えられるので敵ユニットが多い場合は効果的です。

 上記のことから、ユニットを多数展開してくるデッキに相性がいいと思います。現状は“月明り”を使う方法が、デッキに3枚入れるのと“ネクラット(月明りを生成する)”の効果くらいしかないので、相手にした場合は“月明り”をなんとか消費させましょう。

新カード解説:ニルフガード

蛇流派ウィッチャー(あなたのデッキに最初から組み込まれている錬金術カード1枚につき、1ダメージを与える。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 デッキに10枚の錬金術カードを組み込んでおけば、戦力値5+10ダメージでブロンズカード単体ではかなりの性能になる1枚。しかし相手に高戦力値のユニットがいないと高ダメージがムダになりやすいですし、錬金術カードを増やすためにデッキ枚数まで増やすと手札事故を起こしやすくなるので、現在の流行を見極めて適切な枚数の錬金術カードを組み込める、上級者向きのユニットだと思います。

 “蛇流派ウィッチャー”を見かけたら、ブロンズだけでなくゴールドやシルバーにも錬金術カードが入っている可能性を考慮しましょう。“ディメリティウム爆弾(何れかの列にあるブーストされたすべてのユニットを初期化する)”対策に初期化されたら困るユニットは別の列にしたり、“期限切れのエール(各列にある敵最強ユニット1体に6ずつダメージを与える)”対策に3列すべてにはユニットを置かないようにしたりなどが考えられます。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“蛇流派ウィッチャー”は“軟膏”で復活できるため、3枚墓地にあったとしても油断は禁物です。

 また最後に“草の試練(ユニット1体を選び、ウィッチャーでない場合は10ダメージを与える。それが生き延びた場合、戦力値25までブーストさせる)”を“蛇流派ウィッチャー”に使い、戦力値を25までブーストしてくる場合があるため、終盤で敵の“蛇流派ウィッチャー”を倒せそうなら倒しておくと、それを防げるかもしれません。

戦奴(他の自陣列に自身の同名カード1枚ずつを生成する。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 前述した“蛇流派ウィッチャー”のように、新たなコンセプトのニルフガードデッキで使われる1枚。“戦奴”をワラワラ増やして“歩哨(兵士ユニット1体と、その同名カードすべてに2ずつブーストを与える)”でブーストするだけでもなかなかの強さですが、事前に“アルバ師団の騎兵(味方ユニットが出現するたび、1ブーストを得る)”や“旗持ち(あなたが兵士ユニットをプレイするたび、味方ユニット1体に2ブーストを与える)”を置いておくことでさらに戦力値が伸びます(4枚はすべて兵士ユニット)。

 このタイプのデッキでは他にも“新兵(あなたのデッキにある自身と同名でないブロンズ兵士ユニット1体を無作為に選んでプレイする)”や“アルバ師団の長槍兵(このユニットの同名カードすべてを召喚する)”といった、兵士タグ付きブロンズユニットが使われます。

 対策としては、放置しているとどんどんブーストする“旗持ち”や“アルバ師団の騎兵”を出された直後に倒したり、最後に“ゲラルト:イャーデン(何れかの列にあるすべてのユニットを初期化し、それらのトークンを取り除く)”や“ディメリティウム爆弾”で一列すべて初期化したりが効果的です。妨害手段が少ないデッキだと苦戦するかもしれません。

新カード解説:北方諸国

巻き上げ機(ブロンズ「北方諸国:兵器」ユニット1体を入手してプレイする。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 アップデートで追加された新効果“入手(プレイ中の勢力またはニュートラルのカード3枚の中から1枚を選び、ゲームに追加する)”を持つ新カード。“入手”には2つのメリットがあり、1つは状況に応じて3枚から1枚を選べる対応力の高さ(ブロンズの“奴隷監督”と“エルフの斥候”は戦力値2のオマケまで付いているので期待値も高め)。そしてもう1つのメリットが、同カードの4枚目を手に入れられる点です。

