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2018年3月29日(木)

ディライトワークスがボードゲーム制作に意欲を。社内にボードゲームカフェを設置

文:電撃オンライン

 ディライトワークスは3月28日に、社内にボードゲームカフェを設置したことに関する説明会を開催しました。

【追記】塩川氏&白坂氏の対談と、質疑応答部分を掲載しました。

ディライトワークス
▲塩川洋介氏(左)と白坂翔氏(右)。

 説明会では、カフェ設置の狙いやボードゲームの魅力についてFGO PROJECTクリエイティブディレクターの塩川洋介氏と、本カフェの設置に協力した“JELLY JELLY CAFE”オーナーの白坂翔氏が語りました。

 まず塩川氏から、ボードゲームカフェ設置の経緯が次のように語られました。

塩川洋介氏のコメント

ディライトワークス
▲塩川洋介氏。FGO PROJECTクリエイティブディレクターで、ディライトワークス株式会社では、執行役員 クリエイティブオフィサーを務める。

 ディライトワークスは人員増加に伴い、3月に増床させていただきました。元々、社内にボードゲーム好きなスタッフが多く、業務時間外に会議室で遊んだり、私物のボードゲームが棚に並んでいたりしました。オフィスが増床した際には、スタッフの多くがやりたいと思っていることを会社の中心に据えたいと考えていたので、まずボードゲームカフェから作りたいなと。

 やるからには本気で本物を作ろうということで、個人的に何度か遊びに行ってお店の雰囲気がいいなと思っていたJELLY JELLY CAFEの白坂さんにご相談させていただきました。

 このカフェには大体263個のボードゲームがありまして、週に1作遊ぶとしても約5年は遊べるようになっています。ラインナップは今後さらに増えるので、会社にかなり入り浸っても遊び切れないだろうなと。席数も多く、かなり本格的なボードゲームカフェになったと思います。

 社内にボードゲームカフェが設置されたことにより、社員同士、クリエイター同士の交流がより活発になって、我々の本来の業務にもいい影響があることを期待しています。また、ボードゲームというのはそれ単体でおもしろさを突き詰めているゲームジャンルだと思っていまして、ボードゲームのおもしろさに触れたり、そもそもおもしろさとは何なのかを考えたりすることを会社の文化として根付かせたいという想いもありまして、多くのスタッフが気軽にボードゲームで遊ぶことを会社としてサポートすることにしました。

 続いて白坂氏から、昨今のボードゲーム業界の状況や、今回の話を聞いた時の感想が次のように語られました。

白坂翔氏のコメント

ディライトワークス
▲白坂翔氏。世界中のボードゲームで遊べるカフェ“JELLY JELLY CAFE”を全国に7店舗展開している株式会社ピチカートデザインの代表取締役。

 ボードゲーム業界はここ数年、盛り上がっていると言われています。私どもは2011年にJELLY JELLY CAFEを渋谷でオープンしたのですが、最初はボードゲームカフェとは名乗っていなくて、“ボードゲームでも遊べるカフェ”という形でした。その時はまだボードゲームが今ほど浸透していなくて、客層は8、9割が男性で年齢は40、50代の方が多かったです。

 ちょうどそのころ、TV番組などで『汝は人狼なりや?』というゲームが数多く取り上げられて、一大ムーブメントが起こりました。そこからボードゲームで遊ぶ方が徐々に増え始めて、ウチのお店にも幅広い年齢層のお客さんが遊びに来るようになりました。

 そして2011年には全国に十数店舗しかないと言われていたボードゲームカフェが、現在では全国に280店舗くらいあると言われていて、それに伴ってボードゲーム人口も増え続けています。

 そういう状況で今回、ディライトワークスさんからボードゲームカフェについて相談されました。私は『FGO』はもちろん、ほかのデジタルゲームもよく遊んでいるのですが、どちらもゲームなのでシステムなどで通ずる物があるんですよ。

 だからデジタルゲームが好きな人はアナログゲームのことも好きだったり、これから好きになる素養があると思っています。ですからディライトワークスさんにボードゲームカフェができるのは、とても相性がいいだろうなと。喜んで引き受けさせていただきました。

 その後、ボードゲームの魅力や好きなゲームを語る2人の対談や、質疑応答が繰り広げられました。こちらはのちほど追記します。

 最後に塩川氏から、ボードゲームカフェを通じた今後の展開が語られました。

塩川洋介氏のコメント

 ボードゲームカフェだけがキッカケではありませんが、社内に好きな人間が多いですし私自身もハマっているので、ディライトワークスとしてボードゲームに色々な形で力を入れていきたいと考えています。その流れの中で現在は『Fate/Grand Order Duel -collection figure-』のゲーム部分に関して、我々ディライトワークスを中心に作らせていただいております。

 観賞用のフィギュアではなく、敢えてボードゲームにしたことにはいくつか理由があるのですが、やはりボードゲームを盛り上げたいし、ボードゲームを本気で作ってみたいという気持ちがありました。

