ネタバレありでも伝えたい物語の魅力1:ある意味で悪なのに…若きギャングスターがかっこよすぎ!【電撃オクトラ日記#335】
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- タダツグ
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2021年10月28日、スクウェア・エニックスのiOS/Android用RPG『OCTOPATH TRAVELER(オクトパストラベラー) 大陸の覇者』が配信1周年を迎えました。
キャラの覚醒要素や強力な固有必殺技の追加、メインストーリーの更新に新コンテンツ“試練の塔”の実装など、大規模なアップデートが行われて話題を呼んでいます。
今回は記念すべき節目を迎えた本作について、ますます盛り上がること請け合いなストーリーのおさらいも兼ねた、緊急座談会を決行! 編集部のスタッフが一堂に会して、“富を極めし者編”、“権力を極めし者編”、“名声を極めし者編”、そして“全てを極めし者編”の物語について語り合います。
初回は“富を極めし者編”について。企画の構成上、ネタバレを多分に含む内容となっておりますので、まだ未クリアの状態でお読みになる方はご注意ください。
《座談会参加者の紹介》
タダツグ:ガチ勢とエンジョイ勢の中間くらいをウロウロしているゲームライター。『オクトラ』に関してはおもにインタビューやプレイレポートなどの記事を担当している。電撃オンライン以外では、シシララTVというWEB動画媒体でも本作の実況プレイ放送を配信中。
KK:レトロゲーム好きライター。2Dグラフィックの良き雰囲気を残しつつ、最新のシステムに対応した『オクトラ』シリーズは特に大好物。
ことめぐ(ことぶきめぐみ):『オクトラ』シリーズが大好きで、ゲームはもちろん、グッズなどを集めることも好き。キャラクターを愛でたり、ストーリーを楽しむ派。トラベラーストーリー記事や、直近ではコラボカフェのレポートとイラストを担当しているライター兼イラストレーター。
“富”、“権力”、“名声”。選べる3つのシナリオはどれから遊んだ?
タダツグ:普段、各々が記事やら動画やらで『オクトラ大陸の覇者』に触れてきている我々ですが。このメンバーが一堂に集まるのってじつは初めてですよね。
KK:そういえばそうですね。ご時世柄もあって。
ことめぐ:たしかに。だからこの企画を聞いたときから、今日をものすごく楽しみにしてたんですよ。色々語り合いたいこと、皆さんにお聞きしたいことがたくさんありますので。今日はよろしくお願いします!
タダツグ:よろしくお願いします! ただね。メインストーリーについて振り返る座談会ということで……もう遊んだのは1年近く前になるわけですし、色々と忘れてることとかあったりするかもしれませんけども(苦笑)。
KK:まあ3人も集まれば大丈夫でしょう! 思い出しがてら振り返っていく感じで(笑)。“極めし者”編となると、“富”と“権力”と“名声”をすべてクリアすることで“全てを極めし者”編が出現するわけですけど。順番的にどうしましょうか。やはり“富を極めし者編”から振り返るのがスマートですかね。
タダツグ:それでよいかと。……と言っておきながら早くも脱線しますが、お2人はこのゲーム、そもそもどのシナリオから遊びました? 僕は“名声”編からスタートしたわけですが。
ことめぐ:一緒です! 私も“名声”からスタートしました。
KK:そうなんだ。私は“富編”から始めた記憶がありますね。といっても、一気に“富”の三章まで進めたわけではなく、一章が終わったら別の章の一章を遊んで、それも終わったらまた別の一章を遊んで……と、順繰りに遊んで行った気がします。そういう意味では、ぶっちゃけどこから始めても変わらなかったかなって印象でした。
ことめぐ:私もそうでしたよ。一つを集中して遊んでも難易度的には問題ない仕様ですけど、各シナリオを一章ずつ進めていったほうが戦力的にはラクができましたよね。
タダツグ:僕も自分のアカウントで遊んだときはお2人と同じ進め方でしたね。ただ、実況動画の配信用アカウントであらためて遊びなおした際は、三章までまとめて進めていきましたけど。そっちのほうがシナリオは頭に入ってきやすい気がしたので。
KK:たしかに。でも、そのやり方だと三章のボスで詰まりませんでした?