 このメリットを利用して“巻き上げ機”で4枚目のブロンズカードを作り出し、“ヘンセルト(味方ブロンズ兵器またはケイドウェンユニット1体を選び、あなたのデッキにあるその同名カードすべてをプレイする)”でデッキに残る3枚の同名カードをプレイするのが巻き上げ機ヘンセルトデッキです。

 特に巻き上げ機は入手対象のカードが6種類しかないため、そのうち2、3種類の兵器を3枚ずつデッキに入れておけば、かなりの高確率でヘンセルトの3枚プレイが成功します。これで1ラウンド勝利し、もう1ラウンドは“バリスタ(敵ユニット1体と、それと同じ戦力値を持つ別の敵ユニット最大4体に1ずつダメージを与える。搭乗:アビリティを繰り返す)”などで相手の最強戦力値を調整して“焦土”と“ヴィレントレテンマース”で破壊して勝利するデッキが多いです。

 対策としては相手が“ヘンセルト”でプレイしそうな兵器を破壊することですが、“巻き上げ機”が残っていたら新たな兵器を作られてしまいますし、“シャニ(ゴールドでなく呪縛でないユニット1体を復活させ、2アーマーを与える)”で復活させられる可能性もあります。

 そのため手札が潤沢な序盤の“ヘンセルト”を防ぐのは難しいですが、終盤で手札が少なくなった状態なら、兵器を破壊して“ヘンセルト”をムダ撃ちさせることができる可能性も上がるので狙ってみましょう。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“ネネッケ”で同じ兵器をデッキに戻していたら、“ヘンセルト”でプレイする可能性がかなり高いです。

苦悶の魔術師(あなたのデッキにあるブロンズ「呪文」又は「アイテム」カード2枚を見た後、1枚をプレイする。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 北方諸国にはアップデートで複数の“呪縛”ユニットが追加されました。その中の1枚が“苦悶の魔術師”です。“苦悶の魔術師”で呪文かアイテムカードをプレイしつつ、“ケイドウェン軍の亡霊兵(1アーマーを持つ。あなたが次に呪文またはアイテムカードをプレイすると、同列にこのユニットの同名カード1枚を生成する)”を増やすのがわかりやすいコンボ。

 ただ、相手に妨害手段がなければ強力なコンボですが、“ケイドウェン軍の亡霊兵”はアーマー込みでも5ダメージで破壊されてしまうため、潰されやすいのが弱点。“苦悶の魔術師”自体は“アルズールの電撃(9ダメージを与える)”や“血塗られたフレイル(5ダメージを与え、戦力値5の亡霊を生成する)”と組み合わせ、デッキ圧縮しつつ敵を攻撃できるユニットとして使いやすいため、“呪縛”デッキに限らず採用されることもある印象です。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“黄泉の女魔術師”を一緒に使い、相手を積極的に攻撃するデッキも見かけます。

 “呪縛”デッキを相手にする場合、“ケイドウェン軍の亡霊兵”を即座に破壊するだけで戦いやすくなります。“ケイドウェン軍の亡霊兵”がいない場合は、攻撃が激しくてこちらのユニットが破壊されやすいことを意識して進めましょう。破壊されたくないユニットはできるだけ終盤に出したり、そもそも諦めて手札交換時にデッキに戻してしまうのもアリかもしれません。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“イリス”は呪縛なので、呪縛デッキに対して使用して“呪いの騎士”に変身させられてしまうと、“遺言”が発動しない致命的な事態に陥るのでご注意を。

新カード解説:スコイア=テル

イオルヴェス:瞑想(ユニット2体を決闘させる。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 比較的簡単な条件で相手に大ダメージを与えられる非常に強力な1枚。“決闘”とは2体のユニットが、どちらかが破壊されるまで互いに自分の戦力値分のダメージを与え合う新効果ですが、2体の組み合わせを自由に決められるのは現状“イオルヴェス:瞑想”のみです(通常はアビリティを持つ自身と敵1体)。