 『FGO』ファンが、実際にカードになったコマンドカードを使って、2人で対戦したら絶対に盛り上がるだろうと。また『FGO Duel』以外にも、自分たちのオリジナルゲームも作っていきたいと考えております。

 そしてボードゲームを通じて得た知見は、我々がメインで行っているデジタルゲーム開発にも必ず生かしたいですね。ボードゲームを作られているクリエイターさんは非常に個性的で、ゲームや遊びのことをとても考えてらっしゃる方が多いので、そういった方に「ディライトワークスでゲームを作ってみたいな」と思ってもらえるようにアピールしていければなと思っております。

ディライトワークス
▲塩川氏がおもしろいと思ったボードゲームも紹介されました。人間関係を考えながら卒業アルバムを作る『グラデュエーション・フォトレコーズ!』と、遊びきりタイプの脱出ゲーム『EXIT 脱出:ザ・ゲーム 荒れはてた小屋』。

 その後、ボードゲームの魅力や好きなゲームを語る2人の対談や、質疑応答が繰り広げられました。

塩川氏と白坂氏が語る“ボードゲームの魅力”とは?

塩川氏:私が本格的にボードゲームにハマリ始めたのは2017年からなんです。ゲームマーケット2017春(年2回開催されている、ボードゲームの一大イベント)に誘われたのがハマったキッカケですね。

 事前の情報は入れずに行ったので、見た目で気に入ったものや行列ができているものを買っていろいろ集めたゲームをたくさん遊びました。それで現在のデジタルゲームとはいい意味で違って“自由度”がとても高いなと、作り手の視点から見てそう感じたんです。

 デジタルゲームはゲームのデザインがフォーマット化されているところも多いのですが、ボードゲームはボードやカード、コマなどのコンポーネントから自由に作れますし、いい意味でニッチなところがあるので尖ったゲームデザインをしやすいんですね。そういうゲームを見て「これはいい刺激になるな」と思って、一気にどハマリしました。

白坂:ではボードゲーム歴は1年くらいなんですね。

塩川氏:ほぼそれくらいです。

白坂:社内にもボードゲームで遊ばれる方が多いと伺いましたが、何人くらいいらっしゃるんですか?

塩川氏:隠れも含めるとかなりの人数ですね。(カフェに展示されているボードゲームを指して)これを見ていきなり語り出す人がいて、それでボードゲーム好きだったことを知ったりとか。

白坂:実は私もボードゲーム業界はそこまで長くなくて。ボードゲームに出会って半年くらいでお店を作りましたから。だから本当に昔からボードゲームを遊ばれている方と比べたらまだまだですね。花見をしたときに友人がたまたまボードゲームを持ってきて、それがとてもおもしろかったのがハマったキッカケです。それまでは人生ゲームやUNOくらいしか知らなかったので「なんだこれは!」と思っていろいろ調べて、私もゲームマーケットに行きました。

 本当に決まった形がないんですよね。パッケージの大きさからバラバラですし、対象年齢やプレイ人数もゲームによって異なります。プレイ時間も10分で終わるものから5、6時間かかるものまであって、もちろんジャンルもいろいろあります。運だけで戦う簡単なゲームから戦略や心理戦が重要な奥深いゲーム。唯一の答えがなくて、一緒に遊んでいる人を納得させれば勝ちになる大喜利系のゲームなんかは、デジタルゲームにはあまりないですよね。そこから私はどっぷりハマリました。

塩川氏:最初は入るのが少し怖いかもしれませんが、入ってしまえばとてもおもしろい世界ですよね。

白坂:やはり入口のハードルは少し高いと思います。ゲームが多すぎてどれから遊べばいいかもわかりにくいですし。まだまだ市場規模が小さいので、ランキングなどの情報もあまりないですから。

塩川氏:ではこの流れで、我々のオススメボードゲームを紹介させていただきます。私の最近のオススメは『グラデュエーション・フォトレコーズ!』という卒業アルバムを作るゲームです。

ディライトワークス

塩川氏:パッケージの中にはこのように卒業写真がたくさん入っています。どのように遊ぶかというと、アルバム台紙の上へ順番に写真を置いていくだけなのですが、各プレイヤーはそれぞれの目標の達成を狙います。例えば特定の2人が写っているように置いたり、逆に一緒に写ったらダメな子がいたら、別の写真でその子の顔を隠したり。それが最終的に点数として跳ね返ってきて、勝敗が決まります。他に類を見ないゲームで、とても自由度が高いなと感心しました。

ディライトワークス

塩川氏:もう1つは『EXIT 脱出:ザ・ゲーム 荒れはてた小屋』です。こちらもかなり好きなゲームで、先日、『FGO』のリアル脱出ゲームを発表させていただきましたが、『EXIT』は脱出ゲームとボードゲームをミックスしたゲームになっています。脱出ゲームなので1回しか遊べません。そもそも1回しか遊べないゲームを作ってOKというのがボードゲームの自由なところだなと。でも値段以上の価値がある体験はできました。

