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2019年4月25日(木)

『Days Gone』の世界にいち早く飛び込んだ2人がサバイバル体験を先行レビュー!!【電撃PS】

文:電撃PlayStation

『Days Gone(デイズ・ゴーン)』は、CERO Z(18歳以上のみ対象)のソフトです。
※18歳未満の方は購入できません。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメントのWWスタジオ Bend Studioが贈る『Days Gone(デイズ・ゴーン)』

 本作はパンデミックの影響でフリーカー(感染者)となった者たちがはびこる世界を舞台に、ドリフター(流れ者)として旅を続ける主人公・ディーコンとなり、彼の視点で物語を追いかけていく“オープンワールドサバイバルアクション”です。4月26日の発売を前についに先行レビューが解禁されたので、さっそくその興奮をお伝えすべく、2人の担当ライターによる先行レビューを公開します。

『Days Gone』

※本記事内にはゲームのネタバレが含まれている可能性があります。
また、「CERO.Z(18才以上のみ対象)」に該当する表現は含まれません。

パンデミック後の世界で生きる人々のドラマが熱い作品

 先行レビューの段階なのにおもしろすぎてプレイが止まらず、すでに20時間近くプレイした担当ライターの聖☆あべさんです。じつはプレイする前は、フリーカーになってしまう恐怖と戦いながら物語が進む物語なのかと思っていたんですね。でも、いざプレイをしてみると、すでに崩壊した世界が日常で、むしろそこでどう生き抜くかという点にフォーカスしていたのは予想外でした。しかし、これがまたすごく興味をそそるシナリオで、あっという間にこの世界に引き込まれる形に。

『Days Gone』
▲主人公のディーコンは、ドリフター(賞金稼ぎ)として世界を放浪中。序盤からこの世界で生き抜くために非情な決断を下すシーンがあるのですが、いきなり心をわし掴みにされました!

 そのため、自分はストーリーの続きが気になりそちらの進行を優先していたんです。でも、報酬を目当てにサブクエストに手を出し始めてみたら、出てくる人物がどれも濃い者ばかりで、「この世界で彼らはどのようにして生きているのか」という興味が沸き、気づけばそちらを消化することをメインにするほどでした。

『Days Gone』
▲先の展開が知りたければメインストーリーをガッツリ進めるのもよし、報酬を目当てににサブミッションに手を伸ばすのもよしと、このあたりの自由度はいわゆる“オープンワールド”系のゲームでおなじみのはず。
『Days Gone』
▲キャンプの住人は世間話をしていたり、こちらに話しかけてきたりします。この何気ない会話が、世界観にリアリティを与えるスパイスとなっているのです。

 なお、物語ではギリギリな表現に挑戦している部分も多く、登場人物たちの痛みがダイレクトに伝わってきて、それもまた自分が本作にのめり込んだ理由の1つでした。

①相棒となるバイクへのこだわりは折り紙付き!

 広大なフィールドの主な移動手段はバイクですが、実際に操縦してみると挙動が本物そっくりなんですよ。しかも、フィールドのコンディションが、バイクの運転にも影響を与えるというこだわりよう! 例えば雨で道がぬかるむと、晴天時よりもハンドルの効きが悪くなるなど、とにかくリアルです。開発したSIE WWスタジオ Bend Studioにはバイカーが多いと聞いたので、納得のこだわりですね。

 なお、このバイクはカスタマイズで性能を上げるだけでなく、見た目もスキンで変えられます。しかも、セーブやファストトラベル(特定の箇所への移動)、弾薬の補充など、ゲームシステムとしても重要な役割を果たしてくれるのです。だから余計に愛着も沸いてきました。

『Days Gone』
▲バイクは悪路を走ったり、障害物にぶつかったりすると耐久値が下がり、ゼロになると動かなくなります。動かない=死に直結するので、フィールドで手に入る“スクラップ”でこまめに修理しましょう。

②敵だらけの世界に点在するキャンプとの交流も奥深い

 フィールドを走っていると、生存者が生活するキャンプを発見することもあります。ここではバイクの修理や補給、武器やクラフト素材が購入でき、これらと手に入れるためにはクレジット(通貨)が必要です。クレジットはフリーカーの耳や採取した植物、野生動物の肉を寄付したり、依頼をこなせば入手できます。