 高戦力値の味方と、高戦力値の敵を決闘させることもできますが、敵同士を同士討ちさせる使い方が主流。その方が相手にダメージを与えられることが多いためです。

 例えば相手に戦力値13(こちらから送ったドロー密偵ユニットなど)の敵がいた場合、戦力値8の敵から13の敵に攻撃させることで、最終的には戦力値8の敵が破壊され、戦力値13の敵が戦力値1になるため、合計で20ダメージ与えられます。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲戦力値25の敵に対してもっともダメージを与えたい場合は、戦力値16の敵から攻撃させましょう。合計で36ダメージになります。戦力値25の敵が破壊され、戦力値16の敵も残り戦力値が5に。

 基本的にもっとも高い戦力値を持つ敵を、0.62倍程度の敵から攻撃させることで効率的なダメージを与えられます。ただし敵の戦力値が“8、13、16”となっている場合、13から16に攻撃させても合計で19ダメージにしかなりませんが、8から13に攻撃させれば合計で20ダメージになるので、もっとも高い戦力値の敵を狙うのが必ず正しい訳ではありません。

 このように素早い計算力が必要とされますが、強力な1枚であることは間違いないでしょう。実際、スコイア=テルの多くのデッキで採用されています。対策するのは難しいですが、“8と13、13と21”のように決闘で大ダメージを受けるような戦力値の組み合わせにならないよう、可能な範囲で味方の戦力値を調整して少しでも被害を減らしたいです。

ポーリー・ダールバーグ(「支援」でないブロンズ「ドワーフ」ユニット1体を復活させる。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 ドワーフに待望の復活ユニットが登場しました。これにより“バークレー・エルス(デッキにあるゴールドでないドワーフユニット1体を無作為に選んでプレイし、3ベースアップを与える)”や“デニス・クランメル(所有するすべてのドワーフユニットに場所不問で1ずつベースアップを与える)”など、ドワーフをベースアップできる効果の価値がさらにアップ。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“バークレー・エルス”でプレイされた“ドワーフの散兵”が自身をベースアップした後、次ラウンドなどで復活させれば、戦力値12+敵に3ダメージ+自身に3ベースアップ+ポーリーの戦力値3で合計21に。

 ブロンズのドワーフには、安定して戦力値11、12を出せるユニットが3種類いて、それらを戦力値2の“ドワーフの扇動者(デッキにあるブロンズドワーフユニット1体を無作為に選び、その同名カード1枚を生成する)”で生成するだけで戦力値13、14を安定して出せます。そこに前述したシルバードワーフユニットを組み合わせることで、さらに高い戦力値を安定して確保できるため、アップデート後はスコイア=テルがよく使用されている印象です。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲敵だけを攻撃できるようになった“激震”2連発が強力な“イスリン”など、優秀なゴールドユニットが多くなったのも現在のスコイア=テルが人気の理由かもしれません。

 ドワーフ主体のデッキには「これさえ破壊すれば致命的」のようなキーカードが存在しないため、かなり手強いです。ただ、墓地にドワーフがいない状況では“ポーリー・ダールバーグ”の復活が使えませんし、デッキ内の“ポーリー・ダールバーグ”をプレイする可能性がある“バークレー・エルス”も若干使いにくいです。

 ですので墓地にドワーフがいないであろう1ラウンド目に勝負した方が勝率は上がるかもしれません。あまり長く戦うと“イスリン”の“激震”2連発を受けそうですが……。

新カード解説:スケリッジ

ヒム(1つを選択:あなたのデッキにあるゴールドでない「呪縛」ユニット1体をプレイする;対戦相手のデッキに最初から組み込まれているシルバーユニット1体を入手してプレイする。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 所属勢力のシルバーユニットすべてからの入手では、提示される3枚すべてがイマイチな場合もありますが、“ヒム”は対戦相手が採用した中から3枚が提示されるため、ある程度は有効なカードが提示されやすいです。