タダツグ:最初は苦戦しましたよ。アーギュストでしたけど。でも、そこで苦労したぶん、あとの2人との戦いはそこまで苦戦しなかったような。
KK:今思い出しました。私はどの順番で進めたらボス戦がスムーズにいくのか、事前にSNSや攻略サイトでリサーチしましたね。邪道かもしれませんけど(笑)。アーギュストを後に回すとめんどくさそうだって結論で、最初に彼を倒した気がします。
タダツグ:効率重視ですね(笑)。でもクリアの順番でボスの手ごたえは変わってくるのは事実ですし。そういうプレイは全然アリだと思います。
ことめぐ:私はアーギュスト、ヘルミニア、タイタスの順番で倒しましたね。あまり難易度とか考えずに進めちゃいました(笑)。
タダツグ:それもまた正しいかと。当時のバランスと今のバランスは大きく変わってそうだけど、結局はどこから始めても問題ない作りになっているわけですし。ここらへんは原作というか、原点というか、前作にあたるNintendo Switch/PC版『オクトパストラベラー』でもそうでしたもんね。どんな順番で進めても構わないよ、って。まあ、一章ずつクリアしていく方が楽だったって部分も含め。
KK:本作に関して言えば、経験値のナッツに“極”が実装されたり、レベルアップベリーが実装されたりで、レベリングについて緩和されたのって大きいと思いますよ。一周年の機会に始めるという人にも「物語の内容自体は変わらないから好きなところから始めていいよ」ってオススメしやすくなりましたよね。
タダツグ:RPGというジャンルだけあって、レベリングさえ怠らなければ強敵との戦いにもしっかり勝利できますもんね。
ことめぐ:まずは3つのシナリオの一章をそれぞれ遊んでみて、気に入ったシナリオから進めててみるのもいいんじゃないですか。それだけで「あ、このゲームのシナリオはヤバイぞ」って、すぐに分かりそうな気がします。
KK:たしかに。各シナリオがそれぞれ“ヤバイ”ですからね(笑)。それで気づいたらどっぷり世界観にハマってしまっているという……。
ギャングスターが大活躍! “富を極めし者編”は少年マンガ好きにもオススメ
タダツグ:では、そろそろ“富を極めし者編”を振り返りますか。物語的なオススメポイントとしては、やはり裏社会に生きる人間たちに焦点を当てているからこそ味わえる背徳感とかになるのかな。
KK:まさにそこでしょう。『ジョジョの奇妙な冒険』の第5部とか、映画『ゴッドファーザー』とか、我々ゲーマーが思い描く“ギャング”のカッコよさが存分に描かれていて、ものすごく魅了されました。ギャングといえばイタリア。ヴァローレの街並みとか、登場人物のネーミングにも、そこはかとなくイタリアを想起させる雰囲気があるし。
タダツグ:シナリオを手掛けている普津澤画乃新さんは、以前のインタビューでクエンティン・タランティーノの映画『レザボア・ドッグス』に影響を受けているともおっしゃってましたね。
ことめぐ:主要人物となるバルジェロがカッコいいですよね。“権力”や“名声”の物語にも、物語の核となる主要人物はいますけど、バルジェロはとくに“主人公感”が強いというか。“カッティーナ”のシーンとか、かなりグッときます。
KK:まさにギャングスター。彼の脇を固める仲間たちもいい味出してますし、闇世界を舞台にしながら賑やかな雰囲気なのもいい。下品なネタなんかも挟まれるのに、なぜか嫌な感じがしないというのは、彼らがとても魅力的だからでしょう。“権力”や“名声”にも主人公格のキャラはいますけど、あちらは彼ら自身も闇が深いから、素直に感情移入しやすいのはバルジェロが一番な気がしますね。
タダツグ:バルジェロの声が石川界人さんなのもアツい。あまりネタバレは出来ないけど“授けし者”編でも大活躍するし、ギャングでありながら王道主人公って感じですよね。おっしゃるとおり、個性的な仲間たちも人気のひとつだと思うんですけど、お2人はファミリーのなかでは誰が好きですか?
ことめぐ:私はピエロ・デッラです。めっちゃカワイイんですよ彼。ピエロの「このチキンが」ってセリフを聞くためだけに、“富編”で選択肢が出たら必ずいくじなしな回答を選んでしまいます。
タダツグ:わかる(笑)。「チキン呼ばわり」のバリエーションもめちゃくちゃ豊富だし、普津澤さんがノリノリで書いてるのが伝わってきますよね。
ことめぐ:他のシナリオだと、間違った選択肢を選んだら「考え直したほうがいいのでは?」みたいにマイルドに返されることが多いなかで“富編”のピエロだけが「臆病風に吹かれたのか? このチキンめ」って感じで煽ってくるんですよ。それがもうかわいくてかわいくて、必ず見るようにしています。
タダツグ:KKさんは誰が好きとかあります?