 ちなみに、複数のキャンプと交流を深めていると、ときに選択を迫られる場面も発生します。人情にまかせてもいいし、情を捨てて実利(報酬や信頼度上昇)を取るのもありと、じつにこれが悩ましいんですね。「これは性格が出るよな」と苦笑いしつつ、しっかり実利を選んだ自分がいましたが(笑)。

『Days Gone』
▲キャンプに関連したクエストのクリアで、対応したキャンプの信頼レベルが上昇。ショップで購入できるアイテムが豪華になります。

③フリーカーをはじめとする敵との戦いは毎回命がけ!

 フリーカー、リッパー、野盗、そして野生動物など、この世界にはいたるところにディーコンの敵が存在するわけですが、自分が一番恐怖を感じたのはやはりフリーカーですね。彼らはある程度集団で生息しているのですが、フィールドにはフリーカーの大群がひしめくエリアが点在しています。遠目から見てもかなりの数がいるのですが、ここに興味本位で近づいたが最後、一気にフリーカーがこちらになだれ込んできます。まさに“パニック!”というべき地獄絵図に、リアルで悲鳴を上げてしまうはず(笑)。

『Days Gone』
▲人間は恐怖体験をすると自己防衛反応で笑うことがあると聞きますが、まさにこのときがそうでした……。

④じわじわとサバイバルがラクなるスキルの習得

 ディーコンはクエストの報酬などで経験値を一定までためるとレベルアップし、スキルを習得できるポイントを得られます。習得できるスキルは「格闘」「射撃」「サバイバル」の3つのカテゴリに分類され、格闘は格闘武器、射撃は銃、サバイバルはそれ以外の関連スキルとなります。

 ある程度プレイをしたうえでの感覚ですが、序盤はまず「サバイバル」で「スクラップ」を習得すると便利かなと。格闘武器でガンガン敵を倒して耐久値が減ってもすぐに修理ができ、そのぶん生存率もアップするからです。

 なお、スキルは5段階にランク分けされ、上位のスキルは該当カテゴリ内でのスキル習得数が解放条件になります。上位のスキルには、バイクに使用するスクラップの効果量が2倍になる「スパナマスター」や、スタミナの回復に必要なクールダウン時間が短くなる「呼吸法」など、あれば確実にラクになるスキルが用意されています。

『Days Gone』
▲スキルをすべて習得することも、ある意味ゲームの目的の1つとなるでしょう。

 このように「ストーリーの先が気になるけど、サブクエストで住人たちの素顔に迫りたい!」と、どちらを進めるべきか悩むほど作り込まれた『Days Gone』。魅惑的な人物たちとのドラマに注目している人はもちろん、アクション部分に期待を寄せるファンも満足できる内容になっています。日本語のローカライズもバッチリで、難易度も「EASY」(敵の耐久値が低くなる)がありますし、幅広い層がハマる内容なので、ぜひ尻込みせずにこのイカれた世界に飛び込んでみてください。

求められるあらゆる要素をガッツリ詰め込んだサバイバルアクションの決定版!!

 法も秩序も失われ、普段ならば意識することがない“自分を守っているうしろ盾”を失う恐怖。そして、それと同時に(引き換えに)手に入る、しがらみのない自由。その自由を行使し、「大義なんて知ったものか」と己のエゴを貫き通す――。『Days Gone』は、そんな“パンデミック系サバイバルアクションはかくあるべき”という王道スタイルを突き詰めた結果、新たな境地に達したとても潔い作品です。

 前振りが長くなりました。こんばんは、担当ライターのDeepです。ひと足早く『Days Gone』を十数時間ほどプレイさせてもらいましたが、いやーおもしろい! パンデミック系のゲームに求められるであろうすべての要素がていねいに詰め込んであり、言ってしまえば「こういうのが遊びたかったんだよ!」というゲームです。

 セーフエリア外の恐怖感、選択の自由度、魅力的なNPCたちなど、そんなステキ要素すべてを語っていたらものすごい量になってしまうので、ここでは俺がたまらなく好きな“押しポイント”を3つピックアップして書いていこうと思います。

①シビアなサバイバルを体感!