 ただしスコイア=テルに多いですが、種族限定(主にドワーフ限定)の効果を持つユニットを入手しても有効活用できませんし、1枚だけあっても意味がないウィッチャー三人衆や妖婆三姉妹を入手しても戦力値は悲しいことになります。さらに1月に配信されたパッチで、ドロー密偵ユニットが入手の効果で提示されなくなったのも“ヒム”には向かい風。

 しかしもう1つの効果“デッキにあるゴールドでない呪縛ユニット1体をプレイする”も、ドロー密偵ユニットの“ウダルリック”や、ほかの呪縛ユニットを無作為ながらもプレイできる“スヒャール”を選んでプレイできる強い効果のため、呪縛ユニットを活用するデッキなら今後も“ヒム”は使われるのではないでしょうか。

部族の動物使い(《熊》を生成する。)

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』

 状況に関係なく1枚で必ず戦力値12を出せる上、“蘇生(あなたの墓地にあるゴールドでないスケリッジユニット1体を手札に戻し、そのベース戦力値を8に変えたあとカード1枚をプレイする)”で手札に戻せば1枚で戦力値19に。さらにそれを“フラヤの女司祭(ブロンズ兵士ユニット1体を復活させる)”で何度も使い回せるという強力なユニット。ただ、1ラウンド目の手札に“蘇生”がないだけで期待できる戦力値はガクッと下がってしまうのですが……。

 “部族の動物使い”や“オラフ(10ダメージを受ける。あなたがこの試合中にプレイした野獣ユニット1体につき、受けるダメージを2減らす)”を採用した熊呪縛デッキは、アップデート直後に大流行していた印象です。

 熊呪縛デッキの対策としては、まず“部族の動物使い”を安直に倒さないことでしょう。倒さなくても次ラウンドになれば復活可能となりますし、自らダメージを与える手段も用意されていることがほとんどですが、わざわざ倒して相手に楽させる必要はありません。特に“蘇生”後でベース戦力値が8になった“部族の動物使い”を倒すことは絶対に避けたいです。

『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
▲“狂戦士の賊徒”は味方呪縛ユニットがダメージを受けていると、その1体だけで2ブーストするため、計算間違いにはご注意を。

 他にも“焦土”で戦力値11の“熊”を複数同時に破壊したり、成長して戦力値13になった“軽量ロングシップ(ターン終了時に右隣のユニットに1ダメージを与えた後、2ブーストを得る)”とこちらから送ったドロー密偵ユニットを同時に破壊するのも効果的。そもそも熊呪縛デッキには相手への攻撃手段が少ない場合が多いので、今では比較的戦いやすいデッキだと思います。


 以上“ミッドウィンター”アップデートの新カードについて語らせていただきました。現在の『グウェント』はまだ“パブリックベータテスト”中ですが、今年はいよいよ正式サービスを開始するようで、今後ますます魅力的なゲームに進化していくことでしょう。私も1人のファンとしてとても楽しみです!

 『グウェント』の攻略情報をもっと知りたくなった方は、ゲームコミュニティサイトのDEKKIを覗いてみてください。カードのデータベースはもちろん、有志による攻略記事やデッキ投稿も豊富です。また優勝賞金10万円で全カード使用可能なアカウントが配布される月例大会“DEKKI White Wolf Tournament”も毎月開催されています。

 ぜひ『グウェント』でお会いできるのを楽しみにしています。ではまた!

データ

▼『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
■メーカー:CD PROJEKT RED
■対応機種:PS4
■ジャンル:カード
■発売日:2017年5月24日(パブリックベータ)
■価格:基本無料/アイテム課金
▼『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
■メーカー:CD PROJEKT RED
■対応機種:Xbox One
■ジャンル:カード
■発売日:2017年5月24日(パブリックベータ)
■価格:基本無料/アイテム課金
▼『グウェント ウィッチャーカードゲーム』
■メーカー:CD PROJEKT RED
■対応機種:PC
■ジャンル:カード
■発売日:2017年5月24日(パブリックベータ)
■価格:基本無料/アイテム課金

関連サイト