KK:私はバルジェロが好きですね。色々な局面で身体を張って頑張ってますし、やっぱりギャングのリーダーってところに憧れもあるかな。私は『ジョジョ』ではブチャラティ推しでしたしね(笑)。ちなみにタダツグさんはどうですか?
タダツグ:まさか全員きれいに分かれるとは……って気分です。何を隠そう、僕はロッソが好きなんですよ。あの筋肉至上主義なところとかたまらない(笑)。
ことめぐ:ロッソもいいですねえ! 最初に戦ったときはあんなに気のいい仲間になるとは思ってもみませんでした。倒して終わりだと思ってたから、まさかの展開にビックリ。
タダツグ:ヘルミニア邸での最終決戦では、少年マンガの王道演出たる「ここは俺に任せて先に行け!」もやってくれるし。死亡フラグと思いきや、しっかり生き残ってくるところも好きです。
KK:ロッソだけ未だに粉を使っている……と思ったら、あれって例の粉とは別のモノで、ものすごく辛くて力が出るらしいですね、まぎらわしい! 情報収集中にロッソの詳細を確認すると、コッソリ書いてあります。
ことめぐ:えっ、知りませんでした。確かめないと(笑)。ロッソはすぐ服を破いたりと、いいキャラしてますよね。
タダツグ:そう! 色々なツッコミどころも含めて好きですね。バルジェロたちって、いくつもの後ろ暗いことを乗り越えて来たからこそ今がある、そういう主人公たちだと思うんです。だってギャングなんですから、清廉潔白なわけがない。そこが彼らの魅力でもあるし、ロッソはそういう“清濁併せ吞む”って部分を体現している貴重な存在な気がしますね。
KK:これは『オクトラ大陸の覇者』全体に言えることですけど。シナリオは基本的に勧善懲悪の構図でありながら、安易にハッピーエンドで終わらないところがいいですよね。敵は倒したものの、何らかの禍根が残っていたりして、後味が悪い展開もめずらしくない。“富編”なんて、その後味の悪さすら伏線になっていたりもするし、本当によく練り込まれてるなってメインストーリーが更新されるたびに思いますよ。
タダツグ:群像劇的な構図になっていて、色々な登場人物たちの背景や心情がしっかり描かれているのも大きいですね。そういう意味では、旅団のメンバーたちがメインシナリオでは無味無臭なのも仕方ない。シナリオごとに主人公は別にいて、旅団はその懐刀として世界を切り開いていくというこの構図は、本作の物語を魅力的に描く舞台装置としてすごくマッチしているように思います。
ことめぐ:メインストーリーでは無味無臭ですけど、そのぶんトラベラーストーリーで人物像が明かされていきますから。そっちをプレイすれば、旅団メンバーにもしっかり愛着がわきますよ!
KK:サービスインしたばかりの頃は、成人の儀と婚活ばかりってイメージでしたけどね、トラストは(笑)。あれはボリューム的にどうしようもなかったとは思いますけど。今では色々なバリエーションのトラストが盛り込まれてますから、本編とは違った意味で楽しみですよね。
タダツグ:僕はなんだかもったいなくて、なかなかトラストを遊ぶ勇気がないんですよ。早く追憶の書とかでプレイバック機能が実装されないかな。アプリ容量とかエグいことになったりするのかもですが……。
KK:メインストーリーのプレイバックだけでも欲しいですよね。あらすじ機能だけでは、ちょっと寂しい気もします。
タダツグ:最新アップデートで“追憶の演劇”が実装されて、メインストーリーの一端を旅団メンバーが演じる形でプレイバックできるようになりましたし。気長に待っていれば、いつかは実装してくれるかもしれませんね。
『オクトラ』ネタバレあり座談会
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OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応端末: iOS
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年10月28日
- 価格: 基本無料/アイテム課金
OCTOPATH TRAVELER 大陸の覇者
- メーカー: スクウェア・エニックス
- 対応端末: Android
- ジャンル: RPG
- 配信日: 2020年10月28日
- 価格: 基本無料/アイテム課金