 紹介した2つはほんの一部ですが、このような自由な発想に触れるとインスピレーションが刺激されますし、作り手として非常に有意義だと思っています。

白坂:私は個人的にオススメというより、ボードゲームカフェのスタッフ目線で、簡単な説明でも伝わりやすそうなオススメゲームを持ってきました。まずは『ボブジテン』です。

ディライトワークス

白坂:初心者へ準備体操的に最近勧めることが多いゲームです。カードにさまざまなカタカナ語が書いてあるのですが、1人のプレイヤーがカタカナ語や英語を使わず日本語だけでお題のカタカナ語を説明し、それを最初に当てた人が得点獲得となります。遊ぶとわかるのですが、使っちゃダメだとわかっているのにうっかりカタカナ語を言ってしまったりして、そのもどかしさで盛り上がります。

 次は大喜利系のゲームで『知ったか映画研究家スペシャル!(http://www.groupsne.co.jp/products/bg/shittaka/shittaka_details.html)』です。まず、カードとサイコロを使ってランダムに2つの言葉を決めます。その2つの言葉を組み合わせたものが、架空の映画タイトルになります。試しに今やってみましょう。……海とハウスが出たので“海ハウス”ですね。こういう超名作映画があると仮定して、プレイヤーたちは1人30秒でその映画について語ります。

ディライトワークス

白坂:タイトルから想像したことをその場ですぐに語らなければいけないハードルの高さはあるのですが、このゲームのポイントは全員が知ったか映画研究家なので、他の人の発言はすべて肯定しなきゃいけないんです。それで他の人がフォローしてくれたりもするので、意外と話しやすいんですよ。

 全員が語り終わったら、自分以外を1人選んで“グッドカード”を渡します。それが一番多い人の勝ちなのですが、勝敗はどうでもいいことが多いですね(笑)。それよりも参加者全員で1つの映画を作り上げた達成感で満足できるゲームです。

 大喜利系のゲームは、遊ぶ人を選ぶところがいいなと私は思っていて、初対面同士で遊ぶと変な空気になりやすいのに、昔から仲がいい友だちと遊ぶと大盛り上がりするんです。そういうところもボードゲームの魅力なのかなと。

いずれはボードゲームイベントの開催も

 続いてお2人への質疑応答が行われました。

――白坂さんは今後、このカフェにどのような形で関わられるのでしょうか?

白坂:ボードゲームは年間で何百何千という新作が出ているので、どのような作品を新しく導入するかをアドバイスしたり、一般の方を交えたイベントなどを今後開催できるように企画・提案させていただきます。

塩川氏:ぜひやりたいですね。ボードゲームナイト的なイベントを。

白坂:ボードゲームはコミュニケーションツールとしても優秀で、仲がいい友だち同士ならより仲良くなり、初対面の人と遊んだらすぐに仲良くなります。ウチでは過去にボードゲーム街コンというのを開催したことがあるのですが、ボードゲームという共通の話題があるので口下手な人でも会話しやすいのです。そういう企画も提案していきたいですね。

――社内にボードゲームカフェがある会社は他にもあるのでしょうか?

白坂:ボードゲーム部があるソーシャルゲーム関係の会社やITベンチャー企業は結構多いですね。土日にオフィスを開放して「社員の知り合いなら呼んでもOK」というルールでボードゲーム会をしている会社は何社かありますが、ここまで本格的なカフェがあるのはディライトワークスさんが初めてだと思います。これをキッカケにボードゲームカフェを社内に作る会社が増えると、ボードゲーム業界も盛り上がって嬉しいですね。

塩川氏:ぜひ広まって欲しいですね。

――TYPE-MOONにもボードゲームが好きな方はいらっしゃると思いますが、武内さんや奈須さんはこのカフェについて何かおっしゃっていましたか?

塩川氏:カフェの話はまだ伝えていなかった気がするので、今度来ていただこうと思います。

――『FGO Duel』を作る上で心掛けたことを教えて下さい。

塩川氏:アーケードに展開する際やVRに展開する際も同じことを考えているのですが、『FGO』を遊んで下さっているすべてのマスターが遊べる物にしたいという想いがあるので、現在の想定プレイ時間は10分程度で、サクッと1戦できる手軽なゲームを目指しています。

白坂:10分は手軽ですね。このゲーム知らなかったんですが、どういうゲームなんですか?

塩川氏:フィギュア1騎とカード5枚がセットになっていて、3対3で戦います。

白坂:それは『FGO』ですね!

塩川氏:どんなルールかまでは説明できないのですが、ファンの方なら「なるほどこう来たか!」と納得してもらえると思います。

白坂:『FGO』っぽいルールということですよね?

塩川氏:まあだいぶ『FGO』だと思います。3騎分のカード15枚をシャッフルしてそこから5枚引いて3枚を選んで相手を倒すみたいな。

白坂:フィギュアもよくできていますね。

塩川氏:そうですね。3騎並ぶと『FGO』っぽく見えます。ゲームではありますが、フィギュアとして飾るだけでも十分楽しめると思います。

――ここからボードゲームで遊んでいる模様を配信される予定はありますか?

塩川氏:それは考えてなかったですが、いいアイデアだと思います。

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