 みなさんは「サバイバルアクション系のゲームで重要な要素は?」と聞かれたら、何を思いつきますか? 俺の場合は、効率に対するリスクのバランスなんですね。アイテム1つ取りに行くにもある程度のリスクがつきまとう……その緊張感がキモだと思うのです。

 本作の戦闘は、非常にシビアに作られています。これは敵が強いというよりも、“リアリティを重視したため”と言ったほうが正しいかもしれませんね。ディーコンはヒーローではなく、ちょっとだけ勇気のある青年というだけなので、銃がクリーンヒットすれば大ダメージを負いますし、複数の敵に囲まれたらボコボコにされます。

 なので、生き残るためには、手持ちの道具だけでなく地形、果てはフリーカーすらも利用し、とにかく有利な状況を作る必要があるんです。こういったシビアさが、ほかのサバイバルアクションにはないリアリティや緊張感を味わわせてくれます。この手に汗握る感じ……とっても俺好み!

『Days Gone』
▲ちょっとしたミスで、「うぉああああ!!」と声が漏れる状況になることも(笑)。

②パンデミックが起こった世界をハードに描く

 パンデミックによって引き起こされた極限状態を、運よく生き抜いた生存者たち。社会の庇護がなくなった彼らが、こんなクソッタレな世界をどうやって生きているのか――。『Days Gone』では、そんなパンデミックが起こった世界を、できるだけリアルに描いています。

 人が消え、物資も奪われ、廃墟としと化した街。昼は野盗に、夜はフリーカーに怯える日々。食事にすら困窮し、“働かざる者食うべからず”を暴力をもって実行するキャンプ。ある者たちはカリスマある人物を中心としたコミュニティを作り、また別の者たちは弱肉強食を是とする悪党へと堕ちていく。そんなキレイごとでは済まないハードな演出・表現も多く、だからこそ心に響く物語だと感じました!

『Days Gone』
▲道を走っていると、ランダムイベントが発生することがあります(ミニマップで?が表示される場所に行く)。その内容はさまざまで、ときには野盗に襲われて拉致されることも!?

③バイクでのツーリングがかなり楽しい

 この世紀末のような世界でディーコンの足となるの頼れる相棒、それがバイクです。バイクは移動型拠点のような扱いなので、ゲーム的にも世界設定的にもディーコンとは切っても切れない関係なのです。

 そんな重要な要素なので、本作はバイクに対するコダワリがものすごい! まず、開発チームにバイク乗りが多いということもあって、バイクでの移動のレスポンスや乗り心地(操作感)がとてもいんですよ。けっこうデリケートですが、またそれもヨシ! また、個人的には音がとてもGood!「バボボボボボ……」という重低音は、乗っていてとてもテンションを上げてくれます。イベントシーンの音響なども含めて、可能ならばヘッドホンでのプレイを推奨したいですね。

『Days Gone』
▲カスタマイズ要素もたっぷり! スペック強化だけでなく、ホイールの形状やペイントといった見た目の変更も用意されています。

 というわけで、今回は大きく3つの視点で先行レビューをお届けしました。個人的にはオープンワールドの、パンデミック系サバイバルアクションというジャンルに求められる要素は、すでに既存のゲームで出きっていたと思っていました。ですが、それぞれの要素の“深み”はまた別問題なのだと、この『Days Gone』をプレイしてあらためて思い知りました。

 世界観の練り込み具合、ヒューマンドラマの描き方、恐怖感のあおり方、戦い方の幅などなど、本作はそんな既出な要素をとにかく深くしっかりと描ききり、それぞれを綿密に結びつけることで既出なのに新しい遊び心地を実現しているのです。

 上記で取り上げた要素以外にも、ストーリーもマップもたった十数時間では遊びきれないほどのボリュームもあります。パンデミック系のサバイバルアクションが大好きな人は絶対にハズれない楽しさが用意されていますし、この手のものを遊んだことがない人には最高のゲーム体験を提供してくれる傑作! そういった方々は、ぜひぜひ本作を手に取って遊んでもらいたいです。

(C)Sony Interactive Entertainment LLC. Developed by Bend Studio.
※画面はすべて開発中のものです。

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